ライトノベル『探偵はもう、死んでいる』最新話まで全話ネタバレあらすじ解説!要素盛りまくりの壮大ストーリー
『探偵はもう、死んでいる』通称「たんもし」は、第15回MF文庫ライトノベル新人賞では「最優秀賞」を獲得。2021年にはアニメ1期が放送された「たんもし」ですが、この度「たんもし」2期の放送が発表され再び注目度が上がっている作品です! ラブコメ、ミステリー、ファンタジー、転生とミックスジャンル的な要素を持ち、壮大かつ目まぐるしい展開が特徴的な本作。この記事ではそんな「たんもし」最新話までをネタバレありであらすじ紹介していきます。 重要キーワード「調律者」「SPES」についても解説していますので、途中から読みたいという方、復習したいという方は必見です!
『探偵はもう、死んでいる』1巻ネタバレ解説
「巻き込まれ体質」君塚君彦(きみづかきみひこ)、名探偵シエスタと出会う
「巻き込まれ体質」で、幼い頃より様々な事件に巻き込まれている主人公・君塚君彦(きみづかきみひこ)は、この日も何かに巻き込まれて飛行機で謎のスーツケースを運んでいました。そこで流れる「お客様の中に、探偵はいませんか?」という通常ならあり得ない放送。 また何かに巻き込まれる……と感じた君彦はげんなりします。その時、隣の席に座っていた少女が手を挙げました。 「はい、私は探偵です」と名乗りを上げた彼女は、君彦に「君、私の助手にならない?」と声を掛けます。君彦は彼女に名を尋ねますが、本名はない様子です。代わりに教えてくれたコードネームは「シエスタ」。 これがきっかけで、君彦の“目もくらむような”探偵生活が始まるのです。そして3年後……。シエスタは死亡してしまいます。
夏凪渚(なつなぎなぎさ)の依頼を引き受けた君彦
シエスタ死亡後、君彦は探偵を辞め、普通の学生として無気力に生活していました。そこに、同じ学校に通う夏凪渚(なつなぎなぎさ)という少女が依頼をしにやってきます。渚は君彦が載っている新聞の記事などを読み、君彦がかつて探偵であったことを見抜いたのです。 渚の依頼は「会ったことはないが会いたいと感じる人探し」でした。彼女は心臓移植手術を受けており、手術後から“移植者が会いたがっていた人物に会いたくなるようになった”と言うのです。君彦は渋々ながら、渚の依頼を受けます。
「君ーー私の助手になってよ」
「人探し」を受けてから度々一緒に行動するようになった渚と君彦でしたが、ある日渚が何者かに誘拐されてしまいます。犯人は周囲の背景と同化する能力を持っている「カメレオン」でした。彼によって君彦たちは窮地に陥ってしまいます。 その時渚が現れ「君の顔を見るのは1年ぶりだけど、少し目つきが悪くなったね」「君――私の助手になってよ」とシエスタが口にした言葉を言います。 実は、渚に移植された心臓のドナーはシエスタでした。窮地に追い込まれた渚は、必死に力を貸してほしいと心臓に頼み、心臓の提供主・シエスタの人格を引き出すことに成功していたのです。
『探偵はもう、死んでいる』2巻~4巻ネタバレ解説
2巻
振り返る、シエスタとの日々
2巻は突然誘拐された君彦、アリシア、斎川唯(さいかわゆい)、シャーロットが混乱するところから始まります。監禁され、うす暗い部屋の中にあるのは謎のテレビのみ。画面が切り替わり、そこに映ったのはなんとシエスタでした。 彼女は生前、このビデオを用意していたと言うのです。そして、彼女がカメレオンに殺されたわけではないこと、君彦が何か重要な事柄を忘れてしまっていることを告げます。君彦が記憶をなくしてしまっているのは、記憶を改ざんされているためでした。 そこからは、シエスタと君彦の3年間の記録が映され「探偵がまだ死んでいなかった日々」を中心に語られていきます。
記憶喪失の少女・アリシアの登場
シエスタとロンドンに移り住み、リンゴを買いに行った君彦の目に入ったのは段ボールで寝ていた少女・「アリシア」でした。話を聞くと彼女に記憶はなく、行くあてもないと言います。負傷しているシエスタの代わりに探偵となって、しばらく共同生活を送ることになりました。 「探偵代行」との無邪気で平和な日々。しかしこのタイミングで、刑事・風靡から「死んだはずのジャック・ザ・リッパーが現れた」と告げられるのです。不自然すぎるタイミングに、君彦もシエスタも薄々何かを感じ始めます。そしてとうとう、その日がやってくるのです。
「死にたく、なかったな」
