2025年1月23日更新

『薬屋のひとりごと』鳳仙(ふぉんしぇん)は梅毒で死亡した?知られざる過去をネタバレ解説

このページにはプロモーションが含まれています

薬屋の少女・猫猫が後宮で活躍する姿を描く『薬屋のひとりごと』。原作はライトノベルですが、コミカライズやアニメも注目を集めている人気シリーズです。 この記事ではそんな本作のキーパーソンのひとり・鳳仙(ふぉんしぇん)について詳しく紹介していきます! ※この記事は『薬屋のひとりごと』の重大なネタバレを含みます。

AD

『薬屋のひとりごと』鳳仙(ふぉんしぇん)のプロフィール

声優 未定
持病 梅毒
年齢 推定40歳
初登場 6巻29話(漫画)

鳳仙(ふぉんしぇん)は高級妓楼・緑青館の妓女のひとりで、その美貌や聡明さで売れっ子として知られていました。しかしあまり人を寄せつけない強気な性格で、客に対しても尊大な態度をとっていたそう。それが許されている時点で、相当人気があったことがうかがえます。 しかし現在は梅毒が原因でボロボロになっており、緑青館の離れで寝たきりの生活を送っています。

【死亡】鳳仙の最後は?結末を解説

死因 梅毒

愛する相手・羅漢と実に17年ぶりの再会を果たした鳳仙でしたが、残念なことにその翌年に息を引き取ってしまいます。しかし羅漢と最期に穏やかな時間を過ごせたようなので、短いとはいえ幸せを感じられたのではないでしょうか。 病さえなければ、というよりそもそも悲しいすれ違いさえなければ……と思ってしまう面はありますが、最後にふたりが結ばれたことはせめてもの救いでした。

【関係】鳳仙と羅漢(らかん)の深い仲とは

羅漢との エピソード 8巻37話~39話(漫画)

鳳仙と羅漢が恋に落ちる

国の軍部の最高幹部である羅漢は、幼い頃から「人の顔が判別できない」という持病に悩まされていました。 そのせいで家族から愛されず、囲碁や象棋にのめり込むようになった羅漢。叔父・羅門のアドバイスのおかげで顔以外でなんとか識別する術を身につけたものの、大人になってからもそれは相変わらずでした。 しかしそんな彼が唯一顔を認識できたのが、鳳仙でした。ふたりは羅漢の同僚の差し金で囲碁勝負をすることになったのですが、このとき自分を負かした鳳仙に、羅漢は大きく心を動かされます。 その後、囲碁と象棋を何度も打ち合ううち心を通わせていったふたりは、やがてある夜男女の仲となりました。

AD

離れ離れになるふたり

そんな折、羅漢は叔父の羅門が後宮内のとある騒動に巻き込まれ追放されてしまった影響で、都を追い出されてしまいます。本人としてはすぐ帰ってくるつもりでしたが、なかなかうまくいかずようやく都に戻れたのは3年後のことでした。 このとき、羅漢は鳳仙が自分との子どもを身ごもっていたことを知り、あわてて緑青館を訪れることに。しかし売れっ子妓女を傷ものにされ怒り心頭のやり手婆に追い返されたばかりか、「鳳仙は死んだ」「子どもなんか知らない」と嘘をつかれてしまいます。 それでも諦めきれない羅漢は緑青館に通いつめ、ついに猫猫の存在にたどりつきました。以来、彼は愛する人の血を引く娘を引き取るため、死に物狂いで出世街道を歩み始めます。

感動の再会

ある日、猫猫と象棋で賭け勝負をすることになった羅漢。その条件は、羅漢が勝てば猫猫は「彼の娘」となり、猫猫が勝てば羅漢が緑青館の妓女を身請けするというものでした。 結果としては猫猫が勝利をおさめ、羅漢は約束通り妓女を選ぶことになります。といっても彼にとっては誰であろうと同じこと。そのため鳳仙の妹分であり自分とも仲が良かった梅梅を選ぼうとしました。するとそれを聞いた梅梅は、「ちゃんと選んでくださいね」と窓を開け放ちます。 そのとき羅漢の耳に入ってきたのは、離れでわらべ歌を歌う鳳仙の声。実は鳳仙が生きていたと知った羅漢は、梅毒におかされボロボロになった姿を目の当たりにしても一切動揺せず、彼女を身請けすると宣言するのでした。 実は梅梅は昔から羅漢に想いを寄せており、本心では自分が身請けされたいと思っていました。それでもふたりの幸せを尊重した彼女の選択もまた切ないです……。

AD

【関係】鳳仙は猫猫と血の繋がりが!?

薬屋のひとりごと
©日向夏・主婦の友インフォス/「薬屋のひとりごと」製作委員会

前の見出しで紹介した「鳳仙が身ごもった羅漢との子ども」とは、ずばり猫猫のことです。つまり鳳仙は猫猫の実母にあたります。 最高級妓楼で人気が出るほどの美貌に、負けなしと言われるほどの囲碁・象棋の腕前……。その美しさや賢さはしっかり娘にも受け継がれているようです。 猫猫は自分の母親が誰かをちゃんと知っているものの、特に鳳仙のことを母と呼ぶことはありませんでした。ふたりのあいだに母と娘としての交流はほとんどなかったため、さほど特別な感情は持っていなかったのかもしれません。しかし羅漢と鳳仙がついに結ばれたときには、ひそかに嬉しく思っているようでした。

猫猫の小指を切り落とした?

鳳仙は猫猫が赤ん坊の頃、彼女の小指と自身の小指を切り落として羅漢に送りつけるという凶行に出ています。しかし実はこれは、実際に遊女たちがおこなっていた「指切り」のおまじないに基づいたものです。 小指の先端を切り落として送り合うことで、商売ではない真実の愛を誓いあう……さすがに子どもの指まで切るのはやりすぎですが、その行動には鳳仙の切実な思いが込められていたのです。事情はどうあれ、自身を置いてどこかへ行ってしまった羅漢への当てつけとしての意味もあったのかもしれません。

AD

『薬屋のひとりごと』鳳仙と羅漢の物語に涙……。

元高級妓楼の売れっ子妓女であり、主人公の猫猫の母親でもある鳳仙。悲しい運命をたどった彼女が最期に救われる結末には、嬉しいような切ないような複雑な気持ちになってしまいます。ぜひ彼女と羅漢の物語を、本編を読んで堪能してみてくださいね。