2020年5月25日更新

一見に値するリメイク映画おすすめ15選【リメイク失敗作?も紹介】

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ヒート、ロバート・デ・ニーロ
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新たな名作の誕生!おすすめリメイク映画を紹介

往年の名作映画の舞台を現代に置き換え、あるいは最新技術をふんだんに使ってリメイク。それは吉と出るか凶と出るか、やってみなければわからない賭けです。オリジナルとそっくりでもいけませんし、まったくオリジナルを無視した作品になっても批判されるでしょう。 今回は、そんなリメイク映画のなかから名作と名高い作品を紹介!また、不評を買ってしまったリメイク作品も紹介します。

『スカーフェイス』(1983年)

ギャング映画古典的名作のリメイク

ギャング映画の古典的名作『スカーフェイス』。1932年につくられたオリジナルの『暗黒街の顔役』は文句なしの傑作です。 その文句なしの名作が、これまた名優のアル・パチーノの主演映画としてリメイクされ、映画ファン納得の仕上がりとなって蘇りました。 本作のバイオレンス描写の秀逸さは語りつくせません!

『ヒート』(1995年)

二大俳優の夢の共演で復活!

『ヒート』は上映時間が3時間近い大作です。オリジナルは、『メイド・イン・LA』という1989年当時珍しかったテレビ映画。 オリジナルもリメイクも監督はマイケル・マン。本作は犯罪者たちを描くその視点がすばらしいと評価されています。そして複数の画面を同時に描くという手法が用いられ、ナタリー・ポートマン、ダニー・トレホ、ヘンリー・ロリンズといった名俳優たちが脇を固めました。 本作の見所といえば、刑事役のアル・パチーノと強盗役のロバート・デ・ニーロの二大俳優の駆け引き。この二人が喫茶店で会うシーンは、マイケル・マン監督の緊張感ある演出によって映画史に残る名場面にです。

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『007 カジノ・ロワイヤル』(2006年)

コメディを正統派シリーズにもどした再映画化

「カジノ・ロワイヤル」は、ジェームズ・ボンドが活躍する「007」シリース21作目の作品で、第6代目ボンドのダニエル・クレイグ主演第1作目です。 本作はリメイクですが、オリジナル版『カジノ・ロワイヤル』(1967年)は、シリーズ作品ではない番外編。スパイ・アクション路線から大きく逸脱したドタバタコメディ映画として製作されました。 したがって2006年版は、1967年版のリメイクというよりは、イアン・フレミング著作小説の再映画化といった方がよいでしょう。

『マッドマックス 怒りのデスロード』(2015年)

シリーズ最新作というべきか、それともリメイクか

1979年の『マッドマックス』が好評を博した後シリーズ化され、1985年に3作目『マッドマックス/サンダードーム』が公開されました。それから30年。2015年にオリジナルと同じくジョージ・ミラーの手によって制作された『マッドマックス 怒りのデスロード』は、新たなマックス役にトム・ハーディを迎え、大ヒットを記録。 本作はシリーズ最新作と呼ぶべきか、リメイクと呼ぶべきか、議論を巻き起こすでしょう。しかし、現実離れしたアクションはもちろん、現代的なメッセージも感じられ、映画ファンは再び「マッドマックス」の世界に浸ることができます。

『ジャッジ・ドレッド』(2012年)

“ドレッド”映画の快作

『ジャッジ・ドレッド』は、イギリスの人気コミックを原作としたSFアクション映画です。オリジナルは1995年のシルヴェスター・スタローン主演映画で、リメイク作品はカール・アーバン主演で2013年に公開されました。 核戦争により、国土の大半が荒廃したアメリカ。犯罪が多発する巨大都市メガシティー・ワンの治安を維持しているのは、警察と司法の機能を併せ持つ裁判所であり、「ジャッジ」と呼ばれる裁判官たちでした。彼らは裁判官・陪審員・処刑人のすべての権限を持つエリート集団で、犯罪者にその場で判決を下し、刑を執行できます。 そんななかでもドレッドは、ジャッジとして非常に優れた腕を持ち、犯罪者には容赦しない人物として恐れられていました。 スタローン版よりも原作コミックを忠実に再現し、主演のカール・アーバンは一度もヘルメットを取りません。派手なアクションやグロテスクな描写が満載なので、ぬるいアクションでは満足できない人には特におすすめです。

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『リトルショップ・オブ・ホラーズ』(1986年)

