小説「サイレントウィッチ」をネタバレ解説！ネロの正体やラストの結末も予想！

2020年の2月から10月まで、「小説家になろう」にて連載されていたライトノベル『サイレント・ウィッチ』。本作は2021年より『サイレント・ウィッチ 沈黙の魔女の隠しごと』で単行本が刊行されているほか、2025年7月にはアニメが放映されることが決定しています。 この記事では、そんな本作の内容をネタバレありで徹底解説します！ ※この記事は「サイレントウィッチ」のネタバレを含みます。

リディル王国における魔術師の頂点・七賢人のひとりである沈黙の魔女のモニカ・エヴァレット。彼女は同王国で史上初めて、無詠唱魔術を生み出した若き天才です。 しかし、実は極度の人見知りかつあがり症の彼女は、いつも使い魔の黒猫・ネロとともに山奥に引きこもり、数式の本に囲まれながら、ひっそりと魔術の研究をおこなっていました。 しかしそんなある日、七賢人の同僚である結界の魔術師のルイス・ミラーが彼女の元を訪ねてきます。何が起きているのか分からず戸惑う彼女に、ひとつの王命を告げたルイス。実はその任務とは、貴族の集う名門校に潜入し、第二王子を護衛するという極秘任務だったのでした。

本作では、恋愛が物語の主軸ではないものの、登場人物たちの繊細な心の動きが丁寧に描かれています。特に注目されるのが、主人公モニカと第二王子フェリクスとの微妙な関係性です。 内気で人との接触を避けてきたモニカにとって、優雅で社交的なフェリクスは特別な存在。護衛という任務の中で距離が縮まっていくことで、ほのかに恋の気配が生まれます。直接的な恋愛描写は少ないながらも、自然な流れで心が通い合う過程が魅力です。 一方で、フェリクスには物語を大きく揺るがす秘密が隠されています。彼の正体は、10年前の火事で亡くなった従者・アイザック・ウォーカー。肉体操作魔術によって本物のフェリクスに成り代わり、第二王子として生きていたのです。 その運命は星詠みの魔女にも視えないほど異質なものであり、彼の存在そのものが“虚構の王子”。この真実が明かされることで、物語は一気に深みを増し、読者に強烈な印象を残します。

冬休みに入った学園で、モニカは王都に待機することに。星詠みの魔女メアリーの予言により、竜害の兆候があるとされたためです。そして外交任務に向かう第二王子フェリクスの表向きの護衛を、結界の魔術師ルイスの弟子グレンと共に担うことになります。 任務の最中、呪いを受けたドラゴンが現れ、討伐には成功したものの、グレンは意識不明、モニカも呪いの影響を受けて倒れてしまいます。 事件を追う中で、エリアーヌの従者が呪術師だったことが判明。彼の正体を突き止めたことで、過去の事件と今回の騒動に繋がりがあることが明らかになります。 やがて、モニカの父が何者かに殺された背景に、フェリクスを傀儡として王に据えようとする公爵家の陰謀が浮かび上がります。国家を揺るがす策謀の一端が、少しずつ明るみに出ていきます。

モニカの使い魔ネロは、普段は黒猫の姿をしていますが、実はその正体はかつて討伐されたはずの黒竜。彼は人語を解し、読書や変身もこなす知性とユーモアに満ちた存在で、魔術のサポートやモニカの心の支えとして活躍します。 中盤で明かされるその正体は、物語に大きな驚きと深みを与える重要な伏線でもあります。

結論から言うと、「小説家になろう」で連載されていた「サイレントウィッチ」のWeb版は2020年に完結しています。さらに、2020年11月からは本編のその後を描いたエピソードや、本編に入りきらなかった小話が外伝にて連載されていましたが、そちらも2024年8月に完結しています。 一方で2021年から連載されている書籍版はまだ完結しておらず、現在も物語が進んでいる最中。Web版と書籍版は途中からストーリーが分岐しているため、Web版をすでに読んでいる人でも書籍版を楽しめます。 ちなみに、漫画版は書籍版をベースとしていますよ。

現時点で書籍版における本作の結末は明かされていませんが、物語の伏線やキャラクターの動きから、いくつかの展開が予想されます。 まず、モニカと因縁の相手ヒューバード・ディーとの関係に決着がつく可能性があるほか、モニカ自身が七賢人の一員としてさらなる成長を遂げ、孤独ではなく仲間と共に未来を切り開く展開も考えられます。 フェリクスとの関係が友情や恋愛へと変化していく可能性も見逃せません。「沈黙」「隠された力」「孤独」といったテーマが、どのように回収されるのかが、物語の大きな鍵となりそうです！

2025年7月にアニメ化が決定している本作ですが、キャラクタービジュアルの良さに注目が集まっています。魔法が溢れる世界観がどのような美麗な映像で表現されているのか、そのあたりが見どころになってきそうですね。 さらに、登場キャラクターたちのCVも非常に豪華！動いて喋るモニカたちが、今から楽しみです！

本作の主人公であるモニカ・エヴァレット役を演じるのは、フリーランスで活動する声優の会沢紗弥。 かわいらしくて透明感のある声質が魅力的な彼女の代表作には、『ふたりソロキャンプ』の大空さや役や『時々ボソッとロシア語でデレる隣のアーリャさん』の君嶋綾乃役などがあります。

モニカの使い魔であるネロ役を演じるのは、賢プロダクション所属のベテラン声優・生天目仁美。 アニメはもちろん海外映画などの吹き替えも数多く担当する彼女の代表作には、『ドキドキ!プリキュア』のキュアハート役や『俺の妹がこんなに可愛いわけがない』の沙織・バジーナ役などがあります。

この記事では、「サイレントウィッチ」の内容をネタバレありで徹底解説しましたが、いかがでしたでしょうか。アニメ化も控えている本作の今後の展開から、ますます目が離せません！ アニメ放送前に、ぜひ原作をチェックしておいてくださいね。