実写版『ジョジョ』はアリ?ナシ?評価感想を徹底的に紹介ッ!【ネタバレ超絶注意】

2017年8月7日更新

2017年8月4日に公開された映画『ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない 第一章』。カルト的人気を誇る原作を持っているために、公開前より「アリかナシか」についてはファンの間で話題になっていました。今回はそんな本作をネタバレアリで紹介します!

実写版『ジョジョ』ついに公開!ネタバレありで評価・感想を紹介!

1987年に連載がスタートし、未だ熱狂的ファンを多く持つ『ジョジョの奇妙な冒険』シリーズ。その中でも特に支持の厚い4部こと、『ジョジョの奇妙な冒険 Part4 ダイヤモンドは砕けない』の実写映画が2017年8月4日についに公開されました。 熱狂的なファンの多い作品の実写化には「アリかナシか」という命題はつきもの。そんな本作についてをネタバレを交えつつ紹介していきます。

『ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない 第一章』のあらすじ・キャスト

一番の懸念点だったビジュアルは「アリ」

「よく頑張った!」と褒めたくなる、ビジュアルへのこだわり

本作を実写化するにあたり、原作・アニメファンの一番の懸念点は「ビジュアル」だったのではないでしょうか。 「ジョジョ」シリーズといえば、独特な髪型や服装、ポーズ。キャラクターだけではなく、スタンドや世界観などその独特な世界観が魅力の1つである作品だけに、そのキャラクタービジュアルが公開されると同時に「あれはない、やめてくれ」「これだから実写化は……」と実写化を嘆く意見も散見されました。 しかし本編を見るとわかる、そのビジュアルへのこだわり。人気のある作品だからこそしっかりと再現しつつ、実写だからできる再現の仕方をしてやろう、という意気込みの感じられる作品に仕上がっています。承太郎の髪の毛と帽子の境目などは実写だったらこうなるのか、と感心させられてしまうほど。 そもそも「ジョジョ」の世界を実写化してやろう、というその意気込み自体、賞賛に値するものではないでしょうか。あれだけファンの多い作品を実写化を担うなんて、誰だってそうしたくないでしょう。私もそうしたくないです。

新田真剣佑が完全に「億泰」だった件

世界観の作り込みに関して、特に素晴らしいのが新田真剣佑演じる虹村億泰。 公開前からファンの間でも「一番心配」などの声も挙がっていましたが、何より素晴らしいのがその声の演技!アニメ版「ジョジョ4部」での声優・高木渉の「億泰の声」というイメージを崩さず、そしていやらしくなく新田真剣佑は再現に成功しています。あれは完全に億泰でした、確かにそこに億泰がいました。 「バカっぽさ」も絶妙に再現されており、ファンでも納得の再現度になっています。一見の価値がありますよ!

ロケ地にCG、「無駄じゃなく」壮大なスケール!

「え、ロケ地スペインなの!?」むしろスペインで良かった

原作で明言こそされていないものの、「ジョジョ4部」の舞台である杜王町のモデルは仙台市です。そのこともあり、「なぜ無駄に金をかけてまでスペインを舞台にしたのか、仙台でやればいいのに……」とすべてのファンが思ったことでしょう。 しかし本編を鑑賞し始めると、驚くのはその融和性。あの派手なビジュアルのキャラクターたちがスペインの街並みに見事に馴染んでいます。 ただ単に実写化するのであれば、確かに仙台で撮れば良いでしょう。しかしあの独特な世界観を持つ二次元に限りなく近いキャラクターのビジュアルに現実味を持たせるのであれば、むしろファンにとって「現実味のない二次元的舞台」である必要があったのではないでしょうか?もし仙台で撮影が行われていたら、「コスプレイヤーズサミット」にもなりかねませんでした。 むしろスペインで良かった、ナイスチョイス!と製作陣を褒めたくなること間違いなしです。

「バッドカンパニー」がグッドすぎる

迫力についてもう一つ、触れなければならないものが本編に登場する敵である虹村形兆のスタンド「バッドカンパニー」。 バッドカンパニーはミニチュアサイズの軍隊で、歩兵60名、戦車7台、戦闘ヘリ・アパッチ4機で構成されています。漫画・アニメ版ももちろん迫力はあるのですが、実写版はその迫力が桁違い! 本編でも漫画・アニメ同様、仗助はバッドカンパニーに囲まれ絶体絶命の危機に陥りますが、実写版で再現されたその切迫感は圧巻の一言。まさに実写版だからこそ出すことができた迫力あるシーンになっています。 他のスタンドのCGもかなり豪華で再現率が高く、ファンも頷けるクオリティ。ちなみに、ファンには嬉しい形兆のあの明言ももちろん登場します!

