2020年3月16日更新

『メイドインアビス』レグは伏線の塊!度し難い謎に包まれた機械少年に迫る

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メイドインアビス
(C)2017 つくしあきひと・竹書房/メイドインアビス製作委員会

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『メイドインアビス』レグは多くの謎を抱えるロボット【ネタバレ注意】

レグは、『メイドインアビス』における主人公の1人。もう1人の主人公であるリコの相棒役として、数々の活躍を見せてくれます。 少年の見た目をしていますが、実はロボット。体重も人間並みですが、ロボットらしく身体は非常に強じんで、鉄壁の防御力を誇ります。戦闘力のないリコを戦力面や移動面で支える存在です。 また、ロボットであるにもかかわらず、非常に豊かな感受性を持っています。振る舞いも見た目相応の少年と変わりません。体も、ロボットでありながら人間同様の感覚を持っていたり、汗や鼻水などの体液も排出します。ロボットには必要ないであろう人間の器官も付いており、排尿も可能。 ロボットなのか人間なのか、なんとも不思議な存在であるレグ。彼はリコと出会った際、名前をはじめ、記憶を全て失っていました。身体の秘密、そして自分が生まれた理由を確かめるため、彼はリコとともにアビスの奥底へと潜っていきます。 ※本記事では『メイドインアビス』のネタバレ情報を扱っています。読み進める際はご注意ください。

リコに振り回されぱなし!?レグの苦労は絶えない……。

リコとの出会いは、彼女がアビスに来たときのことでした。彼女は突然、本来この深度にはいない生き物に襲われますが、間一髪で助かります。そこには、少年の姿をしたロボットが倒れていました。彼女は彼を抱えて地上へと上がり、ロボットは「レグ」と名付けられます。 以来、レグはリコの暮らす孤児院に身を寄せることに。リコは、彼を新しくできた友達として積極的にアプローチしていきます。底なしの行動力で突っ走る彼女に、彼は常に振り回されっぱなし。 そしてレグは、リコの自分に対する距離感の近さにも困惑しています。ほぼ人間同然の彼は、性に多感なお年頃で、彼女を変に意識してしまうのです。彼女に抱きつかれたり、裸を見てしまったりすると、顔が真っ赤になります。 しかし、レグを異性として見ていないリコは、彼のお尻に計器の棒を突っ込むなどやりたい放題。さらには股間まで見られてしまうなど、苦労は絶えません。

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ロボットなのにメンタルが脆い!レグは意外と泣き虫

レグがロボットでありながら、心も体も人間のよう。自分勝手なリコの側についてサポートしていることからも、しっかり者であることはわかります。実際に、彼の性格は真面目で素直です。純粋な部分もあり、お化けなどのオカルトは信じるタイプで、怖がりでもあります。 フィジカル面の強さとは裏腹に、メンタル面は強くありません。見た目相応に弱い部分が多く、対処できな物事に直面すると混乱して取り乱します。また、感受性の豊かさから涙もろい部分があり、そのせいで判断をくもらせることも。ロボットであるにもかかわらず、です。 このウィークポイントに関しては、鋼のメンタルを持つリコによって補われています。代わりとしてレグは、彼女を守るための力として、矛(ほこ)となり盾となるのです。アビスの奥へと進む2人は、一蓮托生(いちれんたくしょう)の関係なのです。

「黎明卿」のボンドルドに狙われる!戦闘中に謎の暴走状態に!?

自身の秘密と生まれた理由を探すレグは、リコやナナチとともに、いよいよ深界5層へ。彼らはそこで、白笛の1人、「黎明卿」(れいめいきょう)ボンドルドと出会います。 アビスの謎を解き明かす研究に没頭するボンドルドは、レグに注目。元々、ロボットとも人間ともとれるレグは、「奈落の至宝」(オーバード)の1つと考えられていました。彼は3人を歓迎する裏で、調査と称してレグの身体をいじった実験を始めます。その結果、右腕を切り離されてしまい、以降は片腕での行動を余儀なくされました。 前々から力不足を痛感していたレグは、ボンドルドの「前線基地」(イドフロント)の電力を奪ってパワーアップを図ります。無事に覚醒を果たしたレグでしたが、その後すぐに暴走。遺物フル装備のボンドルドと互角に渡り合いますが、やがて正気に戻ります。 最後は、切断された右腕を持ったリコが「火葬砲」を放ち、相手を戦闘不能に追いやりました。

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伝説の白笛、「殲滅卿」ライザとは深い関係が?

