ムジョルニアを持ち上げた人物・条件は?「マイティ・ソー」でおなじみのハンマーを解説
マーベルの人気ヒーロー、ソーの武器といえば「ムジョルニア」と呼ばれるハンマーですね。しかし過去作ですでに破壊されたはずのムジョルニアが、ソーの単独映画4作目『ソー:ラブ&サンダー』にも登場し、話題になっています。 しかしムジョルニアとは、そもそもなんなのか?なぜ新作「ラブ&サンダー」に登場したことで話題になっているのか?ムジョルニアの特徴やこれまでのMCU作品での登場シーンをおさらいしながら、その秘密に迫っていきましょう。
ムジョルニアってそもそも何?重さ・能力は?
所有者 | ソー |
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鋳造場所 | 惑星ニダベリア |
能力 | 投てきでの攻撃 衝撃波攻撃 嵐・雷を呼ぶ 飛行能力 投げると所有者のもとへ返ってくる |
重さ | 4634.85兆kg(推定) |
ムジョルニアは、ソーの元ネタである北欧神話の雷神トールが持つハンマーと同じものです。日本語では、ミュルニルやミョウナなどと表記されることも。 上の表では重さが推定4634.85兆kgとなっていますが、これは“落としただけで地球が滅ぶ”という設定をもとに算出した数字で、コミックには明確な記載はありません。
ムジョルニアを持ち上げるための条件は?
ムジョルニアには、ソーの父オーディンによって“高潔な者にしか持てない“という魔法がかけられています。そのため、これまでソー以外にムジョルニアを持ち上げたキャラクターは多くはありません。 ほかのキャラクターでは持ち上げることができないほど重いように見えるムジョルニアですが、実際に持ち上げたソーやヴィジョンの発言によれば、軽いとのこと。 一方で、「ソーがムジョルニアを持っている状態であれば、彼ごと持ち上げることができる」「宇宙空間ではそもそも持ち上げる必要がないので、振り回すことができる」など、チート技でムジョルニアを使用したヴィランもいます。
MCUでムジョルニアを持ち上げた人物は?
「高潔なものにしか持てない」特別な武器、ムジョルニア。そんなムジョルニアを持ち上げたキャラクターには誰がいるのでしょうか。 ソーやキャプテンアメリカといったおなじみのMCUのキャラクターに加えて、新作「ラブ&サンダー」であのキャラが持ち上げたことも注目されています。さらに、コミックや現実世界でムジョルニアを持ち上げた人物も紹介していきます!
①ソー
ムジョルニアの正当な所有者であるソーは、もちろんムジョルニアを持ち上げることができます。 『マイティ・ソー』(2011年)の冒頭では、彼はムジョルニアを持ち上げられなくなっていました。しかし彼は地球の人々と交流するなかで謙虚さを学び、再びムジョルニアを手にすることができたのです。 また、ソーの父オーディンは「ハンマーは決してお前の力の源ではない」と説明しており、ムジョルニアはソーが本来持っている力を引き出すための媒体であるとも説明しています。
②キャプテン・アメリカ
いつ持ち上げた?
『アベンジャーズ/エンドゲーム』
『アベンジャーズ/エンドゲーム』(2019年)では、チームのリーダーであるキャプテン・アメリカことスティーブ・ロジャースも、ムジョルニアを持って戦いました。 サノスとの最終決戦中、ソーが投げたムジョルニアをキャプテン・アメリカがキャッチ。彼はそのままムジョルニアを使ってサノスと戦います。その後ストームブレイカーを持ったソーと合流し、ムジョルニアを返そうとしたところ「小さい方はお前にやる」と言われ、そのまま戦闘をつづけました。 彼の手にムジョルニアが収まるシーンには、多くのファンが熱狂したのは言うまでもありません。
なぜ持てた?
実は彼は『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』(2015年)のシーンで、ムジョルニアは少し動かしたように見えました。それを見たソーは焦りを浮かべ、それを見たキャップは「やっぱりダメみたいだ」と手を離します。 彼がムジョルニアを使うことができた理由については、2つの説があります。1つは「ウルトロン」以降の戦いを経て、キャップもムジョルニアを完全に持ちあげるに値する高潔な精神の持ち主に成長したというもの。 もう1つは「ウルトロン」のときからキャップにはムジョルニアを持つ素質があったものの、ソーに遠慮して持ち上げなかったという説。「エンドゲーム」で彼がムジョルニアを手にしたとき、ソーは「やっぱりな」と発言しており、この可能性を考えていたのかもしれません。
③ヴィジョン
いつ持ち上げた?
