2021年2月16日更新

【2021年ノイタミナ】『王様ランキング』ネタバレ解説!不器用で愛おしい、ボッジと仲間たちの軌跡

『王様ランキング』 サムネイル

ネットで大きくバズった話題のWeb漫画『王様ランキング』の愛おしすぎるキャラクターたちについて、ネタバレ有りでストーリーを徹底解説していきます。ハンデを背負いながらも成長していく王子の物語は、涙なくしては見られません。アニメ放送も控える本作をおさらいしましょう!

『王様ランキング』ネタバレ解説!ボッジが出会う仲間たちがこんなにも愛しいわけ

『王様ランキング』は十日草輔(とおかそうすけ)が描くweb漫画作品です。2017年に連載が始まり、翌年には「次にくるマンガ大賞 2018」にノミネート。これをきっかけにtwitterでトレンド入りし、知名度が爆発的に急上昇しました。 今回はそんな『王様ランキング』を、ネタバレ有りで解説していきます。本作の魅力はなんといってもそのあたたかい登場人物たち。最初は悪役かと思われた存在も皆、心に葛藤を抱えており、愛すべきキャラクターとして描かれているのです。 あらすじや登場人物を中心に、人気作品の魅力を紐解いていきましょう。特定のキャラクターについて知りたければ、少し遡って目次から見てみてください。 ※この記事は2021年2月現在までのネタバレを含みますので、読み進める際は注意してください。またciatr以外の外部サイトでこの記事を開くと、画像や表などが表示されないことがあります。

『王様ランキング』あらすじ紹介 非力な王様ボッジの成長物語

舞台は、剣や魔法、魔物や呪いの存在する中世ヨーロッパのような世界。この世界には、各国王に順位を付けた「王様ランキング」が存在していました。 ランキングは「協会」が王様の強さや民の幸せ度合いといった項目を調査し、評価したもの。ランキング上位にいる王様ほど、素晴らしい君主ということになります。 ボッス王国の王子ボッジは体が小さく、短剣すらまともに振れないほどに非力でした。かつ彼は耳が聞こえず言葉も話せません。周囲は彼は次期王の器ではないと陰口を叩き、彼は空しい日々を過ごしていました。 しかし心を伝え合うことができる唯一の存在・カゲとの出会いをきっかけに、ボッジは前を向いて進み始めます。王様ランキング1位を目指す、彼の強く優しい成長物語が始まるのでした。

『王様ランキング』出会いと成長をキャラごとにネタバレ!心温まる名言も

『王様ランキング』の大きな魅力の1つがキャラクターです。本作の絵柄はまるで絵本のようにゆるいため、キャラクターも可愛らしい見た目となっています。 しかし一方で、本作の登場人物は大人の心にこそ刺さる、深みをもった性格をしているのです。 以下ではボッジと、ボッジが旅の中で出会うキャラクターたちの、心の葛藤や感情の機微をネタバレありで解説していきます。 印象的な名場面や名言もともに紹介していくので、心の疲れに染み渡る名言たちに癒されてください。

ボッジ

王様ランキング(1) (BLIC) Kindle版

※画像右 ボッジはボッス王国の第一王子で、本作の主人公。父王とは異なり非力で重いハンデを背負っているため、周囲の視線は冷たいものでした。耳が聞こえないボッジは、周りの人がどんなに言いたい放題でも、ずっと微笑んでいます。 カゲと出会った際にはだまされて服を全てあげてしまい、笑われながら裸で街中を歩くことに。 一見とても王にふさわしいとは思えない人物です。

実は…

しかしボッジには周りが言っていることがすべてわかっていました。にもかかわらず立派な王となるため、これまでの辛かった日々を全て笑顔で耐えていたのです。 カゲに対して服を貢いだのは、カゲのような日陰者に手を差し伸べるためでした。馬鹿にされ泣きたくなっても、その姿は人前にさらすことなく、1人で人知れず涙を流しています。 ボッジのこうした素直で芯の強い性格はやがて、彼自身を大きく成長させることに。ランキング1位の王様になるため、少しづつ強くなっていくのです。

「できれば自分の全てを愛しなさい」

ボッジを語る上で欠かせないのが、彼の師匠デスパーの一言です。彼はボッジの非力さを逆手に取り、隠れた才能を開花させていきました。そこで彼がボッジにかけたのが、「できれば自分の全てを愛しなさい」という言葉。 デスパーは、自身のハンデはむしろ長所となり得ると説きます。そしてその経験は必ず自分の力となるとして、ボッジにこの言葉を贈りました。 デスパーの教えを受け、ボッジは飛躍的に成長していくことになります。

