2025年10月28日更新

映画『おおかみこどもの雨と雪』雪は幸せ?かわいそう?草平との関係や将来を考察

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『おおかみこどもの雨と雪』雪

スタジオ地図による細田守監督の第2作『おおかみこどもの雨と雪』は、「おおかみおとこ」と人間の間に生まれた「おおかみこども」が主人公。この記事では、おおかみこどもの姉弟・雪と雨について解説していきます。 雪の幼年期から少女期を振り返り、彼女が選んだ道を解説し、成長とその後、草平や母親の花との関係性を考察。加えて、雪の声優を務めたキャストも紹介します。 ※この記事には『おおかみこどもの雨と雪』のネタバレが含まれているので未鑑賞の人は注意してください。

『おおかみこどもの雨と雪』【幼年期】雪は活発な女の子だった

『おおかみこどもの雨と雪』雪

雪は「おおかみおとこ」と人間の間に生まれた「おおかみこども」。雨の姉で、雪の日に生まれました。 幼少期は活発でおてんばな女の子で、野生動物を追いかけ回すなど、雨よりも野性的でした。しかし、小学校に入ると、周りの大人しい女子たちを見て自分の野性を封印するようになります。 友だちも多く出来て、より女の子らしく、人間らしく生きたいと願うように。そんな頃、弟の雨は山でおおかみとして生きる道を模索しており、まったく立場が逆転してきていました。 人間として生きたい雪は、ある日そのことが原因で雨と喧嘩になってしまいます。しかしすでに、おおかみとして目覚めた雨には力で叶わなくなっていました。

【少女期】人間としての幸せを選ぶ

『おおかみこどもの雨と雪』雪

転校生の藤井草平をおおかみの姿で傷付けてしまったことが大きな一因で、おおかみになることを完全にやめてしまった雪。そのことで雨とは仲違いしたままになってしまいますが、その時から人間として生きていく覚悟が据わったともいえます。 雨が山に向かった大雨の日、親の迎えが来ない雪と草平は学校で2人きりで夜を過ごすことに。そこで、草平に自分がおおかみこどもであることを告白しますが、実は草平はそのことは知っていて受け入れ、誰にも言わないことを約束しました。 小学校の卒業後は、寮制の中学校へ進学。写真にはバドミントンや募金活動をしている姿が写っており、活発な性格はそのままに、人間として幸せに生きているようです。

雪の性格は成長と共に変化する?

『おおかみこどもの雨と雪』雪

もともと活発ではっきりものを言う性格だった雪。幼少期はただただ活発で花の手にも余るほどでしたが、少女期に至ると活発な性格はそのままに、年相応の女の子として落ち着きが見られるようになります。 特に思春期の入口にいる少女期には、おおかみの性質を隠そうとする意識と戸惑いが芽生えていました。その葛藤も成長するにつれて上手に対処できるようになり、そうした変化はありつつも信念を持った明るい少女であることは変わりませんでした。

草平との関係はどうなった?その後を考察

自分の本来の姿を見せ、受け入れてくれた草平とはその後どうなったのでしょう。2人の関係は原作小説や漫画版でも描かれておらず、唯一映画のラスト近くに雪から花に送られてきていた写真で確認することができます。 家族関係に事情がある草平は雪と同じ寮制の中学校へ進学したようで、雪が送った写真に草平も写っていました。雪が「おおかみこども」であるという秘密を知っている上で受け入れている草平なら、もしその後恋愛関係に発展してもうまくいくのではないでしょうか。

雪はかわいそう?母・花の愛情が偏っているとの意見も

『おおかみこどもの雨と雪』

ネットで「雪」を検索すると「かわいそう」というセカンドワードが見られることから、どうやら母親の花が雨の方ばかり気にかけているように思われているよう。確かに台風の日に雪を学校に迎えに行かずに、雨を追うことを優先していました。 しかし草平と2人きりで居残っていたとはいえ、安全な避難場所でもある学校にいることを考えると、1人で山へ向かった雨を心配するのも仕方ないことかもしれません。普段は雪の悩みに寄り添ってワンピースを作ったりと、大切に育てられていたことも描かれています。

声優を務めたのは黒木華・大野百花

幼少期・大野百花

「おおかみこども」の雪の幼少期の声優を務めたのは、2001年8月19日生まれ、東京都出身の女優・大野百花。幼少の頃から子役として芸能活動を始め、2007年にCMデビューしました。 2010年には、映画『きな子〜見習い警察犬の物語〜』での演技で日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞しています。

少女期・黒木華

黒木華

雪の少女期を担当したのは、1990年3月14日生まれ、大阪府出身の女優・黒木華。本作で声優として評価され、スタジオ地図の『バケモノの子』(2015年)、『未来のミライ』(2018年)にも声優として出演しています。 若手演技派女優として高い人気を博す彼女は、『小さいおうち』(2014年)、『母と暮らせば』(2015年)、『浅田家!』(2020年)と、日本アカデミー賞では3度の最優秀助演女優賞に輝いています。 テレビドラマでも、『重版出来!』(2016年)や『凪のお暇』(2019年)などの主演作で活躍しています。

映画『おおかみこどもの雨と雪』雪は信念を持った強い女の子

「おおかみこども」の雪は母の花に似た強い信念を持った女の子で、人間として生きる道を自ら選びました。早くに親の元を離れ、自分の力で先へ進もうとしているのも頼もしいですね。秘密を共有した同志ともいえる草平とのその後も気になるところ。 『おおかみこどもの雨と雪』は親子の絆と子どもの成長と自立をテーマにしています。姉弟が主人公なので、男女どちらの立場からも観ることができますね。ぜひ雪の成長にも注目してみてください。

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