わからなかった人のための『インターステラー』解説【ネタバレ注意】

2017年7月6日更新

『インターステラー』はSF映画の中でも、「愛」をテーマに描かれた作品です。宇宙空間や重力などが関わってくる小難しいストーリーなので一体何が言いたかったのか、結局どういうあらすじなのか疑問に思った人も多いはず。この記事では「ラザロ計画」のプランABからわかるテーマを解説。

「人類を救う」ため『インターステラー』に登場する2つのプランとは

インターステラー

インターステラー』(Interstellar)には地球での生存が絶望的になった人類を救うため「ラザロ計画」が登場します。

マシュー・マコノヒー演じるクーパーが宇宙船エンデュランスに乗り実行するその計画は、「ワールホールを通じて、別の銀河系へ飛び、人類が生存できる環境を持つ惑星を探し出す。見つけた場合はシグナルを発信して救助を待つ」というもの。

しかしこの「ラザロ計画」には二つのプランがあったのでした。

プランA「大規模スペースコロニーで全人類移住」

まず1つめの使命(プランA)は、もともと考えられていたものです。 それは世界の人口を宇宙に存続させるためのもので、「方舟のような大規模スペースコロニーを構築し、人類を移住させる」という使命。こちらは地球に今住む全員をそのまま別の星に送ろうという計画。

インターステラー2

ブランド教授によって推し進められていたこの大規模移住計画は、作中で彼の不正が明らかになると共に頓挫しています。彼自身も認めるように実現不可能な計画で、真の目的は、のちに述べる「プランB」。

しかし、クーパーの娘であるマーフィーによって、真の人類救済のプランとしてよみがえり、その使命は遂行されていくのです。

インターステラー3

彼女は自宅の書斎にて、ステーション建設に必要なリストや情報を、父親の腕時計とガルガンチュア(大質量のブラックホール)の中心にある導管を通して受けとります。重力の謎を解明した彼女は見事、人類の移住に成功。子や孫に囲まれて余生を過ごし、ラストには父との感動の再会を果たします。

インターステラー4

プランB「人類の受精卵のみを移住先で人工培養する」

さてブランド教授の本命であるプランBですが、これは現在の人類すべてを救うというものではありませんでした。

ブランド教授とマン教授によって推し進められることとなる、「人類の受精卵のみを移住先で人工培養する」というプラン、つまり「種の保存」のみを目的とした使命です。必然的に地球に住む人類は助かりません。また主人公クーパーはプランAしか知らされていなかったため、憤慨します。

Interstellar astronauts explore new planet

人類を救ったのは「愛」だった

interstellar

確かに合理的だけれど、血も涙もない非情なこのプランは、マン教授のエゴにより失敗。

結果的に人類への「愛」や親子の「愛」によって達成された「プランA」が成功しています。

また恋人の星が正しいと主張し、実際その星へ向かった、つまり恋人の「愛」を信じたアメリカ(アン・ハサウェイ)も救われるなど、『インターステラー』でノーラン監督が本当に伝えたかったテーマは、「愛」が人類を救うということなのでしょう。