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「第71回カンヌ国際映画祭」ノミネート作品18本を徹底紹介!

2018年4月24日更新

毎年5月にフランスのカンヌで開催されるカンヌ国際映画祭。第71回カンヌ国際映画祭は2018年5月8日に開幕されます!まもなく開催の2018年カンヌ国際映画祭コンペティ部門ノミネート作品18本を一挙紹介します。

世界で最も有名な国際映画祭

毎年5月にフランスの南に位置する、フランスを代表する観光地コート・ダジュール沿いの都市カンヌで開催されるカンヌ国際映画祭。世界で最も有名な映画祭であり、映画に携わる人々にとって本映画祭に招待されること、また賞を受賞することはとても名誉なことと言われています。 同じく映画に携わる人の最高峰としてアメリカで開催されるアカデミー賞があります。アカデミー賞にノミネート、賞を受賞をすることももちろんとても名誉なコトです。しかしアカデミー賞は前年度に公開された作品が対象となるため、商業的な成功も賞を受けられるかどうかに関わってきます。 それに比べ、公開前の作品をノミネートしているため、純粋に映画の内容や演技の質が重視されるカンヌ国際映画祭。 つまり本映画祭で賞を受賞することが、実力派と呼ばれるかどうかに影響するのです。本映画祭が実力は監督、演技派俳優や女優への道の登竜門と言っても過言ではないのです。

コンペティション部門とは?

カンヌ国際映画祭にノミネートと言われる場合、一般的にはコンペティション部門へのノミネートを意味します。 コンペティション部門とはカンヌ国際映画祭の中心となる部門で、メイン会場であるシアターリュミエールで上映されます。 そしてコンペティション部門はパルム・ドール(最高賞)、グランプリ(パルム・ドールに次ぐ賞)、監督賞、男優賞、女優賞、脚本賞、審査員賞から構成されています。 なお、日本映画もカンヌ国際映画祭で数多くの受賞をしており、今までにパルム・ドールに今村昌平監督、グランプリに市川崑監督、主演男優賞に柳楽優弥などが選ばれています。

ペネロペ・クルス主演!アスガー・ファルハディ監督の『Everybody Knows』

ではここからコンペティション部門ノミネート作品を紹介していきます。 イラン出身の監督アスガー・ファルハディ監督の『Everybody Knows』。 アスガー・ファルハディ監督は今までにベルリン国際映画祭、カンヌ映画祭、アカデミー賞での受賞経験を持つ実力派監督です。 『Everybody Knows』はスペイン出身でハリウッドでも活躍するペネロペ・クルス主演で、ブエノスアイレスに住むスペイン人女性が家族ともにマドリッドに帰郷する際に予想もしていなかった事態に巻き込まれる様子を描いたサイコスリラーです。 最近では政治的な理由によりアカデミー賞受賞を辞退した経験もあるアスガー・ファルハディ監督が描く本作は観客を監督独特の映画の世界に巻き込むこと間違いないでしょう。

現代社会の問題を浮き彫りにしたステファヌ・ブリゼ監督の『At War』

俳優や脚本家としても活躍するフランス出身の監督ステファヌ・ブリゼ監督の『At War』。 キャリア30年以上を誇るフランスを代表する俳優ヴァンサン・ランドンが主役を演じる、工場閉鎖に戸惑う従業員たちが自分たちの権利、仕事を求めて戦う、ドラマ映画です。 数々の賞の受賞経験のあるステファヌ・ブリゼ監督とフランスの名優ヴァンサン・ランドンがタッグを組んだ映画は見応えたっぷりの作品と言えます。

現代の西部劇?マッテオ・ガローネ監督の『Dogman』

イタリアを代表する監督のひとり、マッテオ・ガローネ監督。彼の新作である『Dogman』は殺人事件に巻き込まれる犬のトリマーを描いた作品です。 監督自身がリベンジ映画でないと言いつつも、アメリカ映画の西部劇を彷彿させるものがあり、監督自身も都市の西部劇と語っているほどの作品『Dogman』。 イタリア映画というと『ニュー・シネマ・パラダイス』などのほのぼのとした作品を思い浮かべる人も多いかもしれませんが、イタリア映画は実はクライム映画も得意としています。ぜひイタリア映画界の十八番であるクライム映画、本作で初体験してみてください。

