漫画『ワタシってサバサバしてるから』ネタバレあらすじ＆感想！自称サバ女の暴走に爆笑必至！？

広告で話題の『ワタシってサバサバしてるから』。主人公・網浜が自称サバサバ女っぷりをひけらかしている広告画像は、1度目にしたら忘れられないほど印象的です。 本記事ではドラマ化も決定した同作の概要やあらすじ、感想などをネタバレありで紹介。イラッとするだけではない本作の魅力を解説します！

原作：とらふぐ、作画：江口心による漫画『ワタシってサバサバしてるから』は「めちゃコミック×コミックなにとぞ」にて連載されている漫画です。 自称サバサバ女の暴走を描く作品で、会社に1人はいそうな厄介なタイプの人間の良くないところを集めて煮込んだような網浜にイラッとしたりクスッとしたり。 冒頭は出版社に務める綱浜と、派遣社員で美人の真性サバサバ女・本田麻衣(ほんだまい)とのサバサババトルから始まります。

網浜は光洋出版社で働く28歳のOL。お世辞にも美人とは言えない肥満体型。ネチネチとした性格にくわえ、自己中心的な考え方のせいで空気が読めず社内でも浮いていますが、嫌われている自覚がありません。 「私ってサバサバしてるから」が口癖の自称サバサバ女。彼女は社内でも有名なイケメン・山城に惚れています。

本田は網浜と同じ第1編集部で働く美人な派遣社員。真面目で有能な仕事ぶりが次第に評価されていき、網浜に目の敵にされます。彼女はモデルをするほど容姿が整っていますが、それを鼻にかける様子のない性格もいい美人です。 周りが敬遠する網浜に対しても、真正面から思ったことを言える芯の強い真性サバサバ女。

山城は光洋出版社の営業部のエースでイケメン。28歳。網浜には自分に気があると勘違いされた挙げ句、猛アプローチを受けて困惑することに。しっかり者で男より男らしい本田に惹かれていきます。

千堂は社史編纂室で働く嘱託社員です。後に編集部から飛ばされてきた網浜の指導係をすることになります。穏やかで心優しく、人当たりの良い人物です。 「会社というのはすべて人」という信念を抱いており、人を見る目を持っています。もちろん網浜のことは問題視しているようです。またとある秘密を隠しているようですが……。

早乙女はGOGO CITYの滝川社長の秘書。サラサラのロングヘアが印象的な美女で、メディア露出の機会も多いです。 しかしその本性はかなりの毒舌で、後にGOGO CITYの派遣社員となった網浜のライバルとなることに。相手によって露骨に態度が変わるタイプでもあり、網浜にひどい態度をとる一方で社員にはとても優しく接し、社長には媚を売っている面もあります。

仕事中よりもその人の本質が垣間見える飲みの場で、網浜のヤバさが全開になっていくのですが、序盤から飛ばしすぎでは……。広告で見かける、本田を見下してはバッサリ反論されるのはまだまだ序の口。 山城が自分に気があると思い込んでタクシーに無理やり同乗して、さらには「私といい汗かきますか？」とホテルに誘う網浜の押しの強さはすごいですね。山城のドン引き以上の表情が印象的です。 山城の同僚・鈴木は面白半分で網浜を抱くのですが、常に自分が優位にいると思っている彼女は自分が見下されていることにはまったく気づいていないのが面白かったです。

男関係だけでなく、仕事でも本田のことが気に入らない網浜。派遣社員の本田の契約を切らせようと裏でネチネチと動きますが、本田は正社員へ、網浜は窓際部署の社史編纂室に異動となります。 他人にマウントを取るだけの人物なら生ぬるい目で見守ればいいか、とも思えますが、網浜はけっこう汚い手を使おうとするんですよね。今回は本田に振られたことを根に持っている社員をそそのかして、彼女をクビにしようとしていました。 結局失敗して自分の評価が下がったわけですが！新天地ではどんな暴れ方をするのか、期待がふくらみます。

