2019年4月11日更新

理論武装による論理無双『サンキュー・スモーキング』のニックから学ぶ口撃力!

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『サンキュー・スモーキング』、ニックの口撃から学べることとは?

本作は、2005年に公開されたアメリカ映画で、タバコ研究所の広報部長であるニック(アーロン・エッカート)が、持ち前の頭脳と口の上手さでタバコ反対の流れと闘うというストーリーです。 映画の見どころは、たくさんあります。最愛の息子との家族愛であったり、タバコの広報部長のブラックな本音が見え隠れするような要素など……。だけどやっぱり一押しは、ニックの口撃力(!)です。 そう、この映画には、ビジネス、学校、そして家庭においてどうすれば相手を説得、いや言い負かすことが出来るのかというノウハウが盛りだくさん!

ロジカルシンキング(屁理屈?)の宝石箱や~!

ニックは非常に論理的です。彼は自らの数ある説得方法の中からその場に応じたものを引き出し、相手を説得します。 相手が安直に「タバコを吸うと人が死ぬからドクロマークをつけないといけない!」と言った時、彼は「じゃあ、飛行機や車にも付けないと。」と一笑に付す。この小さなやり取りの中にも、似た要素を持ったものを取り上げるアナロジーという考え方が使われているのです。 この論法では、飛行機や車で死者が出ても認められている以上、死者が出るという理由だけで主張を展開する危うさをついています。

大切なのはタバコの是非なんかじゃない。

本作のミソは、決してタバコを推奨していないところです。実際に劇中で誰かがタバコを吸うシーンは存在しない。 この映画が真に伝えたいのは、タバコが良い悪いとかいうことではなく、如何に物事を考えるべきかということなのです。 情報過多のこの世界には筋の通っていないことも多くあるかもしれません。世の中で当然とされていることの妥当性を論理的に考えてみることも、生き馬の目を抜くようなこの世界では必要となってくるのかもしれません。