『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』
『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』では、アベンジャーズの面々がムジョルニアを持ち上げられるのか試してみるシーンがあります。その後、J.A.R.V.I.S.をウルトロンが作ったヴィブラニウムの肉体に組み込むかどうかでアベンジャーズは対立します。 そこへソーが戻ってきて、強引にJ.A.R.V.I.S.をボディに入れてしまいヴィジョンが誕生。アベンジャーズの面々は彼が信用できるのか半信半疑の中、ヴィジョンも彼らが疑うのも無理はないと言いながら、何気なく床に落ちていたムジョルニアを難なく持ち上げ、ソーに手渡すのでした。 ちなみに、この大会では、ホークアイは早々に諦め、アイアンマンことトニー・スタークは片腕をアーマーにしても、ローディーと一緒に持ち上げようとしてもダメ。ブルース・バナーも持ち上げられず、急にハルクのモノマネをしてスベってしまいます。
なぜ持てた?
トニー・スタークのA.I.であるJ.A.R.V.I.S.を、ウルトロンがヴィブラニウムで作ったボディに組み込んで生まれたヴィジョン。アンドロイドとして生まれたばかりの彼には、人間のような感情がなかったため、邪な心もありませんでした。それがムジョルニアは持ち上げるために必要な「高潔な精神の持ち主」と判断された理由のようです。 また彼は、ムジョルニアを持ち上げたことでアベンジャーズに仲間として迎え入れられました。
④ジェーン・フォスター【ネタバレ】
いつ持ち上げた?
最新作『ソー:ラブ&サンダー』では、ソーの元カノであるジェーン・フォスターが新たなマイティ・ソーとなり、ムジョルニアを操って戦います。 ソーと別れてから数年後、ガンに冒されたジェーンはムジョルニアに“呼ばれて”ニュー・アスガルドを訪れました。彼女が展示されていたムジョルニアの残骸に近寄ると、破片が光ります。映画ではその瞬間は映されていませんでしたが、その後ムジョルニアが魔法でもとに戻ったと思われます。 その後ジェーンはマイティ・ソーとなり、ソーとともにゴア・ザ・ゴッド・ブッチャーとの戦いに参戦します。
なぜ新マイティ・ソーになれた?
ジェーンと一緒に暮らしていた時、ソーはムジョルニアに「ジェーンを守ってくれ」と言葉をかけたことがありました。それが魔法となってムジョルニアに残っていたのです。ムジョルニアは、ガンを患い余命わずかとなったジェーンを守るため、彼女に力を与えることにしたのでしょう。 ソーの彼女に対する愛が、ジェーンを新たなマイティ・ソーにしたのです。
ムジョルニアが登場する印象的なシーンを振り返り
義姉ヘラに易々と破壊される衝撃シーン/『マイティ・ソー/バトルロイヤル』
『マイティ・ソー バトルロイヤル』でソーとロキは、父オーディンによって封印されていた姉ヘラに会います。死の女神である彼女は初登場シーンでムジョルニアを片腕で受け止め、あっさり破壊。圧倒的な強さを見せつけました。 その後、ソーはさまざまな経験と冒険を経て再びヘラに挑むことになります。すでに1度彼女の強さを目の当たりにしている彼は、そんな彼女からアスガルドを守るため、もう一段階強くなる必要がありました。ハルクをはじめとする仲間と協力して戦ううちにソーは力を覚醒させ、作戦勝ちでヘラを倒すことに成功。 しかしこの時点では、ソーの手元からムジョルニアは失われたままでした。
「タイム泥棒作戦」で再びソーの手に/『アベンジャーズ/エンドゲーム』
『アベンジャーズ/エンドゲーム』でサノスのデシメーションから生き残ったヒーローたちは、過去にさかのぼってインフィニティ・ストーンを集める「タイム泥棒作戦」を決行します。 ソーはロケットとともにエーテル(リアリティ・ストーン)を回収するため、『マイティ・ソー/ダーク・ワールド』(2013年)時点のアスガルドへ。このときソーは、ロキやアスガルドの民の多くを失った悲しみが癒えず自堕落な生活をしていたため、すっかり太っていました。 しかし彼は、その後まもなく命を落とす母フリッガに見つかってしまいます。彼が未来から来たことを悟った彼女は、自信をなくしている息子を励ましました。そしてソーが手を伸ばすと、その時代のムジョルニアが彼のもとに。彼は自分がまだ「高潔な精神の持ち主」であることを確認し、自信を取り戻したのです。
ソーの第二の武器ストームブレイカー
いつ登場した?
