漫画『NANA』最新話まで全話ネタバレあらすじ！21巻の結末は？

『NANA』は2000年からCookieで連載されている矢沢あいによる漫画。小松奈々と大崎ナナ、2人の“ナナ”が主人公です。2人を中心に、彼女たちに関わっていくことになる2つのバンドBLACK STONESとTRAPNESTのメンバーたちの交錯する人間関係や想いを描いていきます。 実写映画化やアニメ化されるなど国内でも人気の本作は、海外でも人気が高い作品です。多数の国で翻訳版が出されるなど、熱狂的なファンを生み出しています。 原作は作者急病に伴い、2009年から休載中。単行本は2023年11月現在21巻まで発売されていて、止まったままの『NANA』の物語が再び動き出すことを、多くのファンが待ち望んでいます。

歌手になる夢を叶えるために上京する大崎ナナと、彼氏を追いかけて上京するハチこと小松奈々。ふたりは偶然同じ新幹線に乗り合わせ、ひょんなことから同居をすることになりました。 その後ナナは、東京で新生BLACK STONES(ブラスト)を結成。その一方でハチは、遠距離恋愛をしていた大学生の彼氏・章司が同じバイト先の幸子と浮気していたことがきっかけで破局してしまいます。 その後新生ブラストのライブに足を運んだハチはそこで元々ブラストの追っかけをしていた美里と出会い、ハチが好きなバンド・TRAPNEST(トラネス)のギターであるレンとナナがかつて恋人同士であったことに気が付きました。 その後偶然行けることになったトラネスのライブに、ナナを誘ったハチ。ハチは旅行もかねてナナを実家に招きましたが、そこでナナは少しずつ自分の過去の話をし始めます。 その後ナナはライブの後に、レンと再会。最初はやり直す気はないと意地を張っていたナナでしたが、レンから抱きしめられた時に泣きながら抱きしめ返します。そして2人は晴れて、再び恋人関係になるのでした。

再びレンと引き合わせてくれたお礼として、サプライズでハチの憧れの存在であるタクミを彼女に引き合わせたナナ。憧れの人に会えた嬉しさとナナが復縁した嬉しさにより、ハチは涙を流して喜びます。 その後再びタクミから連絡を受けてホテルに誘われたハチは一瞬迷うものの、割り切って一夜をともに過ごすことに。その後タクミはツアー中にハチと関係を持ったことをメンバーに話しますが、いつの間にかハチのことが気になる存在となっていたノブは激怒するのでした。 ハチも憧れのトラネスのタクミと知り合い男女の関係になりますが、女遊びの激しいタクミと、実直に愛してくれるブラストのノブとの間で心は揺れ動きます。 ノブとの交際を決意した矢先、ハチの妊娠が発覚し、ハチはタクミとの未来を選択します。タクミとの一件で、ハチとナナとの間には距離が生まれ、売れっ子ボーカルとなったナナもレンとの交際が報じられ身の回りが騒がしくなっていくことに。

不穏な雰囲気の中で別れ話を切り出されるかと思いきや、レンはナナにプロポーズします。その後2人は結婚記者会見を開き、トラネスとブラストがCDを同時発売することも決定。 その後開催されたトラネスのボーカル・レイラの誕生日パーティーで、ハチとナナは仲直りをします。ブラストのシンとレイラをはじめ、ノブはAV女優の香坂百合と、ヤスは売れない女優の美雨とそれぞれ交際することに。 週刊誌にレンとレイラのスクープを撮られたことをきっかけに、それをもみ消す形でハチとタクミも入籍。ハチは入籍がレンとレイラの身代わりだということ知らず、無邪気に喜びます。 スクープが出てしまったことでバンドに迷惑をかけてしまうと責任を感じたレイラはシンに別れを告げ、それに対してシンも「なかったことにした方がいい」と返すのでした。

後日トラネスはイギリスへレコーディング合宿に行くことになり、ナナとハチはそれぞれレンとタクミを送り出します。出発前にレンとケンカのようになってしまったことで「これが最後かも」と心したナナでしたが、いつも通りのレンの言葉に救われるのでした。 レイラから別れを告げられた後自暴自棄になっていたシンは、ブラストのライブ前日に薬物で逮捕されてしまいます。シンの逮捕を受けてブラストは活動休止となり、ナナはソロ活動へ転向することに。 それぞれが少しずつ道を踏み外し始め、孤独になったレイラは幼馴染のタクミと愛人関係になり、一方でレンは薬物の禁断症状で苦しみます。そしてレンは雪の中、車を走らせナナの幻覚を見ながら交通事故で死亡。 合間に未来の描写が挿入されており、そこではナナは行方不明に、ハチは皐という子供と一緒にいるところが描かれています。

