2020年4月7日更新

『メイドインアビス』ミーティの悲惨な過去、その後を徹底解説!魂のゆくえは?

メイドインアビス
© 2017 つくしあきひと・竹書房/メイドインアビス製作委員会

ミーティは言葉も話せず、死ぬこともできず、ただ生きることしかできない「成れ果て」です。そんな生き地獄状態のミーティには、かつて人間の女の子だった頃がありました。純粋な少女が、どうしてこのようなことになってしまったのでしょうか。

目次

『メイドインアビス』成れ果て・ミーティのこれまでを振り返る【ネタバレ注意】

ミーティは、『メイドインアビス』における登場人物。同居人であるナナチと共に、深界4層の隠れ家に住んでいました。ミーティは、ナナチと同じ「成れ果て」と呼ばれる存在。その見た目は、人とは程遠くかといって獣ともいえない、なんとも形容しがたい異形のもの。 大きな耳を持ち、両手には鋭い爪があり、なぜか左眼だけ潰れています。食べることを必要とせず、死にません。ただ、痛覚のようなものがあるらしく、傷つけられると“反応”します。 甲高いうめき声のような鳴き声を発するだけで、言葉は話せません。こちらの言うことを理解しているかどうかは不明です。時折のそっと動きますが、特に害を与えようとしているわけではない様子。いずれにせよ、意思の疎通は難しい状態です。 ※この記事では漫画『メイドインアビス』第8巻までのネタバレ情報に触れています。読み勧める際はご注意ください。

ミーティは元人間!快活な女の子だった過去

例えようもない見た目をしたミーティですが、もともとは人間でした。成れ果てとなる前は、明るくて活発な少女だったのです。 成れ果てとなる前のミーティは、赤毛でボサボサしたボリュームのある髪を持つ、元気な女の子。肌はやや褐色で、露出度の高い服を着た、一見野生児のような見た目をしていました。物怖じせず、何にでも興味を示し、思ったことや気になったことは何でも口に出すタイプ。好奇心を抑えきれずにぐいぐいと先に行く姿勢は、リコにそっくりです。 そんなミーティもまた、白笛の探窟家にあこがれていた1人でした。ナナチと出会ったきっかけには、彼女のアビスに対する気持ちが表れています。 ミーティは、自身の冒険や白笛に対する憧れや好奇心を、ナナチに話していました。彼女は、仲良くなった彼と共に、冒険の旅に出たかったのかもしれません。

ミーティとナナチの出会い

先にも述べた通り、ミーティとナナチは人間だった頃に出会っています。それは、ある探窟家の部隊が子供たちを集めていたときのこと。彼らによって集められた大勢の子供たちの中で、2人は出会いました。 彼らを集めていたのは、白笛の“黎明卿(れいめいきょう)”ボンドルド。彼は子供たちをアビスの深層へと連れていく予定でした。憧れの白笛が深層へと連れて行ってくれるだなんて、ミーティが乗らないはずがありません。深層へと向かう道中、彼女は終始楽しそうでした。 ミーティは、周りから臭いと嫌われている子どもを見つけ、話しかけます。それこそが、ゴミを食べて路上生活してきた、少年時代のナナチでした。彼女は臭うナナチにも分け隔てなく接し、彼は彼女に対して徐々に心を開いていきます。最終的に2人は親友同士となり、彼は彼女のことを「オイラの一番の宝物」と言うまでになっていました。

ボンドルドの上昇負荷実験によって……

ボンドルドに連れられて、ミーティたちがやってきたのは、アビス深界5層。彼はここにある施設で、「アビスの呪い」に関する研究を行っていました。子供たちを連れてきたのは、上昇負荷実験のための実験材料としてだったのです。 ミーティとナナチに行われた実験は、2人分の上昇負荷を彼女に集めるというもの。2人は6層に落とされ、引き上げられると呪いが集められて、ミーティは一瞬にして肉塊のような醜い姿いなりました。 実験前、ミーティはナナチに遺言をしています。それは、自分が人間じゃなくなってしまったときは殺してほしい、というもの。しかし彼女は、2人分の上昇負荷を受けたことで不死身となっていました。 この不死性をいいことに、ボンドルドはミーティを実験台に使い続けます。ナナチは彼女を連れて施設を逃げ出し、4層へ隠れ住むこととしました。それから彼は、彼女を死なせることを生きる目的とし、その方法を模索し続けています。

