2020年4月28日更新

命や人生を大切にしようと思える、病気と闘う人々を描いたおすすめ映画19選

きみに読む物語
© New Line Cinema

与えられた命を大切にしたい、全うしたい。そんな気持ちを代弁してくれるような、病と闘う人々を描いた映画 を洋画編、邦画編に分けて紹介していきます。

目次

与えられた命を大切にしたい!病と闘う人々を描いたおすすめの映画を紹介

ある日突然、家族や友人、そして自分が困難な病に侵されたら?そんなことをより身近に感じる昨今、病気に対する意識も高くなっているような気がします。 与えられた命を大切にしたい、全うしたいと思う気持ちは誰しも同じ。そんな気持ちを代弁してくれるような、病と闘う人々を描いた映画もたくさんあります。 ここでは、がんや白血病、あるいは初めて聞くような難病を抱えながらも闘い続ける人たちを主人公にした作品を、洋画編と邦画編に分けて紹介していきます。病と向き合った時どう生きるか、そのヒントが隠されているかもしれません。

病気を扱った名作映画【洋画編】

前半はおすすめの洋画を紹介します。末期がん患者を主人公としたヒューマンドラマ、ALSやエイズといった難病を抱えて生きた実在の人物を描く伝記映画など、多様なジャンルからリストアップ。どんな困難な状況でも病と闘い続けた人々の生き様が描かれています。

『最高の人生の見つけ方』(2008年)

末期がん患者の「死ぬ前にやること」リストを実現する人生最後の旅

二人の名優ジャック・ニコルソンとモーガン・フリーマンが初共演したヒューマンドラマ。『スタンド・バイ・ミー』で著名なロブ・ライナーが監督を務めています。 がんで余命半年の宣告を受け、入院先の病院で出会った実業家のエドワード(ジャック・ニコルソン)と自動車整備士のカーター(モーガン・フリーマン)。二人は「バケットリスト」を作り、それを実現するため人生最後の旅に出ます。 日本でも吉永小百合と天海祐希のW主演でリメイクされた名作。劇中でカーターとエドワードが作ったバケットリストとは、「“死ぬ”前にやりたいこと」リストの意味。二人がリストを実現する様子を通して、限りある生命の大切さをしみじみと感じることができます。

『きっと、星のせいじゃない』(2015年)

若い末期がん患者の男女の恋を描いた青春映画

ジョン・グリーンの小説「さよならを待つふたりのために」を原作とした青春映画で、シャイリーン・ウッドリーとアンセル・エルゴートが主演を務めました。若くして末期がんを患った男女の恋を描いています。 末期がん患者の少女ヘイゼルは、母親に勧められて出席したがん患者の集会で、骨肉腫で足を切断した青年オーガスタスと出会います。ヘイゼルは大好きな小説を彼に勧め、その作家ピーター・ヴァン・ホーテンの話題で親しくなった二人は、ピーターに会いにオランダへ旅立ちます。 ヘイゼルは甲状腺がんから肺にも転移してしまった末期がん患者。一方オーガスタスは足を切断して骨肉腫を克服していました。若い末期がん患者の恋も、普通の若者の恋と何一つ変わらなく普遍なものであることを、ウィットとユーモアを交えて語っています。

『50/50 フィフティ・フィフティ』(2011年)

がんで生存率50%の宣告を受けた青年の闘病生活

がんを克服した脚本家ウィル・ライザーの経験をもとにした脚本を、その親友であるセス・ローゲンが製作を務め映画化。主人公のアダムをジョセフ・ゴードン=レビット、その悪友カイルをセス・ローゲンが務めました。 27歳の青年アダムは、ある日腰の痛みを感じて検査したところ、脊髄がんであることが判明。5年の生存率は50%と宣告されます。近しい人たちに打ち明けますが、悪友のカイルだけはがんをネタにナンパしたりといつも通りに接してくれました。しかし病状が進み、がんを笑い飛ばす余裕がなくなっていきます。 深刻な闘病生活を描きながらも、ユーモアやロマンスを散りばめたハートフルなヒューマンドラマとなっています。人生には涙だけでなく、それを笑い飛ばすユーモアが必ず必要。そんなことを教えてくれる秀作です。

『マイ・ベスト・フレンド』(2016年)