血を吸うホラー植物の楽しいミュージカル

うだつのあがらない花屋の店員が珍種の植物と仲良くなるのというストーリーの本作。しかしこの植物、人間の血を肥料とするのです。 1960年に製作されたオリジナルは、撮影日数が2日だけという伝説的な低予算映画です。本作は後にミュージカル化され、そのミュージカルをオリジナルとして1986年に再度映画化されました。リメイク版『リトル・ショップ・オブ・ホラーズ』の血を吸う植物は、強烈な印象を与えるデザインで登場します。 植物の声を担当したのは、R&Bコーラス・グループ“フォー・トップス”のリードボーカルであるリーヴァイ・スタッブス。音楽ファンも必見な作品です。 2018年には、ワーナー・ブラザースが再リメイクを製作することが明らかに。2020年5月現在、タロン・エジャトン、スカーレット・ヨハンソン、クリス・エヴァンスらが出演交渉中とされています。

『チャーリーとチョコレート工場』(2005年)

サイケで不思議なチョコレート工場

イギリスの童話作家ロアルド・ダールによる『チョコレート工場の秘密』を映画化した最初の映画のタイトルは『夢のチョコレート工場』(1971年)。サイケデリックな不思議の世界を舞台にする、子ども向けのミュージカル映画です。 ティム・バートン監督によるリメイク『チャーリーとチョコレート工場』では、ウィリー・ウォンカをジョニー・デップが演じ、風変わりな性格をもつ人たちに囲まれる少年チャーリーをフレディ・ハイモアが演じました。 クリストファー・リー演じるウィリー・ウォンカの父親を通して、ウィリー・ウォンカが単なる世捨て人ではなく、深みのある人物として描かれています。ティム・バートンの演出が冴える作品です。

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『トゥルーライズ』(1994年)

妻の浮気を調査する夫、コメディからアクション大作へ

オリジナルは1991年のフランス映画「ラ・トタル(原題:La Totale)」。妻の浮気を疑うスパイの夫が、探査装置を駆使して妻を捜査するというコメディです。 リメイク版はアーノルド・シュワルツネッガーを主演に迎えた、『トゥルーライズ』。中東で暗躍するテロリストとの戦いと、妻の浮気疑惑を絡めたアクション大作となりました。しかしオリジナル版のようなコメディ要素も強く、ジェームズ・キャメロン監督の多才ぶりを感じさせます。 シュワルツェネッガーが主演作ということでもちろん迫力のアクションシーンが見どころですが、コミカルな演出にも注目してみましょう。

『ザ・チャイルド』(2013年)

そこは子どもばかりの島だった……

オリジナルの『ザ・チャイルド』(1977年)は、70年代ヨーロッパ・ホラー映画の秀作です。監督を務めたのはスペイン人のナルシソ・イバニェズ。2人のイギリス人が訪れた島に住むのは子供ばかり。不審に思っていた彼らの目の前で真相が明らかに……というストーリーで、今もカルト的人気を誇っています。 リメイク版『ザ・チャイルド』は、オリジナルを知っている人も十分満足できるように、その要素を引き継ぎました。ストーリーに大きな変更は加えず、暴力描写の過激さが現代的にアレンジされています。 70年代ホラーの名作は、これまでにも数多くリメイクされてきましたが、本作はその成功例のひとつといっていいでしょう。 メキシコ人のマキノフ監督が製作・脚本・編集も手がけていますが、この人物は顔も素性も不明で、監督作は本作のみ。そういった意味でも面白い作品です。

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『ワイルドカード』(2015年)

ジェイソン・ステイサムの堅実な演技

『ワイルドカード』のオリジナルは、ウィリアム・ゴールドマンの小説を原作とした『ビッグ・ヒート』(1986年)。この作品でバート・レイノルズ演じるベトナム帰還兵の主人公は、ラスベガスで若き大富豪の用心棒として雇われます。しかし、彼を雇った本当の理由は別にあり……という物語です。 リメイクでは、『メカニック』、『エクスペンダブルズ2』のサイモン・ウェスト監督と、ジェイソン・ステイサムが再びタッグを組みました。 本作のステイサムは、次々に敵を投げ捨てるような役柄ではなく、どちらかというと陰影を伴った役柄。銃を使わずに素手で相手をなぎ倒すアクションシーンは迫力満点です。

『ノック・ノック』(2016年)

