映画『ザ・ポスト(原題)』まとめ【スピルバーグ最新作に豪華俳優陣が集結!!】

2017年11月16日更新

アメリカで実際におきた機密文書流出事件をもとにした、スティーブン・スピルバーグ監督の話題の新作『ザ・ポスト(原題)』が、2017年に公開されると発表されました。今の社会にスピルバーグが届けたいメッセージが詰まった本作についての最新情報をまとめました。

アメリカ政府の機密文書流出事件を元にした映画『ザ・ポスト(原題)』

スティーブン・スピルバーグ

ハリウッドを代表する映画監督スティーブン・スピルバーグと、名優トム・ハンクスがタッグを組んだ新作映画『ザ・ポスト(原題)』の制作が開始されました。

本作は1971年にアメリカで起きた、国防総省の機密文書”ペンタゴン・ペーパーズ”の流出事件を題材にした実話に基づいたの社会派作品。

社会に論争を巻き起こしているドナルド・トランプが大統領に就任してから45日後に製作発表されたことも相まって、スピルバーグが現代社会に投げかけるメッセージ映画として注目が高まっています。

そんな話題作について最新情報をまとめました。

『ザ・ポスト(原題)』のあらすじは?

ザ・ポスト

映画『ザ・ポスト(原題)』のストーリーの中心となるのは、ベトナム戦争に関する実在の国家機密文書、通称”ペンタゴン・ペーパーズ”です。公式報告書であるこの文書には、国民にとって不都合な戦争に関する事実が記載されているという理由で公開されていませんでした。

しかし文書は1971年にアメリカのニューヨーク・タイムス紙によって白日のもとにさらされ、その後ワシントン・ポスト社の手にもコピーが渡り、大々的に報道されました。

本作は、文書の報道の自由を巡って政府と戦ったワシントン・ポストの編集者と、その出版者で働く女性にスポットあてた事実に基づく物語となっています。

映画『ザ・ポスト(原題)』のキャスト

ベン・バラディー /トム・ハンクス

トム・ハンクス

本作の主人公となる、ワシントン・ポストの編集者・ベンを演じるのは俳優トム・ハンクス。ベンは、ペンタゴン・ペーパーズの出版をめぐってアメリカ政府と戦った人物です。編集者としての経歴に加え、歴史教育の重要性を唱えた人物であり、数々の研究施設に貢献もしています。

ハンクスはコメディアンとしてキャリアをスタートさせましたが、1979年『血塗られた花嫁』で映画俳優としてデビューします。

1993年にエイズにまつわる問題をテーマにした作品『フィラデルフィア』、1994年に知的障害を抱えた男性を主人公にしたヒューマンドラマ『フォレスト・ガンプ/一期一会』に続けて出演。

2年連続でアカデミー主演男優賞を受賞という快挙をなしとげ、一躍有名俳優としてその名を轟かせました。

トム・ハンクスとスピルバーグは実は5度目のタッグ?

スピルバーグ監督ととトム・ハンクスがタッグを組むのは本作がなんと5度目。二人の代表作には、1998年の実話に基づいた戦争映画『プライベート・ライアン』、2002年の天才詐欺師を追うFBI捜査官の追跡劇『キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン』、2004年の空港に閉じ込められてしまった男を描いた『ターミナル』などがあります。

二人は2001年に第二次世界大戦を扱ったテレビドラマ『バンド・オブ・ブラザース』を共に製作指揮した実績ももっています。相性は最高。

ケイ・グラハム/メリル・ストリープ

メリル・ストリープ

ワシントン・ポストの出版者、ケイを演じるのは女優メリル・ストリープです。彼女が演じるケイは、ワシントン・ポストの出版社で、同紙を20年近くにわたって支えた人物です。ベンと共に、ペンタゴン・ペーパーズ出版の為に尽力しました。1998年に出版された彼女の自伝「キャサリン・グラハム わが人生」は、アメリカの文学賞であるピューリツァー賞を受賞しています。

ストリープはイェール大学で演技を学んだ後、舞台女優として活動を始めました。映画女優になったきっかけは、1976年『タクシードライバー』に出演していたロバート・デ・ニーロの演技に感銘を受けたことでした。

その後映画のオーディションを受け始め、1977年『ジュリア』で銀幕デビュー。映画女優として成功を重ねていきます。

そして1979年の『クレイマー、クレイマー』ではアカデミー助演女優賞、さらに1982年の『ソフィーの選択』と2011年公開の『マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙』で二度アカデミー主演女優賞に輝いている大女優です。

ペンタゴン・ペーパーズはどのようにして流出したのか?

ペンタゴン

物語の軸となる文書、ペンタゴン・ペーパーズの流出事件はどのように起こったのでしょうか?

流出のきっかけを作ったのは、当時シンクタンクに勤務しており自身も文書の執筆に関わっていたダニエル・エルスバーグという人物でした。エルスバーグはハーバード大学を卒業しながらも愛国心から海兵隊に入隊するほどのナショナリストでした。

当初はベトナム戦争擁護派だった彼は、自らがベトナムに赴いて実情を目の当たりにしたことにより、反対派に転向。ペンタゴン・ペーパーズに書かれた真実を報道し、政府が隠している真実を明らかにしたいと思うようになりました。

そしてついに彼は、ニューヨーク・タイムズ紙に文書のコピーを手渡したのです。

スピルバーグが『ザ・ポスト(原題)』にかける情熱

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『ザ・ポスト』は2017年の5月に撮影がスタートし、同年後半には公開予定という異例の早さで制作されました。

スピルバーグは、2018年公開予定の新作『レディ・プレイヤー・ワン』のポストプロダクションの真っ只中であったにもかかわらず本作を制作し、またその為にすでに着手し始めていたマーク・ライランス主演の新プロジェクトを後回しにしたそうです。

本作品が持つテーマを今の不穏な社会に届けたいという、スピルバーグの思いが感じられるエピソードです。

既にあった!?ワシントン・ポストのジャーナリストが主人公のもう一つの映画

大統領の陰謀

実は本作、米紙ワシントン・ポストのジャーナリストを扱った映画としては1976年の『大統領の陰謀』に続く2作品目にあたります。

映画『大統領の陰謀』は、1972年にアメリカの民主党本部で起こった盗聴侵入事件を取材したワシントン・ポストの記者の手記にもとづいて制作された作品で、その年のアカデミー賞では8つの部門にノミネートされ、うち4部門では受賞を果たしています。

『ザ・ポスト(原題)』と合わせて鑑賞すると、報道の自由という物語のテーマをいっそう深く味わうことができるかもしれません。