『君の名は。』『怒り』……。あの邦画の海外評価が気になる!?

2017年9月27日更新

『君の名は』『この世界の片隅で』……などなど、日本国内で大ヒットした邦画の海外での反応をまとめてみました。あなたのお気に入りの作品を海外の観客は一体どう評価したのか? 早速チェックしちゃいましょう!

大ヒット邦画の海外での評価・反応は?

『君の名は。』『この世界の片隅で』……などなど、日本国内では社会現象になるほど大ヒットした邦画。世界中で公開されたこれらの作品を、海外の観客はどう評価したのでしょうか? IMDbやRotten Tomatoesなど、ネット上にアップされた海外映画ファンの感想評価をまとめてみました。

神秘的な冒険映画と絶賛された『君の名は。』

2016年8月に日本公開され大ヒットした本作。世界125の国と地域での配給が決定し、2017年1月の時点での世界興行収入は計337億円と、邦画として史上最高記録を樹立しました。 海外映画情報サイトIMDbでは平均8.5/10と非常に高評価を得ています。普通の10代男女の古典的なラブストーリーかと思いきや、こんなにユニークで衝撃的なストーリーだったとはと驚きの声が多く寄せられていました。 実験的なカット割りや日本のロックバンドRADWIMPSの音楽に関しても、ストーリーの神秘性を盛り上げると非常に好評です。 本作で初めて日本のアニメーション映画を見たという観客も多く、これを機に日本の映画やカルチャーに興味を持った人も多いようです。

戦時下の人々の人間らしい姿が世界中の観客に響いた『この世界の片隅で』

2016年11月に日本公開されたアニメーション作品。太平洋戦争中の広島が舞台となっています。一般的に、過去の戦争を題材にした作品は国によって歴史的解釈が異なるため、評価が割れる傾向にありますが、本作はどうだったしょうか? IMDbでは平均8.0/10となかなか好評です。レビューでは、甘くノスタルジックな雰囲気の前半と薄暗い雰囲気の後半を対比することで、戦争の本当の損失が何であるかを教えられたとのコメントが挙がっていました。 戦争によって人生を滅茶苦茶にされたにもかかわらず親切で心優しい主人公の姿が哀しくて心打たれた、最悪の逆境に直面した人々の礼儀正しく勇敢な人間らしい姿が本当に輝いてた、との意見もありました。 主人公すずとその周りの普通の人々の生活の変化を通して戦争を描いた本作は、普遍的に世界中の人々の心に響いたようです。 一方で、戦争の悲惨さを描いたアニメーションなら『火垂るの墓』(1988)のほうが感動したという意見や、この作品で描かれるような人々が現代の日本のロールモデルとされているの?と不思議に感じた観客もいたようです。

政治ドラマ要素が海外で賛否両論の『シン・ゴジラ』

2016年7月に日本公開された『シン・ゴジラ』。庵野秀明が総監督・脚本を務めた本作は、国内では興行収入80億円を突破する大ヒットとなりました。「ゴジラ」シリーズはかつてハリウッドでも製作されたため、海外からの注目度も高い作品です。 Rotten Tomatoesに集められた批評家からの支持率は84%。ゴジラに直面した人々の反応を描いた人間ドラマとして高く評価する意見が多く見られました。真のモンスターはゴジラではなく人間という皮肉なストーリーは、批評家たちの心を掴んだようです。 一方で、本作に低評価を下した観客の意見も見てみましょう。日本人が狭い部屋でゴジラ対策を話し合ってるシーンが全編の90%を占めていて退屈に感じた、もっとゴジラの登場シーンを増やしてほしいという意見が多く見られました。 本作の政治・社会ドラマとしての側面が、文化の異なる海外の観客にはわかりづらかったようです。

リアルに描かれた日本社会と俳優の演技力に引き込まれる観客が多数『怒り』

実際の殺人事件をモデルに、逃亡犯と疑われる3人の男とその周囲の人間関係を描いたミステリー作品。 『ラストサムライ』(2003)でアカデミー助演男優賞にノミネートされるなど、ハリウッドでも活躍し知名度の高い渡辺謙が主演を務めました。 IMDbにアップされたレビューによると、悲惨な殺人現場のシーンから始まる本作に衝撃を受けつつも、見ているうちにストーリーにどんどん引き込まれてしまったとの意見が多く見られました。 同性愛差別や売春、沖縄の基地問題など、現在の日本が抱えるリアルな社会問題も、海外の観客には興味深く感じられたようです。 渡辺以外の俳優は海外ではほとんど名前を知られていなかったにも関わらず、宮崎あおいや妻夫木聡の熱演を賞賛するコメントも目立ちました。 渡辺謙はトロント国際映画祭でのインタビューで、本作に描かれている人間の本質的な痛みや悩みはどの国の人にも伝わるはずとコメントしましたが、まさにその通りの結果となったようです。

海外ジブリファンは意外と辛口評価だった!?『風立ちぬ』

実在の人物である堀越二郎をモデルにその半生を描いた、2013年公開のジブリ作品『風立ちぬ』。海外でももはや説明不要のアニメーターである宮崎駿の作品であることから、IMDbには5万件を超えるレビューが投稿されています。 IMDbでは平均7.8/10。『魔女の宅急便』(1989)などとは違ったリアルな世界観の中にも、宮﨑駿らしさと久石譲の音楽の素晴らしさが詰まっていたとする肯定的な意見もある一方で、やや辛口な意見も目立ちました。 『もののけ姫』(1997)やアカデミー長編アニメ映画賞を受賞した『千と千尋の神隠し』(2001)に比べるとストーリーが単調で退屈に感じたとの声も。また、宮崎作品の魅力である複雑で抽象的な概念が本作には見られなかった、との声も挙がっていました。 しかし辛口なレビューを投稿した観客も、多くの人が宮﨑駿の次作には非常に期待していると書いていました。日本人に負けないほどの海外ジブリファンの期待と熱量の高さが伺えますね。

世界に広まる日本映画のおもしろさ!

いかがでしたか? 日本国内と変わらず海外の観客に支持された作品もあれば、なかなか伝わりづらかった作品も……。 いずれにせよ、海外で日本映画の注目度が高まっていることがよくわかりますね。 2017年9月以降も三池崇史監督木村拓哉主演の『無限の住人』や小栗旬主演の人気コミック実写化作品『銀魂』など、海外での配給が決定している邦画も多くあります。 世界中に日本映画の面白さがもっと伝わることを願わずにいられませんね。