「バトルロイヤル」でヘラにムジョルニアを破壊されたあと、偶然出会ったガーディアンズ・オブ・ギャラクシーのロケット、グルートとともにソーは惑星ニダべリアへ向かいます。そこで唯一生き残った旧友のドワーフ、エイトリに頼み、協力して新たな武器・ストームブレイカーを鍛造しました。 これはムジョルニアに比べてかなり大きなハンマーと斧を合わせたような形の武器で、柄はグルートの枝でできています。 圧倒的な威力を持ち、ムジョルニアと同じく投げて攻撃したあと手元に引き戻すことも可能。「エンドゲーム」ではサノスの首を切り落としたりと、ムジョルニアよりもより直接的な攻撃ができることがしめされましたが、同時に誰にでも持ち上げることができるため、サノスに奪われるなど危うい場面もありました。
「ラブ&サンダー」
「ラブ&サンダー」でも、ソーは引きつづき自身の武器としてストームブレイカーを使っています。ストームブレイカーにはムジョルニアにはなかったもう1つの機能があり、それは以前はヘイムダルが守っていたテレポートを可能にする虹の橋ビフレストを架けるというもの。 ビフレストは地球だけでなくほかの星にも橋を架けることができ、ソーたちはそれを使ってゴアとの戦いの場所へ向かいます。 またストームブレイカーには感情があるようで、ソーがムジョルニアに未練を示すと嫉妬したような態度をとることも。これはストームブレイカーの柄がグルートの枝でできているためかもしれません。
「ラブ&サンダー」後は誰の手に?【ネタバレ】
マイティ・ソーが命を落とし、ムジョルニアはソーのもとに戻ってきました。彼はゴアの娘ラブとともに暮らしていますが、彼女はムジョルニアをおもちゃのように扱っています。 ラブは「かわいくした」とムジョルニアに落書きをしたり、人形のようにお手製のベッドに寝かせてソーから隠したりと、やりたい放題。父親となったソーとともに、ストームブレイカーを持ってエイリアンと戦う彼女ですが、ラブもまたムジョルニアを持ち上げることはできるようです。 ソーは再びムジョルニアを手に、娘とともに宇宙の平和と守っています。
ムジョルニアを持ち上げた他のキャラクター
原作コミックでのキャラクター
原作コミックの「What if?」シリーズでは、ソーが死亡した世界でブラック・ウィドウがムジョルニアを使って戦うエピソードが描かれました。戦いで死にかけた彼女がムジョルニアに手を伸ばすと、アスガルドの神の力が彼女に注ぎ込まれ、女戦士として復活しました。 X-MENのメンバーであるストームも、ムジョルニアに認められたキャラクターの1人。誰かを操りソーを倒そうとしたロキはストームに目をつけます。彼は彼女にムジョルニアの模造品ストームキャスターを与えますが、ストームはロキの目論みを見抜いて騙されたフリをしていただけでした。 彼女はムジョルニアでストームキャスターを破壊するためにソーと戦います。するとムジョルニアが彼女の功績を認めたため、ストームはムジョルニアを手にすることになりました。 DCコミックとのクロスオーバー作品では、スーパーマンやワンダーウーマンも、ムジョルニアを持ち上げています。
番外編:現実世界でムジョルニアを持ち上げたあのヒーロー
現実世界では、キャプテン・マーベル/キャロル・ダンバースを演じるブリー・ラーソンが2019年にムジョルニアを持っている写真を自身のInstagramに投稿しています。 マーベル・スタジオ本社で普段着のままムジョルニアを手にした彼女は、「なんてことないけど…持ち上げられるって言ったでしょ」とコメント。さすがアベンジャーズ最強の戦士ですね。 このとき「ラブ&サンダー」でジェーンを演じるナタリー・ポートマンは、「ねえ力持ちさん、私のハンマーを丁寧に扱ってね!!!」とコメントしていました。
『ソー:ラブ&サンダー』ではムジョルニアにも注目したい!
「エンドゲーム」ではキャプテン・アメリカが手にするなど、胸アツシーンを演出してきたソーの最強の武器ムジョルニア。しかしサノスとの戦いの後、キャップがインフィニティ・ストーンとともにもとあった時代に戻してきたため、ヘラに破壊された後にはMCUの世界線に存在していませんでした。 そんなムジョルニアは『ソー:ラブ&サンダー』でマイティ・ソーとともに大活躍!ぜひ注目してみてください。