ガンビットはウルヴァリンの後継者?次世代X-MENの主要キャラクター
2000年からスタートした映画「X-MEN」シリーズを牽引してきたウルヴァリンの物語は、2017年の映画『LOGAN/ローガン』で見事に幕を閉じました。
そして、ウルヴァリンが去った後のシリーズを牽引するキャラクターとして注目を浴びているのが、同シリーズの人気キャラクター「ガンビット」です。 この記事では、シリーズ屈指の色男にして女好き、そして、ウルヴァリンに負けず劣らずの壮絶な過去を持つ彼の魅力を存分に紹介していきたいと思います。
養父は盗賊ギルドの首領、異色のX-MEN・ガンビットの経歴とは?
「X-MEN」シリーズでも屈指の人気キャラクターのガンビット。彼はX-MENのメンバーでありながら、他のメンバーのように専用コスチューム着ることなく、トレンチコートを愛用し続ける、少し変わった人物です。 そんな彼の経歴は、個性派揃いのX-MENの中でもとりわけ異色なもの。 孤児として生まれた彼は、物心着く頃にはスリで生計を立てるようになっていました。そんな日々の中で、彼は盗賊ギルドの首領・ジャン=リュック・ルボーの財布を盗み損ねるという失態を犯してしまいます。 しかし、この一件を機にルボーに気に入られたガンビットは、ルボーによって「レミー・ルボー」という名前を与えられ、彼の養子になるのです。
盗賊ギルドの一員として成長したガンビットは、敵対する暗殺ギルドのメンバーのベラドンナ・プードローと結婚します。 結婚を機にようやく平穏な日々を手に入れるかと思われたガンビットですが、この結婚に反対したベラドンナの兄・ユリアンは、なんとガンビットに決闘を申し込みます。 幸い決闘には勝利したガンビットですが、戦いの中で誤ってユリアンを殺害してしまうという悲劇に見舞われます。両ギルドの協定の中に頭領の血縁者の殺害を禁じるという条約があった為、協定の崩壊を恐れたガンビットは、1人仲間を離れてあてのない旅に出ます。 つくづく家族というものに縁のない孤高のヒーロー、それがガンビットなのです。
X-MEN屈指の女好き!メンバーの中でも特に恋愛エピソードが多い?
家族に縁のないガンビットですが、実はメンバー屈指の女好きとしても知られています。
そんな彼が、X-MENのメンバーの中で最初に想いを寄せたのは、天候を操る能力を持つミュータント・ストームでした。 盗賊ギルドを離れて放浪の旅に出ていたガンビットは、旅の途中で、ある事件で記憶を失っていたストームと出会います。意気投合した2人はしばらく盗賊稼業を続けますが、やがてストームの記憶が戻ったことを機に、2人はX-MENへと合流することになります。 その際ガンビットを牽引したのがストームだったということもあり、以降、ガンビットはしばらくストームに想いを寄せることになります。記憶喪失との女性への慕情など、ロマンチックなエピソードに困らないのもガンビットの魅力の一つです。
ガンビットの悲しい過去、ローグとの関係も泣ける
相思相愛の恋人との出会い
キザでプレイボーイなガンビット。当初こそストームとの恋愛関係が目立っていましたが、後に相思相愛の関係となるのは、X-MENのメンバー・ローグです。 映画「X-MEN」シリーズにも登場したローグは、触れた相手の生命エネルギーや、記憶、能力などを奪うことが出来るミュータント。変身能力を持つミュータント・ミスティークに育てられた過去を持つ女性です。 ようやく幸せな時間を過ごせるのではないかと思われたガンビットですが、やはり彼には悲劇が付きまといます。
ガンビットの暗い過去と、終わらない悲劇の連鎖
