写輪眼(しゃりんがん)の能力とは?うちは一族に伝わる秘技【NARUTO/ナルト】
週刊少年ジャンプの人気長編漫画として連載を終えた「NARUTO」。原作を読み終わった人も、アニメを見終わった人も、心地良いカタルシスを得た人が多いことでしょう。 しかし、なかには作品の設定が上手く飲み込めずに、スッキリしていない場合もあるのではないでしょうか。とくに「NARUTO」のストーリーには「写輪眼」という、複雑な設定が絡み合うキーワードが登場します。 写輪眼は「NARUTO」のストーリーを紐解くうえで、大事な要素。今回は写輪眼についてよくわからない人のためにわかりやすく解説していきます。 ここから先はネタバレが含まれますので、作品を全部見終わっていない人は注意してください。
写輪眼とは
写輪眼とは「NARUTO」に登場する特殊能力の1つ。目が赤く変色し、忍術・幻術・体術といった忍が使う技の全てをコピーすることができるなど、さまざまな力が付与されます。 写輪眼はうちは一族のみにしか発現しない「血継限界」のため、基本的にはうちはの血縁しか扱えません。血継限界とは遺伝によってのみ伝わる能力のことです。 ただし、写輪眼はうちは一族であれば誰もが使えるわけではありません。特定の条件を満たして初めて開眼する力です。 その条件とは“深い愛情を覚えたあと、失意に飲まれたり、無力にさいなまれたりする”こと。簡単にいえば、自分にとって大切な人を失うことによって発動するのです。 実際に準主人公であるサスケが、対ハク戦において、仲間を守れない無力感により写輪眼を開眼させています。 しかし、写輪眼の発動条件には例外も。それはすでに開眼した写輪眼を移植することです。失った眼球の代わりとして、写輪眼を移植すれば、うちが一族でなくともその能力を扱うことができます。
写輪眼の種類
写輪眼には、幻術をかける際の「幻術眼」や、催眠をかける際の「催眠眼」などがあります。 さらに、写輪眼が変異すると、上位種である「万華鏡写輪眼」と呼ばれるものになります。 万華鏡写輪眼は、通常の写輪眼を持つ者が自分の最も愛する人を殺すことで発現する力。有する能力は強大ですが、通常の写輪眼以上に過酷な開眼条件を求められます。 扱える者はうちは一族のなかでも、ごくわずか。万華鏡写輪眼を開眼させたものは例外なく、悲しい過去を背負っています。 また、万華鏡写輪眼は術者それぞれに固有の能力を宿すのが特徴です。たとえば、うちはイタチの「ツクヨミ」は万華鏡写輪眼を使った幻術ですが、イタチ以外はその術を扱えません。
写輪眼の能力・技
写輪眼には術者に関わらず、基本的な能力が複数、備わっています。ストーリー序盤では主に相手の動作を見切って記憶するなど、高い洞察力が特徴として描かれました。 ストーリーが進むと、目が合った相手を幻術にかけることも基本能力ということが発覚します。写輪眼を使った特殊な幻術はいくつかあるのですが、なかでも最強技とされているのが「イザナギ」です。 イザナギは相手ではなく自分自身にかける幻術。一定時間、自分にとって都合の良い出来事は現実になり、悪い出来事は幻にできるという技です。 たとえば、戦闘中にダメージを負っても、それは幻として無効化できます。いわゆるチート級の技。それだけにイザナギを使用した写輪眼は失明するリスクがあります。 リスクを恐れなければ無敵に近い技ですが、対抗するための技も存在します。それが「イザナミ」です。 イザナミは相手を特定の時間軸でループさせる幻術。ループする条件は“自分に都合のいい結末を選ぶ”ことです。つまり、イザナミにかかった状態で、イザナギを使用しても、その出来事が起きる直前に戻されてしまいます。 ストーリーでは実際にイザナギとイザナミがぶつかることはありませんでしたが、どちらも写輪眼の究極ともいえる技です。
輪廻眼との関係は?
