2017年7月6日更新

映画の矛盾15選【重箱の隅を楊枝でほじくる】

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『マトリックス』

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映画に矛盾はつきもの

全てが考え抜かれた映画であっても、どうしてもミスは起こり得るもの。それは脚本の場合も例外ではありません。映画をシリーズ化する時やヴィジュアルやアクションを重視する時、ストーリーにちょっと首を傾げてしまう矛盾が生まれてしまうことがあります。 脚本の小さな矛盾は映画にはどうしてもつきもので、多くの場合は気になるものではありません。芸術に「こうしなければならない」なんて言う規則はないのですから、映画全体が良ければ、細かい部分はそのために捧げなければならなかった犠牲、として見逃すことができます。 しかしもちろん、映画は細部まで完璧であるべきだ、特に脚本段階のミスなんて有り得ない、と感じる人がいるのも事実。特に映画が全体的に見れば素晴らしいものであった場合、小さなミスをどう扱うかは議論の価値あるテーマになります。 この記事では誰もが知っている名作に見られる小さな疑問点を紹介します。その善し悪しを問うのではなく、新たな発見を楽しんでみましょう!

1.ストーム・トルーパーの格好が気になる

世界最高のSF超大作『スターウォーズ』サーガの始まりとなったエピソードⅣ〜Ⅵには、疑問を抱かずにはいられない点がいくつか存在します。 例えば、ストーム・トルーパーのあの格好。敵の攻撃から身を守るための防具かと思いきや、レーザーガンにもライトセーバーにも、さらにはイーウォックの投げる石にも簡単にやられてしまいます。まるで安っぽいプラスチックでできているかのよう。 このコスチュームの意味は一体どこにあるのでしょう?常にコスチュームを身につけなければいけないダース・ベイダーに共感してのことでしょうか。しかしそれでも、帝国がその予算を無駄遣いしているとしか思えません。 それに、そもそもルークをダース・ベイダーから隠したかったのであれば、スカイウォーカーという苗字を残したまま、ベイダーの生まれ育った惑星に送り込むなんてことはしないでしょうに。

2.「マトリックス」はちょっと抜けてる?

1991年に公開されたキアヌ・リーブス主演映画『マトリックス』は、その独特の世界観と見事な映像技術でたちまち世界を虜にしました。あまりにも出来が良いので、以下で紹介する矛盾点は、ほとんど取り上げられることがありません。 まず、裏切り者のサイファーは一体どうやってあんなに自由に出入りし続けていたのでしょう?クルーの誰かが気付くはずです。 それに複雑なコンピュータであるマトリックスが囚われた人間たちに、自由な思考を許している点は、どうもミスにしか思えません。自由な思考を可能にするということは、マトリックスに対する反逆も生まれやすくなる、ということです。 そもそも人間たちをコンピュータのある世界に閉じ込めたのも間違いだったでしょう。そのためにネオはトリニティに出会えたのですから。18世紀のスペインの田舎にでも押し込めておけば良かったのかもしれません。

3.名作『ゴーストバスターズ』続編の謎

名作『ゴーストバスターズ』の続編は前作から5年のときを経て、ゴーストバスターズ社の4人が再び超常現象に立ち向かう姿を描いています。 しかし気になるのは、4人組がまたもや懐疑の目に晒されていること。誰も彼らを信じようとはしません…。ニューヨークの街が巨大なマシュマロマンに破壊されるのを、みんな目撃しているのに! 超常現象やゴーストの存在は誰の目から見ても明らかになったはずです。体長10階建てのビルよりも大きなマシュマロマンは透明でも何でもありませんでした。ゴーストバスターズのメンバーはのけ者にされるのではなく、ヒーローとして讃えられるべきではないでしょうか。

4.タイムマシンは一体どうやって作られたの?

ストーリー化される映画の脚本を完全に筋の通ったもののまま保つのは至難の業。さらにタイムトラベルがからんでくるとなると、一層難しくなります。ですから『バック・トゥ・ザ・フューチャー3』に矛盾があるのも、驚くことではありません。 一体ドクは1885年にありながらどうやってタイムマシンを作ったのでしょう?プルトニウムもフードプロセッサーもなく、蒸気機関しか手に入らないこの時代に。 確かにドクが1885年にやってきた際に乗ったタイムマシンはありますが、雷に撃たれて壊れてしまったという設定のはず。だからドクはそれを埋めて、1950年代のマーティが発掘できるようにしたんですよね。 その部品の一部を使って蒸気機関で動くタイムマシンを作ったというなら、そもそもドクが埋めたものは一体何なのでしょう?それを使ってマーティを未来に送り返すはずが、自分自身が過去に流されてしまいました…。考えれば考えるほど分かりません。

5.エイリアンの存在はなかなか信じられない?

1996年に公開され大成功を収めた『インディペンデンス・デイ』は、エイリアンに攻撃された地球を舞台に人類が反撃に挑む姿を描いています。 気になるのは「エイリアンに拉致されたことがある」と語るラッセル・ケイスが最後まで変人扱いされている設定。空には無数の円盤形UFOが浮かんでおり、たくさんの街がエイリアンによって破壊されている時点で、エイリアンの存在は全世界の人にとって明らかになったはず。 それでもケイスがほら吹きの狂人扱いされているのは、どうも腑に落ちません。

6.ノーラン監督もミスはしでかす

クリストファー・ノーラン監督が2005年から2012年にかけて製作したバットマン3部作は、これまでで最高のバットマンシリーズと言われることもあります。これまでにないシリアスさと独特の世界観が魅力です。 しかし、いくつか気になる部分があります。まず第1作目『バットマン・ビギンズ』においてラーズ・アル・グールとスケアクロウが実行する計画。毒を含んだ液体を超短波で蒸発させますが、そもそも人間の身体の70%以上は水分なので、毒を吸い込む前に体が蒸発してしまうかと思われます。
さらに『ダークナイト・ライジング』においても、ブルース・ウェインが詐欺的なことを行って資産を全部失ってしまったことは誰も気にしていない点が気になります。証券取引所に悪役が侵入し人を殺したことの背景に、ウェインの「悪い投資」は隠されてしまっています。

7.上手くできすぎて気になる!

