2020年11月9日更新

『スプリガン』の魅力をネタバレありで解説!古代文明を死守する特殊工作員たちの戦いがアツい

スプリガン

2021年アニメ化の話題作『スプリガン』は超古代文明を死守する特殊工作員・スプリガンの活躍を描くSFアクション冒険活劇。裏社会の組織からオーパーツを守るため戦うスプリガン・御神苗優が活躍する本作の魅力やあらすじを解説します。

目次

古代文明を死守せよ!『スプリガン』の魅力を全巻ネタバレ解説【Netflixアニメ化決定】

『スプリガン』は1989年から1996年まで「週刊少年サンデー」で連載されたSFマンガです。原作はたかしげ宙(ひろし)、作画は『ARMS』や『D-LIVE!!』で有名な皆川亮二(みながわりょうじ)が担当。 現代を遥かに上回るオーバーテクノロジーを誇っていた超古代文明からの警告をもとに設立された特殊組織「アーカム」。そこにはオーパーツを守り封印する役目を持つトップエージェント「スプリガン」が所属しています。そんなスプリガンたちの活躍を描くのが、この『スプリガン』です。 2021年にはNetflixで新作アニメが配信予定となっている本作の魅力やあらすじをたっぷりと解説します。

『スプリガン』登場人物を紹介

『スプリガン』を楽しむうえで欠かせないメインキャラクターたちを紹介します。主人公をはじめとしたスプリガンや、彼と関わっていくことになる人物を抑えておくとより本編を楽しめるでしょう。

御神苗優(おみなえゆう)

御神苗優(おみなえゆう)は本作の主人公。彼は高校生でありながら、日本唯一のアーカムのトップエージェントとして活躍する人物です。 スプリガンとしての任務で世界中を飛び回っているため、学校は欠席ばかり。常に留年の危機に瀕していますが、本人は高校生活を真面目に謳歌したいと思っているため、どうにかして登校しようと日々奮闘しています。 彼は天性の戦闘能力と不屈の闘志の持ち主。さらにパワードスーツによって30倍の身体能力を引き出しているトップクラスのスプリガンです。

ジャン・ジャックモンド

ジャン・ジャックモンドはスプリガンのひとりで、優とコンビを組むことの多いフランス人エージェント。長い金髪がトレードマークです。スラムで拾われた彼は育ての親と義弟と共に暮らしていましたが、2人が死んで天涯孤独となったところをスプリガンとしてスカウトされました。 彼の正体は超古代文明の獣人「ライカンスロープ」の末裔で、人間離れした身体能力を持っています。自身の血を見ることで獣人化することも可能ですが、理性を失ってしまうため基本的には獣人化せずに戦う戦闘スタイルです。

朧(おぼろ)

朧(おぼろ)は仙人を目指している中国武術の達人で、優の格闘技の師匠です。彼の本名は不明。謎の多いおぼろげな存在という意味から、周囲に朧と呼ばれています。 物静かな雰囲気を持つ朧ですが、その実力は人間が到達し得るレベルの頂点に立つと評されるほど。重装備の軍隊の攻撃でさえ、彼は無傷で切り抜けます。 彼の最大の関心事は自らの修行と鍛錬。そのためスプリガンとしての任務よりも、自身がより強くなることを優先するところがあります。

染井芳乃(そめいよしの)

染井芳乃(そめいよしの)は霊能力を持つ女子高生で、優とは任務先で偶然会うことが多い腐れ縁の仲です。表向きは名門女子校に通う良家のお嬢様ですが、その正体はお金を行動原理とするフリーの遺跡ハンター。 彼女はしょっちゅう遺跡に侵入・破壊することから「遺跡荒らしの芳乃」として界隈では有名です。金儲けのために遺跡を荒らしては、その場に居合わせた優が尻拭いする羽目になることも少なくありません。

『スプリガン』のタイトルの意味を考察

タイトルになっているスプリガンは、本来イングランドに伝わる妖精の名前です。スプリガンは財宝を守る存在とされており、宝を狙ってやってきた敵に対しては巨大化して戦うという言い伝えも残っています。 オーパーツを利用しようとする権力者や裏社会の人間たちは、まさに財宝を狙う盗人です。そんな悪人から古代文明を守ろうとするアーカムのエージェントたちには、スプリガンという名称がぴったりと言えるでしょう。 妖精は伝承として残っているものの一般的には目にすることができない存在です。スプリガンのような存在も、現実世界のどこか見えないところで暗躍しているのかもしれない……そんな想像を掻き立ててくれるタイトルではないでしょうか。

『スプリガン』の魅力を紹介!