ガンビットには、盗賊ギルドに在籍していた以上に、後ろ暗い過去があります。 それは、ミュータントの大量虐殺事件「ミュータント・マサカー」に加担してしまったというもの。 これは、大物ヴィランのMr.シニスター率いる虐殺集団・マローダーズが、ミュータントを大量に殺害した事件です。ガンビットは計画の全容を知らされておらず、彼らをミュータントたちが暮らすところまで案内してしまいます。 やがて計画を知ったガンビットは、マローダーズが事件を起こそうとした際に虐殺を止めようと孤軍奮闘しますが、力及ばず多くの犠牲者を出してしまう事態に発展してしまい、自らも半殺しの憂き目にあいます。 長年この事実を誰にも打ち明けられなかったガンビットでしたが、記憶を奪うことができるローグは、彼とキスした際に事件の首謀者であるシニスターとガンビットが面識のあることを知ってしまいます。 これにより、2人の関係は冷え込んでいってしまうのです。
ローグとの別れ
こうして関係が徐々に冷え込んでいったガンビットとローグですが、X-MENの創設者プロフェッサーXことチャールズ・エグゼビア教授の負の人格が暴走する事件、通称「オンスロート事件」の際に再会することに。 しかし、その際にローグが記憶を失い、若い姿になっていたマグニートーと行動を共にしていた為、2人の関係が簡単に修復することはありませんでした。 さらにその後の事件では、復活したマグニートーによって過去の事件の全容を暴露されてしまいます。そして、ローグをはじめとするX-MENのメンバーの怒りを買ってしまった彼は、1人南極に取り残され、半ば強制的にX-MENから離脱させられるという憂き目にあいます。 過去の自らの過ちが招いた結果とは言え、事件を未然に防ごうとしたりという彼の行動を知っていると、南極に一人で放置されるというのは、さすがに不憫です。
映画でこそ報われて欲しい!が、映画版でも悲劇が続く……!
いまいちパッとしない扱いの映画デビュー作
シリーズ屈指の人気キャラ・ガンビットですが、映画デビューは遅く、意外にも『ウルヴァリン: X-MEN ZERO』まで出番がありませんでした。 初期三部作に出番が無かったのは、「(主要人物の)ウルヴァリンとキャラがかぶるため」という不遇なもの。 さらに、満を辞して登場した『ウルヴァリン: X-MEN ZERO』でもイマイチ扱いが大きいとは言えませんでした。(なお、同作におけるデッドプールの扱いも、現在でもしばしばネタにされるほど酷いものでした)。
ただし、こちらの作品でガンビットを演じたテイラー・キッチュは、画像の通りのイケメン。 棒術とトランプを操るガンビットのアクションも冴え渡っており、ファンにとっては一見の価値ある作品となっています。
監督が降板しまくる主演作品
そして2019年。「マジック・マイク」シリーズで知られるチャニング・テイタムを主演に迎えて、ついにガンビット自身が主役の作品が公開されると報じられているのです! しかし、自身の主役映画でもやはり暗雲が立ち込めるのがガンビット。2015年10月にルパート・ワイアット監督、2016年8月にはダグ・リーマン監督、そして2018年1月にはゴア・ヴァービンスキー監督と、同作の監督たちが三度に渡って降板したのです。 度重なる監督の交代劇に加えて、公開時期の延期など……自身の主演作においても紆余曲折するあたり、実に彼らしいところですね。
クールで強いのに不運続き、そんなガンビットが大好き!
クールで強くて格好良い、なのに、女運はなくて苦労人。そんな不運続きのガンビットですが、ここ一番では熱い活躍を見せてくれます。 シリーズの中でも特に悲劇的な背景を持つ彼だからこそ、いざという時に正義のために戦う姿は胸を打ちます。普段の飄々としたキザな態度とのギャップも素敵ですよね。日本人には、「『シティ・ハンター』の主人公・冴羽獠みたい」と言えば、その魅力が伝わるでしょうか……? ウルヴァリンとはまた違う魅力を持ったガンビットが、今後シリーズをどのように牽引してくれるのか、大いに期待です! 個人的には映画版でこそローグと結ばれて欲しいですが、映画版のヒロインとして報じられているのは最初の妻のベラドンナ……ということは、原作通りだと……? 頑張れ、ガンビット!