SPESの最高幹部・ヘルと殺人鬼ジャック・ザ・リッパー、記憶喪失の少女・アリシアは同一人物だったことが判明します。シエスタは、アリシアの中から“ヘルだけ”を消滅させる方法を探っていくうち、まさかの結論を出しました。それは“自分が死ぬこと”。 シエスタの心臓をアリシアに侵入させ、ヘルを抑え込む方法を選んだのです。アリシアの利益を守りながら、君彦と交わした「身をていして守ってあげる」という約束を守ったシエスタはひん死の状態に陥ります。 しかし彼女は、確かに最後の最後まで「探偵」であり続けたのでした。その後間もなくして「死にたく、なかったな」と言いながら死亡してしまいます。
3巻
誘拐された3人の前に登場したアンドロイド・シエスタ
過去の映像を見続ける4人の前に現れたのは「シエスタそっくりな少女」でした。彼女は、シエスタが生前に用意していた生体アンドロイド、「アンドロイド・シエスタ」であることを告げます。なんとシエスタは、生前からこうなることを予想していたのでした。 アンドロイド・シエスタは、シエスタが生前「調律者」の1人であったこと、そして現在空席になっている「名探偵」の役職は次に渚が指名されるであろうことを話します。 調律者とは、「世界を守る12人」のこと。渚が調律者の「名探偵」になるにあたって何をすべきなのかと問うと、アンドロイド・シエスタは「過去の間違い探し」をしてほしいと答えます。
彼女の残した遺志がそれぞれの課題を解決させる
「生前のシエスタが犯したミス探し」の課題を解決するため、君彦と渚は、渚の中に眠る「ヘル」を復活させることにします。そこでヘルに聞かされたのは、ヘルの記憶でした。 昔、ある施設で幼いシエスタ、渚、アリシアが一緒に過ごしていたことが判明するのです。渚が大人たちに対抗すると決めたこと、アリシアが裏切ること、それにシエスタは気が付いていたこと……。 そして、実はアリシアは犠牲になって死のうとしていたこと。結局アリシアは、SPESの「種」に適合できずに亡くなります。 そこで渚の中に生まれたのが「ヘル」という人格でした。ヘルは単なる敵ではなく、「渚をSPESから守る」という意志のもと、裏で行動していたようです。 このようにして、渚は自身の過去、斎川は両親死亡の真実、シャーロットは使命と本音、そして君彦は死者(シエスタ)と向き合うことになります。生前のシエスタは自分が死ぬであろうことを察知し、それぞれの問題を解決するために課題を残していたのでした。
4巻
夏凪と君塚、「シード」討伐の手がかりを求めてロンドンへ
渚と君彦はSPESの親玉・「シード」の手がかりを求めてロンドンへと旅立ちます。アンドロイド・シエスタが言うには、ロンドンのシエスタ宅にあるのは「君彦が今必要な情報」とのことです。 机の引き出しの「鍵」を手に、飛行機へと乗り込みます。旅立つ前、暗殺者・風靡にシエスタを生き返らせるためには「この世界の全てを知っている」調律者の「巫女」ミア・ウィットロックに会う必要があると言われていました。そのため、この旅には「巫女探し」という目的も含まれています。 そんな中、道中の飛行機で「お客様の中に探偵はいませんか?」という“4年前と同じ”放送が流れました。放送をしていたのは巫女からの使い・オリビア。彼女からヒントを得た2人は、巫女の元に向かいます。
シエスタからの手紙
ロンドン到着後、巫女に会うために倒さなければならない怪物・メドゥーサを無事に倒し、巫女・ミアと会います。彼女は君彦に「シエスタが生き返る可能性は確かに存在する」と告げました。 君彦は希望を胸に、シエスタ宅まで赴いてシエスタが残した手紙を読みます。そこに書かれていた最初の文字は「バカか、君は」でした。いつもの調子で始まった手紙でしたが「探偵の使命を継いだ私の遺志はまた、次の戦う者へと受け継がれる」などきちんと遺言も書かれていました。 「早く起きてこい、シエスタ」と君彦はつぶやきます。そして手紙のヒントを元に、SPESが昔使用していたアジトがある島に向かうことになるのでした。
「世界の敵」との交戦
君彦と渚は、ミアの「24時間以内にシードが日本に襲来する」という予言を聞き、手紙を読んだ後に急いで帰国します。かつてSPESのアジトであった施設に到着した2人は、シードの弱点に関する「あるヒント」を得ることができました。それは「シードが太陽の光に弱い可能性」という仮説。 その頃、予言通り襲来したシードに斎川がさらわれてしまいます。斎川と一緒に行動していたコウモリは寝返り、斎川を救うべくシードと戦うのです。 コウモリは耳の触手をシードに巻き付け、自分もろとも爆破。爆破しても再生するシードに「お前を燃やすのは――太陽だ」と言うと、天井から太陽光をのぞかせます。 しかし君塚とシャーロットは深手を負い、斎川はシードにさらわれてしまうことに。コウモリと渚は奮闘の後に死亡。君塚が目を覚ました時、探偵代理はもう、死んでいたのです。
