医療漫画おすすめ作品をドラマ化した話題作から名作まで15選紹介！【医者のリアル】

多くの市民にとって、医療関係者の人は安心して暮らすために必要不可欠な存在。それ故に、医者や看護師は特別な存在として世間に認知されています。今回は、そんな医療従事者が働く現場を取り扱った漫画を15作品紹介していきます！ 職場の生々しい人間関係や目を背けたくなるような医療事情などのリアリティを追求した作品から、ファンタジー要素が強いユニークな作品など、魅力溢れる作品が満載です。気になった人はぜひ最後まで読んでみてください！

■作者名：荒井ママレ/富野浩充 ■巻数：既刊5巻(2021年4月現在) ■診療科：薬剤部

総合病院に入社して2年目の葵みどりは、薬剤師として日々仕事に励んでいました。患者さんに対して誠実な姿勢から、彼女は別科の医者への指摘を行い衝突することが多いです。そんな彼女を取り巻く医療関係者に影響を及ぼしながら物語が展開します。 医療漫画の中では数少ない、病院での薬剤師に焦点を合わせた作品です。実際の仕事以外でも、薬剤師の立場や別科の医者の考え方が分かる味わい深い作品となっています。医療漫画を読み尽くした読者にはオススメです！

■作者名：こやす珠世 ■巻数：全7巻(完結) ■診療科：救急科

あおば台病院で働く医者の中に、法衣を着た奇妙な人間がいます。名前は松本照円と言い、医者であると同時に僧侶としても患者さんと接しているのです。 縁起が悪いと苦情が多いですが、照円はその生き様を貫き通します。救急救命センターというシビアな環境で、今日も彼は人の生き方について考え続けるのです。 医者と僧侶という2つの立場で命へ向き合うと同時に、自分の生き方について模索していく本作は異色ながら素晴らしい漫画です。照円は治療以外に仏教の教えを通して、患者さん1人1人の悩みや考えに真摯に接します。心にしみじみと入り込んでくるので、気になる人はぜひ読んでみてください！

■作者名：円城寺マキ ■巻数：全7巻(完結) ■診療科：呼吸器科

昔出会った医者の男性に恋をして、猛勉強の末に看護師になった佐倉七瀬。そして、5年ぶりに憧れの天堂浬と再開を果たします。しかし、彼は七瀬の顔を覚えていないどころか毒舌ばかり吐くドSドクターとして有名でした。そんな彼に対して、七瀬は何度もまっすぐに思いを伝え続けます。 この漫画は医療現場でのラブコメとして王道的な作品です。七瀬は恋愛だけでなく、仕事に対しても責任感があり、周りから信頼されていきます。一途な思いを抱き続ける七瀬と、そのアタックに徐々に心が溶かされていく浬。徐々に進展していく2人の関係性に目が離せません！

■原作：香川まさひと、作画：木村直巳、監修：佐藤喜宣 ■巻数：全30巻(完結) ■診療科：法医学部

法医学部准教授の山田朝顔は、刑事である山田万平を父親に持ち、2人で暮らしています。刑事であるため、万平は死亡理由不明の遺体に出くわすことが多く、その死因を突き止めるために彼女は大学病院で原因究明に励むのです。 鋭い洞察力をもつ朝顔と娘のために行動する万平のコンビは、犯人を特定していきます！ この作品は刑事の父親と法医学者の娘が、司法解剖から犯人を特定していくミステリードラマのような医療漫画です。論理的に事件の真相を突き止めていく朝顔の鋭さは必見となっています。 また、犯人を特定するだけでなく、遺族との対話を通して人としての暖かさも感じる漫画です。

■原作：横幕智裕、漫画：モリタイシ ■巻数：既刊10巻(2021年4月現在) ■診療科：放射線科

人と接するのが苦手な放射線技師の五十嵐唯織は、不用意な発言により病院を何度もクビになっていました。 ある日、幼馴染の甘春杏が放射線科医を務める病院の就職が決まり、気持ちが高ぶります。しかし、杏は唯織のことを全く覚えていません。 そんな中、頭痛持ちの患者さんが来院してMRIを取ることになりますがーー。 放射線技師として、天才的な才能を持つ唯織が多くの病人を救う医療漫画です。彼の高い能力に触発されて病院の人間関係も良い方向に変化。また、杏の過去や、彼女と唯織の約束が徐々に判明していき、2人の関係性も進展するのです。2人の間柄を見守リましょう！