社史編纂室でも、相変わらずな網浜は上司の千堂に噛みつき同僚の木内を見下します。そんな折、社内コンペの話を耳にした網浜は意気揚々と参加を決意。コンペを勝ち取る気満々な網浜の自信は本当にどこから湧いてくるのか……不思議でなりません。 コンペ用の企画が思い浮かばない網浜は、なんと気弱な木内の案を盗んでしまいます。それでいて盗作疑惑のかかった木内に、よくそんな大胆なことができるわね、なんていけしゃあしゃあと話しかけるのです。網浜、肝が据わりすぎ。 網浜は上機嫌で、コンペに優勝してモテまくる未来まで想像しています。

コンペは木内が金賞、網浜はなぜか会長に呼び出されます。実は会長とは千堂のことで、網浜の悪事はすべてバレていたのです。スッキリ！ ですがこれでへこたれないのが網浜です。鼻息荒く、もっと自分を正当に評価してくれる会社に行こうと自ら辞表を提出。しかし待てど暮らせど転職サイトからスカウトメールが届きません。 そこで派遣登録会社に、自分の市場価値を知るという名目で出向きます。網浜は現実の厳しさを突きつけられますが、偶然会社にやって来たメディアで話題のやり手社長を見かけると、なんと自ら売り込むという行動に出るのでした。

強引な押し売りに周りはドン引き状態になりますが、なんと滝川社長は網浜に興味を持ってしまいます。その結果、めでたく彼が経営する会社のコールセンターへの再就職が決定。 網浜は社長直々に選ばれたという自負を持って出社しますが、今度は美人社長秘書で自称毒舌の早乙女とバチバチしそうな雰囲気です。早乙女は網浜を早々に辞めさせようと考えている様子。 一方で気弱な同僚の桜井からは堂々としていてすごいと憧れられる網浜。たしかにあそこまで他人の目を気にせず生きられるのは羨ましいので、ちょっと桜井の気持ちも分かります。

網浜はオフィスで、打ち合わせに来た本田と木内と遭遇。網浜にとっては面白くない再会です。しかも本田が山城と交際中と聞いて網浜はすごい表情になってしまいました。 コールセンターの仕事も適正がないと上から言われてしまいますが、なんとここで網浜に追い風が吹き始めます。 サバサバ系改めズケズケ系な網浜の接客態度がウケて、意外にも仕事は順調に進んでいたのです。それに対してイラッとする早乙女の様子が怖いですね。 その頃、上層部ではアメリカのフォレスト社が会社を買収しようとしているという噂が浮上していました。

オフィスにやってきたフォレスト社のジェームズ社長は、網浜を見かけると「サバサバ！」と声をかけます。2人はまさかの知り合いで、ジェームズにとって網浜は恩人だったのです。ここにきて一発逆転展開！？ 社内では網浜をフォレスト社との交渉役に抜てきするという話が持ち上がります。その頃の網浜は、行きつけのバーでジェームズと思い出話に花を咲かせますが、2人の背後には怪しい人影が……。 早乙女の謀略によって、網浜はフォレスト社から送り込まれたスパイというスクープが出てしまいます。懲戒免職を言い渡された網浜、今度はどう動くのでしょうか。

ジェームズを頼って再就職を試みる網浜ですが、彼からは楽な方に流されているだけだと釘を刺されてしまいます。夜の公園で本田と山城の結婚を知ってポロポロと涙をこぼす網浜には、身から出た錆が大部分とはいえちょっとしんみりしてしまいました。 ところが一夜明けて網浜は完全復活！切り替えの速さは本当に見習いたいです。網浜はここから就活をやめて婚活へとシフトしていくことに。 早速、ハイスペックで好条件の坂上という男とマッチングした網浜。偶然その場に遭遇したかつての同僚・鈴木は、坂上を見て怪訝な顔をします。

坂上は結婚詐欺師で、鈴木の助言もあって網浜は騙されずに済みました。網浜はアプリをやめて結婚相談所を頼ることに。 そこで登場するのが、網浜に現実を突きつける相談員・東堂です。東堂にかなり辛辣にいわれても、自分がモテ女子であるという自信が揺らがない網浜のメンタル、すごすぎます。 婚活パーティーではあざと女子・葉月を敵対視、さらに相談所スタッフの神月が気に入って口説こうとする網浜。葉月もどうやら神月狙いのようで、今度は彼を巡って網浜と葉月のバトルが繰り広げられていきそうです。

