ボバ・フェットの人気の理由と軌跡を辿る スピンオフはどうなった?
ボバ・フェットの人気の秘密に迫る!「スター・ウォーズ」に登場する謎のバウンティハンター
「スター・ウォーズ」シリーズには多くのキャラクターが登場します。その中でも短い出番で高い人気を誇る異色の存在、それがボバ・フェットです。本記事では、そんな彼の人気の理由を紹介します! ■名前:ボバ・フェット ■身長:183cm ■体重:78kg ■肩書き:賞金稼ぎ(バウンティ・ハンター) 「銀河一の賞金稼ぎ」として名を馳せたジャンゴ・フェットのクローンが、ボバ・フェットです。 ボバは、伝説の傭兵軍団「マンダロア兵団」が身に着けていたという、全身に武器が仕込まれた「マンダロア装甲」に身を包んでいます。常に頭をすっぽり覆うヘルメットを着用していたため、「エピソード5/帝国の逆襲」と「エピソード6/ジェダイの帰還」では、素顔が明かされることはありませんでした。
ボバ・フェットを演じた俳優たち
エピソード5と6で実際にスーツを着て演じたのは、ロンドンで舞台やテレビ作品に出演していたジェレミー・ブロック。声は数多くの作品に出演経験のあるジェイソン・ウィングリーンが演じました。 2004年以降に発売されたソフトでは劇中の設定に基づき、クローン元のジャンゴ・フェットを演じたテムエラ・モリソンが声を担当。テムエラ・モリソンは2019年の映画『アクアマン』で、主人公・アーサーの父であるトム・カリーを演じています。 「エピソード2/クローンの攻撃」に登場した少年時代のボバ・フェットを演じたのは、ダニエル・ローガンです。彼は東京コミコン2018に参加し、日本で話題になりました。
ジャンゴ・フェットのクローンとして誕生!その経緯と銀河一の賞金稼ぎになるまで
ジャンゴ・フェットの完全なクローンとして誕生
ボバ・フェットはジャンゴ・フェットのクローンですが、一体なぜ彼は誕生することになったのでしょうか。 ジャンゴはその実力をドゥークー伯爵に認められ、クローン・トルーパーに遺伝子を提供するホストに選ばれます。クローン・トルーパーは生産効率を上げるため、通常の倍のスピードで成長し、また命令に背かぬよう自我や独立心を芽生えにくくする遺伝子操作が行われました。 ジャンゴは遺伝子提供の見返りの一部として、遺伝子操作を一切行っていない完全なクローンを作るように要求。それによって生まれたのがボバ・フェットです。ジャンゴはボバを10年間実の息子として育てつつ、マンダロアの戦士にするため戦闘技術を教えていたのでした。 しかしジャンゴはジェダイのメイス・ウィンドゥとの戦闘で死亡し、ボバはジェダイに恨みを持つように。 アニメ「クローン・ウォーズ」では、その後のボバの動向が描かれます。ジャンゴの知り合いの賞金稼ぎに引き取られたボバは、「ラッキー」という偽名でクローン・トルーパーの訓練兵に紛れ込みました。メイス・ウィンドゥを暗殺しようとしますが、失敗に終わります。同じ遺伝子から生まれた訓練兵たちに、彼が複雑な思いを抱いている様子も描かれました。
ダース・ベイダーやジャバ・ザ・ハットとの関係性は?