■作者名：鈴ノ木ユウ ■巻数：全32巻(完結) ■診療科：産婦人科

産婦人科医であり、謎のジャズピアニストでもある主人公の鴻鳥サクラ。彼は普段は温厚で飄々とした態度で過ごしていますが、出産の現場では冷静に対処する力を持っています。産婦人科で起こる厳しい現実に、今日もサクラは向き合い続けていくのです。 命が誕生することは本来喜ばしいことですが、実際には全てがうまくいくとは限りません。そんなシビアな現実を漫画にしたのが本作です。生まれてくる赤ちゃんに「おめでとう」と言ってあげるため、サクラは産婦人科医を続けます。気になった人はぜひ読んでみてください！

■作者名：なかお 白亜、監修：松本 克平 ■巻数：既刊6巻(2021年4月現在) ■診療科：麻酔科

駆け出しの麻酔科医として働く華岡ハナ子は、度重なる激務に耐えきれず辞表を出しました。しかし、手続き方法が違うと突っぱねられ再び医療現場に戻されてしまいます。戻ってきた現場でも別科の医者にバカにされますが、ハナ子は患者さんを助けるため奮闘します！ 執刀医のような注目を浴びる役職でなく、裏方とされる麻酔科医に焦点を当てた医療漫画です。ハナ子は他の医者に見下されるだけでなく、長時間労働低賃金と極めて過酷な環境で働きます。そんな厳しい現場の中で、彼女は麻酔科医としてのやりがいを再認識し、人として成長していくのです。

■作者名：沖田×華 ■巻数：既刊8巻(2021年4月現在) ■診療科：産婦人科

看護師見習いとして産婦人科医院でバイトを始めた沖田×華は、開始3日目で人工妊娠中絶オペの見学をしました。更に死んだ胎児を集め、業者に渡す経験もします。 ×華は残酷な経験からバイトを辞めそうになりますが、ある日赤ちゃんの誕生の瞬間に立会い感極まりました。彼女はバイトを続ける決意をして、産婦人科の困難を経験していきます。 作者の実体験をもとに描かれた本作は、産婦人科での出産や堕胎のリアルを表現した漫画です。残酷な妊婦さんの環境や堕胎に焦点を合わせていて、辛い現実から一切目をそらしていません。読者の心に残る描写が多いので、ぜひ読んでみてください。

■取材：入江謙三、原作：橋口たかし、監修：岩中督 ■巻数：全11巻(完結) ■診療科：小児外科

幼い頃の心臓手術で命を救われ、小児外科医になることを決心した西條命。ある日、友達と船で魚釣りに出かけますが、友達が怪我で倒れてしまいます。心臓手術を担当した神道先生の助言もあり、なんとか友達を助けることができました。 それから十数年後、アメリカで医学を勉強してきた命は日本で縮小気味の小児外科を復活させるため、日本に帰国します！ 小児外科医としての才能に恵まれた命が、高い技術で子供たちの病気を治していく漫画です。小児科の治療だけでなく病院内での権力争いにも巻き込まれるため、人間関係の闘争も本作の魅力となっています。

■作者名：森本梢子 ■巻数：全4巻(完結) ■診療科：外科

K大学付属病院の外科に研修医としてやってきた杉坂なな子は、忙しい日々の中で医者の知識やノウハウを学んでいきます。彼女は少しドジですが、男まさりな性格で研修に積極的。今日も担当員の緒方俊介の容赦ない指導のもと、彼女は研修に励みます。 この漫画で最も特徴的な部分は、医療現場のリアリティが徹底して描かれているところです。 医者としての知識の細かい描写や器具の具体的な記述だけでなく、病院の人間関係の“あるある”が書かれています。病院関係者は間違いなく共感できるのでおすすめです！