相談所のスタッフである神月をターゲットに定めた綱浜は、同じく彼を狙うあざと女子・葉山に目を付けられ攻撃を受けるはめに。なんと葉山の財布を盗んだという濡れ衣を着せられてしまったのです。 綱浜は無実を主張しますが、誰からも相手にされていない綱浜の言葉が男性たちから圧倒的な人気を誇る葉山に勝てるはずありません。結局綱浜は別室へ連行され神月から相談所を退会するように言われてしまうのでした。 しかしその矢先、防犯カメラの映像が見つかり真犯人が明らかに。全てを仕組んだのはやはり葉山でした。何も知らない葉山はあざとテクで神月にアピールを試みますが……。

窃盗の濡れ衣は晴れたものの、見事に玉砕してしまった綱浜。結局相談所も退会することになり、またしても行き場を失ってしまいます。 そしてそろそろ貯金も少なくなってきた綱浜はハローワークへ行くことに。あてにしていた失業手当がすぐにはもらえないとわかり、教員免許を活かして英語教師になろうと決意します。 相変わらず自意識過剰かつ失礼な綱浜でしたが、面接の結果はまさかの合格。姫野背陰性という若い女性教師の下で臨時の英語教師として働き始めます。 しかし綱浜を採用した高校には、貝原という厄介なお局教師がいました。そのうえ生徒たちも一筋縄ではいかない子たちばかりで……。

貝原からの理不尽な嫌がらせに耐えかね、赴任2日目にして早速反撃に出た綱浜。そんな彼女の姿を、気弱な姫野は内心羨ましいと感じていました。 一方の貝原は自分に歯向かってくる綱浜に苛立ちを募らせます。この学校には貝原に逆らったら酷い目に合うという暗黙のルールがあり、どの教師も彼女に立ち向かってくることはなかったのです。 しかし当の綱浜本人は姫野から忠告を受けても全く気にしていない様子。その矢先、綱浜は生徒がイジメられている現場に出くわします。 加害者である生徒・ルカは医大を目指す一軍女子。しかし本当はモデルになりたいという夢があるらしく……。

ひょんなことからルカにモデルを紹介することになり、偶然再会した本田に協力してもらうことになった綱浜。その甲斐ありルカを手懐けることに成功し、意図せずイジメ問題を解決するのでした。 一方その頃、貝原は水面下で綱浜を追い詰める計画を実行していました。実は体育教師の海道と不倫していた貝原。そして彼女の指示を受けた海道は、スポーツ推薦をチラつかせて生徒をそそのかし、綱浜の授業をボイコットさせようとしたのです。 生徒たちは実際にボイコットを実行。すでに限界ギリギリだった姫野の精神はついに崩壊してしまいます。そんな彼女の姿を見た綱浜は、主犯の男子・瑛斗と言い争いになり……。

非行に走った瑛斗を連れ戻す役目を託された綱浜。コンビニ前で不良とたむろしている瑛斗を見つけ、何とバイクで学校まで送らせるという奇行に出ます。そしてその流れで綱浜が元レディースだったことが判明。瑛斗の彼女を見る目が変わります。 一方その頃、学校では姫野が校長に教師を辞めると告げていました。ちょうどそこへ帰ってきた瑛斗は責任を感じ、姫野に辞めて欲しくないと伝えます。 さらにボイコットを海道に指示されたことも打ち明け、それを聞いた綱浜は復讐を決意しました。しかしその矢先、綱浜は校長から呼び出されてしまい……？

勘違い暴走女・網浜は美人な本田や自分より気弱な同僚を蹴落とそうと画策しますが、ことごとく失敗。悪事がバレて退職、さらに次の就職先のコールセンターも暴走の末にクビになります。 コールセンター時代に一瞬、網浜の一発逆転になりそうな空気になって驚きましたが、やはりオチは周りを顧みない網浜が痛い目を見る形で安心しました。 落ち込んでもたいてい1日で超ポジティブに復活する姿勢は見習いたいですが、根底が人を見下しているので、何をやっても失敗に終わるのでしょう。はやくそのことに気づけるといいですね。 無職になったうえに本田と山城の結婚報告を聞いた網浜は、今度は婚活に乗り出しますが、そこでもわが道を貫いていきます。

