2019年12月27日更新

『ラブ・アクチュアリー』ペアごとに結末をネタバレ解説 キャストは現在何してる?【トリビアも】

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ラブ・アクチュアリー
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『ラブ・アクチュアリー』クリスマスのロンドンを舞台にした大人気恋愛群像劇をネタバレ解説!

2004年米英合作の映画『ラブ・アクチュアリー』は19人の登場人物をとおして、さまざまな愛を描くクリスマス映画の金字塔。 こんな恋愛してみたい、こんな経験ある、という恋愛だけでなく、親子愛、夫婦愛、友情といったさまざまな愛のかたちを豪華キャストで送る本作からは、愛は身近なところにいつも隠れているんだな、ということが伝わり、クリスマスのあたたかい雰囲気に満ちた名作です。 今回は、『ラブ・アクチュアリー』で描かれたそれぞれのエピソードをネタバレ解説。あわせて、本作のトリビアやキャストの現在なども紹介します。

【ネタバレなし】『ラブ・アクチュアリー』のあらすじ

クリスマスが5週間後に迫ったロンドン。 元大人気ロックスターのビリー・マックは、カムバックを果たそうと自分の過去の名曲をクリスマス風にカバーした歌を発表しますが、こんな駄作を発表するまで落ちぶれてしまった自分の身を嘆いていました。 そのころ、首相官邸では英国首相デイヴィッドがスタッフのナタリーへの想いに苦悩。ダニエルは、亡くなった妻の連れ子サムと心を通わせることができないことに悩んでいました。ハリーはしっかり者の妻・カレンがいるにもかかわらず部下に誘惑され、サラはカールに片想い中も進展なし。そしてマークは親友ピーターの新妻ジュリエットに恋をしていました……。 それぞれがもどかしい思いを抱えながら、時間は刻一刻と迫っていきます。彼らはいったい、どんなクリスマスを迎えるのでしょうか。

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「グランドホテル方式」を使った作品!

『ラブ・アクチュアリー』は複数人の物語を同じくらいの重みで描いており、主演と助演の明確な区別がつきません。このように主人公を1人や2人に限定せず、数人のキャラクターのストーリーを並行して進行させる映画の手法を「グランドホテル方式」と呼びます。 「アンサンブル・キャスト」や、「群像劇」と呼ばれることもありますが、1932年の映画『グランドホテル』がこのスタイルを効果的に使用したことから、このような名前がつけられました。 ドラマ映画での歴史は長いものですが、ロマンチック・コメディでの使用は『ラブ・アクチュアリー』がパイオニア。本作以後『NOEL ノエル』(2004年)や『バレンタインデー』(2010年)、『ニューイヤーズ・イブ』(2011年)などが製作されました。

① ビリー・マックとジョー

元大人気ロックスターのビリー・マックは、自身の過去のヒット曲をクリスマス風にセルフカバーした曲をリリースすることになり不機嫌に。そんな彼になんとかやる気を出させようとするのは、彼の古くからのマネージャー、ジョー。ふたりはお互いに文句を言いながらプロモーションをつづけていました。 そんななか、ビリー・マックはある番組で「このクソみたいな曲がクリスマスチャート1位を獲得したら、生放送で全裸になる」と宣言します。

予想に反して新曲はチャート1位を獲得。快挙に驚きよろこぶ2人ですが、ビリー・マックは約束通り、全裸で音楽番組に出演するはめに。 しかしその後、彼のもとにある大物ロックスターから電話があり、クリスマス・パーティに招待されます。ジョーに送り出され、意気揚々とでかけていくビリー・マック。ひとり寂しくクリスマスを過ごしていたジョーのもとに、ほどなくしてビリー・マックが帰ってきました。 困惑するジョーにビリー・マックは、「豪勢なパーティに行っても、お前がいなくてつまらなかった」「クリスマスは愛する人と過ごすべきだ」「俺がいちばん愛しているのは、最悪だが、お前みたいだ」と告げます。 そしてふたりで、ポルノを見ながらクリスマスを過ごすのでした。

