2017年7月6日更新

ジェフ・ブリッジスはハリウッドで最も過小評価されていた?ベテラン高身長俳優が気になる!

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ジェフ・ブリッジスのプロフィール

ジェフ・ブリッジスは、カリフォルニア州ロサンゼルス出身、1949年12月4日生まれのアメリカの俳優です。 父は俳優で『真昼の決闘』などで知られるロイド・ブリッジス、同じく兄も俳優で『マックス・ペイン』や『ファミリー・ツリー』などに出演しているボー・ブリッジスです。 高校卒業までブリッジスはロサンゼルスで育ち、17歳のときに父ロイドの舞台『Anniversary Waltz』地方公演ツアーに同行しました。その後ニューヨークに移り、ハーバード・バーゴフ・スタジオで演技を学びます。18歳からの7年間は米沿岸警備隊に所属していました。 少年時代にテレビシリーズ『潜水王マイク・ネルソン』に出演し、1965年から『勇者コルトン』などのテレビシリーズに出演、1969年の『淋しい夜(聖なる夜)』で映画デビューを飾りました。

ジェフ・ブリッジスの主な出演作

親友同士の友情とそれぞれの恋愛模様【1971】

テキサス州の小さな町を舞台に、親友同士の高校生ふたりを中心に繰り広げられる恋愛と友情の物語です。 町で唯一のデートスポットである映画館に集まる高校生のソニーとデュアンは親友同士。それぞれに恋人との関係に問題を抱える彼らは、ある日デュアンの恋人ジェイシーのことでケンカ別れしてしまいます。田舎町が次第に廃れていき、デュアンは朝鮮戦争に出征する決心をします。 この作品でデュアンを演じたブリッジスは、初のアカデミー賞助演男優賞ノミネートを果たしました。

数々の賞にノミネートされたSFラブストーリー【1984】

1984年に公開された映画『スターマン 愛・宇宙はるかに』で、異星人のスターマンを演じたブリッジス。 1977年に打ち上げられたボイジャー探査機に搭載されていたレコードから「地球に歓迎する」というメッセージを受け取った異星人が地球に来訪しました。政府の追跡から逃れ、異星人は未亡人ジェニーの家に辿りつきます。 彼女の亡き夫スコットの遺品から遺伝子情報を読み取り、スコットそっくりの容姿となった異星人は、ジェニーを連れて故郷の船が彼を迎えに来るというアラバマ州に向かいます。最初は言葉もしゃべれず、地球のことを何も知らない異星人に怯えていたジェニーでしたが、次第に心優しい彼を理解していき、距離が近づいていきます。 ブリッジスは本作で、ゴールデングローブ賞とアカデミー賞で主演男優賞にノミネートされ、サターン賞では主演男優賞を受賞しました。

奇才テリー・ギリアムが描く二人の男の奇妙な友情【1991】

1991年に公開された映画『フィッシャー・キング』。 過激な発言で人気を博したDJ・ジャック(ブリッジス)は、あるとき不用意な発言で悲惨な事件を引き起こしてしまいます。 3年後、仕事を失いヒモのような生活を送っていたジャックは、ある日若者に襲われているところをヘンリー(ロビン・ウィリアムズ)というホームレスに助けられました。神から与えられた聖杯を探す使命をジャックに手伝って欲しいというヘンリー。ジャックは嫌々ながらも彼と行動をともにすることにします。 作品はヴェネチア国際映画祭で銀獅子賞を受賞するなど、成功を収めました。

大人気シリーズ1作目で悪役を熱演【2008】

マーベル・シネマティック・ユニバースの第1作目である『アイアンマン』に、ブリッジスは主人公トニー・スターク/アイアンマンと対立するオバディア・ステイン役で出演しました。 巨大軍事企業スターク・インダストリーズの社長で発明家のトニー・スターク(ロバート・ダウニーJr.)は、アフガニスタン来訪中、ゲリラに拉致されてしまいます。 解放の条件としてクラスター型ミサイルを組み立てなければならなくなったスタークでしたが、監視の目を盗んでパワードスーツを開発し、脱出に成功。アメリカに戻ったスタークは、アフガニスタンで見た光景から「今後は軍事産業に一切関わらない」と発表します。その裏では、重役であるステインがスタークを失脚させようと画策していました。 ブリッジスが演じたステインはトニー・スタークの父ハワードの時代から会社を支えてきた人物ですが、実はトニーをひきずりおろす時期を狙っていました。トニーが開発したパワードスーツの存在を知り、その技術を利用してアイアンモンガーを作り上げました。

落ちぶれたシンガーの再生の物語【2009】

2009年に公開された『クレイジー・ハート』では主人公、バッド・ブレイクを演じています。 かつては一世を風靡したものの、今は酒浸りの生活を送るカントリーシンガーのバッド・ブレイク。57歳になった彼は、元弟子のトミー・スウィートの活躍も苦々しく感じていました。 そんななか、ジャーナリストのジーンと出会った彼は、彼女とその息子バディとともに過ごすうちに自堕落な生活を改めていきます。 この作品でブリッジスは、念願のアカデミー賞主演男優賞を受賞。ブリッジスの代表作となりました。

それぞれの真の勇気が試される名作西部劇のリメイク【2010】

第61回ベルリン国際映画祭でオープニング作品として上映された『トゥルー・グリット』は、スティーヴン・スピルバーグ製作総指揮、コーエン兄弟監督の西部劇です。名作と名高い1969年の映画『勇気ある追跡』リメイクしたもので、興行的にも成功を収めました。 父親を殺された14歳の少女マティ・ロスが、真の勇気を持つといわれる保安官ルースター・コグバーンと、テキサス・レンジャーのラ・ビーフとともに敵討ちに向かうという物語です。 ジェフ・ブリッジスは保安官のコグバーンを演じ、アカデミー賞主演男優賞にノミネートされました。

ジェフ・ブリッジスはハリウッドで最も過小評価されていた?