乳がん発症と不妊治療に悩む二人の女性の友情

乳がんに侵された女性ミリーと長年の親友ジェスとの友情を描いたドラマ。『トワイライト〜初恋〜』で知られるキャサリン・ハードウィックが監督を務め、トニ・コレットがミリー、ドリュー・バリモアがジェスを演じました。 ジェスとミリーは、幼い頃から喜びも悲しみも分かち合ってきた大親友。大人になってもそれは変わりませんでした。しかしミリーに乳がんが見つかり、闘病の末に両方の乳房を切除することに。同じ時、長年不妊治療を続けてきたジェスが妊娠。互いに思いやる気持ちから心がすれ違い始めます。 女性にとって一番避けたい乳房の切除を伴う乳がんは、時に命にも関わる致命的な病。また、不妊治療も長い年月や多くの代償を払うことになる困難な問題の一つ。稀有な女性同士の深い友情を描いた記憶に残る作品です。

『きみに読む物語』(2005年)

アルツハイマー病を患う老婦人の記憶を呼び起こす純愛物語

ニコラス・スパークスのベストセラー小説を、ニック・カサベテス監督がライアン・ゴズリングとレイチェル・マクアダムス主演で映画化。アルツハイマー症を患う老婦人を監督の母ジーナ・ローランズが演じています。 アルツハイマー病のため療養施設で暮らす老婦人に、一人の男性がある物語を読み聞かせていました。それは、1940年代のアメリカ南部シーブルックが舞台の、青年ノアと少女アリーの純愛物語でした。二人はひと夏の恋に落ちますが、戦争や厳格なアリーの母によって仲を裂かれていきます。 アルツハイマー病は認知症の一つで、アルツハイマー型認知症と呼ばれ、脳が萎縮していく病気です。認知機能の低下や人格の変化までも引き起こします。劇中で描かれた老婦人の失われた記憶こそこの物語のすべてであり、ひと時でもそれを取り戻す瞬間が、深い感動を呼びます。

『博士と彼女のセオリー』(2015年)

難病ALSを抱えながら研究を続けた物理学者スティーブン・ホーキングとその妻の物語

筋萎縮性側索硬化症(ALS)という難病を抱えながら、長年研究を続けたイギリスの物理学者スティーブン・ホーキングの伝記映画。ホーキング博士をエディ・レッドメイン、彼を支えた妻ジェーンをフェリシティ・ジョーンズが演じています。 物理学者としての将来を嘱望されていたケンブリッジ大学院生スティーブン・ホーキングは、そこで文学を学ぶ女性ジェーンと出会います。ところが直後にスティーブンはALSを発症。余命2年を宣告されますが、ジェーンは彼とともに生きる決意をします。 ALSとは運動ニューロン病の一種で、徐々に筋肉が萎縮して筋力の低下をもたらす神経変性疾患。有効な治療法はいまだ確立されていません。余命は2年とされていたホーキング博士ですが、発症から実に50年以上にもわたって研究活動を続け、量子宇宙論の分野で多くの業績を残しています。

『ダラス・バイヤーズクラブ』(2014年)

エイズ患者の希望となる「ダラス・バイヤーズクラブ」を設立したロデオ・カウボーイ

エイズ患者向けに未承認薬を売る会社を立ち上げた男ロン・ウッドルーフの実話をもとにした実録ドラマ。ロンを演じたマシュー・マコノヒーとトランスジェンダーのレイヨン役を務めたジャレッド・レトの減量による役作りも話題となりました。 エイズで余命30日と宣告されたテキサスの電気技師ロンは、国内認可の治療薬が少なく、臨床実験が始まったAZTに強い副作用があると知ります。そこで自ら国外に渡って治療に効く未承認薬を買い集め、レイヨンとともに会費400ドルでエイズ患者に無料で提供する「ダラス・バイヤーズクラブ」を立ち上げます。 ロンが発症した1985年当時、エイズはまだゲイ特有の病気と信じられており、偏見や差別も横行しました。さらに、AZT投与を推進する医師や政府による干渉、法の壁など多くの困難に直面します。病によっていわれない差別と無理解を被ることは、今も昔もあってはならないことだと強く感じます。

『潜水服は蝶の夢を見る』(2008年)

