2025年10月29日更新

『バケモノの子』多々良(たたら)の性格・声優を解説!熊徹を支えた参謀役は何者?

このページにはプロモーションが含まれています
『バケモノの子』

『バケモノの子』(2015)に登場する多々良は、百秋坊とともに熊徹を支えた猿のバケモノです。この記事では、多々良の性格や声優、活躍シーン、さらに名セリフまで、詳しく紹介していきます! ※この記事は『バケモノの子』(2015)のネタバレを含みます。

AD

【概要】『バケモノの子』多々良のプロフィール

多々良(たたら)は、ちょびヒゲを生やした猿のバケモノです。声優には、どこか外見が似ている俳優・大泉洋が抜てきされました。 皮肉やキツい物言いが多いものの、愛情表現の裏返しである場合も多く、実は人情深い性格です。熊徹が強引に人間の九太を弟子にすると、最初は悪辣な態度をとっていました。しかし、九太の本気を感じて徐々にサポートするようになり、最後は親子のような関係性を築いています。

【名前】見えない支え手を象徴する多々良

バケモノの子

「多々良」という名前は、日本で古くから行われている「たたら製鉄」が由来とされています。 効率は悪いものの、質の良い鉄を鍛える技法であり、本作の物語と照らし合わせれば「荒々しい熊徹を支え、鍛え、導く存在」という象徴的な役割と重なるのです。 また、戦国時代や江戸時代の刀は、たたら製鉄による「玉鋼」から作られていました。刀がキーアイテムとなる、本作だからこその名前なのかもしれません。

【名言】『バケモノの子』多々良のセリフに隠れた意味は?

「だから行ってこい。行ってこい!」

バケモノの子

一郎彦の暴走を止めるため、渋天街を離れる決意をした九太に向けて、涙ながらに語った言葉です。 「熊徹を置いていくのか」と叱る百秋坊に対して、九太は「多々さんや百さんやみんなのおかげで一郎彦のようにならずに済んだ」「一郎彦の問題は俺の問題でもある」と出発する覚悟を語りました。 感謝の言葉を聞いた多々良は、思わず涙。信頼と送り出す言葉として「行ってこい」と力強く抱きしめたのです。九太が去った後、多々良と百秋坊は「誇らしいな」と、これまでの成長を思い返していました。

AD

「ガキの頃の自分が本当はどうして欲しかったかを ちゃんと頭っから思い出してみるんだな。」

『バケモノの子』

九太の指導法に悩む熊徹に対して、見かねた多々良がアドバイスした言葉です。 これまで独りぼっちで鍛えてきた熊徹は、初めての弟子・九太への指導がうまくいきません。そんな熊徹に対して、小さい頃から熊徹を見てきた多々良が過去を振り返ります。 言うことを聞かない子どもだった熊徹は、宗師以外誰も相手にしてくれなかったこと。そして今の熊徹はそのさじを投げた師匠と一緒だと、多々良が語ります。 そして「あのガキさっさといなくなると思っちゃいるが〜」と前置きしながらも、的確なアドバイスを送り、その後九太と熊徹の師弟関係は劇的に良くなっていきました。

【声優】多々良を演じるのは大泉洋

大泉洋

多々良を演じたのは、俳優の大泉洋です。細田守監督が抜擢した理由は「猿に似ている」という理由だったそう。 声優としては、これまで『千と千尋の神隠し』(2001)の番台蛙や『ハウルの動く城』(2004)のかかしのカブ、『思い出のマーニー』(2014)の山下医師など、複数のジブリ作品に出演。ゲーム「レイトン教授」シリーズの主人公役としても知られています。

『バケモノの子』多々良の正体は絆と理性の象徴

『バケモノの子』
©2015 THE BOY AND THE BEAST FILM PARTNERS

『バケモノの子』多々良の性格や声優、活躍シーンなどをまとめて紹介しました! 九太が渋天街を離れた後の多々良と百秋坊は、さながら子どもを育て終えた熟年夫婦の会話のようでした。多々良をはじめ脇役に注目して『バケモノの子』を振り返ってみてはいかがでしょうか。