タップできる目次
- 17歳とは?子供でも大人でもない多感期の魅力
- 精神科病院に収容された17歳の少女が社会復帰するまで【1999年】
- 17歳で妊娠し、恋人に逃げられた少女が見知らぬ街でユニークな人々に出会う【2000年】
- キャンプ場に訪れた17歳のカミーユが年上の男性に惹かれていくひと夏の物語【2005年】
- 成績優秀な少女が大人の世界に引き込まれていく【2009年】
- バスケット選手だった30歳のマイクがひょんなことから17歳に戻り・・・【2009年】
- 家族のため行方不明になった父親を捜す17歳の少女の物語【2010年】
- 17歳の少女が初体験を済ませ売春に手を染めてからの一年間【2013年】
- 限られた命を精一杯生きる17歳のテッサと彼女を取り巻く青年たちの物語【2013年】
17歳とは?子供でも大人でもない多感期の魅力
幼い子供から、大人へと成長していく途中、17歳は誰にとっても特別な1年でしょう。
17歳の繊細な心の動きや、両親、恋人との関わりをテーマにした映画作品は非常に多く、今回はその中から17歳の主人公を描いたティーン映画8選をご紹介します。きっと17歳を通り過ぎた大人の皆さんでも、まるでタイムスリップしたかのような感覚で観られると思います。
精神科病院に収容された17歳の少女が社会復帰するまで【1999年】
ある日、自身がパーソナリティ障害であるという自覚のないまま薬物の大量服用による自殺未遂を起こしてしまった17歳のスザンナ(ウィノナ・ライダー)。収容された精神科病院の環境に馴染めずにいたスザンナでしたが、病棟で自分と年の近いリーダー的立場のリサ(アンジェリーナ・ジョリー)と出会います。
彼女の自分自身を誇りに思っているかのような強気な立ち振る舞いに惹かれ、徐々に病棟でも居場所を作っていくことに。次第に、他の患者を自殺に追い込むようなリサの狡猾さを知り、彼女に違和感を持つようになったスザンナ。多感な時期にぶつかる複雑な思いを丁寧に描いた作品です。
原作は自身が境界性パーソナリティ障害で精神科病院に入院経験のあるスザンネ・ケイセンによる自伝。同じく境界性パーソナリティ障害で入院経験のあるウィノナ・ライダーが原作に惚れこんで映画化に至ったとのことです。本作品は大きな反響を呼び、アンジェリーナ・ジョリーはアカデミー助演女優賞、ゴールデングローブ賞助演女優賞、全米映画批評家協会賞新人賞を受賞しました。
17歳で妊娠し、恋人に逃げられた少女が見知らぬ街でユニークな人々に出会う【2000年】
17歳にして妊娠したノヴァリー(ナタリー・ポートマン)はミュージシャン志望のボーイフレンドのジャック(ディラン・ブルーノ)と一緒に地元テネシー州からカリフォルニアへ、彼の夢を成功させるために駆け落ちをします。しかし、お互い17歳という不安定な年頃。ジャックは自分の行動に責任が取れず、旅の途中、見知らぬ街にノヴァリーを置き去りにして逃げてしまいました。途方に暮れたノヴァリーは、一人ショッピングセンターで子どもを出産。
その後たまたま知り合った、アルコール中毒の会の会員を名乗るシスター・ハズバンドに連れられ、多種多様な人々が共同生活を送る家で暮らし始め成長していきます。
ビリー・レッツのベストセラー小説『ビート・オブ・ハート』を映画化したもので、アメリカの若者たちや、家族との偶像劇をテーマに執筆された物語です。ノヴァリーを取り囲む人々はその時代を象徴するかのようにリアルかつユニークな人ばかりで、現実の厳しさとともに、人々の繋がりを温かく描いています。
キャンプ場に訪れた17歳のカミーユが年上の男性に惹かれていくひと夏の物語【2005年】
夏休暇に両親と共にキャンプ場を訪れた17歳の少女・カミーユ。17歳の誕生日を迎え、それまで大好きだと思っていた両親や彼氏との関係に飽き飽きしていたカミーユは、キャンプ場の近くにヨットの指導員としてやってきたブレーズと出会います。二人は心惹かれていきますが、ブレーズは20歳以上年上で、妻子もいる身でした。
2005年公開のクリストフ・アリ、ニコラ・ボニラウリ監督・脚本のフランス映画で、17歳になって自分が見る世界や価値観が変わっていく事を実感していく少女を、淡々とした空気で描かれた作品です。
成績優秀な少女が大人の世界に引き込まれていく【2009年】
1961年のロンドン郊外、成績優秀な17歳のジェニー(キャリー・マリガン)は退屈な日々を送っていました。両親に隠れてひっそりとパリに憧れるジェニーでしたが、父は彼女をオックスフォード大学へ進学させようと躍起になっていて、シャンソンのレコードを聴く彼女を怒ります。
