2017年7月6日更新

映画『死霊館 エンフィールド事件』をネタバレ解説【スピンオフ第2作】

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『死霊館 エンフィールド事件』

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大ヒットホラー映画の続編『死霊館 エンフィールド事件』

2013年に制作・公開され大ヒットしたホラー映画『死霊館』。実在の超常現象研究家夫婦を主人公としたこの作品の続編『死霊館 エンフィールド事件』が2016年に公開されました。 1万件以上の超常現象を調査したウォーレン夫妻を主人公に、史上最長期間にわたってポルターガイスト現象が確認された実際の事件を題材としたホラー映画で、前作に引き続き『ソウ』シリーズなどで知られるジェームズ・ワンが監督しています。

『死霊館 エンフィールド事件』のキャストをご紹介!

ロレイン・ウォーレン役/ヴェラ・ファーミガ

ウォーレン夫妻の妻で霊能力者。夫のエドとともに世界中で超常現象の調査を手がけ、有名になりました。モデルとなった実際のロレインは2017年現在も存命です。 第1作目の『死霊館』に引き続き特殊な能力を持つロレインを演じるのは、ニュージャージー州出身のヴェラ・ファーミガです。2009年にはジョージ・クルーニー主演の映画『マイレージ、マイライフ』に出演し、ゴールデングローブ賞とアカデミー賞で助演女優賞にノミネートされました。

エド・ウォーレン役/パトリック・ウィルソン

非聖職者で唯一カトリック教会の公認を受けた悪魔研究家で、ロレインの夫。妻とともに超常現象の調査で有名になり、後に事件の調査で入手した品を展示するオカルト博物館をコネチカット州に設立しました。実際のエドは2006年に79歳で亡くなっています。 前作と同じくエドを演じるパトリック・ウィルソンは、バージニア州出身の俳優です。舞台俳優としてキャリアをスタートし、2004年には映画版『オペラ座の怪人』にラウル役で出演しました。その他にも『ウォッチメン』(2009)や『ヤング≒アダルト』(2011)などの映画への出演でも知られ、2015年にはテレビシリーズ『FARGO/ファーゴ』に主演しています。

ペギー・ホジソン役/フランシス・オコナー

イギリスのエンフィールドで4人の子供と暮らすシングルマザー。ポルターガイスト現象に悩まされ、助けを求めてテレビの取材を受けることにします。 ペギーを演じたフランシス・オコナーは、イギリス生まれのオーストラリアの女優です。スティーヴン・スピルバーグ監督の『A.I.』(2001)や『タイムライン』(2003)などの映画で知られ、2013年から2014年にはテレビシリーズ『セルフリッジ 英国百貨店』にも出演しました。

