2022年6月28日更新

『バック・トゥ・ザ・フューチャー』ビフ・タネンにはモデルがいた!憎めない悪役を徹底解説

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バック・トゥ・ザ・フューチャー2
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人気SFシリーズ「バック・トゥ・ザ・フューチャー」の悪役といえば、いじめっ子のビフ・タネンですね。主人公マーティーの行く先々、それぞれの時代で傍若無人な振る舞いを繰り返すビフとその一族は、シリーズのなかでも強烈なキャラクターの1人。欠かせない人物といっても過言ではありません。 ここでは、そんなビフの各作品での活躍やその魅力、そしてビフを演じた俳優について紹介していきます。

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ビフ・タネンのプロフィール

名前 ビフ・タネン
俳優 トーマス・F・ウィルソン
生年月日 1937年3月29日
登場作品 『バック・トゥ・ザ・フューチャー』(1985年) 『バック・トゥ・ザ・フューチャー PART2』(1989年) 『バック・トゥ・ザ・フューチャー PART3』(1990年)
口癖 「ハロー?誰かいますか〜?」
吹替声優 谷口節(ソフト版) 玄田哲章(テレビ朝日版) 島香裕(フジテレビ版)

ビフは第1作目の1985年、マーティの父ジョージの上司として登場しました。ジョージに自分の仕事を押し付けたり、彼の車で飲酒運転で事故を起こすなど、パワハラ上司として描かれています。 ビフはジョージの高校の同級生で、当時から彼をいじめつづけていたのです。また同じく同級生で、のちにマーティの母となるロレインに片思いしていました。 相手の頭を小突きながら「ハロー?誰かいますか〜?」とバカにするのが口癖です。

ビフ役の俳優は誰?

「バック・トゥ・ザ・フューチャー」シリーズでビフとその一族を演じたのは、1959年生まれのトーマス・F・ウィルソンです。 高校卒業後に演劇の専門学校アメリカン・アカデミー・オブ・ドラマティック・アーツで2年間学び、卒業後はスタンダップコメディアンとして活躍していました。そして『バック・トゥ・ザ・フューチャー』で本格的に映画デビューします。 実はウィルソンは子どものころはおとなしい性格で、周囲からいじめられることもあったため、仕事とはいえ、いじめっ子を演じるのはつらかったとのちに語りました

トーマス・F・ウィルソンの現在

トーマス・F・ウィルソンは2022年現在も俳優として活動しています。最近では、コメディアンとしての活動のほか、『レジェンド・オブ・トゥモロー』などのテレビシリーズに出演したり、『スポンジ・ボブ』で声優を務めるなど、幅広く活躍しています。

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ビフ・タネンのモデルは?

『バック・トゥ・ザ・フューチャー PART2』の1985年の世界に登場するビフは、大金持ちになってやりたい放題しています。公開当時から、このビフは当時不動産王として名を馳せていたドナルド・トランプをモデルにしているのではないかと言われていました。 同作の脚本家ボブ・ゲイルが2015年に米ニュースサイト「デイリー・ビースト」に語ったところによると、「PART2」のビフは、たしかにトランプをモデルにしているとのこと。 ビフの高層カジノホテルは、映画が公開された5年前にアトランティック・シティに完成した「トランプ・プラザホテル」にそっくりな外観をしています。

「バック・トゥ・ザ・フューチャー」でのビフの活躍

PART1:マーティの父・ジョージをいじめるビフ・タネン

(画像左から2番目) 1985年から1955年にタイムスリップしてしまった主人公のマーティー。彼はそこで高校時代の両親に出会い、父ジョージをいじめていたビフ・タネンの存在を知ります。 3人の仲間を引き連れたビフは学校一の不良として知られ、のちにマーティの母となるロレインをなんとか彼女にしようと、セクハラまがいのアプローチを続けていました。 ところがマーティが未来からやってきたことにより、ビフは高校のダンスパーティでジョージに叩きのめされてしまいます。これで自信をつけたジョージは、のちに夢だったSF小説家として大成功。ビフはマクフライ家お抱えの自動車整備士として、1985年の世界ではジョージに頭が上がらない生活をすることになります。

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PART2:スポーツ年鑑を手に入れたビフが大暴れ

(画像左) 2作目でマーティとドクは、ある事情から30年後の未来に向かいます。2015年のビフはすっかり年老いて孫のグリフにこき使われていました。しかし彼はマーティたちが過去から来たことを知り、勝手にデロリアンを使って、マーティが1985年に持ち帰ろうとしていた「スポーツ年鑑」を1955年の自分に渡します。 マーティたちが1985年に戻ってみると、ビフは未来から手に入れた「スポーツ年鑑」を使ってスポーツ賭博で大金持ちになっていました。ヒル・バレーの街はカジノホテルを経営するビフに牛耳られており、マーティの父はビフに殺害されて死亡。母は彼と無理やり再婚させられていました。 マーティたちは再び1955年に戻り、老人のビフが若いビフに「スポーツ年鑑」を渡すのをなんとか阻止。1985年に戻ると、そこは前作の最後と同じ、元通りの世界になっていました。

PART3:ビフの先祖ビュフォード・タネンが登場

マーティとドクが1885年の西部開拓時代にタイムスリップした「PART3」では、ビフではなく彼の先祖であるビュフォード・タネンが登場しています。 ヒル・バレーの悪党で早撃ちの名手として知られる彼は、「マッド・ドッグ」と呼ばれいますが、本人はこのあだ名を嫌い、その名前で記事を書いた新聞記者を撃ち殺したことがあります。 マーティを縛った縄を馬にくくりつけて引きずり回したり、クビにロープを巻き付けて首吊り状態にしたり、ドクを背後から撃ったりと、これまで登場したタネン一族のなかでも最も残酷で非道な性格です。

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「バック・トゥ・ザ・フューチャー」悪役ビフの愛されポイント

頭があまりよくない

ビフの特徴の1つは、頭があまりよくないことです。彼が口癖の文法を間違えて、子分や未来からやってきた老人のビフに訂正されるシーンがいくつかあります。口癖なのに間違えるというのは、なんとも残念な感じですね。 また毎度マーティの策略にまんまと引っかかり、案外簡単にやっつけられてしまうのも憎めないポイント。悪役でありながら、観客の同情を引くこともある珍しいキャラクターです。

肥料まみれになって成敗される

ビフとその一族といえば、最後には必ず肥料まみれになってしまうのがお約束。しかも1作目と2作目では、オープンカーで肥料を積んだトラックに勢いよく突っ込んでしまうため、まさに肥やしに埋もれた状態に。 もちろん肥料は偽物ですが、監督のロバート・ゼメキスは役者への敬意からすべて1カットしか撮影しなかったそうです。 かわいそうな気もしますが、シリーズ定番の笑えるシーンとして愛されており、肥やしまみれになった車のフィギュアも販売されています。 また西部開拓時代が舞台となる3作目では、スタントなしで乗馬のシーンにも挑戦しました。

ビフ・タネンは『バック・トゥ・ザ・フューチャー』の愛され悪役キャラ!

「バック・トゥ・ザ・フューチャー」シリーズに欠かせない悪役ビフとその一族。彼らは嫌な奴で悪事を働きますが、どこか抜けていて最後にはきっちりと成敗される、憎めないキャラクターです。 次にシリーズを観るときには、ビフに注目してみるのも面白いのではないでしょうか。