2026年2月2日更新

映画『木の上の軍隊』ネタバレあらすじ&考察!実話のその後やキャストを一覧で解説

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実話に着想を得た井上ひさしの同名舞台劇を原案に、堤真一と山田裕貴主演で映画化された『木の上の軍隊』が2025年7月25日に公開されます。 この記事では、『木の上の軍隊』の原作ネタバレあらすじ、実話との違いやキャストなどについて紹介します。

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映画『木の上の軍隊』作品概要・あらすじ

タイトル 『木の上の軍隊』
公開日 2025年7月25日(2025年6月13日沖縄先行公開)
上映時間 128分
監督 平一紘
キャスト 堤真一 , 山田裕貴

太平洋戦争末期。沖縄県伊江島に米軍が侵攻し、島は壊滅的な状態に陥っていました。宮崎から派兵された山下一雄(堤真一)と沖縄出身の安慶名セイジュン(山田裕貴)は、敵の銃撃に追い詰められ、大きなガジュマルの木の上に身を潜めます。 圧倒的な戦力の差を目の当たりにし、援軍が来るまでその場で待機することを決断する山下。のんきな安慶名とどこか噛み合わないながらも、2人はじっと恐怖と飢えを耐え忍んでしました。 やがて戦争は終結しますが、それを知るすべもない2人は、孤独な戦いをつづけていきます。

映画『木の上の軍隊』全編ネタバレ解説!待ち続けた2人の結末とは

映画『木の上の軍隊』
©2025「木の上の軍隊」製作委員会

木の上での「孤独な戦争」

太平洋戦争末期の1945年。米軍は沖縄県伊江島に侵攻し、激しい攻防戦の末に島は壊滅状態になってしまいます。敵兵に追い詰められた山下一雄少尉(堤真一)と、沖縄出身の新兵・安慶名セイジュン(山田裕貴)は、ガジュマルの木に登って敵をやり過ごしました。 その間にも仲間たちが次々と倒れ、山下は援軍が来るまで木の上で待機することを決断。2人がガジュマルの木で生活している間に、日本は敗戦し、戦争は終わりを告げたのです。しかし、終戦の知らせは木の上まで届くことはなく、2人だけの「孤独な戦争」が始まりました。

飢えに苦しむ二人がとった決断とは

2人は飢えに苦しみ、安慶名はアメリカ軍の残した食糧や物資を食べようとしますが、山下はこれを拒否。見かねた安慶名は外側だけ日本軍の缶詰に入れ替えて渡し、山下はようやく食べるのでした。やがて日曜日が敵軍の休みだと知った2人は、食糧だけでなく日用品もゴミから入手するようになっていきます。 やがて「戦争はつづいている」と信じ込んでいる彼らは精神的に疲弊していき、なんのために戦っているのか、なんのために木の上にいるのか、わからなくなってきてしまいます。 そして、積極的に敵を討ちたい安慶名と、軍律を守り待機を主張する山下の溝は深まり、ついに安慶名は木を降り、2人は一時疎遠になりました。

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手紙や現地の人から戦争が終わったことを知る

そんなある日、安慶名が埋めていた食糧が何者かに盗まれ、その相手に手紙を出すことにします。 亡くなった親友の名前で手紙を書いて置いておくと、親友の兄から返事がーー。そこには「戦争が2年前に終わった」ことが書かれていました。 終戦を知った安慶名は投降しようとしますが、恥を許せない山下は銃を突きつけて対抗します。しかし、最後は「帰りたい」と泣き崩れる安慶名を見て、山下は銃を下ろしました。

2年間待ち続けた2人の結末とは

山下のもとを去った安慶名はハブに噛まれてしまいます。安慶名は負傷しながらも憧れの海へ歩き出しました。 砂浜の足跡を追い、沖に安慶名の姿を見つけた山下は、駆け寄りながらその名を呼びます。追いついた山下が「そろそろ帰ろうか」と笑顔で語りかけ、2人の戦争が終わりを告げました。

実話のその後はどうなった?映画と舞台の比較も

映画や舞台では、2人の日本兵は2年間木の上で生活していたとされていますが、実際には約6日間だったといわれています。 また映画では、山下と安慶名が木を降りた後、それぞれ帰郷し再会することはなかったことが描かれています。これは実話でも同じで、モデルとなった山口静雄氏と佐次田秀順氏が、その後二度と会うことはなかったことがそのまま描かれました。 極限状態でなんとか生き延びようと協力した2人でしたが、その間には大きな溝があり、それが埋まることはなかったのです。

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描きたかったのは「人を生き人を生かす」の大切さ?

