漫画『アルスラーン戦記』最新巻まで全巻ネタバレあらすじ＆感想！優しき王太子の勇敢なる英雄譚

田中芳樹の長編大河小説を荒川弘が漫画化した『アルスラーン戦記』。優しい王太子が国を取り戻すため、仲間とともに立ち上がる壮大なファンタジー漫画です。 この記事ではアニメ化もされた『アルスラーン戦記』のあらすじを最新話までネタバレありで解説！あわせて見どころやお得に読む方法も紹介しています。では、記事本編に「ヤシャスィーン！」していきましょう。

アルスラーンは無敗の強国パルス王国の王太子です。心優しく好奇心旺盛な彼は、14歳で初陣へ。異教徒のルシタニア軍を追い返すだけの負けるはずのない戦いは、仲間の裏切りによってパルス軍の壊滅状態に。序盤はあんなに平和な雰囲気だったのに……。 万騎長(マルズバーン)の1人・ダリューンとともに逃げ延びたアルスラーンは、軍略に長けた知略家ナルサスとその侍童(レータク)の少年・エラム、神官のファランギースと吟遊詩人のギーヴを仲間に加え、陥落した王都奪還を目指します。 一方、黒幕の銀仮面の男が先王の嫡子ヒルメスだと判明。現国王とアルスラーンを憎むヒルメスは、一行虐殺のために動き出します。

アルスラーン一行が散り散りになった際に、ナルサスは行動をともにしたゾット族の娘・アルフリードを仲間に引き入れました。 アルスラーンがようやく当初の目的地・ペシャワール城塞に到着すると、ヒルメスが接触してきます。ヒルメスの出自を知ったアルスラーンは、自身の出生について悩み始めることに。 その頃、隣国のラジェンドラ王子が城塞へ侵攻。ナルサスの知略でこれを破ると、アルスラーンはラジェンドラと共闘の同盟を結びます。こうして一行は隣国の次期国王を巡る争いに協力することに。最終的に王位はラジェンドラへ継承されました。 奴隷出身のラジェンドラ新国王が国民に支持される姿に勇気づけられるアルスラーンが印象的な8巻でした。

城塞へ帰還したアルスラーンのもとには、各地から有力諸侯たちが集まり、気づけば10万もの大所帯になっていました。人が増えれば争いも増え、ギーヴもケンカの末に城塞を離れることに。しかしこれはナルサスの策で、ギーヴは単身潜入調査へ向かいます。 ついにアルスラーンが進軍開始する一方で、王都のルシタニア軍内でも動きがありました。ヒルメスが魔導師に示唆された「宝剣ルクナバード」を探しに向かい不在のなか、地下牢に囚われていたパルス国王アンドラゴラスが脱獄に成功したのです。 進軍中のアルスラーンはその頃、トゥラーン国の軍勢が城塞に向かっていると聞いて急ぎ軍を引き返させていました。

アルスラーン軍は振り出しに戻ってしまいますが、ペシャワールを助ける選択をしたことでアルスラーンへの臣下の信義はいっそう高まります。 一方、ヒルメスは蛇王ザッハークを封印していた宝剣を引き抜いてしまいました。同時に大地震がパルス国を襲い、宝剣は地割れの隙間へ。地底には伝説の蛇王ザッハークの姿がありました。 王都から脱出した国王は王妃を伴いペシャワール城にたどり着くと、アルスラーンに5万の兵を集めるよう命じ、事実上の追放をします。たった1人で追放されたアルスラーンのもとに、仲間たちが友人として集まるシーンは感動的です！ 一行は海賊を退治して南方ギランを拠点とする富商たちを味方につけます。

ギランで準備を進めたアルスラーンは、ついに最終決戦へ向けて進軍を宣言します。 先にアンゴラドラス率いるパルス軍と、ギスカール率いるルシタニア軍が衝突。戦力では劣るパルス軍が優勢となります。背後にはなにやら怪しげな蛇の姿も見え隠れしています。 一方王都では、ヒルメスが王位継承権の正当性を主張しながら入城。しかし城には財宝も食糧も残っておらず、ギスカールにハメられたとヒルメスは怒りを顕にしました。 進軍してきたアルスラーン軍もいよいよ第二次アトロパテネ会戦へ。敗走してきたギスカール軍を追い詰めていきますが、そこに現れたのはボダン大司祭の軍勢でした。

長編ファンタジーの名手・田中芳樹の小説を、「ハガレン」「銀の匙」の荒川弘が漫画で描く。このタッグだけで正直、一読の価値ありです！原作の壮大なストーリーはそれだけで胸踊る内容ですが、荒川の解釈のもと肉付けされたキャラたちが動くと、より魅力的な内容に。 シリアスな物語に挟まれる小ネタのバランス感や、漫画だからこそ味わえる迫力のアクションシーンの完成度が約束されているという点でも安心して楽しめる作品です。