ロマンあふれる古代文明やそれらをめぐる激しい攻防戦、さらに考古学や最新テクノロジーの武器を使ったアクションまで。少年漫画好きにはたまらない熱い要素が多数盛り込まれている『スプリガン』の魅力を3つのポイントに絞って解説します。

魅力その①:迫力の戦闘シーンと独特のコマ割り

超人的な戦闘能力を持つスプリガンの活躍が際立つのは、やはり戦闘シーンです。マンガでは独特なコマ割りが採用されており、本来はページの上下左右に入る断ち切り線を省き、極力余白を減らしています。 特に派手なアクションをしている戦闘中は、キャラクターを収める枠が最小限に留められているのです。これによって優たちが枠をぶち壊して暴れているような迫力を感じることができます。 また同じ大きさの四角いコマを均等に並べるようなコマ割りも印象的。シンプルゆえにキャラの動きが引き出され、ダイナミックに見えるのです。

魅力その②:超古代文明が残したオーバーテクノロジー!アイテムや武器が超かっこいい

アーカムは超古代文明の研究や実用化にも力を入れている組織です。なかでもよく登場するのが、優も着用している「A.M(アーマード・マッスル)スーツ」。これは30倍以上の力を発揮できるスーツで、着用すると筋骨隆々としたシルエットになります。 このスーツの素材や優愛用のナイフに使用されているのも、オーバーテクノロジーのひとつオリハルコンです。オリハルコンの特殊な特性のおかげで、スーツを着ていれば銃弾や火炎・電流も無効化できてしまいます。こういった夢の詰まった装備や武器を楽しめるのも本作の魅力のひとつです。

魅力その③:バトルだけじゃない!学園モノとしても楽しめる

学校生活を真面目に送りたいと心から願っている優は、「修学旅行」編でついに学生らしい時間を堪能します。結局修学旅行先の京都で遺跡にまつわるトラブルに巻き込まれてしまうのですが、それでも優はなるべく穏便に済ませて修学旅行を楽しもうと奮闘。 優が等身大の男子高校生らしい表情を見せてくれるため、本作は学園モノとしても楽しめるのです。普通の高校生活も送りたい優の涙ぐましい努力は必見。優がより魅力的に感じられるでしょう。

『スプリガン』ネタバレあらすじ①:炎蛇の章

「炎蛇の章」は富士山の樹海にある遺跡「火の社」をメインとした物語。その壁には新発見の古代文字が刻まれていました。この解読のためにアーカムは16歳にして言語学教授を務める天才少女・山菱理恵(やまびしりえ)に解読の依頼をします。 しかし彼女は謎の男に襲われてしまうのです。そこに現れたのがスプリガンの優。実は2人は同じ孤児院で育った幼馴染でしたが、優は名乗りをあげませんでした。 「火の社」の中には富士山の噴火を操作できる「鎮玉」があることが分かります。遺跡に描かれていた文字はこの鎮玉の操作方法だったのです。さらに人々が火山の噴火だと思っているものが、実は地球内部で生まれた超生命体「炎蛇(えんじゃ)」だと判明。 社の当主である諸刃功一(もろはこういち)はKGBのエージェントでもありました。彼は理恵を攫い鎮玉の操作方法を把握すると噴火を発動してしまいます。優は諸刃との死闘を制し理恵を救出。社は溶岩に埋もれ、封印されることになるのでした。

