2023年6月28日更新

【推しの子】炎上騒動を描いたエピソードをまとめて解説!あかねやかなの姿から見えるものとは……

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推しの子 黒川あかね
©赤坂アカ×横槍メンゴ/集英社・【推しの子】製作委員会

「恋愛リアリティショー編」を

現在アニメが放送中の『【推しの子】』。斬新な設定と独自の視点で芸能界を描く意欲作で、新しいエピソードが放送されるたびにネットで話題を呼んでいます。 本作は、メインキャラクター達が炎上騒動に巻き込まれています。本記事ではその詳細について、エピソードの主題も交えて解説していきます。

※この記事は「推しの子」の重要なネタバレを含みます。

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「推しの子」は炎上騒動に関するエピソードが多い?

推しの子 星野アクア
©赤坂アカ×横槍メンゴ/集英社・【推しの子】製作委員会

伝説的アイドルの子である双子・星野アクアルビーが芸能界をのし上がっていく姿を描く「推しの子」。本作は“芸能界がリアルに描かれている”と評価されてもいることからわかる通り、この世界の華やかな部分だけでなく、ドロドロとした裏側も取り上げられています。 なかでも特にSNSの炎上問題は、芸能人はもちろん一般人もかかわりうる問題として何度も描かれてきました。以下では作中でどんな炎上騒動が描かれてきたかを、それぞれ詳しく解説していきます!

①黒川あかね:恋愛リアリティショー編

推しの子 黒川あかね
©赤坂アカ×横槍メンゴ/集英社・【推しの子】製作委員会
巻数・話数 2巻20話~4巻31話

恋愛リアリティーショー「今からガチ恋始めます(今ガチ)」に出演することになったアクア。彼の共演者のひとりである黒川あかねは、とても真面目で一生懸命な女の子でした。 彼女はマネージャーや事務所のためにも番組で目立とうと頑張っており、そんな中スタッフから提案されて悪女ポジションを演じ始めます。あくまで演出……という話でしたが、視聴者は番組内での彼女の姿をすべてだと思い込み、SNSで好き勝手叩くように。最終的には炎上レベルにまでなってしまいます。 やがて追いつめられたあかねは自殺未遂を起こすほど追い詰められてしまいました。その後アクアのアイデアや仲間たちの協力もあって騒動は落ち着きますが、そうでなければあかねは完全に壊れていたかもしれません。

「恋愛リアリティショー編」を

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②有馬かな:スキャンダル編

推しの子 有馬かな
©赤坂アカ×横槍メンゴ/集英社・【推しの子】製作委員会
巻数・話数 11巻101話~108話

「推しの子」の炎上騒動といえば、「スキャンダル編」も忘れてはなりません。もっともこの件は、作中で炎上が起きたというわけではなく、作品の外側にいる読者からキャラが集中的に叩かれたという形です。 事の発端は主要人物の有馬かなが、既婚者である監督の家に行ったところを芸能リポーターに撮られたこと。これをきっかけに彼女は読者から、「子役出身のくせにプロ意識が低い」「意味不明でがっかり」と叩かれました。 またアクアがかなのスキャンダルが公表されるのを阻止するため、バーター記事としてアイの秘密を暴露したことも、炎上の原因のひとつでしょう。 たしかに彼女の行動にも問題はあるのですが、容赦ないコメントの数々を見ているといろいろと考えさせられてしまいます……。

「スキャンダル編」を

③星野ルビー・寿みなみ:コスプレ事件

推しの子 ルビー
©赤坂アカ×横槍メンゴ/集英社・【推しの子】製作委員会
巻数・話数 9巻86話~92話

アクアがレギュラー出演しており、ルビーもリポーターとして登場したバラエティ番組「深掘れワンチャン!」でも炎上騒動が起こってしまいました。 この番組でコスプレイヤー企画がおこなわれたときのこと。ディレクターが出演するコスプレイヤーに対して配慮の欠けた言動をとったうえ、セクハラ質問までしたせいで、出演者のひとりがSNSに「テレビって最悪」と爆弾投稿をするという事態になってしまいます。 これがきっかけで番組は大炎上!アクアとルビーはもちろん、ルビーに誘われてこの企画に出演した寿みなみも巻き込まれる形になりました。 結果的に騒動はルビーの機転でおさまったのですが、彼女はこの時点で闇落ちしており、売れるためならどんな手でも使うという状態。炎上自体も彼女が焚きつけた節があります……。終わり良ければすべて良し、とはいっても、巻き込まれたみなみは気の毒ですね。

コスプレ事件を

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炎上エピソードで作者が伝えたかった主題とは?

推しの子 アクア
©赤坂アカ×横槍メンゴ/集英社・【推しの子】製作委員会

ライブドアニュースのインタビューでは、原作担当の赤坂アカと作画担当の横槍メンゴ、担当編集者が「恋愛リアリティショー編」について触れている部分があります。 そこでは誹謗中傷や炎上といったテーマを扱うことについて、「これはみんなのお話なんだよ」という気持ちで描いたと語られていました。 恋愛リアリティーショー編だけでなくコスプレ事件でも、視聴者ひとりひとりが軽い気持ちで放った「批判」や「意見」がいつしか大きな悪意となり、当事者を追い詰めていく過程が描かれています。 またスキャンダル編では、かなが読者から激しいバッシングを受ける事態に。作者の計算なのかどうかはわかりませんが、(キャラとはいえ)ひとりの人間に好き勝手言葉を投げつける……という構図が、フィクションと現実の境目を超えて実現されてしまっていました。 いずれのケースも、言葉の恐ろしさについて改めて考えさせられるものばかりです。作者はきっとこうした描写を重ねることで、本作を読む人々の誰もが誰かを追い詰める悪意を作り出す可能性があるということを訴えたいのではないでしょうか。

「推しの子」は炎上問題について改めて考えるきっかけに?

『推しの子』
(C)赤坂アカ×横槍メンゴ/集英社・【推しの子】製作委員会

ときにSNS上での誹謗中傷といった現代社会の問題も取り上げられる「推しの子」。芸能界の闇を描く作品でもあるため、今後も炎上とは切っては離せないでしょう。せめて本作を読むことが、他人を心ない言葉で傷つけることのないよう、改めて誓える機会になるといいですね。

「深掘れワンチャン!」
コスプレ事件を