2025年8月19日更新

ドラマ『人間標本』原作ネタバレ・あらすじ解説!湊かなえ小説が衝撃の映像化!キャスト紹介も

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西島秀俊が主演を務め、湊かなえによる同名小説を実写ドラマ化する『人間標本』。衝撃の親の子殺しをテーマに描かれる本作について、あらすじやキャストなどを紹介します。

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ドラマ『人間標本』作品概要・あらすじ

タイトル 『人間標本』
配信開始日 2025年12月19日(金)
監督 廣木隆一
キャスト 西島秀俊 , 市川染五郎
原作 湊かなえ『人間標本』

ドラマ『人間標本』の製作を手掛けるのは、「沈黙の艦隊」シリーズや映画『アメリカン・フィクション』(2023年)などを展開するAmazon MGMスタジオです。 本作もAmazonプライムビデオ独占配信作品となり、2025年12月19日に全5話が一挙配信されます。

ドラマ『人間標本』あらすじ【ネタバレなし】

蝶の研究者・榊史朗は、息子の至を含む6人の少年たちを「人間標本」にしたと告白します。 蝶の目に映る世界を欲するあまりに、“あの美しい少年たちは蝶なのだ”と天啓を受けた史朗。彼は少年たちの最も美しい瞬間を留めるために、蝶と同じように標本にすることにします。5体目を完成させた史朗は、大きな達成感と共に最高傑作の完成に駆られました。 そんな中で目に映ったのは、幼い頃からずっと成長を見届けてきた我が子の姿でした。

湊かなえ原作『人間標本』ネタバレあらすじ

ドラマ『人間標本』の原作は、『告白』や『母性』などで知られる湊かなえの同名小説です。 「イヤミスの女王」の異名持つ湊が、デビュー15周年を記念して書き下ろした作品。10年来温めてきた「親の子殺し」をテーマに描かれました。“人は同じものを見ているのか?”という問いについて、父と息子の物語に蝶の特性や芸術表現を交えて掘り下げています。 物語のネタバレあらすじを起承転結で紹介していきます。

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【起】榊史朗の手記「人間標本」

著名な画家・榊一朗の息子でありながら才能がなく、蝶の研究の道に進んだ榊史朗。彼の手記「人間標本」をもとに、6人の少年が殺害された事件の真相が語られます。 史朗はある日、世界的な画家で旧友でもある一之瀬留美から、息子宛の招待状を受け取りました。 留美は病に冒されており、自身の後継者を選ぶための合宿を企画したのです。合宿場所に選ばれたのは、留美と史朗がかつて出会った一朗の山奥のアトリエでした。しかしその後、合宿に参加した少年たちが次々と殺害され、蝶に見立てた標本にされるというおぞましい事件が発生するのでした。

【承】人間標本は蝶に魅せられた男の凶行なのか?

6体の「人間標本」の画像と手記がネット上に投稿され、さらに現場近くで遺体の一部が発見されたことで、日本中で論争が繰り広げられます。 手記には少年たちの本名など個人情報の他に、殺害方法と標本の作製過程が詳細に記されていました。 そもそも一朗が山奥にアトリエを構えていたのは、彼の「人間の標本をつくりたい」という発言が画壇で問題視されたためでした。史朗にもその血が流れていたのか、幼い頃から蝶の標本作りという形で芸術的センスを発揮します。 当時を思い出した史朗には少年たちが美しい蝶に見え、ついに人間を標本にしてしまったのでした。

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【転】息子を救おうとする父親の愛情

史朗が自首した後、彼の息子・至が書いた「休み自由研究『人間標本』」の存在が明かされます。 その自由研究の内容から、史朗は標本作成の実行犯は至だったのだと確信!事実を至本人に確認することなく、息子がこれ以上罪を犯さないようにと殺害しました。そして、彼を救うためだと信じて6体目の標本に仕立て上げ、至の自由研究を改ざんして自身の手記を書いたのでした。 至が犯した罪を被るため、手記をネット上で公表するという工作も行った史朗。裁判で死刑判決を言い渡された彼は、独房で留美の娘・杏奈から届いた手紙を読んでいました。杏奈は史朗の面会に訪れると、人間標本をめぐる一連の事件の真相を語り始めます。