『スプリガン』ネタバレあらすじ②:仮面伝説の章

マヤ文明の王の棺から発見された翡翠の仮面「パレンケの仮面」が行方不明になります。アーカムが突き止めた仮面の持ち主は、優のクラスメイトで双子の笹原初穂(ささはらはつほ)・香穂(かがほ)姉妹の父親でした。 仮面に意識を乗っ取られた香穂はマヤの遺跡へと向かい、仮面の回収を命じられた優や妹を案じる初穂もその後を追います。また香穂を狙う謎の呪術師も現れるようになるのでした。 仮面にはかつてマヤの人々に文明を伝えた異星人ケツアルクアトルの意識が転写されています。かつてケツアルクアトルは異邦人の子・テスカポリトカを育て、異星の技術を授けました。しかしテスカポリトカは暴君となってしまったため、2000年前にケツアルクアトルが戦いの末封印したのです。 魔術師によって現代に復活したテスカポリトカは、優の身体を依り代としたケツアルクアトルと再戦。優とケツアルクアトルの共闘によりテスカポリトカはオーパーツ「マーラの銀鏡」に永久に封印されることになります。

『スプリガン』ネタバレあらすじ③:精霊惑星

「精霊惑星」はインディアンの儀式を舞台としたストーリー。インディアンが精霊を呼びこむという儀式は、そのあとで必ず災害が起こると言われていました。その儀式のメカニズムを解明するため、優とジャンは儀式の行われる先住民族の土地へ向かいます。 そこにいたのは優の養父で冒険家として世界を飛び回っている御神苗隆(おみなえたかし)でした。儀式を成功させようと奮闘していた隆によると、この地に精霊が集まるのは100年に1度とのこと。どうしても儀式を守りたいという隆に、優とジャンも協力することにします。 膨大な大地のエネルギーを集めるこの儀式の悪用しようと、世界各国からやってくる特殊部隊や諜報部員たち。優はジャンや父と協力して彼らを倒していきます。優の身を案じる隆とのシーンは、本作でも数少ない親子の絆を描くエピソードです。 作中ではインディアンに伝わる予言が登場し、そこには最後の儀式が行われると“白い者の文化”が崩壊すると記されています。近代の物質文明の終焉を示唆する意味深な終わり方をしている回です。

『スプリガン』最終回ネタバレ:龍脈地図 炎蛇再来

アーカム新会長のヘンリー・ガーナムは超古代文明の力を利用しようとしていました。スプリガンや科学者たちはそれに反発し、アーカムは内部分裂してしまいます。 ガーナムは南極の遺跡の封印を解き、地球生命体・ガイアとのコンタクトを謀るのでした。その依り代として選ばれた吉乃がガイアと接触したのを機に、世界各地で火山活動として炎蛇の活動が活発になります。 一方会長の計画を阻止しようとスプリガンたちは南極へ到着しますが、彼らを待っていたのはガーナムが配置したオーパーツ「ロードス島の青銅巨人」でした。本物のスプリガンと称されるその力の前に、優たちスプリガンは為す術もありません。 再びガイアの意識と接触した吉乃は、その意識をガイアに吸収されそうになります。そんな彼女の叫びをきっかけに、優もガイアの意識を感じ取り、ガイアとの理解を深めていくのでした。これにより巨人も炎蛇も消滅、人類は生かされることになります。 ラストシーンでは卒業した優の姿が。父とともに旅に出たところで物語は終わります。

アクションとミステリーハント要素がそそる!アニメ化で話題の『スプリガン』

『スプリガン』は少年漫画らしい王道アクション・冒険活劇を楽しめる作品。さらに超古代文明のオーバーテクノロジーの格好良さや、考古学・神話のワクワク感も詰め込まれた作品です。 1989年に連載開始した作品ですが、これらの設定は令和の時代に読んでも古臭さを感じさせず、新鮮な興奮と好奇心を読者に届けてくれます。2021年のアニメ化を機に、今後さらに原作マンガも話題となるのではないでしょうか。 たくさんの要素が詰め込まれていながらも、単行本は11巻ですっきりとまとまっています。完結している作品なので一気読みするのにもおすすめの作品です。