若い女の子に自由を奪われる恐怖

オリジナルは、ソンドラ・ロックとコリーン・キャンプが主演する1977年の『メイク・アップ』。自宅恐怖モノの典型作品です。 2人の少女が妻子が旅行中というビジネスマンをそそのかし、“いたぶる”というお話。主演した2人の女優はこの映画に満足せず、アイデアをだしてリメイクをせがみました。そのためリメイク『ノック・ノック』(2016年)にはこの2人の名前がクレジットされています。 本作はイーライ・ロス監督にとって、キアヌ・リーブスのような大物俳優を起用した初の映画です。

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『死霊のはらわた』(2013年)

サム・ライミ監督のデビュー作のリメイク

古典的カルト映画と言える『死霊のはらわた』(1985年)は、同じタイトルで2013年にリメイクされました。本作は、ホラー好きにはたまらない作品です。 オリジナルは、サム・ライミ監督のデビュー作。そのVHS版は「最も有害なビデオ」と、テレビやビデオが青少年へ及ぼす悪影響を主張するイギリスの活動家によって告発されるほど、血みどろの内容でした。 フェデ・アルバレスが監督を務め、サム・ライミ本人が脚本を担当したリメイク作は、オリジナル版よりもストーリーはシリアスに、残酷描写はより過激でリアルになっています。どちらが好きかは好みが分かれるところでしょう。

『3時10分、決断のとき』(2007年)

結末がオリジナルと違うリメイク

オリジナルは1957年の西部劇『決断の3時10分』、エルモア・レナード著作の短編が原作です。捕らえられた無法者のボスを3時10分発の列車に乗せるために、護送する役を請け負った貧しい牧場主。しかし無法者仲間がそれを阻止しようとする……という物語。 リメイクの監督はジェームズ・マンゴールドが務めました。牧場主をクリスチャン・ベール、聖書をよく引用する無法者のボスにラッセル・クロウ、そしてピーター・フォンダとベン・フォスターが共演しています。 男のヒロイズムを、古き良き西部劇の雰囲気でよく描き出した本作。オリジナルと違った結末が待っている本作は、2000年代後半の最高のリメイク作品の1つといえます。また、ラッセル・クロウの演技は、無法者のボスに深い人間味を加えました。

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『キング・コング』(2005年)

巨大生物との対決シーンが圧巻

1933年製作の『キング・コング』は、映画ファンから長く愛され続けている名作。人気作をリメイクするのは難しいものですが、2005年のリメイク版『キング・コング』はかなりの良作です。 リメイク版では、登場人物たちの人間模様がうまく描かれています。さらに迫力あるアクションシーンがてんこ盛りで、キングコングと巨大生物との対決シーンは圧巻。気軽に観る作品として、本作は最適です。

『GODZILLA ゴジラ』(2014年)

「モンスターバース」につづくハリウッド版ゴジラ

2014年の『GODZILLA ゴジラ』は、1998年のローランド・エメリッヒ監督による初めてのハリウッド版『GODZILLA ゴジラ』のリメイク。また、日本のゴジラ映画のハリウッドリメイク作品ともいえるでしょう。本作は「モンスターバース」と呼ばれる一連のハリウッド怪獣映画シリーズの第1作目です。 2作目『キングコング:髑髏島の巨神』を経て、モスラやラドン、キングギドラが登場する『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』が2019年に公開。2020年11月には第4作『ゴジラVSコング(原題)』の公開が予定されています。

不評だったリメイク映画9選

ここまではリメイクに見事成功した映画を紹介しました。そしてここからは、リメイク版の評価が芳しくなかった作品を紹介していきます。 不評だったとしても、実は面白い作品やオリジナル作品より見やすくなった映画もあります。どうしてこれをリメイクしたの?どうしてこうなったの?とツッコミながらみるのもまた一興。気になった作品があれば、ぜひオリジナル作品と見比べてみてくださいね。

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『キャリー』 (2013年)

スティーブン・キング初映画化となった伝説のホラー映画をリメイク

1977年公開の『キャリー』をリメイクした作品。スティーヴン・キングの同名小説を原作としており、スティーヴン・キング初の映画化作品である伝説のホラーです。 いじめを受けていた女子高生のキャリーは、ある日初潮を迎えます。狂信的な母親は「生理=穢れ」だと考えており、生理の存在をキャリーに教えていませんでした。学校のシャワールームで彼女がパニックになったのを機に、いじめはエスカレート。母からも罵られます。そんな中、キャリーの中で念動能力(テレキネシス)が目覚め……。 1977年版がヒットしたのに対し、2013年版は「新鮮さがない」と評価されませんでした。しかしながら、陰湿で不快ないじめの描写や衝撃のラストシーンの迫力はオリジナル版と比べても引けを取りません。現代らしさがプラスされ、入り込みやすくなっていますよ!