1961年に公開されたミュージカル映画の金字塔!アカデミー賞の作品賞も受賞した『ウエストサイド物語』に矛盾などあるはずがない、と思うのですが…。 トニーがプエルトリコ系のハーレムで「マリア!」と叫び恋人を呼ぶシーン。呼ばれて出てくる女の子がたった一人だなんて、絶対に有り得ません。ラテン系の女性で、マリアほどありふれた名前はないのですから、50人くらいのマリアが出てくるべきところです。

8.誰もが一度は思ったことあるに違いない!

ブルース・ウィリス主演の本作は、1998年に公開されるや否や大ヒットを記録し、日本では感動モノの代名詞とも言えるほど。主題歌も一度聞けば忘れられません。 マイケル・ベイ監督の映画に矛盾が多い、ということはしばしば耳にします。それにしても、宇宙飛行士たちに穴の掘り方を教えるよりも、採掘技術者に宇宙飛行士になる方法を教えた方が早い、なんてことって有り得るのでしょうか?

9.周到な計画は運任せ?

こちらブルース・ウィリスが主演を務める大ヒットシリーズの2作目。武器や航空機に関して多くの「有り得ない」が指摘されてはいますが、一般の視聴者でもツッコミを入れたくなる点があります。 本作の悪役たちは、実行するのに何ヶ月とかかるに違いない非常に綿密な計画を立てています。しかし、その計画の成功は実行当日にその地域が猛吹雪に襲われるか否かにかかっているのです。 なぜそこだけそんなに抜けてるの?と言いたくなりますね。異様に運のいい悪役です。

10.灯台下暗し

ユニバーサル・スタジオ・ジャパンのアトラクションに採用されていることでも有名なこの映画は、ケビン・コスナー主演。地球温暖化のために海洋に覆われた惑星となった未来の地球が舞台のSF映画です。 この『ウォーターワールド』の世界では、紙が最も高価で重要な資源。それなのに登場人物たちは、一日中紙巻きタバコを吹かしています。

11.恐竜映画なのにこんなの有り得ない!

『ジュラシック・パーク』を知らない人はいないでしょう。遺伝子技術の発達によって絶滅状態から生き返らされた恐竜たちが、人間の制御範囲を超えて大暴れする王道のアクションです。 この『ジュラシック・パーク』ツッコみたくなる箇所満載。ティラノサウルスが楽々と柵を壊してしまうシーンでは、施設の安全対策を疑ってしまいます。それに、あんな小さなヤギを餌としてあげるなんて、逆に食欲を駆り立たせようとしているだけにしか見えません。 ティムの車が落とされる描写から柵の下は高さ数メートルの崖になっていることが伺えますが、果たしてティラノサウルスはどうやってここを登ってきたのでしょう?さらにラスト、一体どうやって誰にも気付かれずに忍び寄ってきたのでしょう? このティラノサウルス、きっと忍者に違いありません。

12.顔蹴りで勝利をおさめる?

最近ではジャッキー・チェン主演のリメイク作が有名ですが、ここでは1984年公開のオリジナル『ベスト・キッド』を紹介します。 内気な少年がダニエルが近所に住む謎めいた老人ミヤギに出会い、空手を教わっていくなかで身体的・精神的強さを身につけ、いじめっ子たちをやっつける、という心温まるストーリーなのですが…。 問題はラストの空手の試合のシーン。空手の試合では顔への蹴りは違法であるくらい厳禁なのですが、ダニエルはまさに相手の顔をキックすることで勝利を掴んでいます。

13.バズはおっちょこちょい

ピクサー史上最高のアニメーションとも名高い『トイストーリー』。主役のおもちゃたちは動いたり話したりすることが出来るのですが、そのことは絶対に人間に知られては行けません。 アンディ少年の家に新しくやってきたバズ・ライトイヤーは自分が単なるおもちゃである、ということを信じようとしません。それなのに、なぜか人間が近づくと固まったフリをしてしまうのです。 確かに良く考えると疑問な点ですが、バズのちょっとおっちょこちょいな一面が現れている、微笑ましい設定とも言えるでしょう。

14.成長のはやい息子

大人気作『ロッキー』シリーズの5作目。今となっては「どこが最後のドラマだよ」と言いたくなる気持ちもありますが、今回つっこみたいのはそこではありません。 前作『ロッキー4/炎の友情』でドラゴと戦うためにロシアへと飛んだロッキーは、8歳の息子ロッキーJr.をアメリカに残しています。しかしロッキーがロシアから帰るところから始まる今作では、この息子は14歳くらいの設定なのです。 この間一体何があったのでしょうか。

15.レゴラスの弓は最強!のはずなのに

『ロード・オブ・ザ・リング』シリーズにおいて、エルフのレゴラスは、弓矢の扱いに非常に長けています。的は決して外さず、その威力は一発で敵の頭を吹き飛ばすほど。 ではなぜ決戦において、壁を吹き飛ばすこととなる松明を持った巨人を倒すことができないのでしょう?レゴラスが的を外しているとは考えられないのですが、それでも巨人は少々のうめき声をあげただけでどんどん突き進んでいきます。 ロード・オブ・ザ・リングの世界で最強と言われる野生動物ムマキルよりも強いなんて、この巨人は一体何者?それに、こんなに強いのならどうして戦いの最初にメインの戦力として登場させないのでしょう。