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ビリー・マック/ビル・ナイ

ビリー・マックを演じるのはビル・ナイ。80年代から現在に至るまで、テレビ、映画、舞台と幅広く約しています。本作では、英国アカデミー賞助演男優賞をはじめとする多数の賞を受賞、 「パイレーツ・オブ・カリビアン」シリーズのデイヴィ・ジョーンズ役としても知られるほか、本作の監督、リチャード・カーティスの作品にも多数出演しています。

ジョー/グレゴール・フィッシャー

スコットランド出身の俳優/コメディアンのグレゴール・フィッシャーが、ビリー・マックのマネージャー、ジョーを演じています。 フィッシャーは、1988年から2014年まで放送されたテレビシリーズ「Rab C. Nesbitt(原題)」で主演を務め人気に。2018年の映画『ウイスキーと2人の花嫁』でも主演を務めています。

② マークとジュリエット、ピーター

ギャラリーを経営するマークは、親友のピーターの結婚式でカメラマンを務めました。しかし、親友の妻ジュリエットに彼は冷たい態度をとります。 ジュリエットは「夫の親友と仲良くなりたい」とマークによく話しかけていました。その後彼女は、結婚式でマークが撮影したビデオを取りに彼のアトリエを訪れますが、その場でビデオを確認すると、そこには彼女の姿ばかりが映し出されていました。 マークは密かにジュリエットに想いを寄せていたのです。

クリスマスの夜、マークはジュリエットたちの家を訪れます。玄関に出た彼女に、彼は「(ピーターに)聖歌隊が来たと言って」とフリップを見せます。 そして、ラジカセでクリスマス・キャロルを流しながら、次々とフリップを見せていくマーク。そこには彼のジュリエットに対する想いがつづられていました。ユーモアを交えながら「自分に恋人ができるまでは、君のことを想っている」と伝えるマーク。 ジュリエットはそのまま去ろうとした彼を追いかけ、キスをしました。

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マーク/アンドリュー・リンカーン

マークを演じたアンドリュー・リンカーンは、ロンドン出身の俳優。1994年ごろからテレビ作品に多数出演していた彼は、本作で一躍注目を集めました。 2010年からはテレビシリーズ「ウォーキング・デッド」にリック・グライムズ役で出演。世界中で人気を集める存在となります。2020年には、主演を務める同作の映画版が公開予定です。

ジュリエット/キーラ・ナイトレイ

「パイレーツ・オブ・カリビアン」シリーズなどで知られるキーラ・ナイトレイが、ジュリエットを演じています。 ナイトレイは『スター・ウォーズ エピソード1/ファントム・メナス』(1999年)にパドメ・アミダラの影武者サーベ役で出演。その後、2005年の『プライドと偏見』でアカデミー主演女優賞にノミネートしました。 つづく『つぐない』(2007年)ではゴールデングローブ賞および英国アカデミー賞主演女優賞にノミネート。2017年の『イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密』では、アカデミー賞をはじめとする数多くの賞にノミネートしました。

ピーター/キウェテル・イジョフォー

マークの親友でジュリエットの夫・ピーターを演じたのは、キウェテル・イジョフォー。 ロンドン出身の彼は、2005年の『キンキー・ブーツ』でゴールデングローブ賞主演男優賞にノミネート。2013年には『それでも夜は明ける』で英国アカデミー賞主演男優賞を受賞したほか、アカデミー賞およびゴールデングローブ賞でも主演男優賞にノミネートされました。 その後は、『オデッセイ』(2015年)、『ドクター・ストレンジ』(2016年)、『マレフィセント2』(2019年)など数多くの作品への出演で知られています。