『死霊館 エンフィールド事件』のあらすじ【ネタバレ】

1976年、教会から依頼を受けたウォーレン夫妻はニューヨークのアミティービルのある家で超常現象の調査を行なっていました。1965年に息子による一家惨殺事件があったこの家で、修道女の服を着た悪霊を透視したロレインは、それから悪夢に悩まされるようになります。 1977年、イギリスのエンフィールド。シングルマザーのペギーとともに暮らす姉妹、マーガレットとジャネットがウィジャボード(こっくりさん)で遊んだことをきっかけに、その夜から不可解な現象が起こり始めました。ジャネットは、自室で眠っていたはずが目を覚ますとリビングのソファーに座っていたり、誰かと会話するように大きな声で独り言を言ったりということがつづきます。 怪奇現象をマスコミに嗅ぎつけられたペギーは取材の申し込みを受けますが、「見世物ではない」と断ります。しかし、「公になれば助けてくれる人物が現れるかも」と説得され、しぶしぶ了承することに。テレビで大きく取り上げられた結果、ホジソン家はイギリス中で有名になり、超常現象に懐疑的なモーリス博士が調査にやって来ます。 モーリス博士が娘のジャネットにインタビューをしていると彼女の様子がおかしくなり、太くしわがれた声で自分の名前はビル・ウィルキンスで72歳、リビングのソファーに座ったまま亡くなったと話します。博士は驚き、なぜこの家にいるのかと質問すると「お前たちの叫び声を聞くためだ!」と怒鳴り、ジャネットは元の状態に戻りました。
後日、神父がその時のテープを持ってウォーレン夫妻のもとを訪れます。テープを聞いた2人は、認知症の老人ではと考えますが、神父はこれは11歳の少女の声だと告げ、ウォーレン夫妻に調査を依頼しました。悪い予感に悩まされていた妻のロレインは反対しますが、夫のエドに説得されイギリスに向かうことになります。 モーリス博士とともに調査にやって来たウォーレン夫妻の目の前で恐ろしい現象が次々と起こり、ビデオカメラで悪霊を撮影することになります。息子のジョニーと娘のジャネットが閉じ込められたキッチンがめちゃくちゃに荒らされた後ビデオを確認してみると、そこにはひとりで暴れ回るジャネットが映っており、一連の事件はジャネットのいたずらだったと結論づけられ、ウォーレン夫妻は帰路につきます。 帰りの電車の中、納得できないエドはもう一度ジャネットの声を録音したテープをロレインとともに確認します。そこでビルのうめき声をよく聞いてみると、助けを求める声であることがわかりました。催眠状態に入ったロレインは、ビルから修道女の姿をした悪魔に家を離れることを阻止されていると聞き、2人は急いで引き返します。 そのころホジソン家では、ジャネットに悪霊が取り憑き他の家族を全員家から追い出して暴れ回っていました。そこへウォーレン夫妻が到着し、ロレインの制止を振り切ったエドが地下室の勝手口から家の中に入ることに成功します。2階の自室の窓から飛び降りようとしたジャネットを助けたエドでしたが、2人は窓にぶら下がってしまいました。 聖書に走り書きを見つけたロレインは、それが悪魔の名前に違いないと確信し、名前を呼んでこの場を立ち去れと命令します。すると悪魔は叫び声をあげて姿を消しました。それ以来、ホジソン家の不可解な現象はピタリとなくなります。

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修道女の姿をした悪魔

この事件の黒幕だったのは、修道女の姿をした悪魔でした。 ロレインはホジソン家の調査に取り掛かる前から、この悪魔にエドが殺される夢をみて怯えていました。しかし、最終的には悪魔の名前を突き止め、退治することに成功します。 悪魔は本当の名前を呼ばれると名前を呼んだ者に従うとされており、ロレインは辛くも勝利を収めることができました。

史上最も有名なポルターガイスト「エンフィールド事件」

本作の題材となった「エンフィールド事件」は、1977年8月31日から2年2ヶ月にわたってポルターガイスト現象が続いた、史上最長の事件として知られています。英国心霊調査協会(SPR)のメンバーであったモリス・グロスとガイ・ライアン・プレイフェアをはじめ、多くの人物により調査されました。 始めから終わりまで数多くの記録が残っており、ホジソン家の家族以外に調査員、警官、報道関係者など多くの人物が目撃証言をしています。調査中に発生しただけでも1500以上の超常現象の記録があり、その量の多さからでっちあげではありえないと考えられています。

映画では明かされなかった「エンフィールド事件」の真実

怪奇現象の一部はジャネットのいたずら?

モデルとなったジャネット本人は、英テレグラフ紙のインタビューで、怪奇現象の2%ほどは彼女自身のいたずらだったと認めています。 しかし、普段は使われていない仮声帯を使って老人のような声を発するのは相当な訓練を必要とするもので、事件当時同じことができる同じ年頃の少女を1000万ポンドの懸賞金をかけて探しましたが、名乗り出た人はいなかったとのことです。

空中を浮遊したおもちゃは熱かった!?

ホジソン家の子供たちのおもちゃが、ポルターガイスト現象によって空中に投げつけられる描写は映画にもありましたが、実際の事件の際に浮遊したおもちゃは人が触ることのできないほど熱かったそうです。

ジェームズ・ワン監督は『死霊館 エンフィールド事件』のためにあの大作を断った!?

前作に引き続き『死霊館 エンフィールド事件』を監督したジェームズ・ワン監督は、2017年公開予定の『ワイルド・スピード ICE BREAK』の監督を依頼されましたが、本作のために断ったと自身のインスタグラムで明かしました。 ”人生が変わるほど”高額の契約金を提示されたそうですが、「もう一度ホラー映画を撮りたいと思った」と語っています。