ある雨の日、ジェニーはデイヴィッド(ピーター・サースガード)という年上の男性に出会い、密かに会うように。デイヴィッドや彼の友人たちの会話はジェニーにとって興味深く、退屈な学校生活や親との関係にうんざりしていたジェニーは、自分の知らない大人の世界に夢中になり…。
『17歳の肖像』はリン・バーバーの自叙伝を映画化したイギリス映画です。実話が元という事で大変話題を呼び、2010年の第82回アカデミー賞では作品賞、主演女優賞、脚色賞にノミネートされました。
バスケット選手だった30歳のマイクがひょんなことから17歳に戻り・・・【2009年】
1989年、17歳にして通っている高校のバスケットボールのスター選手だったマイク。大学からスカウトが来るという大事な試合の日に、恋人・スカーレットの妊娠が発覚し、マイクは自分の大学進学よりも、恋人と赤ちゃんを選びました。現在、30歳になったマイクは妻のスカーレットから追い出され、仕事もクビになり親友ネッドの家に居候しています。
傷ついた心を癒すために母校を訪れたマイクは、自分を知っているという謎の用務員に出会い「高校時代からやり直したい」と呟きました。心の中でずっと「なんでも出来るような気がしていた17歳の頃に戻りたい」と願っていたマイク。すると次の日、マイクは17歳の姿に戻っていたのです。突然の事に戸惑いながらも、高校時代からやり直そうと思い立ったマイクは、マークという名前で高校に編入し、高校生活を満喫し始めます。
『セブンティーン・アゲイン』は2009年に公開されたアメリカ映画で、テレビ映画『ハイスクール・ミュージカル』シリーズの主人公トロイ・ボルトンで知られるザック・エフロンが主演を務め、全米では初登場第一位を記録して話題を呼びました。
家族のため行方不明になった父親を捜す17歳の少女の物語【2010年】
麻薬の密造で逮捕され、保釈後に行方不明となった父親を捜す17歳の少女・リー(ジェニファー・ローレンス)。このまま父親が裁判に出廷しないと、家や土地が保釈金のかたとして没収されることに。リーの家族は、まだ幼い弟と妹、心に病気を抱えた母。リーは家族が路頭に迷ってしまうのを防ごうと、親戚や知人を訪ねて父親の手がかりを探します。ですが、父親を良く思っていなかった親戚たちによってリー自身もリンチを受けて傷を負ってしまいます。
親族たちの様子から、父親が一族の掟を犯したために殺されたのだと確信するリーは、家の没収を防ぐため父の死を証明すべく奔走。
『ウィンターズ・ボーン』は2006年に発表されたダニエル・ウッドレルの小説に基づいたヒューマン・サスペンス映画で、17歳の少女を主人公に、田舎に住む女性の人生、薬物問題や貧困といった問題をリアルに描いたもの。本作品は2010年のサンダンス映画祭でドラマ部門のグランプリを受賞。翌年2011年の第83回アカデミー賞では、主演女優賞、助演男優賞などにノミネートされています。
17歳の少女が初体験を済ませ売春に手を染めてからの一年間【2013年】
夏、17歳のイザベルは、母親である医師のシルヴィと、その再婚相手のパトリック、弟のヴィクトルと訪れたリゾート地で、ドイツ人青年のフェリックスと出会い、初体験を済ませます。秋になると、イザベルは自分を20歳のソルボンヌ大学文学部2年生でレアという女性だと偽り、SNSで知り合った男たち相手に売春を始めます。
ある日、初老のジョルジュがイザベルとの行為の最中に心臓発作で死んでしまい、動転したイザベルはその場を立ち去ります。
『17歳』は2013年のフランスのドラマ映画で、年齢や境遇を偽り売春をする17歳の少女を描いた物語です。
限られた命を精一杯生きる17歳のテッサと彼女を取り巻く青年たちの物語【2013年】
白血病で余命9カ月との宣告を受けた17歳のテッサ(ダコタ・ファニング)は、引きこもる毎日を送っていましたが、自分に死期が迫っている事を悟り、残された人生を楽しむべく、ドラッグ、万引き、セックスなど死ぬまでにしてみたい事リストを作ります。ところが、作ったリストを実行していく中で、隣に引っ越してきた青年・アダム(ジェレミー・アーヴァイン)に恋に落ちてしまい・・・。
『17歳のエンディングノート』は2013年に公開された青春映画で、病に侵された若干17歳の少女が自らの願望を叶えていくストーリーです。主人公のテッサは天才子役としてキャリアを重ねてきたダコタ・ファニングが、アダム役を『戦火の馬』のジェレミー・アーヴァインが熱演しました。