ブリッジスは実質的には1歳から俳優活動をしています。しかし主な出演作で紹介した通り、60歳になるまで主演・助演男優賞あわせて4回アカデミー賞にノミネートされていながら、受賞にはいたりませんでした。 2000年に『ザ・コンテンダー』で助演男優賞を逃してから数年は、米雑誌で「ハリウッドで最も過小評価されている俳優」ランキング1位にランクインしていました。 そのため、『クレイジー・ハート』で5回目のノミネートにして初の主演男優賞受賞を果たした際には感激し、涙をこらえながら、同じくショービジネスの世界で活躍した両親や共演者、スタッフ、妻と3人の娘に感謝を捧げるスピーチをしました。 これでブリッジスは、「無冠の名優」というあだ名を返上しました。

写真家・画家・ミュージシャンとしても活躍

写真家として写真集を出版

ジェフ・ブリッジスは高校時代から趣味で写真を撮り続けてきました。俳優デビュー後、『スターマン/愛・宇宙はるかに』の共演者カレン・アレンの提案で、撮影現場でも写真を撮るようになります。 それらの写真をオンラインで販売していましたが、2003年には写真集「Pictures: Photographs by Jeff Bridges」を出版しました。 その後も撮影現場での写真を数多く公開しています。

自身の作品をチャリティー・オークションに出品

ブリッジスはアーティストとしても知られ、2011年には自身の出演作『トロン』(1982)と『トロン:レガシー』(2010)からインスピレーションを受けた絵画をオンラインのオークションにかけました。 アクリル絵の具で描かれたこの作品は、オリジナル絵画のほか、手書きのシリアルナンバー入り限定版シルク版画も販売され、収益金は全てブリッジスがスポークスマンを務めている「シェア・アワー・ストレングス」というチャリティ団体に寄付されました。

ミュージシャンとしても活躍

幼少期にピアノを学んでいたブリッジスは、ギターも演奏することができ、主演作『クレイジー・ハート』での歌声も高い評価を受けました。それをきっかけに2011年にデビューアルバム『Jeff Bridges』をリリース。 このアルバムは、『クレイジー・ハート』でアカデミー賞主題歌賞を受賞したT・ボーン・バーネットをプロデューサーに迎え、同作でバーネットとともに作曲を手掛けたスティーヴン・ブルトンやボー・ラムジーらのカバー曲が収録されています。 発売を記念したライブには、俳優のアンディ・ガルシアやライアン・レイノルズ、オリヴィア・ワイルド、そしてクインシー・ジョーンズまでも観客として来場したそうです。 ブリッジスは、これら俳優業以外で得た収入の大半を、飢餓に苦しむ子供達に寄付する活動を長年続けています。

ジェフ・ブリッジスのCMがシュールすぎると話題に

2015年のスーパーボウル放送に合わせて製作されたあるCMにジェフ・ブリッジスが出演し、そのシュールな内容が注目を集めました。
CMは、ベッドで眠るカップルの枕元で、ブリッジスがチベットの仏具であるシンギングボールを奏でながらオーム(マントラ)を唱える、というだけの内容です。 これは、ウェブサイト構築ツール「Squarespace」のCMで、ブリッジスの”安眠”をテーマとしたチャリティ・アルバム『The Sleeping Tapes』のリリースを記念して制作されました。
また、別のバージョンでは、ブリッジスがアルバム制作のために真っ暗な森のなかで自然音を収集しながら「Squarespace」を使ってアルバムのオンラインストアを構築する様子が紹介されています。 これは、地味なCMでありながら不思議なインパクトがあったようで、ネット上で大きな話題になりました。

ジェフ・ブリッジスとカート・ラッセルは似ている!?

(写真左がカート・ラッセル、右がジェフ・ブリッジス) ジェフ・ブリッジスとカート・ラッセル(『ヘイトフル・エイト』など)は、顔がそっくりであるとたびたび話題にされています。 年齢も1つしか違わないふたりは、本当によく似ているため見分けがつきにくく「テリー・ギリアム作品によく出ているのがブリッジス」「ジョン・カーペンター作品によく出ているのがラッセル」という判別方法もあるそうです。 ふたりは友人で、どちらも『遊星からの物体X』(1982)主演候補にあがっていましたが、ジョン・カーペンター監督の作品である同作では、結果的にラッセルがキャスティングされました。 現在はその実力が正当に評価されているジェフ・ブリッジス。SFから西部劇までこなす彼の多彩な出演作を、チェックしてみてはいかがでしょうか。