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③ デイヴィッドとナタリー

史上最年少の英国首相デイヴィッドは、官邸スタッフであるナタリーに想いを寄せていました。ナタリーも彼のことを意識していましたが、立場上お互いに踏み込んだ話もできず、やきもきする日々。 少しずつ打ち解けていく2人ですが、クリスマス前にアメリカ大統領がイギリスを訪問します。

彼はふたりきりになった隙を見て、ナタリーに迫りました。その現場を目撃したデイヴィッドは、さり気なくその間に割って入ります。一方のナタリーは、デイヴィッドにそんな現場を見られたことにショックを受けてしまいました。 その後、ナタリーは仕事を辞めてしまいます。デイヴィッドが官邸に届いたクリスマスカードをチェックしていると、そのなかに彼女からのものが。そのカードには、ナタリーの彼への想いがつづられていました。 大急ぎで彼女の家に向かうデイヴィッド。しかし、彼女が住んでいる通りの名前しか知らない彼は、「首相として国民にクリスマスの挨拶をしに来た」と一軒一軒回っていきます。やっとナタリーの家を見つけたデイヴィッドでしたが、彼女たち一家はこれからまさに学校のクリスマス発表会に出かけるところでした。 そこで、デイヴィッドはナタリーを車で送りがてら話をしようとしますが、話をする間もなく目的地に到着。「発表会を見ていって」というナタリーに案内されるまま、デイヴィッドは小学校のなかへ。発表会がはじまったステージの裏で、気持ちを確かめあったふたりがキスをしていると、ステージのカーテンが開き観客全員の注目の的に。 こうして交際することになったふたり。ラストシーンでは、外遊から戻ったデイヴィッドに飛びつくナタリーの仲睦まじげな様子が描かれました。

デイヴィッド/ヒュー・グラント

イギリス首相でもあるデイヴィッド役を演じるのは、ヒュー・グラント。リチャード・カーティス脚本・監督映画の常連で、「愛すべきダメ男」役が多いことでも知られています。 「ロマンティック・コメディの帝王」とも呼ばれていたグラントは、近年ではメリル・ストリープ主演の『マダム・フローレンス!夢みるふたり』(2016年)や『パディントン2』(2017年)などの作品に出演。2019年には、実際の出来事をもとにしたテレビシリーズ『英国スキャンダル〜セックスと陰謀のソープ事件』に出演し、注目を集めました。

ナタリー/マルティン・マカッチョン

官邸スタッフのナタリーを演じたマルティン・マカッチョンは、本作以降イギリスのテレビ作品を中心に活躍しています。2018年には映画『The Bromley Boys(原題)』に出演しました。

④ ジェイミーとオーレリア

作家のジェイミーはガールフレンドが自分の弟と浮気していたショックから、フランスにコテージを借り、新作の執筆をはじめます。その際、大家から家政婦としてポルトガル人のオーレリアを紹介され、仕事終わりに彼女を車で送ることが日課に。 言葉が通じないながらも、次第に距離を縮めていったふたり。しかし、ジェイミーがイギリスに帰国することになり、お互いに想いを伝えられないまま別れることに。

帰国後、ジェイミーはポルトガル語の猛勉強をはじめます。 そしてクリスマス・イブ。ジェイミーは甥や姪たちにプレゼントを持って実家を訪れますが、すぐに引き返してマルセイユへ。オーレリアにポルトガル語で思いを伝え結婚を申し込むと、彼女は英語で了承してくれたのでした。 クリスマスから1ヶ月後、ジェイミーはオーレリアを連れて帰国。友人や家族に彼女を紹介します。

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ジェイミー/コリン・ファース

ジェイミーを演じるのは、「ブリジット・ジョーンズの日記」シリーズや『英国王のスピーチ』(2010年)、「キングスマン」シリーズなどで知られるコリン・ファース。 2009年にはトム・フォード監督の『シングルマン』でヴェネツィア国際映画祭男優賞を獲得し、アカデミー賞主演男優賞にもノミネートされました。2018年には『メリー・ポピンズ リターンズ』にも出演しています。