脳出血で倒れた実在の雑誌編集長が体験した「閉じこめ症候群」

ファッション誌「ELLE」の編集長ジャン=ドミニク・ボビーの同名の自伝を原作としたフランス映画。脳出血で倒れた後、「閉じこめ症候群」に陥った体験を綴っています。画家としても著名なジュリアン・シュナーベルが監督、マチュー・アマルリックが主演を務めました。 ジャン=ドミニク・ボビーは新車の試乗中に脳出血で倒れ、一命は取り留めたものの全身麻痺の体になってしまいます。動かせるのは左目のまぶただけ。それでも言語聴覚士の指導によって、瞬きだけでコミュニケーションを取れるようになり、自伝を書くことを決意します。 閉じこめ症候群とは意識障害の一つで、意識はあるものの体の麻痺によって意思の伝達ができなくなった状態。タイトルの「潜水服」とは閉じ込められたジャンの身体的不自由さの象徴で、そんな困難な状況でも自由に羽ばたく「蝶」に自らの心を置き換えています。

『世界にひとつのプレイブック』(2013年)

躁鬱病に陥った男性と性依存症から抜け出せない女性の不器用なラブストーリー

ブラッドリー・クーパーとジェニファー・ローレンスが共演したコメディ・ドラマで、最愛の人を失った男女が互いの心の傷をダンスを通して癒していくラブストーリー。ティファニー役のジェニファー・ローレンスがアカデミー主演女優賞を受賞しました。 妻の浮気現場に遭遇した高校教師のパットは、相手を暴行したことで妻との接近を禁止され、躁うつ病を発症。一方、夫を事故で亡くし、ショックで性依存症となったティファニーは同僚全員と性的関係を持って失職。そんな二人が友人夫婦の食事会で出会い、社交ダンスの練習を通して互いに心の傷を語り合う間柄になっていきます。 躁うつ病は、躁病と抑うつの状態を繰り返す精神病。性依存症とは、やはり精神疾患の一つで性行為に依存してしまう心の病です。薬物やアルコール依存症と同じく、自分をコントロールできなくなります。ふとした出来事で心を病んでしまうことは誰にでもあり得ることなのです。

『私の中のあなた』(2009年)

白血病の姉の「デザイナー・ベビー」として生まれた妹が起こした訴訟

ジョディ・ピコーの同名小説を、『きみに読む物語』のニック・カサベテス監督が映画化。白血病の姉ケイトのドナーとして遺伝子操作によって生まれた妹アナが、親を相手に訴訟を起こすという衝撃的な内容の物語です。アナをアビゲイル・ブレスリン、その母サラをキャメロン・ディアスが演じました。 白血病を患う姉ケイトを救うため、生まれながらドナーとなることを強いられてきたアナ。しかし11歳になり、腎臓の提供を求められた時、アナはついにそれを拒否します。弁護士を雇って親を相手に訴訟を起こしますが、実はこの訴訟にはある思いが隠されていました。 白血病とドナー不足の問題は切っても切り離せず、臓器移植も慎重な議論が行われる分野。さらに倫理的問題であるデザイナー・ベビー、いわゆる救済者兄弟の存在をメインに取り上げ、被支配される子どもの権利と生命倫理の問題に鋭い切り口で迫っています。

『アリスのままで』(2015年)

若年性アルツハイマー病と診断された言語学者の苦悩

リサ・ジェノヴァの同名小説を原作としたヒューマンドラマで、若年性アルツハイマー病を発症した女性アリスの闘病生活を描いています。監督を務めたのは自身も難病ALSを患うリチャード・グラツァー。アリスを演じたジュリアン・ムーアがアカデミー主演女優賞を受賞しました。 50歳になる言語学者のアリスはニューヨークのコロンビア大学の教授。しかしある日の講義中に突然言葉が思い出せなくなり、自宅までの道もわからなくなります。若年性アルツハイマー病と診断されたアリスの記憶は、日々薄れていくのでした。 アルツハイマー病は65歳を境に早発型と晩期発症型に分けられますが、早発型は早いもので18歳から発症するともいわれます。決して高齢者だけの病気ではなく、若くても発症する可能性があることは知っておきたいです。

病気を扱った名作【邦画編】

後半は邦画編をお届けします。白血病で恋人を亡くした青年の心の変遷を描いた『世界の中心で、愛をさけぶ』、実話をもとに過酷な闘病生活を追った『8年越しの花嫁 奇跡の実話』や『余命1ヶ月の花嫁』など、心に残る名作ばかり。決して生きることを諦めなかった人たちの人生を見つめていきましょう。

『世界の中心で、愛をさけぶ』(2004年)