何かと謎の多いレグですが、白笛の1人でありリコの母親・ライザに関する点についても謎が隠されています。 レグは記憶を失う以前、ライザと共に行動していました。作中、時折記憶がフラッシュバックしています。ナナチの住み処でリコのパンツを洗いに行ったときには、彼女の墓らしきものを見ていました。なお、彼女の墓の下に亡きがらはなく、実際の生死は不明です。 また、レグの大きな特徴の1つである「度し難い」という言葉。これはライザが多用しており、彼女の師であるオーゼンもこの口調に反応していました。確かに、彼の言葉づかいは随分と大人びています。ライザと長い間一緒にいたことで、その口ぐせが移ったのかもしれません。 その他、リコと出会ったときの生き物など、彼が深層から来たと思しき部分は多くあります。アビスの奥にいるライザと共にいたのであれば、不自然ではないでしょう。

「成れ果ての姫」ファプタとは以前に交友があった!?さらに深まるレグの謎

深界6層まで到達すると、レグの過去を知る貴重な人物が登場します。それが、ファプタです。 ファプタは、「成れ果ての姫」と呼ばれている、謎の生き物。褐色の肌に白い毛並みを持った女性風の容姿で、4本の腕を持ち2本足で立って歩きます。成れ果てと呼ばれていますが、ナナチやミーティのように元は人間だったわけではありません。 第6深界で出会った際、ファプタはレグのことを知っているようでした。そして彼は、記憶を失くす前に彼女と何か約束を交わし、戻って来ると言って去っていたのです。つまり、彼はリコと出会う前、少なくとも深界6層にはいたということになります。 また、ファプタは彼のことを「レグ」と呼びました。「レグ」という名前は、リコがかつて飼っていた犬の名前から付けたもの。彼はリコと出会う前から“レグ”だったということになります。この点からも、アビスに関する運命めいたものを感じずにはいられません。

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レグの性能は万能型!「火葬砲(インシネレーター)」はどんな存在でも消し去る超火力

レグは、攻撃と防御の両面でリコたちをカバーします。彼はロボットであるため、アビスの呪いを受けません。表皮は刃物を通さず、内臓器官は焼けた石炭を食べても平気です。 そして、レグといえばやはり「火葬砲(インシネレーター)」でしょう。手のひらから放出する熱線で、使い勝手がよく、範囲や強さの細かな調整が可能。威力はすさまじく、不死のミーティを消滅させるほど。その反面消費量が激しく、1発撃つと10分後には2時間意識を失ってしまいます。 さらに、レグのヘルメットの液晶部分は、火葬砲を撃つたびに何かの文字を表記させます。これは火葬砲の残り使用回数を表しており、使用回数は大規模な電力供給によって増加が可能です。 レグはボンドルドの「前線基地」で充電し、火葬砲の使用回数を増やそうとしました。これによって彼は能力を覚醒させるも暴走。彼は急激な充電には対応できず、供給過剰で理性を失ってしまうのです。

アニメ版『メイドインアビス』でリコを演じる声優は伊瀬茉莉也(いせまりや)

少年らしさもありながら、どことなく大人な一面も見せてくれるレグ。彼の声は、アクロスエンタテインメントに所属する声優の伊瀬茉莉也(いせまりや)が務めています。 『HUNTER×HUNTER』のミュージカルを鑑賞したことがきっかけで、声優を目指すように。声優デビューは2004年の『愛してるぜベイベ★★』のモブ役。その後は、『Yes!プリキュア5』の春日野うらら/キュアレモネードや「タイバニ」のドラゴンキッドなど、多数の主役を演じてきました。 中でも、デビューのきっかけでもある『HUNTER×HUNTER』の2011年新版で演じた、キルア=ゾルディック役はまさに代表作です。 凛とした抜けの良い声を活かし、美少女から少年まで様々なキャラクターを演じます。男女どちらも演じられることから、ボーイッシュな役や中性的なキャラも得意です。鬼気迫る芝居が特徴的で、徹底した役作りに定評があります。

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『メイドインアビス』存在自体が普通じゃないレグ 謎はより深まるばかり

レグはその見た目の通り、少年のような愛らしい存在です。ある意味、本作における真のヒロインであると言っても過言ではないでしょう。 一方、ロボットであるレグは、存在自体がオーバーテクノロジーのかたまり。ワイヤーの両腕といい、花葬砲といい、何もかもが謎に包まれています。それでいてなぜ、人間同様の器官や感覚を有し、食事もできるのでしょうか。アビスの奥底に由来するということ以外は、いまだ謎ばかりです。 そして、ライザとの繋がりからも目が離せません。レグは記憶を失う以前、彼女とどういう関係で何をしていたのでしょうか。リコが付けた名前とファプタが読んだ名前が「レグ」で一致したことにも、何か秘密が隠されているのでしょう。 母親に会いに行くリコと、自身の秘密と正体、これまでの記憶を探しに行くレグ。それぞれ自分の目的のために始めた旅ですが、結果的に両者にはライザに会うという共通目的があったといえます。