オーレリア/ルシア・モニス

オーレリアを演じたのは、ポルトガルの歌手で女優のルシア・モニス。本作出演後も、本国ポルトガルでテレビや映画、舞台などで幅広く活躍しています。また、歌手としても2015年までに5枚のアルバムをリリース。そのほか、多数のミュージシャンとのコラボレーションなどを行い、精力的に活動しています。

⑤ ハリー&カレン夫婦とミア

デザイン会社を経営するハリーは、部下のミアから言い寄られていました。彼の興味を引こうとあの手この手で迫ってきます。 一方、彼の妻カレンは3人の子供を抱えて大忙しの日々。そんななか、クリスマス2週間前に開かれた夫の会社のクリスマス・パーティで、部下のミアと踊る彼を見て不安を募らせていきます。

その後、家族そろってクリスマスの買い物にでかけたハリーたち。彼はそこで、カレンが別の買い物をしている間に、ミアへのクリスマスプレゼントとして、ネックレスを購入しました。 クリスマス1週間前、ハリーたち家族はプレゼントをひとり1つだけ開けようということに。ハリーがネックレスを購入したことを知っていたカレンは、それらしき四角い箱を選びますが、中身はジョニ・ミッチェルのCDでした。夫が自分以外の女性にアクセサリーを贈ったことを知ったカレンは、寝室でCDを聞きながら泣きます。 クリスマス・イブ。彼らは子供たちが通う小学校の発表会を訪れます。終演後、カレンはハリーを問い詰めますが、子供たちのために結婚生活をつづけることを決意しました。

カレンは首相のデイヴィッドの妹だけど……

ハリーの妻であるカレンは、首相のデイヴィッドの妹です。しかし、カレンを演じるエマ・トンプソンは、デイヴィッドを演じたヒュー・グラントよりも17ヶ月年上だとか。

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ハリー/アラン・リックマン

部下に誘惑される中年の社長ハリーを演じるのは、「ハリー・ポッター」シリーズのスネイプ先生としてもおなじみのアラン・リックマン。映画デビュー作『ダイ・ハード』(1988年)で強烈な印象を残した彼は、1991年の『ロビン・フッド』で英国アカデミー賞主演男優賞を受賞するなど、数多くの作品で活躍しました。 リックマンは、残念ながら2016年1月にガンのため他界。今一度彼の出演している映画を見直す意味でも『ラブ・アクチュアリー』はオススメです。

カレン/エマ・トンプソン

ハリーの妻カレンを演じるのがエマ・トンプソン。ケンブリッジ大学で英文学を学んだ才能豊かな人物で、女優だけでなく脚本家としても活躍しています。 『ハワーズ・エンド』(1993年)のマーガレット・シュレーゲル役でアカデミー主演女優賞を、アン・リーがメガホンをとった『いつか晴れた日に』(1995年)でアカデミー脚色賞を受賞しています。

ミア/ハイケ・マカチュ

ハリーを誘惑する部下のミアを演じたのは、ドイツ出身の女優ハイケ・マカチュ。 1993年からテレビに出演しはじめた彼女は、ドイツのMTVで司会を努めた経験も。本作の他には、『バイオハザード』(2000年)などへの出演で知られています。

⑥ ダニエル、サムとジョアンナ

妻を亡くし、ふさぎ込んでいるダニエルは、彼女の連れ子サムとなかなか打ち解けられずにいました。しかしあるとき、サムがあまり元気がないのは母が亡くなったからではなく、学校の人気者ジョアンナに片思いをしているからだとわかります。 ジョアンナを振り向かせたい一心で、ダニエルにアドバイスを求めるサム。しかしなかなかいい案が浮かばずにいたところ、テレビでビリー・マックを見たサムは「ミュージシャンはモテる」とドラムの特訓をはじめます。