輪廻眼は、写輪眼・白眼・輪廻眼の三大瞳術では崇高であり最強とされ、所有者は創造神や破壊神と言われるほど。 忍の始祖である六道仙人が最初に開眼した、伝説上の眼とされていました。 写輪眼や白眼は遺伝ですが、輪廻眼の場合は、うちはのチャクラと千手のチャクラが融合すると開眼すると言われています。
写輪眼を持っている忍一覧
うちは一族の血継限界として現れる写輪眼ですが、その眼の所有者はうちは一族だけではありません。 開眼したうちはの眼を奪ったり、死を感じた者から託されたり。 そういった忍も含めてご紹介します。
はたけカカシ
木ノ葉に属し、主人公ナルトたちの教師として登場しました。 「写輪眼のカカシ」や「コピー忍者のカカシ」として他国にその名が広がっています。 万華鏡写輪眼として「神威(カムイ)」を開眼させています。
うちはサスケ
木ノ葉で育ったうちは一族の末裔。 うずまきナルトの親友であり、永遠のライバルです。 万華鏡写輪眼は「天照(アマテラス)」と「炎遁・加具土命(カグツチ)」、さらに永遠の万華鏡写輪眼として「完成体須佐能乎(かんせいたいスサノオ)」を開眼させます。
うちはイタチ
うちは一族であり、サスケの兄、更にはサスケが成長するための重要人物になります。 幻術を得意とした木ノ葉の抜け忍であり、物語の終盤まで活躍します。 万華鏡写輪眼は「天照(アマテラス)」、「月読(ツクヨミ)」、「須佐能乎(スサノオ)」が扱えます。
うちはオビト
中忍の頃、任務中に事故に遭い、自らの死を感じて写輪眼を開眼。 そのうちの片目を同班だったカカシに託し、死んだものとされていました。 万華鏡写輪眼は「神威(カムイ)」を使いますが、カカシは消し飛ばすだけに対して、本来の所有者であるオビトは異空間から出し入れさせることも可能です。
うちはマダラ
木ノ葉の隠れ里創設時のうちは一族の長であり、後にイタチが属する「暁」の創設者です。 親友であり、初代の火影でもある千手柱間との戦いで千手の細胞を得たマダラは後に輪廻眼をも開眼させます。 輪廻眼は二種類とされていて、「輪廻写輪眼」と呼ばれるものは、大筒木カグヤ、うちはマダラ、うちはサスケのみが開眼しています。
うちはシスイ
「瞬身のシスイ」という異名を持つ忍で、万華鏡写輪眼の開眼者とされています。 最強幻術であり、シスイの技のひとつである「別天神(コトアマツカミ)」は、使用すると十数年は再び使用できないほど。 ダンゾウに片目を奪われてしまい、今後自らの眼による争いが起きないように、信頼していたイタチにもう片方を託してこの世を去ります。
うちはイズナ
うちはマダラの弟であり、兄と共に写輪眼と万華鏡写輪眼を開眼させて一族を束ねるようになります。 千手扉間(千手柱間の弟)との戦いで致命傷を負い、マダラが助け出して離脱しますが、命を落とします。 イズナの死後にその両目をマダラが受け継ぎますが、この話はイタチやオビトにより湾曲され登場します。
志村ダンゾウ
木ノ葉にイタチがいた頃、イタチが属していた暗部養成機関「根」の創設者です。 普段は包帯で隠している右目は、うちはシスイの万華鏡写輪眼、右腕には千手柱間の細胞と数々の写輪眼が移植されています。 他者の眼を利用し、うちは一族の中で禁術とされている「イザナギ」を扱います。 その他にもサスケの娘のうちはサラダなどが写輪眼を開眼させています。
写輪眼は「NARUTO」の世界で最強クラスの能力
ここまで写輪眼について説明してきました。写輪眼は「NARUTO」のなかでも、独自の要素が多い能力です。 とくに幻術は同じ写輪眼でしか対処のできない技もあるため、実力者であっても何もできずにやられてしまうことがあります。 写輪眼を開眼するには過酷な条件をクリアする必要がありますが、その能力は最強といって過言ではないでしょう。