伏線がすごすぎる、原作ファンのニヤニヤは止まらない

序盤で登場する『ピンクダークの少年』、杉本鈴美の事件ファイル、そして……

原作を知っている人が本編を鑑賞すると持つ印象としては「伏線・小ネタがすごすぎる」というものではないでしょうか。 物語の序盤で広瀬康一が自室の棚に揃えている漫画は某有名漫画家の作品『ピンクダークの少年』、そして壁にもポスター。物語中盤で登場する「杉本鈴美の事件ファイル」。仗助の母親・朋子が見つけたおしゃれなイタリアン「トラサルディー」。そしてあの殺人鬼のスタンドまで、本編には登場します。次から次へと登場する伏線と小ネタの数々、原作ファンのニヤニヤは止まりません! そして何より、エンドロール。主演である山崎賢人の名前が流れ始めると突然画面が切り替わり、とあるシーンが映し出されます。原作・漫画ファンなら思わずニヤッとしてしまう、あの紙袋です。これで第二章やらない方がおかしい、そんな続編を確信させる作りになっています。

1つの「映画作品」として切り捨てられた要素

「バトルシーン」「人間ドラマ」のバランスを取りたかった

本作を鑑賞する上でひしひしと伝わってくるのが、「実写版ジョジョ」ではなく、「1つの映画作品」を作ろうとしていた製作側の意気込み。映画としてシリーズ化するにあたり、無駄なものを省きコンパクトに面白さだけを描くために構成や尺の関係上「切り捨てられてしまった要素」があるのは仕方のないことではありますが、寂しさを感じてしまうのも確か。 例えば、虹村兄弟の父親がなんであんな姿になってしまったのか、ということは本編では語られていません。そもそも本作ではディオという単語すら登場せず、空条承太郎が持っていた念写の写真も登場しますが何も語られないのです。 また原作ではアンジェロは一度死刑が執行されましたがスタンドによって逃れた、という設定がありますが映画ではアンジェロは一度も死刑になっていません。そのため仗助の「誰もお前を死刑にしない」というセリフは少々重みが変わっています。 一方で仗助の祖父・良平に関する描写が大変多くなっており、「人間ドラマ」の配分が原作・アニメよりも多い印象を受けました。原作・アニメでは割とあっさりと「人間ドラマ」的部分が描かれているだけに、原作ファンは少々くどさを感じてしまうかもしれません。

「ジョジョ初心者」は楽しめるのか?

また、原作を知らない人は楽しめるのでしょうか? twitterに投稿された意見を見てみると、原作を知っている人は「原作知らない人は楽しめないんじゃないか」という内容のものが多くありますが、実際に原作を知らない人は「原作知らなくても楽しめた」という内容の物が多いように感じられました。 実際に先ほど映画で描かれなかった点などをあげましたが、そのような点は原作を知らない人はあまり気になっていない様子でした。

【ネタバレ注意】ファンは怒るか?大幅なストーリー変更

様々なストーリー改変の中で一番賛否両論を巻き起こすことが予想されるのは、映画のラストで「虹村形兆が誰に殺されるのか」という点。 実はここには大幅なストーリー改変が行われており、彼は殺人鬼・吉良吉影のスタンド「キラークイーン」の第二の能力「シアーハートアタック」に無残にも殺されてしまいます。原作・アニメでは音石明の「レッド・ホット・チリ・ペッパー」に殺されるのですが、この設定は音石明が第二章にて登場しない、ということを示唆しているのでしょうか? 4部の中でもファンの多い音石明の登場が削られるとなると気になるのは原作ファンの反応。あまりの改変具合に激怒するファンもいるかもしれません。(個人的には大槻ケンヂに演じてほしいと思っていたので残念です) なぜストーリーが変更されたのか、その真相は『ジョジョの奇妙な冒険 第二章』の中。ファンとしては見届けざるをえない展開に無理やり持って行かれたような気がしなくもないですが……。 とはいえ、単なる少年漫画の実写化作品ではなく、しっかりエンターテイメント映画作品として完成されている本作。「アリかナシか」、気になっているユーザーはぜひその目で確かめてみてください!