『ザ・マミー 呪われた砂漠の王女』(2017年)

名作ホラーリメイク企画の第一弾!ところが……。

1933年公開の『ミイラ再生』のリメイク作品。ユニバーサル・スタジオが製作した名作ホラーの数々をリメイクする「ダーク・ユニバース」企画の第一弾として作られました。 監督は、『スター・トレック』などの脚本家として知られるアレックス・カーツマン。主役を『ミッション:インポッシブル』のトム・クルーズが演じています。 イラクで古代エジプトの石棺が発見され、アメリカ軍軍曹のニック(トム・クルーズ)は、考古学者らと共に調査を開始します。その棺には生き埋めにされた王女が入っていたのでした。一行はイギリスへ持ち帰ることに。その道中、邪悪な力が目を覚まし始めて……。 意外性のある展開や80年代ホラーを彷彿とさせるユーモアが混ざった作品だったものの、興行成績は不振。その結果、「ダーク・ユニバース」企画自体が停止となってしまいました。

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『ロボコップ』(2014年)

大流行したSFアクションのリメイクは無謀すぎ?

1988年公開の『ロボコップ』をリメイクした作品です。『スーサイド・スクワッド』のジョエル・キナマンが主演を務めています。 2028年、大企業オムニコープはノートン博士と手を組み、機械と人間を融合させたロボコップを警察官として活躍させる計画を企てていました。そんな中、アレックス・マーフィ刑事(ジョエル・キナマン)が、武器密輸組織の内偵中に重傷を負います。 ノートン博士が瀕死の彼をロボットとして蘇らせ、ロボコップ計画がスタート。しかし、ロボコップにはマーフィーの記憶が断片的に残っていて……。 公開当時大ヒットとなったオリジナル版の圧倒的人気には及ばず、パッとしない結果となってしまいました。しかし、リメイク版では武器やテクノロジーがパワーアップし、SF感が強まっています。ストーリーや結末も少し違うので、ぜひ見比べてみてください!

『ベン・ハー』(2017年)

歴史的傑作を現代の映像技術でリメイク

ルー・ウォーレスによる小説『ベン・ハー』の映画化作品。アカデミー賞で11部門を受賞した1960年公開の映画『ベン・ハー』のリメイクです。『アンフレンデッド』のティムール・ベクマンベトフが監督を、『アメリカン・ハッスル』のジャック・ヒューストンが主演を務めました。 古代ローマ。名家に生まれた貴族のベン・ハー(ジャック・ヒューストン)は、義兄弟のメッサラ(トビー・ケベル)に裏切られ暗殺未遂の罪に問われます。数年間ローマで奴隷として過ごしたベン・ハーは、復讐を胸に故郷へ帰り……。 歴史的傑作とも言われる作品のリメイクであるためか、否定的な評価が多く見られました。しかし、現代の映像技術を駆使してリメイクされただけあり、有名な戦車レースの迫力や映像の美しさにおいてはオリジナル版を超えています!

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『X-ミッション』(2016年)

唯一無二のアクションシーンはパワーアップ

1991年公開の『ハートブルー』をリメイクしたクライム・アクション。『スパイ・レジェンド』のルーク・ブレイシーと、『NY心霊捜査官』のエドガー・ラミレスが主演を務めました。 元エクストリーム・スポーツの選手だった新米FBI捜査官のジョニー・ユタ(ルーク・ブレイシー)は、ある強盗団の捜査を開始。彼は強盗団リーダーのボーディー(エドガー・ラミレス)と接触し、彼が犯罪者であるとわかっていながらも交友を深めていきます。 オリジナル版は正反対の立場にいる2人の友情を繊細に表現していました。一方リメイク版は比較的サクサクと物語が進むため、オリジナルファンからの評価が芳しくありませんでした。 しかし、オリジナル版の見どころの1つだったド迫力アクションが、リメイクでさらにスケールアップしています。規格外の身体能力で繰り広げられるアクションの世界を体感してみてください!

『サイコ』(1998年)

超名作サイコ・スリラー・サスペンスを作り直し?