木の上の軍隊

「人を生きる」とは、命令に従うだけの「兵隊」ではなく、心を持つ「1人の人間」に戻ること。そして、「人を生かす」とは、誇りのために死ぬのではなく、目の前の命を助け、共に生き抜くことです。 山下少尉が軍人としてのプライドを捨て、傷ついた安慶名を助けた姿がまさにこの言葉に当てはまります。この物語は、ただの悲しい戦争の話ではなく、人間としての心を取り戻す「希望の物語」でもあるのではないでしょうか。

映画『木の上の軍隊』主演キャスト・登場人物を解説

少尉・山下一雄役/堤真一

堤真一

宮崎県出身の山下一雄(やました かずお)少尉は厳格な性格で、国家への忠誠と「恥」の意識に囚われています。 山下を演じる堤真一は、多くの舞台、映画、ドラマで活躍。2005年には『ALWAYS 三丁目の夕日』第29回日本アカデミー賞で最優秀助演男優賞を受賞しました。

新兵・安慶名(あげな)セイジュン役/山田裕貴

山田裕貴

沖縄出身の新兵・安慶名セイジュン(あげな せいじゅん)。純朴な性格で、故郷に帰り、家族に会いたいという思いから生き延びようとします。 安慶名を演じるのは、「HiGH&LOW」シリーズや「東京リベンジャーズ」シリーズなどへの出演で知られる山田裕貴です。

原作は舞台『木の上の軍隊』

舞台『木の上の軍隊』(2016)
こまつ座「木の上の軍隊」(2016年版)撮影:谷古宇正彦

本作の原案となっているのは、故・井上ひさし作の舞台劇『木の上の軍隊』です。 この舞台は実話を基にしており、「ガジュマルの樹上で2人の日本兵が生き延びた」というわずか2行のメモから着想を得て作られたものです。 この舞台は井上ひさしの「戦後“命”の三部作」の二作目に位置づけられており、戦争という極限状態で人間の「生」を掘り下げる、普遍的なテーマを持っています。

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映画『木の上の軍隊』の感想・評価

木の上の軍隊』の総合評価
4.5 2人のレビュー
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30代男性

圧巻。すごい映画だった。踏みにじられたマイノリティの叫びがしっかり描かれていた。沖縄出身の平監督ということで納得。戦争映画だけど戦闘シーンほとんどないから、だれでも観られます。主演の2人の演技も素晴らしい。

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30代女性

戦争映画だけど戦争映画じゃない。人と人の映画。経験させられてしまった人にだけ戦争がある。事実を基に作られている作品なので、ぜひ多くの人に見てほしい。ずっとシリアスかとおもいきや、クスッと笑えるシーンもあり。

映画『木の上の軍隊』はどこで見れる?配信状況を解説

2026年2月現在、映画『木の上の軍隊』はAmazonプライムにて先行配信が開始されています。NetflixやHulu、Disney+(ディズニープラス)など、他VODサブスクでは配信されていません。 またBlu-ray&DVDは、2026年3月4日(水)に発売予定です。

映画『木の上の軍隊』の全国公開日は2025年7月25日!

『木の上の軍隊』は、2025年7月25日全国ロードショーされ、1ヶ月を超えるロングランヒットを記録しました。 公開された2025年は戦後80年。日本で唯一陸上戦が行われた沖縄を舞台とした本作は、非常に強いメッセージと意味を持つ作品です。極限状態の中で「人間」を取り戻そうとした2人の姿を、ぜひその目で確かめてください。