2018年1月27日更新

このNetflixオリジナルがスゴい⑥『ホーム・アゲイン』【ciatr編集部が選ぶ】

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ホーム・アゲイン
©Supplied by LMK

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ciatr編集部が責任選出!このロマンティックコメディを観て欲しい!

Netflixオリジナル集中連載、第六回目を進行させていただきます。前回は、マスターと「めしや」に訪れる客の交流を描いた『深夜食堂』でした。 今回はロマコメの秀作『ホーム・アゲイン』を紹介しましょう。本作の監督ヘイリー・マイヤーズの母は『マイ・インターン』などで知られるナンシー・マイヤーズ。映画を観た後の幸せ度は『マイ・インターン』を超えたんじゃないか……?

前回の連載はこちら

第六回『ホーム・アゲイン』

大作ばっかり観て映画疲れしてない?

ホーム・アゲイン
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最近劇場で公開されて話題になっている作品ばかりを観ているからか、派手なアクションとか、衝撃のラスト10分とか、まさかの血縁関係とか、“何か”を期待して観てしまって「ちょっと違ったな」と感じることが増えていました。 そんな私が久しぶりに、映画を観て幸せな気持ちになったのがNetflixオリジナル作品『ホーム・アゲイン』。「キューティー・ブロンド」シリーズで有名なリース・ウィザースプーンが主演を務めたロマンティックコメディです。 家族のあり方や、人との距離感、仕事に対する葛藤などを丁寧に描いた本作。

『ホーム・アゲイン』のあらすじ

夫と別居中のアリス・キニ―(リース・ウィザースプーン)は、ひょんなことから映画監督、脚本家、俳優を目指す若者3人を自宅に住まわせることになります。 映画監督志望のハリーはアリスに一目惚れしますが、アリスはまだ正式に離婚していないことや、子供たちのこと、年の差が気になってなかなか踏み切れません。アリスとハリーの微妙な関係が続く中、別居中の夫が現れて……。

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2つの視点で楽しめる!

アリスとハリーのラブストーリー

ホーム・アゲイン
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本作のベースになってくるのが、シングルマザーになったばかりのアリスと、20歳以上離れた映画監督志望のイケメン・ハリーのラブストーリーです。シングルマザーと言っても、夫と正式に離婚したわけではないアリスは、めちゃくちゃ葛藤するのです。 ハリーが酔って寝てしまった翌日、アリスが朝5時に起きて彼のシャツを洗濯しているシーンは「ハリーのことは気になるけど、私は2人の娘を持つ母親だし……。」という彼女の葛藤を見事に表していて、真っすぐにアプローチするハリーに対して母親目線で答えるアリスに笑ってしまいます。

映画制作者として成功したい3人の葛藤

ホーム・アゲイン
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『ホーム・アゲイン』に登場するハリー、ジョージ、テディはそれぞれ、映画監督、脚本家、俳優の卵。まだまだ無名ではありますが、有名プロデューサーから声がかかるなど将来有望なチームです。 映画を観てると、彼らは度々、自分たちの映画を作りたい気持ちと、売れて有名になりたい気持ちの間で葛藤しています。脚本家志望のジョージは、制作会社に見いだされ、別の仕事も受けることに。自分の書きたいものではありませんでしたが、「映画をつくるための資金になれば」とスリラー映画の脚本のリライトを引き受けます。 常に夢と現実の岐路に立たされる3人が、最終的に選んだ道には思わず笑顔がこぼれてしまいます。

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『ラ・ラ・ランド』の監督デイミアン・チャゼルを彷彿とさせる

ラ・ラ・ランド
© Summit Entertainment"

映画監督を目指す3人の話は『ラ・ラ・ランド』の監督デイミアン・チャゼルを彷彿とさせます。 『ラ・ラ・ランド』の脚本は当初どのスタジオにも受け入れられず、それなら自分たちで資金を集めようということになり『セッション』の制作に取り掛かったのです。『セッション』で商業的成功を受け、サミット・エンターテインメントが『ラ・ラ・ランド』の製作に同意したため2017年の映画界を賑わせた壮大なミュージカル映画が誕生しました。 チャゼルは自らの脚本で映画を撮る前にホラー映画やスリラー映画の脚本を担当していましたが、これは「雇われ脚本家」として割り切って仕事をしていたらしく、自分で書き上げた脚本で映画を撮りたいという志があったと言います。

ピコ・アレクサンダーを発掘してくれたNetflixに感謝

ピコ・アレクサンダー
©Joseph Marzullo/WENN.com

『ホーム・アゲイン』を観た女性なら必ずや思うであろう「このイケメンは誰……?」。 アリスに積極的にアプローチする、映画監督志望のハリーを演じたのはピコ・アレクサンダーです。1991年生まれ、ニューヨーク出身の彼はまだまだ駆け出しの若手俳優。これまでは海外ドラマを中心に出演していたそうですが、2017年ごろから映画へも出演し始めています。 日本での認知度はまだまだかもしれませんが、本作への出演をきっかけに、より映画作品に進出していってほしいところです。彼を発掘してくれたNetflixに感謝したい!

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アリスの選ぶ未来を応援したくなる!

ホーム・アゲイン
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アリスはとても現実的な女性として描かれています。恋のアプローチを受けても自らの立場をわきまえ、なるべく羽目を外さないようにとブレーキをかけるアリスを観て、自分と重ねてしまう女性は多いのではないでしょうか? でもやっぱりハリーのことは気になる……!というアリスの行動もまた、リアルな選択なのです。 アリスはラストに向けて大きな決断をします。アリスが現実的な女性だからこそ、彼女の選んだ未来を応援したくなるはずです。

連載は続く。最終回は『ネイキッド』

マーロン・ウェイアンズ
©OPEN ROAD FILM

次回、連載第七回目(ひとまず最終回!)は『ネイキッド』。結婚式を目前にした主人公がタイムリープに巻き込まれてしまうドタバタコメディの隠れ名作です。 配信は明日、2018年2月5日の正午ごろを予定しています!お楽しみに。