1960年に公開されたアルフレッド・ヒッチコック監督によるモノクロ映画『サイコ』のリメイクです。リメイク版はカラー映像で、オリジナル作品と全く同じ脚本、音楽、演出で作られました。 OLのマリオンは売り上げの4万ドルを車で銀行へ運ぶ途中、そのまま持ち逃げします。恋人のいる町へ向かう道中でベイツというモーテルに入りました。そこは青年ノーマンが一人で営業している小さな宿。マリオンはシャワー中、侵入して来た何者かに殺害されます。 伝説とも言える超名作のリメイクは「聖域を侵すようなものだ」と批判的な評価が多く、その年の「最低」映画に送られるゴールデン・ラズベリー賞で、最低リメイク賞と最低監督賞の2部門を受賞する結果に。 しかし、カラーになったことで親しみやすさが増しています。このリメイクによって、モノクロ映画が苦手な人にもこの名作が届くことになったのではないでしょうか。

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『マーターズ』(2015年)

名作バイオレンス・スプラッターをハリウッドリメイク

2009年に公開されたフランスのスプラッター映画『マーターズ』のハリウッドリメイクです。オリジナル版の監督・脚本を務めたパスカル・ロジェは、この作品の成功で「フレンチホラーの鬼才」と呼ばれるようになりました。 幼い頃に監禁されていた倉庫から逃げ出し、施設で育ったリュシー。心に傷を抱えるも、施設で出会ったアンナと親しくなり心を開きます。20歳になったある日ついに犯人の男を突き止めると、家族もろとも犯人を殺害。そこへ駆けつけたアンナが、地下へ続く扉を発見し……。 残虐な拷問・虐待シーンのオンパレードで議論と話題を呼んだオリジナル作品に比べ、インパクトにかけるとの声が多く見られました。 確かにハリウッド作品らしさが目立ち、アクションや可愛らしいキャストを活かした見やすさがあります。狂気に満ちたオリジナル版か、ハリウッドB級ホラーのリメイク版か……。それぞれに全く違う魅力がありますよ!

『ウィッカーマン』(2006年)

恐怖のオカルト映画が、リメイクでコメディに?

1973年の傑作オカルト映画『ウィッカーマン』をリメイクした作品。リメイク版では、『リービング・ラスベガス』でアカデミー賞を受賞したニコラス・ケイジが主役を演じました。恐ろしい宗教が根付く島の恐怖を描いたカルト映画です。 交通警察官エドワード・メイラス(ニコラス・ケイジ)の元に、元婚約者から「失踪した娘を探して欲しい」という手紙が届きます。2人が住んでいるサマーアイル島に行くエドワード。そこは、奇妙な風習の残る社会から遮断された孤島でした。 宗教の怖さを異様な空気で表現したオリジナルは傑作。そのリメイクは、成功したとは言えず、特にニコラス・ケイジの演技に対して「まるでコメディ映画のようだ」という意見が多くありました。しかし、オリジナルとは一味違うストーリーが楽しめるのは魅力です。まさかのラストに驚きます!

『地球が静止する日』(2008年)

名作SFリメイクでキアヌ・リーブスが宇宙人に!

1952年公開のSF映画『地球の静止する日』のリメイクです。地球へ訪れた宇宙人と人類の接触を描いたSF映画。リメイク版では「ジョン・ウィック」シリーズのキアヌ・リーブスが宇宙人クラトゥ役を演じました。 マンハッタンに現れた巨大な物体から、クラトゥ(キアヌ・リーブス)と名乗る地球外生命体が出て来ます。クラトゥは地球外生物学者のヘレン博士(ジェニファー・コネリー)を協力者に任命。しかし、彼が来た目的は地球のために人類を滅ぼすことで……。 クラトゥの魅力やストーリーの深みが前作に劣るとのレビューが多く、評価は良いとは言えませんでした。 しかし、オリジナル版が当時タイムリーだった核戦争や冷戦に対するメッセージを込めた風刺的作品であることを踏まえ、リメイク版では環境汚染や自然破壊に対するメッセージが込められています。うまく現代的な問題に置き換えて作られているのです。

成功も失敗も、映画のリメイクは奥が深い!

同じリメイクでも、こうも評価が別れるものなのですね。実力のある監督や役者が作り上げても成功するかわからない、オリジナルが名作過ぎるとうまくいかない、それがリメイク映画の難しいところかもしれません。 リメイク作品を見ながら、どうしてここはオリジナルから演出を変えたのだろう、などと想像を膨らませるのも楽しそうですね。あなたも奥深いリメイク映画の世界へ、足を踏み入れて見ませんか?