レグの手によってようやく魂が解放される

ナナチは長い間、ミーティを死なせる方法を探し続けてきました。しかし、彼がリコとレグに出会ったことで、事態は大きく動き始めたのです。 ナナチはレグに、火葬砲でミーティを殺してほしいと頼みます。彼は、火葬砲がミーティの左眼を潰したボンドルドの遺物と同じ輝きだったことに気付いたのです。殺す必要はないだろうと返すレグでしたが、不死身の彼女を一人にしたまま先には死ねません。その覚悟を知ったレグは、頼みを聞くことにしました。 別れのとき、ナナチはこれまでとは一変、大声で泣きながらミーティを抱きしめます。そして、最後の別れを済ませた後、撃つように指示。レグが火葬砲を撃つと、彼女は何ひとつ残さずに消えてなくなりました。 ミーティはようやく、不死の檻(おり)から魂とともに解放されていきました。そしてナナチもまた、彼女との約束を果たしたことで、解き放たれたのです。

第6層で再び登場!?魂まで複製された「喫ミーティ」

ナナチはリコたちと共に、ついに深界6層へとやってきました。そして、「イルぶる」という名の村へと立ち寄ります。彼らは村で衝撃的なものを目にしました。なんと、村の「三賢」ベラフが、ミーティとそっくりの成れ果てを持っていたのです。 いわく、これは自らの身体の半分以上を「村」に捧げ、対価として生み出されたもの。ベラフはかつて、ボンドルドが村にやって来たときに連れていたミーティを欲しがりました。しかし、譲ってもらえなかったため、対価を払って完全複製ミーティを手に入れたのです。 ベラフは、ミーティを吸い取って食べる「喫(きつ)ミーティ」を楽しんでいました。しかし、完全コピーであれば、喫ミーティも「魂」を持っていると考えられます。 ナナチは、喫ミーティの代わりに自分の身体を差し出すと交換条件を持ちかけ、ベラフは彼を手に入れることに成功します。これを知ったリコたちは、ナナチを取り戻そうと動き出すのでした。

アニメ版『メイドインアビス』でミーティを演じる声優は喜多村英梨

グロテスクな見た目ながら、慣れてくると非常に愛らしく感じられるミーティ。彼女の声は、フリーで活動する女性声優の喜多村英梨が演じています。 はじめは子役として活動していました。2003年にオーディションでグランプリを受賞し、『LAST EXILE』のタチアナ・ヴィスラ役で声優デビュー。2005年には、『BLOOD+』の音無小夜(おとなしさや)役で初めての主役に抜てきされました。 代表作は、「物語」シリーズの阿良々木火憐(あららぎかれん)や「まどマギ」の美樹さやかなど。また、『夜ノヤッターマン』以来、「タイムボカン」シリーズでは「3悪」の女ボスを担当するようになりました。 デビュー当初はツンデレ役が多かったものの、徐々にクールな役を演じるように。その他、少年役も多くこなしています。単純な「鳴き声」とも違うミーティのそれは、若くしてキャリアを積んできた彼女だからこそ出せるものでしょう。

アウトロ

ミーティもまた、リコのように憧れを止められない者の1人でした。だからこそ、彼女は白笛に憧れ、アビスの奥底に魅せられていたのです。 そのあまりに純粋な好奇心は、ボンドルドの罠を避けることができませんでした。自分の憧れが間近にあることに、ミーティは浮足立ってしまったのかもしれません。ですが、そんな彼女を誰が自業自得だと責められるでしょうか。ミーティが背負った報いは、あまりにも悲惨でむごいものでした。 しかし一方で、ミーティはナナチというかけがえのない存在と出会っています。彼女は人間性を失う直前に、「宝物」と約束をしました。そのおかげもあって、彼女の存在は(半ば強制的であれ)ナナチの死を防いでこられたのです。 彼女は最後、ナナチにはめられた枷(かせ)を外すように消えていきます。ミーティは想いを託し、ナナチはそれに応えるかのように、一歩前へと足を踏み出していくのでした。