カゲ

王様ランキング(2) (BLIC) Kindle版

※画像右 カゲはボッジの親友である影のような見た目の生き物。「影の一族」と呼ばれる暗殺集団の生き残りで、現在は盗みを生業(なりわい)にしています。 ボッジと出会ってからは、彼の素直な性格につけこみ、衣服などを巻き上げていました。彼にとって、ボッジははじめ、単なる都合のいいカモでしかなかったのです。

実は…

ある日カゲがボッジの部屋を覗くと、彼は人知れず涙を流していました。ボッジは周りの陰口にも平気なふりをして耐え続けるどころか、日陰者の自分にも手を差し伸べていたのです。 さらにボッジは言葉を話せませんが、カゲとだけはなぜか会話ができるのでした。会話を通してボッジの中身を知るにつれ、カゲは心を動かされていきます。 芯の強さと王としての器の大きさをボッジに感じたカゲは、ボッジの味方となることを決意。ボッジの親友にして最大の理解者となっていきます。

「俺はこれからどんなことがあってもお前の味方になりたいんだ」

そんなカゲの名言は「俺はこれからどんなことがあってもお前の味方になりたいんだ」。ダイダとの試合に敗れ、人知れず泣くボッジを、カゲが励ますシーンです。 カゲに褒められ嬉しくなったボッジは宝箱を差し出しますが、カゲは受け取りを拒否。代わりに先のセリフを伝えて部屋を後にします。最大の味方ができた心強さに、ボッジは大粒の涙を流しました。

ヒリング

王様ランキング(5) (BLIC) Kindle版

ヒリングはボッス王国の王妃で、ボッジとダイダの母親です。見た目よろしくきつい性格で、ヒステリックな言動もしばしば。 ダイダは実の子ですが、ボッジは前王妃の子であるため、義理の息子にあたります。 ボッス王が亡くなった後、遺言ではボッジが王となるはずでした。しかしヒリングは王の遺言を無視して、弟のダイダを王にします。 やはり母親にとっては実子が1番可愛いということでしょうか……。

実は…

けれどもヒリングの行動には深い理由があったのです。 彼女はボッジを差別せずに、子供たちに分け隔てなく愛情を注いできました。その上で、ハンデを持つ彼に王の重荷は耐えきれないと判断したのです。 ダイダを王にしたのは、ボッジを想うからこその配慮であり、深い愛情あっての行動でした。 高い治癒能力を持つヒリングはその後、ボッジや共に戦う仲間たちの命の危機をたびたび救い、子供達の成長を深い愛情を持って見守っていきます。

「お守りは本来ね『守ってもらうもの』ではなく『大事に守ってあげるもの』」

ヒリングは王となったボッジに、次の言葉を伝えています。それは、「お守りは本来ね「守ってもらうもの」ではなく「大事に守ってあげるもの」」というもの。 ヒリングいわく、ボッジにとっての「お守り」はカゲです。彼女は息子に、カゲを守ることが結果として自身を守り、自分を強くすることとなると教えました。厳しくも愛情深い母親である彼女らしさがよく表れた言葉です。

ダイダ

王様ランキング(3) (BLIC) Kindle版

ダイダはボッス王国の第二王子で、ボッジの弟。 文武両道で大人も顔負けなほど剣術に秀でています。非力な兄よりも背が高く、力も強いダイダは、王としての期待を受け、厳しく育てられてきました。そのせいか、長男ボッジを妬ましく思う、屈折した一面も。 ついにはボッス王の遺言に背き、兄ボッジを差し置いて次の王へと即位します。

実は…

ダイダは鏡(ミランジョ)に相談に乗ってもらい、彼女の言う通りに国を動かしていたのでした。しかし王としての信念から、その選択が正しいのか葛藤し続けます。 さらにミランジョによって身体を乗っ取られてしまうことに。 しかしダイダはその暗闇の中で、彼女の幼い頃の心の傷を知り心を痛めます。徐々に心を惹かれていくようになるのでした。 そして最後には、そして真っ直ぐなミランジョに心惹かれたダイダは、彼女にプロポーズ。強くなって帰ってきた王ボッジのことも心から尊敬し、彼に王位を譲りました。

ドーマス

王様ランキング(7) (BLIC) Kindle版

ドーマスは王国四天王の1人で、「ソードマスター」と呼ばれる剣の達人。騎士団の剣術指南役のほか、ボッジの教育係も務めています。 しかし非力なボッジでは剣を使いこなせないと考え、放任状態にしていました。 一方でダイダの剣の才能には惚れこみます。 国王の座に就いたダイダから、ボッジ暗殺の命を受け、彼を崖から突き落としてしまいました。

実は…

王の命令に従いボッジを突き落としたドーマスでしたが、元々はボッジの教育係。以来、彼は本当に国のためになることをしたのかと、心の中で葛藤し続けていました。 後にボッジが生きていたことを知ると大喜び。心を入れ替えて、今度こそ国とボッジを支えようと、心強い味方となるのです。