クリスマス・イブに行われる発表会で、ジョアンナが歌うことになり、サムもドラマーとして伴奏に参加することに。しかし、ジョアンナは発表会が終わると、すぐにアメリカに行ってしまうことが発覚。 発表会が終わりジョアンナに想いを伝えるため、サムとダニエルは彼女を追いかけて空港へ向かいます。航空券が見つからないルーファスや、テレビで全裸で歌うビリー・マックに係員が気を取られている隙に、サムはジョアンナのもとへ走ります。 無事に彼女に追いついたサムは、ジョアンナに想いを伝え、彼女はサムにキス。一方ダニエルは、あこがれの女優にそっくりな、サムの同級生の母キャロルと出会いました。 それから1ヶ月後、イギリスに戻ったジョアンナをサムは空港出迎えます。その後ろではダニエルとキャロルがふたりを見守っていました。

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ダニエル/リーアム・ニーソン

妻を失い、息子との関係に悩む父親ダニエルを演じるのは、アイルランドが誇る名優リーアム・ニーソンです。スピルバーグ監督の『シンドラーのリスト』で主演のオスカー・シンドラーを演じたことで、世界的に有名になりました。 2008年の『96時間』以降、“家族のために戦う父親”役を多数演じ、アクション俳優としての地位を確立。2019年には『スノー・ロワイヤル』、『メン・イン・ブラック:インターナショナル』に出演しました。

サム/トーマス・サングスター

本作で映画デビューを果たしたトーマス・サングスター(現:トーマス・ブロディ=サングスター)は、2005年『ナニー・マクフィーの魔法のステッキ』(2005年)に出演しました。 その後、テレビシリーズ「ゲーム・オブ・スローンズ」や映画「メイズ・ランナー」シリーズへの出演などで活躍をつづけています。

ジョアンナ/オリビア・オルソン

サムの想い人、ジョアンナを演じたオリビア・オルソン。 2019年現在は主に声優として活躍しており、『フィニアスとファーブ』のヴァネッサ・ドゥーフェンシュマーツ役、『アドベンチャー・タイム』のマーセリン役、『パワーパフガールズ』のブリス役などで知られています。

⑦ サラとカール、そしてマイケル

ハリーのデザイン会社に勤めるサラは、精神病を患う弟のこともあり、長年恋愛から遠ざかっていました。しかし彼女は同僚のカールに片思いをしており、上司のハリーからなにか行動を起こすようにと励まされます。

会社のクリスマスパーティの日、サラはカールといい雰囲気になり、ともに彼女の自宅へ。しかしタイミング悪く弟から連絡が入り、ふたりのデートは中断となってしまいました。 クリスマス・イブ、サラは弟のマイケルとともに穏やかに過ごします。

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サラ/ローラ・リニー

アメリカ出身の女優、ローラ・リニーがサラを演じています。名門ジュリアード音楽院を卒業し、舞台、テレビ、映画と幅広く活躍。1998年の『トゥルーマン・ショー』で注目を集めます。 2000年には『ユー・キャン・カウント・オン・ミー』でアカデミー賞主演女優賞をはじめとする多数の賞にノミネート。そのほかの代表作には『イカとクジラ』(2005年)、『マイ・ライフ、マイ・ファミリー』(2007年)、『ハドソン川の奇跡』(2016年)などがあり、2010年から2013年に放送されたテレビシリーズ「キャシーのbig C いま私にできること」でも知られています。

⑧ コリンとトニー

ケータリング業者に勤めるコリンは、「自分がモテないのは、相手がイギリス人女性だから」と考え、アメリカ行きを決意します。

バックパックいっぱいにコンドームを詰め込んだ彼は、親友のトニーに見送られて飛行機へ。ウィスコンシンに向かう途中に立ち寄ったバーでイギリス好きの女性たちに出会った彼は、そのまま彼女たちの家に上がり込むことに成功し、楽しい夜を過ごします。 クリスマス・イブ。トニーが彼を空港まで迎えに行くと、コリンはハリエットとカーラという女性2人を連れて帰国しました。