■作者名：鈴川恵康 ■巻数：既刊5巻(2021年4月現在) ■診療科：美容整形外科

「美人になりたい」、「もっとカッコよくなりたい」そんな人間の“渇き”を引き受け、徹底して整形を行う執刀医の権藤弓一郎。彼は美容の変化は人生を変えると断言し、患者さんに対して徹底的に手術を行います。今日もお客さんの飽くなき欲望を満たすため治療をするのです! あまりにも過激な発言が多い弓一郎ですが、忖度なしに発言するため不思議な魅力のある人物となっています。また、彼だけでなくゲイの麻酔医やBL好きの院長など個性的な登場人物ばかりです。美容整形に興味がある人はぜひ一読してみてください！

■原作：yuin、漫画：Kidari Studio ■巻数：既刊64話(2021年4月現在) ■診療科：整形外科

しがない医者の五十嵐徹は離婚や借金を経験し、更に末期ガンと診断されてしまいます。うまくいかない人生を嘆いて酒を飲んでいると、女性から不思議なお酒をもらいました。 お酒を飲むと、なんと30年前の学生時代の自分に戻っていたのです。同じ結末を辿らないよう、彼は死に物狂いで勉強を始めます！ この作品は絶望的な自分の未来を変えるため、お金が稼げる整形外科医を目指す徹の物語です。彼は勉強だけでなく、格闘技も練習してあらゆる不運に立ち向かえるよう努力します。 韓国で描かれた医療漫画であり、テンポ感や雰囲気が日本の漫画と異なります。なので、新鮮な気持ちで読める作品です。

■作者名：乃木坂 太郎、原案：永井 明 ■巻数：全25巻(完結) ■診療科：心臓外科

NGOで医龍と呼ばれる伝説のチームを率いた外科医の浅田龍太郎。しかし、彼は医者を辞めて、東北にひっそりと暮らしています。 ある日、彼をスカウトするために医大助教授の加藤晶が現れました。一度は医者を辞めた龍太郎でしたが、晶の説得や同僚の救命処置から医療への情熱を思い出し、心臓外科医として現場に復帰します。 この漫画は、彼が封建的な病院体制の中で優秀なメンバーを率いて次々に難しい手術を成功させる物語です。医療漫画の中でも、高い技術力と熱い展開を両立させた作品ですのでぜひ読んでみてください！

■作者名：村上もとか ■巻数：全20巻、文庫本全13巻(完結) ■診療科：脳外科

脳外科として働いていた南方仁は、ある男性患者の脳から奇形腫瘍を取り除きます。腫瘍を取り戻そうとする患者さんともみ合いになった結果、仁は江戸時代にタイムスリップしてしまいました！歴史を変えることに葛藤しつつも、仁は医者として治療を全うします。 この作品は、江戸時代の人々を現代医学で救うSF色の強い漫画です。そのため、知識はあるにもかかわらず大型の器具がない状態で、仁は治療を試みます。有名な歴史上の人物も出てくるため、歴史好きな人にもおすすめの医療漫画です。

■作者名：手塚治虫 ■巻数：全25巻(完結) ■診療科：外科

天才的な腕を持ち、どんな重症の人間でも必ず助けるブラック・ジャック。しかし、彼は無免許で治療をして患者さんに莫大な代金を請求するため、医学界では存在すら否定されています。 今日もあらゆる難病を抱えた患者さんがブラック・ジャックに最後の希望を託しに来るのです。 医療漫画の原点とも言える本作は、天才外科医のブラック・ジャックが難病や重篤患者を救う物語となっています。医者の倫理観や延命についてなどの難しい問題を扱う話があり、心に深く刻まれるエピソードが非常に多いです。現代でも色褪せることのない本作をぜひ読んでみてください。

紹介した漫画を読むことで、医療関係者の知られざる日常を垣間見ることができます。普段受けている治療の裏側で何が起きているのか、それを想像できるだけでも人生が豊かになるはずです。少しでも興味が湧いた漫画があれば、ぜひ読んでみてください！