『アンダーカレント』原作漫画を最終回まで全話ネタバレあらすじ＆感想！実写映画化のヒューマンドラマ

夫の失踪をきっかけに3人の過去と思いが絡み合うヒューマンドラマ『アンダーカレント』。発行されるや「まるで映画のようだ」と称賛を受け、2023年10月6日には実写映画の公開を予定しています。 本記事では、そんな『アンダーカレント』の原作漫画を最終回までネタバレ込みであらすじを紹介！実写映画の情報や無料で読む方法があるかも調べているので、映画の公開に合わせてチェックしてください。

主人公の関口かなえは夫の悟と一緒に父が残した銭湯「月乃湯」を継いで営業していましたが、悟が組合の旅行先で失踪してしまいます。その後、銭湯はしばらく休業していましたが、木嶋のおばさんと組合から派遣してもらった堀隆之に協力してもらって銭湯を再開しました。 そんなある日、かなえは大学時代の友人と再会し悟の失踪のことを話すと、友人は探偵の山崎道夫を紹介してくれます。かなえは山崎に悟のことを調べてもらうよう依頼しました。 かなえは悟から両親は交通事故で他界していて施設で育ってきたと聞いています。しかし、山崎に調査してもらうなかで、悟から聞いた過去の話が嘘だったことが発覚し、かなえでさえ知らない夫の過去が暴かれていくのです。

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ある日、銭湯の常連客の娘であるみゆが行方不明になってしまいました。みゆは無事に発見されますが、かなえはこのことで25年前に起きた誘拐殺人事件を思い出して倒れてしまいます。 25年前、かなえは知らない男に腕を掴まれたところ、友人のさなえが大きな声を上げたことで、さなえが捕まってしまいました。かなえは男に脅されその場から逃げ出し、恐怖のあまりこのことを誰にも言えません。その後、首を絞められ殺害されたさなえの遺体が池から発見されます。 この事件以来、かなえは罪悪感に苛まれ、首を絞められ水に沈められる夢を見るようになりました。みゆの事件の後、目を覚ましたかなえは涙を流しながら堀に「首を絞めて」とお願いしますが、堀はそんなかなえの涙を拭います。

かなえは悟から両親は交通事故で他界したと聞いていましたが、山崎から2年前まで悟の両親は生きていたことが明かされます。さらに、悟はかなえとも仲が良かった同僚の横領疑惑の罪を被り、辞職していたのです。 その後、山崎から悟が見つかったと連絡が入り、かなえは悟と再会しました。いよいよ悟の口から本当のことが語られます。 悟は昔から何の罪悪感もなく嘘ばかりついて生きてきて、嘘がバレそうになると逃亡し、逃亡先でまた嘘をついてと繰り返していたそうです。悟がかばったという横領も嘘で、本当は悟が行ったことでした。 悟はかなえに本当のことを言おうと考えたけど、怖くてできなかったと心中を語ります。かなえは悟から本当のことを聞いて、「もっと前にこんなふうに話せたら良かった」と言葉をかけ、悟と別れました。

堀は登場時からかなえに近づく謎の存在でした。その正体は、25年前の誘拐殺人事件で殺されたさなえの兄だったのです。 事件以降、堀の母親は精神を病んでしまい、離婚して家族がバラバラになってしまいます。堀は仕事の関係で事件が起きた町へ訪れた際、さなえに似ているかなえを見かけました。それ以来、かなえを見守っていましたが、銭湯が休業していることを知り月乃湯で働き始めたのです。 かなえが悟と再会した後、かなえが誘拐殺人事件で傷を負っていると知った堀は、自分の素性がかなえを傷つけるかもしれないと考え、かなえに黙って月乃湯から去ろうとしました。 しかし、銭湯の常連客から「互いに苦しみをぶつけ合い泣けばいい」と言われ、銭湯への道を引き返します。

本作のタイトルである『アンダーカレント』は英語にすると「undercurrent」になり、心の底流を意味します。心の底流はその人の心の底にあることを意味し、作中では悟が抱えていた嘘をついてしまう癖や、かなえが抱えていた25年前の事件への罪悪感などを指すでしょう。 作中で探偵の山崎が「人をわかるってどういうこと？」とかなえに尋ねるシーンがありますが、人は表面上ばかり見ていて、誰にでも流れるアンダーカレントを理解していないのかもしれません。他者を理解するとは何か、考えさせられる1冊です。

『アンダーカレント』は実写映画化が決定し、10月6日に公開予定です！漫画が発行された時から「まるで映画のようだ」と絶賛されてきた作品だけに、映画への期待が高まりますね。 監督は『退屈な日々にさようならを』で注目を集めた今泉力哉です。ダメ恋愛映画に定評がある監督ですが、かなえと悟の関係をどのように描くのかが楽しみですね。 関口かなえ役を演じるのは真木よう子、堀隆之役を演じるのは井浦新、関口悟役を演じるのは永山瑛太です。他にも実力派俳優が多数出演予定なので、ますます映画への期待が高まります。今から映画の公開が待ち遠しいですね。

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人の心の根底に流れるものに触れて他者を理解するとは何かを描いた『アンダーカレント』。全1巻という短さながら、映画一本見終わったかのような充足感を得られる作品です。ぜひ、映画の公開に備えて原作をコミックシーモアで読んでみてください。