『探偵はもう、死んでいる』5巻~7巻ネタバレ解説
5巻
「シード」との最終決戦
突如現れたシエスタから「助手になってほしい」と再び言われた君彦はもちろん首を縦に振ります。ミアの元に向かいシエスタが生き返ったのは渚の心臓によるものと判明、自らを責めるミアにシエスタは改めて渚を救うと宣言しました。 しかしまもなく触手が街を襲い、中心部にいた斎川を君彦が取り戻します。最後はヘルがシードとともに大樹に封印されついに勝利を手にしたのです。 意識の戻らない渚を助けるため調律者が勢ぞろいする連邦会議に出席し吸血鬼スカーレットに尋ねるも明確な答えは返ってきませんでした。一方、種を取り込んだシエスタは怪物になることを悟り1人消えてしまいます。どうすればよいか悩む君彦の手を握り返したのは意識のないはずの渚でした。
6巻
師匠からのラストメッセージ
6巻は過去の物語が展開します。施設で暮らす君彦は名探偵のダニー・ブライアントに引き取られ育てられます。 シエスタは連邦政府のアイスドールからダニーを捕まえてほしいと依頼されました。日本に向かったシエスタは白銀月華として君彦の巻き込まれ事件を助け、2人は消えたダニーを一緒に追いかけることに。 君彦の電話がなりダニーと合流する直前、ダニーは悪の自警団に殺されてしまうのです。ダニーの手がかりとして訪問した画商のクローネもその一員でした。クローネは君彦を捕らえ、ダニーが特殊な能力を持った子供達を保護していた「太陽の家」にある金庫の鍵を要求します。 しかしシエスタの助けもあってクローネから金庫の中にある君彦宛のビデオレターを守ったのです。
7巻
アナザーエデンからの使者
2年が経過しシエスタと君彦、渚は「白銀探偵事務所」を開設、調律者のシステムはなくなっていました。ある日連邦政府のノエルから高官を狙った殺人事件の調査を依頼され、さらに聖還の儀に招待されます。元情報屋のブルーノは聖還の儀にアナザーエデンから使者が襲来すると伝えました。 フランスに着いた君彦は元発明家スティーブンらと再会。君彦が機内で渡された原典を手放せばアナザーエデンの襲来はなくなるという彼らの説得に応じるも、聖還の儀に襲撃は開始されてしまいます。 しかし渡された原典にはタイムリープの機能があり、過去に戻った君彦は原典を渡さないと言う新たな選択を選んだのです。しかし襲撃は止まらず……、その裏にはブルーノと元調律者達の存在がありました。
『探偵はもう、死んでいる』8巻・9巻ネタバレ解説
8巻
リローデッドとの出会い
君彦は記憶の抜け落ちを思い出すため魔法少女のリローデッドとの物語を思い返します。高3のクリスマスイブ、君彦は百鬼夜行事件に巻き込まれ、リローデッドに助けられます。 彼女が魔法少女になった理由は暴食の魔人への復讐と明かしました。その直後リローデッドは倒れ、君彦らは百鬼夜行退治に向かいますが、なんと暴食の魔人が登場します。 そこに発明家スティーブンや吸血鬼スカーレットら調教者が助けに入り攻勢を強める君彦一行。そして競技場で暴食の魔人を倒したのです。 しかしリローデッドは足が動かなくなってしまいます。生きる意味を失ったと感じる彼女に君彦は一緒に働いてほしいと声をかけるのでした。
9巻
吸血鬼・スカーレットの最期
名探偵の渚と君彦は失われた記憶を取り戻す旅を続けています。そして9巻では巫女の聖遺具でスカーレットの過去を紐解くこととなりました。 渚達は記憶を失った日傘の魔女マーリーから依頼を受けて写真で見た集落に向かいますが、なんとその場所は吸血鬼に荒らされたあと。さらに斎川のもとにミイラが届きこれも吸血鬼の仕業と推測します。 君彦は吸血鬼スカーレットと手を組み、事件を解決に導きました。しかしスカーレットはあろうことかシエスタを奪っていったのです。君彦らの説得によってシエスタは取り戻すことに成功するも連邦政府はスカーレットを許しません。 スカーレットの回想で登場するジャンヌはマーリーだったのです。スカーレットは彼女に歌ってくれと最期のお願いをするのでした。
『探偵はもう、死んでいる』をお得に読む方法は?
