映画『武曲 MUKOKU』のあらすじ・キャスト・原作ネタバレ【綾野剛主演最新作】

2017年5月11日更新 13905view

芥川賞作家、藤沢周原作『武曲』が綾野剛を主演に映画化されることが決定しました。剣道をラップという、コンビが異色な本作。今回は気になるあらすじからキャスト、公開日情報を紹介します。

藤沢周原作の『武曲(むこく)』が綾野剛主演で映画化!

芥川賞を受賞した藤沢周原作の『武曲(むこく)』が映画することが決定しました。

剣道五段とラップ好きのふたりが対決するという異色のコンビが話題となった本作。今回はそんな、注目の新作映画『武曲 MUKOKU』について紹介します。

『武曲 MUKOKU』あらすじ

武曲

剣道五段の腕を持っていながら、ある事件をきっかけに自堕落な生活を送っている主人公、矢田部健吾は、警備員の仕事をしながら、北鎌倉学習高校で剣道のコーチとして、過ごしていました。

そんな時に、ラップに夢中だったもう一人の主人公、羽田融が剣道部にやってきます。その姿に、健吾は「殺人剣の使い手」という異名を持っていた自身の父親を見ます。融はただならぬ剣道の才能を持っていました。

二人は剣道の道を究めていきますが、やがて剣を交えることになるのです。

映画『武曲』の主人公、矢田部健吾を演じるのは綾野剛

矢田部健吾を演じ、主演を務めることになったのは俳優は綾野剛。映画『怒り』、『新宿スワン』など多くの話題作に出演しています。

綾野剛といえば映画『怒り』でリアリティを出すために、共演した妻夫木聡と同棲するほどの役作りが話題になりました。今回も映画『武曲 MUKOKU』に備えて肉体改造をし、体脂肪は7%にまで下げたんだとか。さすがの綾野剛です。

もう一人の主人公、羽田融を演じるのは村上虹郎

羽田融を演じるのは、1997年生まれの期待の若手・村上虹郎です。村上はドラマ、映画、CMに立て続けに出演しており、今まさに売り出し中の人気若手俳優。ドラマ『仰げば尊し』に出演していたことは記憶にも新しいのではないでしょうか。

実は村上の両親は俳優の村上淳と歌手のUA、虹郎は2世俳優。最近では端正な顔立ちからモデルとしても活躍しており、中高生を中心にファンを増やしています。

映画『武曲』に前田敦子が参戦!ヒロインを演じる

ヒロイン、カズノを演じるのは前田敦子

主人公健吾の彼女にして、本作のヒロインを演じるのは女優、前田敦子です。

AKB48のセンターとして、絶大な人気を誇った彼女は、卒業後も女優としても活躍しています。映画『イニシエーション・ラブ』では俳優の松田翔太とも共演を果たしています。

アイドル時代に比べるとメディアへの露出は減ったように感じますが、確実に女優としてのキャリアを積み上げており、話題作に多数出演しています。

映画『武曲 MUKOKU』のその他キャスト

父・矢田部将造を演じるのは小林薫

矢田部研吾の父で、殺人刀の使い手とも呼ばれ、県警の指導も行っていた剣の達人です。ある事件をきっかけに植物人間状態となっています。

小林薫は学生時代から俳優を志し、1971年状況劇団へ入団。10年に渡り、看板俳優として活躍していました。退団後は様々なドラマや映画に出演しており、1985年の映画『それから』ではキネマ旬報ベスト・テンと日本アカデミー賞で助演男優賞を受賞しています。

幅広い演技からカメレオン俳優とも呼ばれ、医療を扱ったドラマの『Dr.コトー診療所』や、主演を務めた『深夜食堂』などが代表作となっています。

剣の師範・光邑雪峯役に柄本明

研吾に剣道を教えた範士8段の僧侶・光邑雪峯(みつむらせっぽう)を演じるのは、ベテランバイプレイヤーの柄本明。柄本は芸能一家としても有名で、息子の時生は「ブス会」として前田敦子と交流があるようです。