「エピソード5/帝国の逆襲」での雇い主はダース・ベイダー
ボバはエピソード5とエピソード6でそれぞれ別の雇い主に雇われた状態で登場します。 エピソード5ではダース・ベイダーに雇われた腕利きの用心棒たちの1人として登場。ミレニアム・ファルコンで逃げるハン・ソロの奇策を見抜き、ベイダーと協力しソロを捕えます。そして報酬の一部として、カーボン凍結されたソロを貰い受けるのでした。
「エピソード6/ジェダイの帰還」での雇い主はジャバ・ザ・ハット
エピソード6に登場したボバは、ジャバ・ザ・ハットに雇われていました。 ジャバたちは、ルークらを砂漠に生息する蟻地獄のような巨大クリーチャー「サルラック」で処刑しようとします。しかしルークがライトセーバーで脱出し、戦闘に突入。 ボバはルークと対峙すると、ブラスターの銃身を斬られてしまいます。さらに視力が回復しないソロが闇雲に撃ったブラスターの銃撃が被弾し、背中のジェットパックが故障。ボバはあらぬ方向に飛んで体を叩きつけられてしまい、そのまま「サルラック」に捕食されるのでした。 人気とは裏腹になんともあっさりと死んでしまうのがボバ・フェットです。
ボバ・フェットはなぜ人気なのか?理由を考察
ボバ・フェットは主に「エピソード5/帝国の逆襲」と「エピソード6/ジェダイの帰還」に登場しました。とは言うものの、彼の登場時間は短く、セリフも少ないものでした。それでは何故これほどまでに人気のあるキャラクターになっているのでしょうか。 まず人気の理由として考えられるのは、その見た目。マスクにマントという出で立ちは、要素だけで言えばヒーローとも共通しています。またその装甲の下には大量の武器が装備されているというのも、人気の要因のひとつではないでしょうか。 残念ながらボバの武器さばきが披露される機会はあまりありませんでしたが、後年に製作された「エピソード2/クローンの攻撃」では、父ジャンゴが武器を活かした戦い方を存分に見せています。 もう一つは「銀河一の賞金稼ぎ」という称号です。響きだけでもかっこいいですが、ボバはその実力を認められているようで、あのダース・ベイダーとも対等に接しています。ベイダー相手でも物怖じしない毅然とした態度も魅力のひとつでしょう。 このように短い登場ながらファンの心を掴んだボバ・フェット。シリーズ総監督のジョージ・ルーカスは彼の人気を受けて、人気が出ると知っていたらもっと戦闘シーンも長くして、最期もかっこよくしたのにとオーディオ・コメンタリーで語っています。 ボバ人気が沸騰したため、「エピソード2」では父ジャンゴ・フェットが活躍し、重要な人物として描かれました。
「エピソード6/ジェダイの帰還」で最期を迎えるも復活していた?
制作会社であるルーカス・フィルムがウォルト・ディズニー・カンパニーに買収された影響で、現在では買収以前の外伝作品は非正史扱いとなっています。それらの作品の一部では、「エピソード6」以降のボバ・フェットが語られていました。 彼は「サルラック」に飲み込まれるも、装甲や武器のおかげで消化されずに生還。それからハン・ソロに恨みを持ち、彼を執拗に追いかけるようになります。しかし戦っていく内に一種の友情のようなものが芽生え、良きライバル関係となっていくのでした。 あまり知られていないボバの一面が垣間見えるストーリーです。
スピンオフは結局どうなった?マンダロリアンって?
長らくスピンオフの製作が噂されていたボバ・フェット。中には2016年の映画『LOGAN/ローガン』で知られる、ジェームズ・マンゴールドが監督に就任したというものもありました。 2019年11月からDisney̟+で配信が始まったドラマ「The Mandalorian(原題)」では、ボバと同じ「マンダロア装甲」の戦士・マンダロリアンの活躍が描かれます。噂されていたスピンオフはあえなく制作中止となり、この作品に注力されることとなったのでした。 「ザ・マンダロリアン」では「エピソード6」から「エピソード7」の出来事が描かれるらしく、その時代設定ではボバ・フェットはすでに死亡しています。監督のジョン・ファヴローは、Good Morning Americaのインタビューでボバ・フェットが登場しないことを明言しました。 ファンの期待虚しくボバ・フェットのスピンオフは製作されませんでしたが、もっと望む声が集まればいつかその日が来るかもしれませんね……。
ボバ・フェット「銀河一の賞金稼ぎ」の名は伊達じゃない
本記事では、「スター・ウォーズ」シリーズに登場するボバ・フェットを紹介しました。凄腕賞金稼ぎの彼が、他のキャラクターとは違う、特殊な愛され方をしていることがわかります。 彼の特異なキャラクター性や人気の理由が伝わったでしょうか。これからも根強く愛され続けるであろうボバ・フェット。彼が新たに活躍する場も見てみたいですね。