白血病で恋人を亡くした青年の心の旅路

高校時代の恋人を白血病で亡くした青年の心の変遷を追った青春の純愛物語。片山恭一の同名小説を行定勲監督が映画化した作品で、主人公の朔太郎を森山未來、その初恋の人・亜紀を長澤まさみが演じています。 引越し荷物の中にあった1本のカセットテープを持って、婚約者の律子(柴咲コウ)が突然失踪。朔太郎(大沢たかお)は彼女が自分の故郷である四国に向かったと知り、後を追います。そこで朔太郎は初恋の人だった亜紀との淡い恋を思い出していき――。 亜紀が患った白血病は急性白血病で、初期段階では口内炎や鼻血、貧血による立ちくらみなどの症状が発症。血液検査で急性白血病と判明し、無菌状態での抗がん剤治療を受けることになります。この作品に多くの人が共感し、骨髄バンクのドナー登録者数が急速に増えたといいます。

『8年越しの花嫁 奇跡の実話』(2017年)

抗NMDA受容体脳炎という難病に侵された最愛の人を待ち続けた青年の実話

話題となったYouTube動画から「8年越しの花嫁 キミの目が覚めたなら」として書籍化された実話の映画化作品。瀬々敬久が監督、佐藤健と土屋太鳳が主演を務めました。 恋人の麻衣と結婚を控えていた尚志。しかし式の3ヶ月前に麻衣が原因不明の難病に倒れ、昏睡状態に陥ってしまいます。それから尚志は毎朝出勤前に病院に通い、麻衣が回復することを信じ続けました。 麻衣が侵された難病は「抗NMDA受容体脳炎」という急性型の脳炎。興奮や幻覚、妄想などが急速に出るのが特徴です。麻衣は昏睡状態から回復したものの記憶障害を発症し、尚志の記憶を失うという過酷な状況とも闘いました。

『湯を沸かすほどの熱い愛』(2016年)

末期がんを受け入れて前に進む女性と送り出す家族の熱い愛

『長いお別れ』の中野量太監督の商業映画デビュー作で、宮沢りえが末期がんの女性・双葉を演じて国内の映画賞で主演女優賞を総なめしたヒューマンドラマ。双葉の娘・安澄を杉咲花、失踪した夫・一浩をオダギリジョーが演じました。 銭湯を夫婦で営んでいた双葉は、夫が失踪してからは銭湯を閉め、パン屋のバイトで生活を支えていました。職場で突然倒れた双葉に告げられたのは、余命3ヶ月の末期がん。双葉に落ち込んでいる暇はなく、不登校の安澄を立ち直らせ、夫を探して銭湯を再開するなど、残された時間でやるべきことを一つずつこなしていきます。 双葉は家族や出会う人すべてに熱い愛を注ぐ優しく強い母ですが、実は自分自身が母の愛を得られなかった過去を持っています。がんが全身に転移して体はひどい状態なのに、ただひたすら家族のために動く姿は狂おしいほど。最期の時をどう過ごすか、遺された家族が故人をどう送るか、双方の視点から「死」を見つめています。

『タイヨウのうた』(2006年)

色素性乾皮症を患うストリート・ミュージシャンの少女の初恋

シンガーソングライターのYUIが女優デビューを飾り、色素性乾皮症を患うストリート・ミュージシャンの少女・雨音薫を演じたラブストーリー。薫が恋する青年・藤代孝治を塚本高史が演じています。 太陽の光に当たることができない難病を患う16歳の少女・薫は、家族や親友の暖かい支えと、深夜の駅前で歌うことに生きがいを見出していました。いつもの公園でストリートライブをしていた薫の前に、彼女が家の窓から見つめていた青年が現れます。 薫が患う色素性乾皮症(XP)とは遺伝子性の皮膚疾患で、太陽光に含まれる紫外線を受けると、がん細胞の増殖から皮膚がんが発生してしまいます。日中は完璧な紫外線対策が必要になり、根本的な治療法がない難病です。本作はドラマや舞台、ハリウッド・リメイクなども派生し、この難病の認知度を上げるきっかけにもなりました。

『聖の青春』(2016年)

腎臓の難病と闘った夭折の棋士・村山聖の生涯

大崎善生の同名ノンフィクション小説を原作とした、腎臓の難病で29歳の若さでこの世を去った天才棋士・村山聖(さとし)の生涯を描いた作品。村山聖を松山ケンイチ、最大のライバル・羽生善治を東出昌大が演じ、その徹底した役作りも話題になりました。 幼い頃からネフローゼ症候群という腎臓の難病を患っていた村山聖は、入退院を繰り返しながらも将棋にのめり込んでいきます。師匠・森信雄に弟子入りし、奨励会を経てプロ棋士となりますが、聖は同時に難病とも闘っていました。 村山聖が闘った難病「ネフローゼ症候群」とは、高度の蛋白尿によって低蛋白血症を起こす腎臓疾患。顔や手足などがむくむ浮腫が主な症状として現れます。ただでさえ一勝するにも激闘を繰り広げる将棋の世界で、難病を抱えながら全力で立ち向かった村山聖の生き様に胸が熱くなります。