本作には見どころがたっぷりなのですが、その中でも特筆すべきは登場人物たちの恋模様！ドロドロした関係もありつつ、それぞれの登場人物たちが時に胸に気持ちを秘めながら思い思いの恋愛を繰り広げています。ハチとナナ以外の恋愛にも、ぜひ注目していただきたい！ さらに作者の谷沢あいは服飾学校に通っていたということもあり、登場人物たちのファッションセンスは光るものがあります。コロコロ変わるファッションに注目してみるのも、楽しいかもしれません！

地元でも交際していたレンとナナは、ナナの上京後に再会を果たし再び交際を始めます。もともとレンの所属するトラネスが売れていましたが、やがてナナのブラストも肩を並べるほどの人気バンドに。 週刊誌でスクープされるなど紆余曲折がありながらも、2人は婚約。その影で、レンは薬物に手を出していました。 その後、ブラストのシンが逮捕される事態に。それでも翌日のライブを諦めきれなかったナナは、レンにサポートをお願いしましたが、断られ2人はケンカ別れに。これが2人の最期のやりとりとなりました。 バンドで歌いたいという想いを抱えながらも、ソロとしてナナが前を向き始めた矢先、レンは死亡。彼はギターケースのなかにナナへの誕生日プレゼントを遺し、旅立ってしまいました。

奈々はその性格ゆえか、男に裏切られることが多い人生を送ってきました。そんななか、一途に想ってくれていたのがノブでした。ノブとの関係のなかで、このうえない幸せを感じた矢先に、タクミの子と思われる子供を妊娠。ノブとは破局という形になりました。 単行本未収録の本誌掲載分のエピソードでは、レンの死後、奈々はナナの身を案じて会社の寮で一緒に暮らすことに。ここには、元カレであるノブと、その恋人である女優の百合も住んでいます。 ノブは、奈々を諦めきれない気持ちがあったのか、彼女を抱きしめ、子供も一緒に暮らしたいと胸のうちを告白。その様子を見たナナにけじめをつけるよう言われ、今後2人がまたヨリを戻す可能性が残された形となっています。

プロデビュー以前は、自身の美貌を利用して女性に身体を売って生計を立てていたシンは、レイラともそういった仕事がきっかけで関係を持つようになります。これまで愛を知らず育ってきたシンは、彼女に対してやがて本物の恋心を抱くようになりました。 またレイラも、幼い頃から想いを寄せていたタクミと奈々の結婚話が進んだことで、シンとの心の距離を縮めていきました。 そんな折、レイラとレンが週刊誌に撮られてしまい、それがきっかけで2人の関係は破綻します。レイラと破局後、シンは以前つるんでいた女性の影響で薬物を所持、捕まってしまいます。その後、現在まで2人が関係を戻すようなきっかけは訪れていません。

タクミは物語の序盤で奈々と身体の関係を持ち、いったんは別れるものの、彼女の妊娠をきっかけに結婚しました。タクミのプロ意識の高さと、奈々の天真爛漫な性格は相性が悪く、結婚後も2人が幸せそうな描写はそう多くありません。 一方で、タクミは幼馴染のレイラの才能に惚れ込んでいます。レイラは幼い頃から彼に想いを寄せていました。レイラとシンが破局した後、2人は関係を持つことに。 レンの死後、奈々はナナに、タクミはレイラにそれぞれ寄り添い、夫婦としての仲は離れていき……というところで休載となっています。

漫画では未来のシーンが度々挿入される形でストーリーが進んでいきます。その未来のシーンに登場したのが、皐と蓮という2人の子供です。 皐という名前はレンが死の直前、タクミと奈々の子供に……と名付けた名前。未来のシーンでは皐という名の少女が奈々と一緒にいたので、2人の子供である確率が高いでしょう。 また皐は「お兄ちゃん」という言葉を口にしており、文字通り兄がいるということになると、皐は第二子ということになります。その可能性があるのが、タクミやレイラとイギリスにいる蓮という少年です。 現在分かっているストーリーでは冷え切っているようにみえる奈々とタクミ夫婦ですが、そのまま2人が関係を修復して第二子をもうけたのか、別の事情があって子供を引き取っているのか、その真相は連載再開まで謎に包まれることになりそうです。