『マイノリティ・リポート』について知っておきたい13の事実

2017年7月6日更新

2002年に公開された映画『マイノリティ・リポート』は、トム・クルーズとスティーヴン・スピルバーグが長い期間をかけて構想し撮影するに至った作品です。リアルな近未来の映像が特徴の本作について、13のトリビアを紹介します。

『マイノリティ・リポート』を観るなら知っておきたい13の事実

2002年公開された映画『マイノリティ・リポート』はアメリカの小説家フィリップ・ディックの名著を原作としたSF超大作。 巨匠スティーブン・スピルバーグとハリウッド屈指のスター、トム・クルーズがタッグを組んだこの作品には、あまり知られていないトリビアや事実が多く隠されていました。 この記事では、本作に関する13の事実をご紹介します。

1.もともと『トータル・リコール』の続編を意図して作られた?

本作は『トータル・リコール』と同じフィリップ・K・ディックの原作小説を映画化した作品です。当初『マイノリティ・リポート』の映画化権をもつヤン・デ・ポン監督、ジョン・コーエン脚本で企画が進んでいたのですが、初期段階においてトム・クルーズがスピルバーグ監督に話を持ち込みスコット・フランクが脚本を担当することになったのです。 結局、ヤン・デ・ポンは制作現場に一度も足を踏み入れることのないまま製作者として名を連ね、トム・クルーズとスピルバーグ両者のスケジュールが空いたところで『マイノリティ・リポート』の製作がスタートしたのです。

2.フレンチ・コネクションの未来形をイメージして作った?

スピルバーグ監督と脚本家のスコット・フランクは、制作が始まる何か月も前から『マイノリティ・リポート』のストーリーについて議論を重ねてきました。そして『フレンチ・コネクション』の舞台を2050年に置き換えて作ることで意見が落ち着いたのです。

3:アイリス・ハイネマンを演じるのはメリル・ストリープの予定だった?

2001年3月、メリル・ストリープがハイネマン博士役を演じると発表されました。しかし実際にはストリープは姿を見せず、ロイス・スミスがハイネマン博士役として登場しています。またダニー・ウィットワー役をオファーされていたマット・デイモンも『オーシャンズ11』とスケジュールが重なったため出演叶わず。 他にもアガサ役としてケイト・ブランシェット、ララ・クラーク役としてジェンナ・エルフマンに出演依頼があったようです。ラマー・バージェス局長役を演じるイアン・マッケランが見れたかもしれませんよ。

4:スピルバーグはトム・クルーズに前金を要求するなと言った?

スピルバーグは自分が18年間、前金をもらっていないことを引き合いに出し、トム・クルーズにも同じことを要求しました。報道によると、前金をもらわない代わりに興行収入の15%を報酬とすることでスピルバーグ、トム・クルーズ共に合意したとか。全世界の興行収入が3億5,800万ドルを超えた『マイノリティ・リポート』。さて2人の報酬は...。

5:スピルバーグは汚く見えるように画像処理をした?

スピルバーグ監督は長年の盟友である撮影監督のヤヌス・カミンスキーにこのように要請しました。

“『マイノリティ・リポート』はこれまでの作品の中で最も汚れた映像にしたいんだ”
引用:mentalfloss.com

6:ティム・ブレイク・ネルソンはボストン訛りを使うよう指示された?

ギデオン役のネルソンはオクラホマの出身。リハーサルも終わり残り数分というところで、監督からボストン訛りを使うように指示された時にはやや投げやりな気分になったそうです。

“初めは監督の気まぐれかと思ったんだよ。でも演出上、意味があることだって理解できたんだ。演出の効果が分かってからはテンポよくうまくいったよ。”
引用:mentalfloss.com

7:未来をイメージする手助けとしてシンクタンクを組織した?

2054年の世界を構築するため、スピルバーグは哲学者、科学者、デザイナー等からなる“未来人”23人を組織し意見を出し合いました。サイエンス・フィクションの世界ではなく現実に即した未来を描きたかったのです。 スピルバーグが招集した23人全員が将来プライバシーが守られなくなることを懸念しています。彼らは建築、経済、政治及びあらゆる観点から2043年の世界を構築し80ページからなる「2043年バイブル」と呼ばれる本を編纂し、映画の世界観に矛盾が生じないようにスタッフの手元に置かれ使用されました。

8:3人のプリコグには著名な作家の名前がつけられた?

アーサー、アガサ、そしてダシール。3人のプリコグの名はミステリー作家のアーサー・コナン・ドイル、アガサ・クリスティー、ダシール・ハメットから取ったのです。

9:自動車工場のシーンはヒッチコック作品がヒント?

幅の狭い路地から自動車工場のそばに繋がる長いカーチェイスのシーン。ヒッチコックの『北北西に進路を取れ』を連想させるものですが、ヒッチコック版には実際、登場しないシーンです。 ヒッチコックがきっと使いたかっただろうと思われるシーンをスピルバーグがスタイリッシュに映像化したのです。

10:バスシーンでもスタントを使わなかった?

浴槽の中に気泡を作り出すシーンでのこと。スプルバーグ監督はCGで仕上げることを提案したのですが、トム・クルーズはなるべく違和感なく見えるように自ら泡を作り出すことに拘りました。結果としてトム・クルーズ扮するジョン・アンダートンは自分で気泡を作り、スピルバーグはそれを採用したのです。

11:製作費の4分の1は“プロダクト・プレイスメント”によって賄われている?

“プロダクト・プレイスメント”とは映画作品の中に特定の企業の商品を登場させることを言い、企業は宣伝効果を狙って製作費を出資したり作品のタイアップを行ったり・・・。近頃ではハリウッド映画の常識となっています。 トム・クルーズ扮する主人公が乗る車は2054年型のレクサス、ヘッドセットは携帯会社のノキア製。レクサスを開発したトヨタは本作に500万ドル、ノキアは200万ドル出資しています。 他にもギャップ、ペプシ、アメリカン・エキスプレスと多くの企業が“プロダクト・プレイスメント”契約を結んでいるんですよ。