2017年7月6日更新

『オレンジ・イズ・ザ・ニュー・ブラック』シーズン2から学ぶ人生教訓【ネタバレあり】

オレンジ・イズ・ニュー・ブラック

ある日突然囚人になってしまった生活をリアルに描く大ヒットドラマ『オレンジ・イズ・ザ・ニュー・ブラック』。このドラマのシーズン2から学ぶ人生教訓を紹介します。

人を目で判断するな

スーザンこと“クレイジー・アイズ”の気性はまるでジェットコースターの様に激しいものです。誰か彼女の精神分析をするべき、と思わせるほど複雑な精神を持ったキャラクターです。

スーザンはシーズン1で二つの面を見せました。彼女の愛(愛と呼んで良いのか分かりませんが。)はとても不気味で、強く、暗い物です。劇中にスーザンがパイパーの前で排尿をするシーンでは、スーザンはパイパーから視線を一切反らしませんでした。この場面はスーザンの異様さを知らしめ、視聴者の心に刻み込まれました。

どのような変化が起きたのか、シーズン2でのスーザンにはとても人間味があります。彼女の感情は殺傷的や反社会的な感情ではなく、正真正銘の一般的な感情になりました。いくつかの場面では、視聴者がスーザンを理解できる様にもなりました。シーズン1のスーザンを知る人は、この展開は予想できなかったかもしれません。

そんな彼女はシーズン2後半、ビーに夢中になり以前の過激な彼女に戻ってしまいます。しかし、視聴者はいくらスーザンが間違いを犯しても、彼女に対する同情を捨てきれないのです。

変質者だって恋をする

ジョージ・メンデスも辛らつな視聴者さえも驚かせたキャラクターの一人です。『オレンジ・イズ・ザ・ニュー・ブラック』において、ジョージはよく見る悪役で、隠れた変質者です。

しかし、シーズン2ではダナへの恋心を自覚します。悲しい事に、彼は自分が無力のダナを妊娠させたと思い、自分の感情に気付きます。しかし、ダナは妊娠などしていませんでした。彼女は妊娠検査薬に細工し、自身の妊娠を偽っていたのです。

ジョージのダナに対する恋心が顕著に表れているのは、シーズン2の6話で、ジョージがダナにバレンタイン・カードを贈った場面です。この悲劇的であり感動的でもあるシーンは、視聴者の涙とシンパシーを誘いました。どんなに逸脱した変質者でも人間である事には変わりなく、恋をする事が出来るのです。

新しい歯は表情だって変える

歯が人の表情と輪郭に多大な変化をもたらす事を誰か知っていましたか?もちろん、黒く汚れた歯より、白く輝く歯の方が好感があります。しかし、効果はそれだけではないのです。

田舎者で覚せい剤中毒者ペンサタッキーはシーズン2の初めで、新しい歯を手にします。濡れた小動物の様だった彼女は、少し人間らしい見た目になりました。

ペンサタッキーはシーズン2で登場する多くの変わり者の一人で、誤った信仰と怒気の問題を抱えています。シーズン1の最終話では、パイパーと同じく多くの視聴者が、彼女の死を確信していました。しかし、彼女は死んでおらず、新たな歯と共にリッチフィールド矯正施設に戻ってきました。

真珠の様に白い歯を手に入れた彼女は、何故か魅力的な表情になって行きます。ここから学べるものは、もし貴方が自分の顔に不満な事があれば整形手術になんてお金をかけないで、そのお金を歯に回してみましょう。

強固な地位もいつかは地に落ちる

今日の今日どんなに地位や財力を持っていても、明日の事は誰にも分かりません。この場合、ある日は愛する家族に囲まれて、刑務所のキッチンを仕切っていても、ある日はお年寄と一緒に編み物の柄を語り合っているかも。これが年老いたレッドに起こった悲劇でした。

ほとんどの視聴者にとってレッドは思い入れの浅いキャラクターだったでしょう。シーズン1では刑務所は彼女の手の内にありました。レッドはキッチンの管理者であり、違法に化粧品を捌いて金を作っていました。多くの受刑者達はブルーのアイシャドウが欲しいあまり、レッドに傅くのです。刑務所のトップにいた彼女が、どのように地に落ちたのでしょうか。