フランス映画界の巨匠ジャン=リュック・ゴダール監督の『The Image Book』

ジャン・リュック・ゴダール
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フランス映画の新時代、ヌーヴェル・ヴァーグを築き上げたジャン=リュック・ゴダール監督。1950年代から活動始め、現在もなお現役として活躍する監督で、映画にあまり興味がない人でも監督の名前や監督の代表作『勝手にしやがれ』や『気狂いピエロ』『ゴダールの探偵』などのタイトルは一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか? 名監督の最新作『The Image Book』は監督が撮影に2年以上を費やした力作と言われています。 俳優陣の出演は一切なく、語り手だけでストーリーが進む現在のアラビア諸国を映し出した本作の詳細はあまり明らかにされていませんが、見応えたっぷりの映画であることは間違いないでしょう。

日本人もノミネート!濱口竜介監督の『寝ても覚めても』

今回のカンヌ映画国際映画祭コンペティション部門には日本人監督の作品も2作品ノミネートされています。 二人の同じ顔をした男性の間で揺れ動く女性を描いた、同名の小説が原作となっている本作。 監督したのは東京大学、東京芸術大学大学院出身で、現在日本で注目の集まる濱口竜介監督です。本作が商業映画デビュー作という濱口竜介監督の才能に世界からの注目が集まります。

ゲイの恋愛を描いたクリストフ・オノレ監督の『Sorry Angel』

フランス出身のクリストフ・オノレ監督の『Sorry Angel』。 パリに住む作家の男性とブルターニュに住む男子学生。2人の男性の友情と恋愛を描いた人間ドラマです。 クリストフ・オノレ監督は監督業のほか、作家や俳優としても活躍しており、また今までに様々な映画際にノミネート、また受賞経験を持つ実力派監督です。 なお、本作は男性同士の恋愛を描いた映画ですが、クリストフ・オノレ監督自身もゲイであることを公表しています。

フランス出身の女性監督エバ・ユッソン監督の『Girls of the Sun』

フランス出身の女性監督エバ・ユッソン。2015年公開の『青い欲動』で知られる監督で、最新作『Girls of the Sun』は中東クルディスタンで奮闘する女性たちの姿を描いたドラマです。 男性優位の思想が浸透している中東地域。その中で女性が活躍するのはけして簡単ではありません。しかしそのような逆境の中で活躍する女性たちの姿は観る人の心を打つに違いありません。

中国出身の新進気鋭!ジャ・ジャンクー監督の『Ash Is Purest White』

中国出身のジャ・ジャンクー監督。北京電影学院の卒業制作で監督した作品がベルリン国際映画祭の最優秀新人監督賞など、各映画祭でグランプリを獲得するなど、現在世界中から注目を集める新進気鋭の監督の一人と言っても過言ではありません。 そのジャ・ジャンクー監督の手がける『Ash Is Purest White』は経済的な急成長を遂げる中国の裏社会の様子を自分の恋した相手を守るために犯罪を犯した女性を中心に描いたドラマで、見応えたっぷりの映画に仕上がっています。

日本を代表する監督!是枝裕和監督の『万引き家族』

日本を代表する是枝裕和監督。これまでにも『誰も知らない』主演の柳楽優弥がカンヌ国際映画祭で最優秀主演男優賞を受賞、また『そして父になる』がカンヌ国際映画祭審査員賞を受賞するなど、世界的に高い評価を受けています。 その是枝裕和監督の最新作『万引き家族』は実際に日本で起きた犯罪をベースにした映画で、祖母の年金と万引き稼業で生計を立てている家族を描いたストーリーです。 世界的には知られていない日本の実情をうまく描き出した作品は監督が構想に10年をかけたと言われています。また樹木希林や柄本明、池脇千鶴、リリー・フランキーなど現在の日本の映画界で活躍する俳優、女優陣の共演で、見応えのある作品であることは間違いありません。

もっともパワフルなアラブ人100人にも選ばれたナディーン・ラバキー監督の『Capernaum』

レバノン出身の女性映画監督ナディーン・ラバキー。2007年公開の『キャラメル』で監督そして主役を演じ、注目を集めた新進気鋭の監督です。 世界で最もパワフルなアラブ人100人にも選ばれた経験を持つナディーン・ラバキー監督の最新作『Capernaum』。本作の詳細は明らかになっていませんが、子供たちの人権を守るための映画と言われており、観客の心に響く映画であることは間違いないでしょう。