ネタバレ!映画『センセイ君主』は実写化成功なの?【評価と感想を原作ファンが語る!】
映画『センセイ君主』ネタバレありで感想・評価をご紹介!
2018年8月1日より公開となった映画『センセイ君主』。幸田もも子が手がけた超人気少女漫画を浜辺美波、そしてその相手役を竹内涼真という超豪華キャストによって実写化されました。 漫画実写化といえば、賛否両論が巻き起こりがち。『センセイ君主』の予告は面白かったけど、本編は別にそうでもないんじゃないの〜?という疑惑を検証すべく、この度原作ファンである筆者が映画館へ足を運んでみました。 ここから本作に関するネタバレがあるので注意です!
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ギャグセンスは100点だった【浜辺美波の振り切った演技に拍手】
原作ファンなら誰しも大好きなあゆはのギャグセンス抜群な行動。この面白さを伝えるには、あゆは役の浜辺美波の演技力にかかっていました。 なんと本作では、こんな浜辺美波観たことない!というほどの振り切った演技を見せてくれました。まさに期待以上の仕上がりといったところでしょうか。あのおバカっぷりをあの清純派女優が演じていると考えただけでも感激です。 「3年B組金八先生」シリーズの名言モノマネを全力でやる姿や『進撃の巨人』のパロディで柴門秋香を駆逐しようとする姿など、どれも爆笑モノ。また、弘光に猛烈アタックをする女子生徒二人を見つけたあゆはが、「ドラゴンボール」に出てくるスカウターという装置で戦闘力を測り出すなど、パロディ的要素が存分に盛り込まれていました。 ちなみに、合唱コンの曲探しの際に「ドラゲナイ」という候補が出てきたのもかなり面白かったです。というもの原作では、石原さとみという引きこもりのキャラクターを学校に来させるため、架空の漫画である『中華☆龍騎士』、通称「ドラゲナイ」の腐女子トークで盛り上がらせるシーンがあったのでした。 つまり、劇中に石原さとみは登場しなかったものの、「ドラゲナイ」というフレーズが出てきた瞬間、原作ファンは「おっ!」となったのではないでしょうか。 よって主人公あゆはの面白具合といい、笑いの盛り込み具合といい、漫画独特のコメディ色は映画でもしっかりと受け継がれていたと思います。特にあゆはの珍行動に対しては、会場全体で笑いの渦が巻き起こったほど面白かったです。
弘光先生の完成度は?【キュンキュンシーン満載】
この作品の一番の懸念点はそう、弘光先生を誰がどう演じるのか?というところです。原作ファンの中では、「弘光先生を演じるのに竹内涼真は適していない」という声が上がっていたのも事実。 では実際はどうだったのかと言いますと......。確かに、原作の弘光先生とは少し雰囲気の違う先生にみえるのは否定出来ないでしょう。竹内涼真は優しい顔つきなので、生粋のドSである弘光先生を演じるには少々柔らかい雰囲気すぎるかもしれません。 しかし、それを上回るイケメンさで作品を大きく盛り上げたことも事実です。頭ぽんぽんやスーツを傘代わりにする彼を観て悶絶する女子で溢れてかえっていました。竹内ファンではない私も思わず惚れそうになったほどです。
ストーリー展開が原作と全然違った!【ラストのネタバレ注意】
実は本作でのストーリー展開が原作とはかなり違う印象となりました。今回は、2つのポイントに分けてネタバレ紹介します。
思いのほか、めっちゃ泣かせにきた【涙腺崩壊?】
恋のライバルである秋香から、弘光の「数学者」としての可能性について聞かされたあゆは。本当に好きだからこそ応援しなきゃと健気に考えるものの、思わず合唱コンクール中に涙します。 そしてあゆはへの恋心を自覚した弘光は、文化祭のフィナーレであるプロジェクションマッピング中に、引き止める秋香を振り切って彼女の元へ。しかし弘光の本当に好きなこと(数学)を応援したいあゆはは弘光の告白を聞くこともなく、夢を追いかけるよう叱咤するのでした。 そして、弘光はあゆはに想いを告げないまま、自分の夢をもう一度追いかけるために秋香と共にフランスへ戻ることになります。なんとも切ない......。 この展開は泣けるのではないでしょうか。事実、思わず泣いてしまったという声をsns上で多数見かけました。
気になるラストシーンの描かれ方【キスシーンあり?なし?】
原作では、あゆはと弘光が結婚して家庭を持つところまで描かれています。しかし本作では、あゆはと弘光が想いを通わせるところを終着点として構成されていました。 弘光が日本を去ると、次のシーンは1年半後に切り替わります。あゆは達はようやく卒業を迎えたのです。卒業式後にあゆはが自分のロッカーをふと開けると、そこには先生への想いを綴った「LOVEノート」が。文化祭でノートを捨てたと思っていたあゆはは、思わず驚いて手に取ります。 そう、虎竹に廃棄を頼んだこのノートは、実は彼の手によって弘光先生の元へと渡されていたのでした。中には、弘光の想いが書き込まれており、最後のページには「数学準備室で待っています」という書き込みがありました。 慌てて部屋に駆け込んだあゆはの目の前にはあの弘光が立っていました。こうしてようやく想いが通じ合った2人。最後に弘光が「愛してる。もう離さない。」とキス寸前......でなんと顔に「よく頑張りました」スタンプを押して大笑いするのでした。 つまり、原作では初夜を迎えるシーンがあったのですが、映画ではキスさえもなし。キスしなかった瞬間は、思わずしないんかい!とずっこけましたが、その分竹内涼真の笑顔がどアップで楽しめたのでこの終わり方も悪くない、むしろ良いと感じてしまったのでした。
映画『センセイ君主』は観る価値あり?【感想・評価】
結論としては、原作ファンが期待する「コメデイ要素」と「キュンキュン要素」が満たされた作品に仕上がっていました。脚本に関しても、13巻もある原作漫画を元に映画という短い尺で綺麗にまとめあげたのではないでしょうか。原作ファンも、そうでない方もきっと楽しめるはずです! 笑いあり、ボンババぼんあり、そして涙ありの映画『センセイ君主』。ぜひ劇場に足を運んでみてください。