不朽のブロードウェイミュージカルを映像化した『シカゴ』
『シカゴ』は2002年公開の映画です。スターを夢見ながら、夫の殺人容疑収監されてしまった主人公が、それでも有名になっていく様子を描いたブロードウェイの名作ミュージカルを豪華キャストで実写化した作品となっています。
第75回アカデミー賞及び、第60回ゴールデングローブ賞作品賞を受賞したこの作品に出演していたキャストの現在についてまとめました。
ロキシー・ハート/レネー・ゼルウィガー
スターに憧れながらも殺人を犯してしまい、刑務所の中から有名になっていくロキシーを演じたのはアメリカ出身の女優レネー・ゼルウィガー。
ゼルウィガーは、大学時代から演劇に興味を持つようになり、卒業後舞台やCMに出演するようになります。映画デビューは『バッド・チューニング』の端役ですが、翌年1994年の『レニー・ゼルウィガーの危険な天使』の演技を認められ、インディペンデント・スピリット賞新人俳優賞にノミネートし、女優として活躍し始めます。
2001年の『ブリジット・ジョーンズの日記』では、役作りの為に13kgも増量して32歳の独身女性、ブリジットを演じました。
ゼルウィガーの等身大の演技は好評価で、この作品で彼女はアカデミー主演女優賞にノミネートされました。2004年には続編である『ブリジット・ジョーンズの日記 きれそうなわたしの12か月』が制作、公開されています。
2016年にはブリジット・ジョーンズシリーズ第三弾である『ブリジット・ジョーンズの日記 ダメな私の最後のモテ期』が公開され、43歳となっても未だ独身で、2人の男性の間で揺れ動くブリジットをゼルウィガーが熱演しています。
ヴェルマ・ケリー/キャサリン・ゼタ=ジョーンズ
ナイトクラブの売れっ子で、実の妹と夫の浮気現場を目撃してしまい、二人を殺害した罪で収監されてしまうヴェルマを演じたのは、イギリス出身の女優キャサリン・ゼタ=ジョーンズです。
ゼタ=ジョーンズは、11歳のころからすでに舞台女優として活躍していました。映画デビューは、1990年の『シェラザード』、ハリウッドに進出したのは1992年の『コロンブス』がきっかけ。1998年の『マスク・オブ・ゾロ』のヒロインイン抜擢され、女優として一躍有名になりました。
女優としての活動以外にも、モデルとして広告などに出演しており、日本でもラックスのCMが有名です。世界的女優となったゼタ=ジョーンズですが、2011年にうつ病である双極性障害であることを告白し、治療を続けているようです。
女優としても変わらず活動を続けており、2016年には1944年にBBCで放送されていたコメディを元にした映画『ダッズ・アーミー(原題)』に出演しています。
ビリー・フリン/リチャード・ギア
敏腕弁護士で、作り話を持ってメディアを操作し、ロキシーとヴェルマを有名スターに仕立て上げていくビリー・フリンを演じたのはアメリカ出身の俳優リチャード・ギアです。
ギアは、大学在学中に俳優を志して中退、舞台俳優として経験を積んだ後1975年に『ニューヨーク麻薬捜査線』で映画俳優としてデビューしています。1980年代に金持ちの女性相手に稼ぎまくるジゴロを演じた『アメリカン・ジゴロ』で俳優として注目を浴び始め、1982年に主演した『愛と青春の旅だち』でその地位を確固たるものにしました。
人気俳優として数々の作品に出演してきたギアですが、2015年には『リチャード・ギア/人生の特効薬』で初老の大富豪という役を演じ、年老いた姿も隠さずに公開してます。67歳を超えてもなお、役者として健在しているギアは、2018年公開作の出演まで決定しています。
メイトロン・“ママ”・モートン/クイーン・ラティファ
ロキシーとヴェルマが収監された刑務所の殺人棟を仕切り、贈収賄を行う看守、“ママ”・モートンを演じたのはアメリカ出身の女優クイーン・ラティファです。
ラティファはラッパー、歌手としても活動しており、女性ラッパーの第一人者として有名です。1994年のアルバム『ブラック・レイン』はグラミー賞を受賞しています。
女優としても『シカゴ』以外の出演作も多数あり、2016年には『天国からの奇跡』というキリスト教がテーマの映画に出演し、日本でもクリスチャン映画上映イベントで公開されました。
エイモス・ハート/ジョン・C・ライリー
ロキシーの頼りない夫、エイモス・ハートを演じたのはアメリカ出身の俳優ジョン・C・ライリーです。
8歳のころから舞台に立っていたライリーは、シカゴに拠点をおく劇団に所属し、舞台俳優として経験を積みます。1989年の『カジュアリティーズ』で映画デビューし、以来映画俳優として数々の名作に出演するようになります。
2017年公開予定のアメリカ発の怪獣映画『キングコング: 髑髏島の巨神』にもライリーは出演しています。謎の島でキング・コングと出会ってしまった探検隊の運命を描いた本作で、トム・ヒドルストンやサミュエル・L・ジャクソンといった名優たちとどのような絡みを見せてくれるのか期待できそうです。
バンドリーダー/テイ・ディグス
バンドリーダー役を演じたのは、アメリカ出身の俳優テイ・ディグスです。
高校及び大学で演劇を学んだディグスは、舞台俳優としてキャリアをスタートし『レント』などの有名ミュージカルに出演しています。映画デビューは1998年の『ステラが恋に落ちて』です。テレビドラマにも『アリー my Love』の第4シーズンや『ふたりは友達? ウィル&グレイス』の最終シーズンにレギュラーで出演していました。
2017年公開の『マイ・リトル・ポニー・ザ・ムービー(原題)』では声優として出演が決定しています。