【結】明かされる6体目の人間標本の哀しい真実

至を除く少年5人を殺害した実行犯は杏奈!至は偶然、犯行現場を目撃し、母親を喪った杏奈に同情して標本作りのみを手伝っていました。 史朗が見つけた自由研究は、至が杏奈を庇うために用意していたカモフラージュです。 人間標本を計画したのは留美で、史朗への歪んだ愛情から彼に人間標本を見せようとしていました。留美の目的については明かされていません。ただし至は彼女の標的ではなく、残りの5人の少年を標本にするつもりだったようです。 留美は病死する前に計画を娘へ託しており、杏奈も母親に認められたい一心で犯行に及びました。 科捜研の解析により、至の標本に用いられたキャンバスからメッセージが発見されます。至は自ら描いた花畑の絵画の裏に「お父さん、僕を標本にしてください」と残していました。

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原作小説の感想・評価

人間標本』の総合評価
4.5 / 2人のレビュー
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30代女性

芸術家の思考がぶっ飛びすぎで最初はハマれなかったけど、後半の二転三転がすごい!どんでん返しがあるとネタバレされた状態で読みましたが、このラストは予想できなかった。湊かなえの手のひらで転がされっぱなしでした。

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40代男性

どうやったらこんな発想が出てくるかという作品。後味の悪さは想像していたほどではなく、おぞましくて気持ち悪くて、哀しくて複雑な気持ちでした。史朗は息子と蝶を愛する普通の父親だったし、ただただ榊親子がやるせない……。

ドラマ『人間標本』キャスト・登場人物解説

榊史朗役/西島秀俊

劇場版「きのう何食べた?」 西島秀俊
©2021 劇場版「きのう何食べた?」製作委員会 ©よしながふみ/講談社

本作の主人公・榊史朗は、6人の少年たちの殺害を手記で告白する昆虫学者。美しい姿を永遠のものにしたいという願望を抱き、美少年を蝶に見立てた標本にします。 そんな史朗を演じるのは、映画『ドライブ・マイ・カー』(2021年)の西島秀俊です。ドラマ『サニー』(2024年)でハリウッドデビューを果たし、海外からも注目されています。

榊至役/市川染五郎

市川染五郎

榊至は史朗の息子で、父親が作る「人間標本」の6体目にして最後の被害者。史朗の友人であり、芸術家の一之瀬留美が行う後進教育合宿に参加していました。 至を演じるのは、「歌舞伎界のプリンス」と称される若き歌舞伎役者・市川染五郎です。現代劇ドラマ初出演となる本作にて、主演の西島と親子役で初共演を果たします。

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ドラマ『人間標本』監督は廣木隆一

廣木隆一

ドラマ『人間標本』の監督は、湊かなえ原作の映画『母性』(2022年)も手がけた廣木隆一です。 1982年にピンク映画で監督デビューし、2010年代以降は「恋愛映画の名手」とも称された廣木。そんな彼の代表作は、映画『余命1ヶ月の花嫁』(2009年)や『月の満ち欠け』(2022年)など。『月の満ち欠け』では第46回日本アカデミー賞の優秀監督賞を受賞しました。 登場人物の感情が絡み合い、すれ違い、複雑になった心理描写の映像化に定評があります。

ドラマ『人間標本』グロテスクな世界観がどう映像化される?

原作『人間標本』では標本の制作過程が詳細に描かれており、グロテスクで耽美な世界観が特徴です。 内容の残酷さは過去の湊かなえ作品の比ではない一方で、一部の読者からは「蝶に詳しくないので、実は標本の描写が想像しにくかった」という評価も……。『人間標本』が持つ芸術的な魅力は、映像でこそ真価を発揮するかもしれませんね! また本作はいわゆる「どんでん返し作品」でもあるので、どう映像に落とし込むのかも注目です。

Amazonプライム『人間標本』は2025年12月19日配信開始!

ドラマ『人間標本』は、2025年12月19日にAmazonプライムビデオで独占配信スタートします。 「湊かなえの真骨頂」と評された禁断の衝撃作が、映画『母性』の廣木隆一監督で実写化!主演の西島秀俊はもちろん、市川染五郎の演技にも期待が高まります。