コリン/クリス・マーシャル

コリンを演じたクリス・マーシャルは、憎めない変人役でコメディ作品に多く出演しています。イギリスの人気テレビシリーズ「マイ・ファミリー」などで知られ、2014年から2017年にかけて『ミステリー in パラダイス』にレギュラー出演するなど、テレビを中心に活躍をつづけています。 そんなクリス・マーシャルは、本作で3人のアメリカ人女性の服を脱がせるシーンが撮影された日の給料を返したのだとか。彼は、「あんなに良い時間を過ごしたのだから、当たり前のことだ」と語っています。

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⑨ ジョンとジュディ

スタンドイン俳優のジョンは、撮影現場で同じくスタンドインの女優ジュディと出会います。 映画で俳優たちが実際に演技をする前に、カメラや照明の位置を決めるため、立ち位置などを確認するのが彼らの仕事。全裸でのセックスシーンの立ち位置を確認する気まずい仕事の間にも、ふたりは楽しく会話をし、楽しい時間を過ごしました。

クリスマス・イブ、ふたりは一緒に食事を楽しみ、ジュディからジョンに告白。地元の小学校で行われる発表会を訪れたふたりは、ジョンの友人からどこで出会ったのか聞かれますが、言葉に詰まってしまいます。

ジョン/マーティン・フリーマン

ジョンを演じたマーティン・フリーマンは、シットコム・モキュメンタリー「The Office」(2001年〜2003年)のティム・カンタベリー役でイギリス国内での人気を確立。その後、英BBCの「SHERLOCK」(2010年〜2017年)で世界的に知名度を上げました。 そのほかには、「ホビット」シリーズでのビルボ・バギンズ役や『ブラックパンサー』のエヴェレット・ロス役、米テレビシリーズ「ファーゴ」シーズン1への出演でも知られています。

ジュディ/ジョアンナ・ペイジ

ジョンと撮影現場で知り合う、スタンドイン女優のジュディを演じたジョアンナ・ペイジ。本作出演後には、本国イギリスで数多くのテレビシリーズや映画で活躍しています。 2007年から2019年にかけては、オンラインで知り合った男女の恋愛を描く『Gavin & Stacey(原題)』で主演を務めています。

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⑩ ルーファス

ルーファスは多くのキャラクターたちの物語に、それぞれほんの少しだけ関わる謎の人物です。

彼はどうやら百貨店の宝飾品売り場に勤めているようで、ハリーがミアへのプレゼントを買った際にはラッピングに時間をかけ、彼をイライラさせていました。 また、ヒースロー空港では、ジョアンナに想いを伝えるため、搭乗口に乗り込もうとするサムを助けるなど、重要な役割を果たします。

ルーファス/ローワン・アトキンソン

「ブラックアダー」や「Mr.ビーン」などへの出演で知られるローワン・アトキンソンが、ルーファスを演じています。 本作の監督、リチャード・カーティスとはオックスフォード大学理学修士生時代からの知り合いで、カーティスは後に「Mr.ビーン」の脚本を務めています。「イギリスで最も面白いコメディアン50人」に選出されるなど、コメディの分野で高く評価されていましたが、2016年、テレビシリーズ「MAIGRET/メグレ」でジュール・メグレ警視を演じ、俳優として新境地を開きました。

それぞれの愛に心温まる『ラブ・アクチュアリー』

もどかしい恋愛から実らなかった恋、夫婦の厳しい決断に気がつけばそばにあった、かけがえのない友情など、『ラブ・アクチュアリー』で描かれるさまざま“愛”はどれも一筋縄では行きません。 しかし、本作には観る人の気持ちをあたたかくする不思議な力があります。また、多くのエピソードで構成されているため、毎回違ったキャラクターに注目することで、何度観ても楽しめるのではないでしょうか。 家族や友人、大切なひとと一緒に観て、どのエピソードがお気に入りか語り合うのもいいかもしれませんね。