フランシス・フォード・コッポラ監督のシリーズ1作目『ゴッドファーザー』
アメリカ映画界きっての名優マーロン・ブランドが主演し、豪華スター陣が共演するフランシス・フォード・コッポラ監督の代表作『ゴッドファーザー』。
1972年に世界的に大ヒットし、アカデミー作品賞・主演男優賞・脚色賞を受賞しました。今回はそんな名作『ゴッドファーザー』のあらすじ、キャスト、魅力などを紹介します。
映画『ゴッドファーザー』のあらすじ
暗黒街の大物ドン・ヴィトー・コルレオーネは、第二次世界大戦から戻った軍の士官である三男のマイケルを一番気にかけ一目を置いていました。しかしマイケルは家業を継ぐつもりはありません。
そんなコルレオーネ・ファミリーは他の大物ファミリーから攻撃され、大ファミリー同士の全面戦争へと事態は発展していきます。兄ソニーは殺され、シチリアに逃れていたマイケルにも魔の手が伸びてきます。
マイケルは帰国し反撃を開始、抗争に決着をつけようとします。そしてマイケルは父ヴィトー・コルレオーネの跡を継ぐ新たな“ゴッドファーザー”になっていくのでした。
映画『ゴッドファーザー』の出演キャスト
ドン・ヴィトー・コルレオーネ/マーロン・ブランド
コルレオーネ家の家長“ゴッドファーザー”を演じるのはアメリカ映画界の最高峰といえる大スター、マーロン・ブランドです。1924年に生まれ、2004年に80歳で他界しました。
1950年代の代表作『欲望という名の電車』(1951)、『波止場』(1954年)でスターの座を確固たるものにします。『波止場』と『ゴッドファーザー』でアカデミー男優賞を受賞しています。
1970年代のマーロン・ブランドは、『ゴッドファーザー』の他、性描写が話題になった『ラストタンゴ・イン・パリ』(1972年)、鬼気迫る即興で演じた『地獄の黙示録』(1979年)で様々な話題をふりまきました。
マイケル・コルレオーネ/アル・パチーノ
コルレオーネ・ファミリーの後継ぎとなる三男マイケル・コルレオーネ役をアル・パチーノが演じます。アル・パチーノは俳優養成所の名門アクターズ・スタジオ出身の代表的な俳優で、1970年代、俳優の卵たちにとって目標となる存在となりました。1940年生まれです。
『セルピコ』(1973年)を皮切りに、『ゴッドファーザーPartⅡ』(1974年)、『狼たちの午後』(1975年)、『ジャスティス』(1979年)でアカデミー賞主演男優賞にノミネートされ、そして『セント・オブ・ウーマン/夢の香り』(1992年)でついにオスカーを獲得しました。
代表作の一つである『狼たちの午後』でのアル・パチーノの演技は観客を釘付けにし、名優の地位を不動のものとしたのです。
ソニー・コルレオーネ/ジェームズ・カーン
ドン・ヴィトー・コルレオーネの長男で、短気でカッとなりやすいソニー・コルレオーネをジェームズ・カーンが好演します。本作品でアカデミー助演男優賞にノミネートされ、『ゴッドファーザーPartⅡ』(1974年)では回想シーンで登場しました。1940年生まれです。
『イルマ・ラ・デュース』(1963年)の水兵役でスクリーン・デビューを果たし、『レッドライン7000』(1965年)で観客の心をつかみます。『エルドラド』(1966年)、『テキサスの7人』(1968年)、コッポラ監督の『雨のなかの女』(1969年)に出演し俳優の地位を築いていきます。
『ゴッドファーザーPartⅡ』以降の作品として、バーバラ・ストライザンドと共演した『ファニー・レディ』、近未来社会のスポーツを描いた『ローラーボール』、サム・ペキンパー監督のアクション・スリラー映画『キラー・エリート』が代表作となります。
トム・ヘイゲン/ロバート・デュヴァル
ファミリーとは血のつながりはないもののファミリーに忠誠を誓う人物トム・ヘイゲンを演じるのはロバート・デュヴァルです。1931年生まれ。本作品でアル・パチーノとジェームズ・カーンとともにアカデミー助演男優賞にノミネートされました。
ロバート・デュヴァルはフランシス・フォード・コンポラ監督映画に多数出演しています。『ゴッドファーザーPartⅡ』の他、『雨のなかの女』、『カンバセーション…盗聴…』(1974年)、そして『地獄の黙示録』(1979年)では戦場でサーフィンを楽しもうとする尋常ならざる軍人を演じました。
1950年代半ば、ニューヨークで演技を勉強するロバート・デュヴァルは、ダスティ・ホフマンとアパートを共有しました。『テンダー・マーシ』(1983年、日本では劇場未公開)でアカデミー主演男優賞を受賞しました。
フレド・コルレオーネ/ジョン・カザール
ドン・ヴィトー・コルレオーネの次男フレド・コルレオーネを演じるのは、ジョン・カザールです。1935年生まれ。本作品の他に、やはりコッポラ監督作品『カンバセーション…盗聴…』に出演。『ゴッドファーザーPartⅡ』のあと、アル・パチーノと共演する『狼たちの午後』でその演技は高い評価を得ました。
『ディア・ハンター』(1978年)の撮影時、ジョン・カザールは癌を患っており、製作側は彼の出演を渋りました。しかし親密な関係にあったメリル・ストリープら共演者はジョン・カザールが出演しないと自分たちも降りると主張し、ジョン・カザールの出演を実現させました。
ジョン・カザールは、『ディア・ハンター』の撮影終了直後、1978年、42歳の若さで他界。1970年代のアメリカ映画界を駆け抜けた個性派俳優です。
『ゴッドファーザー』はスクリーンを越えて話題を提供
本作品は、ギャング映画にファミリーの愛・絆という要素を加味し、新しい映画分野を開拓した画期的な映画です。
イタリアの巨匠ニーノ・ロータが音楽を担当、その哀愁たっぷりの「ゴッドファーザー 愛のテーマ」は映画の枠を越えて流行りに流行りました。
本作品で二度目のアカデミー男優賞を受賞したマーロン・ブランドは授賞式に出席せず、アメリカ先住民の活動家で女優サチーン・リトルフェザーを代理として出席させたのです。その席でリトルフェザーは、マーロン・ブランドはテレビ・映画における先住民のステレオタイプの描写に抗議し受賞を拒否すると発言、論争を呼びました。
『ゴッドファーザー』の感想・評価【ネタバレ注意】
マフィアに魅せられた!
majimumi_
マフィアはやっぱりかっこいいと言わざるを得ない映画!「ゴッドファーザー」がダブルミーニングなのがいいですね〜。さすが名作と言われてるだけ演技も雰囲気もすごくよかった。五発以上ぶちこまれて生きてるドン(笑)すごい(笑)
見どころは家族愛
bluegirl_beer
マフィアという、自身と接点のない人種の「家族愛」というものにとても興味をそそられた。業の深さと、愛の深さ。その在り方。
skateman0107ega
最初マーロンブランド声思ってたのと違うな、なんて感じてたら…最高でした
冒頭の時点でドン・コルレオーネ偉大さと貫禄が伝わってきました( ̄O ̄;)
ファミリーの絆の深さに最後まで息を呑んだ作品でした
名優たちの演技がかっこいい!
Yuki_Oyama
アルパチーノがレストランで射殺するシーンは秀逸
taizoson
マーロン・ブランドのかっこ良さがもうたまらないです。名作中の名作。
3時間の作品なのにあっという間!
Masataka_Asi
長さを感じさせません!