2017年7月6日更新

『古畑任三郎』ファイナルで観たい話を見つけよう!【田村正和】

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古畑任三郎

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藤原竜也&石坂浩二

『古畑任三郎』シリーズの完結編、ファイナルシリーズは3話構成です。そのうちの第一話には、ゲストとして藤原竜也と石坂浩二が出演しています。 初回放送日は2006年1月3日、視聴率は21.5%でした。 藤原が演じたのは、パンメーカーの社長・伍平の甥にあたる音弥です。ある日伍平がクマに襲われ死亡。その結果、音弥の兄の大吉がパンメーカーの社長に、音弥が副社長に就任することになります。 社長に就任するやいなや大吉は、工場の裏山を売却し、レジャーランドを設立する計画を発表します。それに反対する音弥は兄と対立してしまうのです。 その時音弥は、石坂演じる郷土資料館の館長・天馬と出会います。彼を手伝っているうちに、音弥は自身が小学生時代に殺人事件のトリックを書き綴ったノートを発見します。 ノートの中からいくつかのトリックを選び、音弥は大吉を殺害しますが、音哉もまた猟銃の暴発によって死亡。 シリーズ中唯一、犯人が2人登場し、真犯人が伏せられていたエピソードです。また、本エピソードでは事件解決前に被疑者が死亡してしまうというシリーズを通して初の試みがなされています。

イチロー

ファイナルシリーズ第二話は、なんと野球選手のイチローがゲストとして登場。初回放送は2006年1月4日、視聴率は27%を高視聴率を記録しています。 古畑を敬愛する巡査・向島が警察を退職し、ホテルの警備員として再就職するところから物語は始まります。向島が務めるホテルに古畑が訪れると、そこにメジャーリーガー・イチローが登場。実は、向島はイチローとは異母兄弟でした。 ホテルには、以前から向島を脅迫していたフリーライターの郡山繁も来訪します。郡山に腹を立てたイチローは、郡山を殺して自身も自殺しようと考えていた向島に代わって、彼を毒殺してしまいます。 イチローが本人役として登場した、とても貴重なエピソードです。企画構想時は、犯人役の名前はハチローでしたが、イチロー本人の希望によって、本名であるイチローに変更されました。 実在の人物が本人役として登場するのは、シリーズ26話目の「VSSMAP」で、SMAPが登場して以来2回目です。

松嶋菜々子

ファイナルシリーズ最終話である第三話は、女優松嶋奈々子がゲストとして登場しています。初回放送は2006年1月5日で、視聴率は29.6%でした。 本エピソードで、松嶋奈々子は双子の姉妹である大野もみじ・かえでを一人二役で演じきりました。 もみじとかえでは、2人で一人の脚本家・加賀美京子としてヒットを生み出している姉妹。古畑は、二人が脚本を手がけた人気ドラマ「ブルガリ三四郎」の監修を任されており、ドラマの打ち上げパーティーに招待されます。 パーティーは盛況に終わりますが、実は姉妹の間には長年の確執が存在していました。方向性の違いからコンビ解消を切り出した姉のもみじに対し、かえでは憤り、姉を射殺してしまいます。 本エピソードでは、シリーズ第16話に登場した松金よね子や、第34話に登場した小日向文世も再度ゲストとして出演しました。 シリーズ中で、初めて主人公・古畑の内面に迫った作品でもある第三話。演出担当の河野圭太と、脚本の三谷幸喜が対談した際、「哀しい女性に対する古畑の優しさ」など古畑の趣向に関する発言も残しています。