『君の膵臓をたべたい』(2017年)

膵臓の病を抱えるクラスメイトとの心の交流と究極の愛

住野よるの同名デビュー小説の映画化で、膵臓の病を抱えるクラスメイトとその秘密を知った「僕」との心の交流を描いた青春ドラマ。病を患いながらも明るく振る舞う山内桜良を浜辺美波、僕こと志賀春樹を北村匠海が演じました。 取り壊される図書館の整理をする間、そこで高校時代を一緒に過ごしたクラスメイト・山内桜良を思い出していた高校教師の「僕」。当時、病院で出会った桜良は膵臓の病を抱えており、闘病を「共病日記」として書き記していました。その日記を拾った春樹は「秘密を知ってるクラスメイト」として桜良と行動をともにするようになります。 この作品で描かれる桜良の膵臓の病は、著者によれば「架空の病気」とのこと。「君の膵臓をたべたい」という一見カニバリズムを連想させるこの言葉は、二人にとって究極の愛の言葉となります。命を全うすることと「生きる」ことについて、深く考えさせられる作品です。

『余命1ヶ月の花嫁』(2009年)

余命1ヶ月の宣告を受けた乳がんと闘った女性の実話

乳がんで余命1ヶ月の宣告を受けた24歳の女性の実話を、榮倉奈々と瑛太の主演で映画化。基となったテレビの特別番組「余命1ヶ月の花嫁/乳がんと闘った24歳 最後のメッセージ」は大反響を呼びました。 イベントコンパニオンとして働いていた千恵は、幕張メッセのイベント会場で太郎と出会います。二人は交際を始めますが、千恵は乳がんに侵されていました。太郎の元を離れた千恵でしたが、太郎は彼女を屋久島まで追いかけ、一緒に生きることを伝えます。二人の試練は続き、千恵の乳がんは再発して余命1ヶ月の宣告を受けてしまいます。 それでも“ウェディングドレスを着る”という千恵の夢を叶えるため、友人たちが模擬結婚式を計画して挙式。その1ヶ月後、彼女は亡くなりました。しかし彼女の人生が広く知られたことによって、乳がん検診推進の「ピンクリボン運動」が活性化した一つのきっかけになったのは間違いありません。

『Little DJ 〜小さな恋の物語〜』(2007年)

白血病と闘った少年DJの小さな恋の物語

鬼塚忠の同名小説を、神木隆之介と福田麻由子の主演で映画化した作品。1970年代の海辺の町で紡がれる少年と少女の淡い初恋を描いています。キャンディーズやフィンガー5など70年代のヒット曲が作品を彩り、ラジオDJ役で小林克也が特別出演しました。 野球とラジオDJが大好きな太郎は、素振りとラジオのプロ野球中継に夢中な中学一年生。授業中に鼻血を出して倒れて入院することになった太郎は、治療の一環として院内放送のDJを担当することに。そんな中、隣のベッドに来た少女たまきと出会い、一目で恋に落ちます。 物語の舞台は1977年、太郎が倒れた病は白血病でした。その当時は白血病は不治の病で、まだ骨髄バンクも設立されていない時代です。日本骨髄バンクが設立されたのは1991年。それまで白血病と闘ってきた患者や家族の切なる思いが設立の礎となりました。

難病ものはもうたくさん!と思ってるあなたへ

「セカチュー」や「キミスイ」のように定期的に起こる、いわゆる「難病もの」ヒット作、しかもお涙頂戴の恋愛映画にも飽き飽きしているという人もいるかもしれません。しかし実際にしっかり鑑賞してみると、そこにはやはり多くの人の心に深い感動を刻み込む「生と死」のドラマがあります。 人はなぜ生まれ、なぜ生きるのか。そんな哲学的なテーマを見い出せる作品も多く、一概に“感動の押し売りをする”ものともいえないのではないでしょうか。病によって死を身近に感じるからこそ得られる生の実感、それがここで紹介した作品すべてに息づいています。