ライトノベル『探偵はもう、死んでいる』をお得に読みたい人にはコミックシーモアがおすすめ。 コミックシーモアでは無料会員登録で70%オフのクーポンをゲットできるので、かなりお得に読むことが出来ます。この機会に是非コミックシーモアで『探偵はもう、死んでいる』を一気読みしてくださいね!
『探偵はもう、死んでいる』登場キャラクターを紹介
君塚君彦(きみづかきみひこ)
主人公。18歳の男子高校生。シエスタからは「君」と呼ばれている。幼い頃より様々な事件に巻き込まれる「巻き込まれ体質」であり、そのおかげでシエスタと出会う。シエスタが死亡してからは無気力な日々を送っていた。
夏凪渚(なつなぎなぎさ)
君塚と同じ高校に通う少女で、メインヒロイン。心臓移植手術のため長いこと入院しており、1巻時点で回復して久しぶりに学校に通えるようになっていた。本人も自覚していない「ヘル」という人格を宿している。
シエスタ
探偵の少女。「シエスタ」とはコードネームで、本名は不明。飛行機で隣の席に座っていた君塚を半ば強引に助手にする。人造人間の組織・SPESの「カメレオン」と戦った際に死亡している。
斎川唯(さいかわゆい)
左目に眼帯をした女子中学生で、アイドル活動をしている。家宝「奇跡のサファイア」を盗まれないように、君塚に警護を依頼する。14歳。
シャーロット・有坂・アンダーソン
シエスタを敬愛する探偵の少女。日本人とアメリカ人のハーフで、金髪。シエスタを殺すために送り込まれた刺客だったが、シエスタに返り討ちにされてからは「マーム」と呼んで敬愛している。シエスタには「シャル」と呼ばれていた。
調律者とは?【たんもし用語を復習しよう!】
「調律者」とは、「世界を守る12人の盾」のことです。世界に散らばる調律者には「探偵」「怪盗」「巫女」「暗殺者」などの役職があり、それぞれ1人ずつ担当を担っています。 何でも、あのノストラダムスの大予言に出てくる「恐怖の大王」を食い止めたのも調律者の1人であったとも言われているようです。 調律者はそれぞれ、核戦争や気候変動、パンデミック、天体衝突など多岐に渡って世界の守護を任されています。調律者の「探偵」であったシエスタは、SPESから世界を守ることを任されていました。 シエスタ死亡後は他の調律者も各々の仕事で忙しいため、SPESを監視する役がいないままです。また、作品には4巻時点で「巫女」のミアと「吸血鬼」のスカーレット、「暗殺者」の風靡などが登場しています。
SPES(スペース)とは?【たんもし用語を復習しよう!】
SPES(スペース)とは、宇宙から飛来した植物の種・シードから生まれた生物の組織です。シードは人造人間や半人造人間を造り上げ、世界中に派遣しています。シードは「原初の種」であり、生存本能に従って地球に適応しようとしているようですが、本当の目的は明らかになっていません。 4巻までに、異常な聴力を持った半人造人間の「コウモリ」、背景に溶け込むことができる人造人間の「カメレオン」などが登場しています。 コウモリは1巻で君彦がシエスタと出会った旅客機ジャックを行った犯人で、長いこと刑務所に入れられていました。また、カメレオンとの戦闘でシエスタは死亡しています。
『探偵はもう、死んでいる』あらすじをネタバレ解説しました!
ついに「たんもし」2期の放送が発表されました!やっと3巻以降の活躍がアニメで見られちゃいます。 本作品の最大の魅力とえいばミステリー、ラブコメ、アクション、SFなど、様々なジャンルが詰まっている点ですよね。そんな魅力を再びどのように映像で表現してくれるのか楽しみです。 記憶を取り戻す旅が続く原作ですが、ここからどうシエスタが目を覚ますのか気になるところです。アニメに合わせて「たんもし」をコミックシーモアで復習してみてはいかがでしょうか。