小料理屋の女将・大野美津子を演じるのは風吹ジュン

研吾とカズノが足しげく通う小料理屋の女将・大野美津子には風吹ジュンがキャスティングされました。風吹もまた、名バイプレイヤーとして『家族はつらいよ』や『海街diary』、『永遠の0』など多数の話題作に出演しています。

監督は『私の男』が高く評価された熊切和嘉

『私の男』

熊切和嘉は1974年9月1日生まれ、北海道出身の映画監督です。大学時代に映像学科で学んでおり、卒業制作で作った『鬼畜大宴会』がぴあフィルムフェスティバルにて準グランプリを受賞した経歴を持っています。この作品は、PFFスカラシップ作品で異例の劇場公開もされています。

独特の感性で様々なタイプの作品を作っており、2013年には瀬戸内寂聴の小説『夏の終り』を映画化。2014年には、映像化困難と言われていた桜庭一樹の小説『私の男』を映画化し、高く評価されます。モスクワ国際映画祭で最優秀作品賞を受賞するなど、代表作となりました。

タイトル『武曲 MUKOKU』の“むこく”の意味は?

『武曲』と書いて「むこく」と読む本作品ですが、読み方が特殊で気になった方もいるのではないでしょうか?

この「むこく」という言葉は、著者である藤沢周によれば、北斗星の二連星の名前なのだそうです。そして、「武」が主人公の矢田部を表し、「曲」が融を表しているとのだとか……。

映画を盛り上げるためクラウドファンディングで応援団を募集!

近年、映画の公開館数を増やすためや映画の予算を確保するために「クラウドファンディング」で募金を募る映画は少なくありません。製作チームの思いがこもった作品をより多くの人に届けようとする流れが生まれているようです。

本作も日本最大級のクラウドファンディングプラットフォームで、映画を盛り上げてくれる応援団プロジェクトを始動しました。映画を日本だけでなく海外の人々にも認知してもらうことを目的としており、海外映画祭での上映や海外配給を目指しているとのことです。

応援団として名をあげたファンには、完成披露試写の招待やエンドロールに名前を掲載するなどのリターンがあります。

原作小説のネタバレ・解説!

武曲

原作は、2015年3月に発表された藤沢周の同名小説で、矢田部研吾の人生に対する苦悩を軸に描いた作品です。

矢田部研吾は父と剣を交わした結果、父を植物人間状態にしてしまったという過去があり、それ以来アルコールに頼った生活を送っていました。

一方、羽田融は自分を表現するものを求めてラップに夢中になっていました。そんな中、友人に連れられたことがきっかけで剣道に出会い、内に秘めた才能をいかんなく開花していきます。研吾はそんな融の姿に父を重ね、新たな苦悩に悩まされていたのです。

研吾や、彼の師匠である光邑でさえも融の天賦の才に魅了されていました。そして2人は剣を合わせることに。研吾はその試合で、皮肉なことに融に怪我を負わせてしまうのです。このことに深く傷つき、彼の生活は再びアルコールに溺れいきました。

融は怪我を負いましたが、剣道の深い世界が彼を癒し新しい自分との出会いに心震えます。まもなくして研吾の父・将造が静かに息を引き取りました。父が他界したことで、研吾は父の存在が呪縛であり大きな禊であったことに気づいたのでした。

原作小説では、父や己と向き合う研吾の心理描写が特に深く描かれており、己とは?剣とは?といった深いテーマを掲げ藤沢ワールドが展開します。映画化に当たり、この内面の葛藤がどのように描かれているかが気になるところですね。

映画『武曲 MUKOKU』は2017年6月に公開!

『武曲 MUKOKU』は2017年6月に全国ロードショーされます。藤沢周、綾野剛ファンのみならず、公開が待ち遠しいですね。