「迷わず今、やるべき事に集中しよう!うおーーーーーっ」

ボッジが生きていることを知ったときのドーマスの言葉です。彼はボッジが生きていた事に安堵しますが、同時に彼の逞しさを知って、過去の過ちを悔やみます。 しかし頭を切り替え、同じ過ちを2度と犯さないように前を向くドーマス。これまでの分もボッジと国に貢献するために、いっそう腕を磨こうと、気持ちを奮い立たせるのでした。

ボッス

ボッスは、ボッス王国初代国王であり、ボッジとダイダの父。 巨人族の戦士でしたが、魔物から村を1人で救ったことで王国を築きます。巨人族の中でも特に力の強い豪傑で、王様ランキングは7位。病に倒れ、次の王としてボッジを指名した後、息を引き取りました。 しかしボッスの強さは、実は魔神との契約によって得たものです。彼は強さと引き換えに、自分の寿命と子供の力を犠牲にします。 ボッジが非力なのは、父ボッスの魔神との契約のせいだったのです。

実は…

しかし彼は、自分が強さを強欲に追い求めたのせいで辛い日々を送るボッジに、いつも心を痛めていました。 後継ぎにボッジを選んだのは、彼への罪滅ぼしだったのかもしれません。 しかしボッスの真意や行方はまだ明らかになりきっていないような……?今後の展開で再び登場することを期待しましょう。

ミランジョ

ミランジョは正体不明の謎の女。肉体を持たず、普段はダイダの持つ鏡の中に精神を宿しています。国王ダイダの相談相手を務め、王国を陰から操っていました。 ついにはダイダの肉体を乗っ取りボッスの意識を復活させます。他にもヒリングの暗殺しようとしたり、冥府の国の罪人たちを解き放ったり、ボッス王国を滅ぼそうとしました。 数々の計略を企てた、一連の事件の黒幕です。

実は…

彼女はただ1人の男性に一途に思いを寄せ続ける、献身的な女性でした。ミランジョは王国を潰してでも、ボッスを復活させ、彼の夢を叶えたかったのです。 ボッス王は若い頃、傷ついたところをミランジョの母親に助けられていました。恩義を感じたボッスは、ミランジョの成長を見守ることにします。 しかしその後ミランジョの国では抗争が起こり、ボッスが駆けつけた時には、彼女は顔を潰され手足をもがれて晒し者になっていました。ボッスは敵を皆殺しにし、ミランジョと一緒に旅を始めます。 心に深い傷を抱えたミランジョは、恩人であり仲間のボッスに、人生の全てを捧げてきたのでした。

「あなたは王様になるのでしょ?自ら決断し、実行しなくてはなりません」

そんなミランジョの野心は、ボッジたちの手で阻止されます。 最後彼女は、鏡を割ればミランジョの魂は永遠に魔神のものとなり、ダイダは元の身体に戻ることができるとボッジに教えました。 ミランジョを殺すことにボッジは一瞬戸惑いますが、そこに彼女が一言声をかけます。 この「あなたは王様になるのでしょ?自ら決断し、実行しなくてはなりません」には、彼女の覚悟が込められていました。 ちなみにこの後ボッジは魔神に頼んで、ミランジョを生き返らせます。 そして生き返ったミランジョに、ダイダがプロポーズするのです。

漫画『王様ランキング』2021年10月よりノイタミナ枠でアニメ化決定!

『王様ランキング』は、2019年12月には既にアニメ化決定の発表がありました。 そしてついに2020年11月、アニメに関する情報がアップデート。2021年10月にノイタミナ枠での放送予定であることが決定しました。 ゆるい絵柄としゃべれないボッジは、アニメではどのように描かれるのでしょうか。詳細については今後の続報を待ちましょう。

ミランジョ編完結の『王様ランキング』 ボッジは1位になれるのか?

ボッジが王様ランキング1位を目指し、奮闘する『王様ランキング』。 本作は彼がミランジョを倒したところで、ストーリーに一区切りがつきま、連載はいったん休止となりました。 しかし2021年春には連載が再開されるとのこと。彼らの成長物語が再び読めることが、今から楽しみでなりません。 戦いの後、ボッジはついに正式な国王として即位しました。しかしヒリングの言葉を受けて、彼は王位をダイダに譲り、カゲとともに旅に出ることに。 外の世界に出た彼は、今後どのような成長を遂げていくのでしょうか。彼らを待ち受ける新たな出会いや様々な出来事にも要注目です。 ボッジはこれからも、カゲとともに多くの壁を乗り越えていくことでしょう。王としてさらに成長していく彼の姿に、多くの期待が寄せられています。