シーズン2での出来事で、レッドは“権力者”から、ただの“人”になります。突然、彼女は職を失い、寒さに凍える事になりました。現実でも、いくら貴方自身が全て上手くいっていると思っていても、ある日その日常が音を立てて崩れることだってあるのです。

でも、失ったものが戻って来る事だってある

上記でお話ししたレッドの物語には続きがあります。いくら地位や財産を失ったからと言って、それが人生の終わりではないのです。失ったものが戻って行く事だってあるのです。レッドの場合、彼女は退職金で新たなビジネスを開始しました。強い人間は困難から脱出する術を知っているという例でもあります。

レッドは好奇心旺盛な女性です。彼女はチャーミングでありながら、恐ろしい女性です。そして、彼女は賢く、知識に富み、権力どう使うか分かっている女性でもあるのです。

レッドが自身の地位を再構築していく様は、見ていて感動を覚えます。彼女は自分自身を諦め、編み物をする人生の代わりに、若くない自身の限界にもう一度挑戦する事を選びました。レッドは利用できる物は全て利用し、元の地位に返り咲きます。此処まで学べる教訓は、もし貴方が本当に強い人なら、周りの人間が何と言おうと、どんな辛い状況でも立ち上がれると言う事です。

辛い恋程燃え上がる

パイパーは『オレンジ・イズ・ザ・ニューブラック』のシリーズを通し、ラリーとアレックスというキャラクターと恋をします。シーズン2でパイパーが恋に落ちた女性アレックとの関係は、関係が始まった当初から、終わりが予感されていました。パイパーとアレックスの寄りが戻った時、ファンの多くが安心していた様です。

しかし、シーズン2で、二人はまた別れを迎えます。別れた後でもパイパーはアレックスを恋い慕い、彼女の事を心から心配しているパイパーに心が痛みます。

それに比べ、ラリーとパイパーの恋のつまらない事。献身的な婚約者であるラリーはパイパーの服役期間が終わり、二人で結婚し幸せになる事を願っています。パイパーとラリーの関係は素敵だと思うけど、少し情熱に欠けている気がします。少しありきたり過ぎて、燃える様な恋とは程遠い気がします。

アレックスとパイパーの恋物語は、情熱的であるが故に痛みが伴います。二人はお互いのために産まれて来た様な関係なのに、何故かお互いを不幸にしてしまいます。彼らの愛が現実味を帯びているのは、アレックスとパイパーがお互いのために努力をしているからでしょう。

自分が努力をして手に入れた恋の方が価値がある、と思ってしまう人は多いのではないでしょうか。両親の話すありきたりな恋愛話より、『ロミオとジュリエット』の様な恋愛の方が情熱的に見えてしまいます。心の中では誰しも、アレックスとパイパーの様な、燃える様な恋愛を望んでいる物です。

因果応報の法則

人生で最も大事な教訓の一つは、因果応報の法則は存在すると言う事。もし貴方が他人に悪意を向けたら、それはいつか自分に帰ってきます。それは運命や宿命などの不確かな物ではあります、しかし何故か人生はバランス良く動く様になっているのです。

ビーの初登場のシーンを見るだけで、彼女が問題児だと言う事は一目でわかります。ビーは道を外れた若者のリーダーだという事だけでなく、刑務所内でも前歴がありました。その前歴が、彼女の堂々とした態度に表れています。

ビーは『オレンジ・イズ・ザ・ニュー・ブラック』の中で一番人間味のないキャラクターだと言えるでしょう。人間性の欠如した冷酷な彼女は、罪を多く抱えたキャラクターなのです。

ビーがレッドを襲った瞬間は、恐怖の一言でしか表わせません。喧嘩の最中、レッドはビーへの抵抗を繰り返し、ビーに激しく襲いかかります。この瞬間、ビーの今までの行動に対する見返りがやって来たのです。シーズン2の最終話でビーは刑務所を脱獄します。彼女は、こちらも病院から逃げて来たがん患者のローザが運転するトラックの前に現れます。

この時、多くの視聴者が極悪非道のビーの事故を祈り、そしてその通りになりました。これはシーズン2の中で一番重要な人生の教訓で、いつも心に留めておいてほしい事です。悪い事をすれば、悪い事が帰ってきます。他人の頭を殴れば、トラックに轢かれてしまうかもしれないのです。