単話バージョンの表紙で使われていたり、広告に出てきたりしているため、知っている人も多いはずのこちら。社内合コンをした際、本田がカシオレを頼んだのを見た網浜の口からすかさず飛び出た迷言です。 本田は網浜の煽りに乗るどころか、真顔で「え？何でですか？」「血糖値高いんですか？」と素朴な疑問を口にします。さらに「有酸素運動オススメですよ」と素直にアドバイスまでしていました。 本田の秀逸な返しに周りは沸き、当然網浜は彼女をうざいと思いますが、読者としてはかなりスカッとしたシーンです。それにしても網浜、人の注文にケチをつけるとは、サバサバ以前に人としてどうかと思いますね。

こちらは千堂が網浜に対して発した深い名言。社内編纂室に飛ばされた後、網浜は指導係で嘱託社員の千堂にかなり失礼な態度をとっていました。しかし彼の正体が会社の社長だということを知ると、急に媚を売るような態度に切り替えます。 そんな中、網浜が自身を「竹を割ったような性格」といってアピールし始めたとき、千堂は「あなたが竹を割った後 誰がその竹を片付けてくれていたか 考えたことはありますか？」と厳しい表情で返しました。 それまで網浜が好き勝手振る舞い、周りがその尻拭いをしているのをずっと見てきた側としては、思わず何度もうなずいてしまうお言葉です。

網浜と同じく毒舌の女性・早乙女による名言。網浜はGOGO CITYの派遣社員として初出勤する日、受付嬢の自分への扱いにケチをつけていました。もちろんその内容は、ただの言いがかり以上の何物でもありません。 そこに早乙女が現れ案内してくれることになるのですが、その道中、彼女は網浜のファッションを批判し始めます。怒る網浜に対し、早乙女が悪い笑顔を浮かべながら言ったのがこの「私毒舌だから」発言。2人の相容れなさと今後の激しい対立が予感される名シーンでした。

『私ってサバサバしてるから』は2023年1月からNHK総合にてドラマ放送されました。強烈なキャラの網浜役を演じるのは、ものまねネタや女性のあるあるネタを得意とするお笑いタレントの丸山礼です。これまで何度かドラマ出演はしていますが、主演はこれが初めて。 脚本は福田晶平が担当。ドラマ『吉祥寺ルーザーズ』『決してマネしないでください。』や映画「HiGH&LOW THE MOVIE」シリーズなどの脚本を手掛けている人物です。

丸山礼は物真似ネタで知られるお笑い芸人で、YouTuberとしても活躍しています。過去に『警視庁・捜査一課長 season5』(2020年)や『#家族募集します』(2021年)など、ドラマに出演した経験はありますが、主演を務めるのは今回が初めてです。 人気お笑い芸人である彼女が網浜という強烈なキャラクターをどう演じるのか、その部分にも注目して作品を楽しみたいですね。

トリンドル玲奈は女優としても活躍するファッションモデル。過去の代表作には『いつかティファニーで朝食を』(2015年)や『女の戦争〜バチェラー殺人事件〜』(2021年)などがあります。 モデル活動もしている本田にぴったりなキャスティングで、彼女の真正サバサバっぷりをどう魅せてくれるのか気になるところです。

栗山千明はファッションモデルとして芸能界デビューし、女優に転身した人物です。『六番目の小夜子』(2000年)や『ATARU』(2012年)など、さまざまなドラマや映画などに出演してきました。 クールなイメージが強い彼女ですが、今回は優秀で人当たりも良いけど実は毒舌なキャラクターを演じます。丸山礼演じる網浜とのバトルも見どころのひとつです。

笹野高史は舞台やドラマ、映画と幅広いジャンルで活躍するベテラン俳優。近年の代表作には『君と世界が終わる日に』(2021年)や『元彼の遺言状』(2022年)などがあります。 重要人物のひとりである千堂ですが、ベテラン俳優がどう演じてくれるのか期待が高まります。初登場時と秘密が明らかになってからのちがいにも注目したいですね。

犬飼貴丈は『ジュノン・スーパーボーイ・コンテスト』でグランプリに輝き、芸能界デビューを果たした俳優。過去には『仮面ライダービルド』(2017年)や『サレタガワのブルー』(2021年)などの作品に出演してきました。 コミカルな演技にも定評がある彼なので、作中でどんな表情を見せてくれるのか楽しみです。