2018年3月23日更新

グウェン・ステイシーの死はある人物の身代わりだった!?「スパイダーマン」の人気ヒロインを原作、映画シリーズ毎に比較・解説!

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エマ・ストーンとアンドリュー・ガーフィールド『アメイジング・スパイダーマン2』

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グウェン・ステイシー、「スパイダーマン」の人気ヒロインの描かれ方は作品毎にそれぞれ!

マーベルコミック「スパイダーマン」のヒロイン・グウェン・ステイシー。ピーター・パーカーの恋人としてコミックには欠かせない存在の彼女は、長年ファンに愛され続けてきました。 映画ではサム・ライミ監督の『スパイダーマン3』、マーク・ウェブ監督の『アメイジング・スパイダーマン』シリーズに登場。 今回はそんな人気ヒロインの基本プロフィール、映画での描かれ方の違い、そして彼女を語る上で欠かせない死の真相などを解説します。

グウェン・ステイシー初登場!

ブルーの瞳にブロンドヘアー、そして身長約170cmといったスレンダーな美女グウェン・ステイシー。 彼女が初登場したのは、1965年12月刊行されたコミック『アメイジング・スパイダーマン』#31。彼女はエンパイア・ステイト大学在学中にピーター・パーカーと運命の出逢いを果たします。徐々にピーターの知性に惹かれていき、二人は恋人関係に。 映画『スパイダーマン』のメインヒロインとして登場したため、ヒロインとして印象が強いのはMJことメリー・ジェーン・ワトソンの方かもしれません。しかし、実はピーターが初めて本気で愛した女性はグウェンだったのです。

ピーター・パーカーとの出逢いは最悪だった!?

初登場時から、ピーターに惹かれていたグウェンは大学の授業でペンを借りてピーターにアプローチを仕掛けることにします。 しかし、ピーターは授業の研究に没頭していたため、彼女を完全無視。プライドをズタスタにされたグウェンはしばらくピーターと距離を置くことになりました。しかし、彼には病気のメイおばさんが気がかりだったという理由があったのですが……。

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グウェン・ステイシーを語る上で欠かせない死亡シーン

このキャラクターを語る上で欠かせないのが1967年6月に刊行されたコミックで展開されたエピソードです。 グリーンゴブリンは橋の上にグウェンを縛り付けスパイダーマンをおびき寄せることに。もちろん彼女を助けるためにスパイディが駆けつけます。しかし、一悶着あった後、彼女は橋の上から投げ捨てられてしまうのです。 間一髪スパイダーマンがスパイダーウェブで彼女をキャッチ……したかに思われましたが、彼女は不遇の死を迎えるのでした。 これ以前までのコミックでは、ヒーローのヒロインが死亡シーンがこれほど衝撃的に描かれることはありませんでした。 そのためこのエピソードは、ピーター・パーカーだけでなくコミックファンにも大きな衝撃を与え、アメコミ史に残る死亡シーンとして後世へ語り継がれることになったのです。

『スパイダーマン3』のグウェン・ステイシーはピーターの真の恋人にはなれず!?

サム・ライミ版映画シリーズでは『スパイダーマン3』で初登場することになったグウェン・ステイシー。演じたのは1981年3月生まれのアメリカ人女優ブライス・ダラス・ハワードでした。 『50/50 フィフティ・フィフティ』、『ジュラシック・ワールド』などを代表作に持つ彼女の父親は、『ダヴィンチ・コード』の監督ロン・ハワードです。 本シリーズでは、キルステン・ダンスト演じるMJをメインヒロインとして描いたため、グウェンはどこか咬ませ犬的存在。紆余曲折がありピーターに惹かれはするものの、真の恋人関係にまでは至りません。 さらに原作の衝撃的死亡シーンは描かれず、ビルから転落しそうになったところをスパイダーマンに助けられるという描写にとどまっていました。

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『アメイジング・スパイダーマン』シリーズでの悲惨な運命!?

『(500)日のサマー』で知られるマーク・ウェブがメガホンをとった『アメイジング・スパイダーマン』シリーズでグウェン・ステイシーを演じたのはエマ・ストーンです。『スーパーバット 童貞ウォーズ』で映画デビュー。2017年、デイミアン・チャゼルがメガホンを取った映画『ラ・ラ・ランド』でアカデミー主演女優賞を受賞し、押しも押されぬ人気ハリウッド女優へと成長しました。 本作で共演したアンドリュー・ガーフィールドと撮影期間中に交際を開始。その後、破局を迎えた二人ですが、2017年になり復縁説が浮上しています。 前シリーズの脇役的扱いとは異なり、本シリーズではメインヒロインとして描かれています。高校生ながら研究所にインターンとして働くほどの秀才。ピーターとはすぐに恋人関係になり、彼がスパイダーマンであることも知っています。 しかし、メインヒロインとしての代償が………。本シリーズで彼女はあまりに悲惨な運命を辿ることになるのです。まず第1作の映画終盤、ヴィラン・ライノに父ジョージを殺害されてしまいます。 そして、グウェンの感動的な卒業スピーチで幕を開ける第2作『アメイジング・スパイダーマン2』。この時のグウェンの言葉は本作鑑賞後に振り返ると更に胸に突き刺さります。 映画クライマックス、グリーンゴブリンの捕らわれの身となったグウェンは時計塔から投げ捨てられて命を落としてしまうのです。 映画公開当時3部作であることが発表されていた「アメスパ」シリーズだっただけに、原作を知らない人は大きな衝撃を受けたかもしれません。

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『アメスパ2』と原作のグウェンの死の描かれ方の相違点!

「アメスパ2]で原作同様不遇の死を迎えたグウェン。同作での彼女の死の描写はほぼ原作になぞられてはいたものの、それでもなお原作とは異なる点がいくつか存在していました。まず、原作では橋が舞台となっていましたが、映画バージョンでは時計塔に。 また映画の場合、グリーンゴブリンに投げ落とされたグウェンは地面に頭を打ち付けて死亡しますが、原作では地面に頭を打ち付けてはいません。スパイダーウェブでキャッチする前に死亡した説と、ウェブでキャッチした衝撃で首を骨折したことが死因だという説があり、ファンの間でも意見は分かれているようです。 ちなみに、映画での衣装は、原作の同エピソードのものを忠実に再現したもの。コアな原作ファンはあの衣装を見ただけで、彼女の死を確信したかもしれません。

デッドプールと4人のグウェン!

1998年発売『デッドプール #0 ウィザード・スペシャル』というコミックに4人のグウェン・ステイシーが登場しました。 グウェンといっても、正確には彼女のクローン。友人ブラインド・アルの手術費用を稼ぐため、デッドプールはアーニム・ゾラをとらえます。すると生化学のスペシャリスト、ゾラはあることを提案し、興奮した様子のデッドプールはその提案を受け入れることに。 その後、現れたのはセクシーなメイド衣装を着た4人のグウェンだったのです。

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グウェン・ステイシーの死はメイおばさんの身代わり!?

コミック界に衝撃を与えたグウェンの死。しかし、オリジナルのアイデアだと死のターゲットは彼女ではなかったようです。 1960年代当時、「スパイダーマン」のコミックライター・ゲリー・コンウェイと編集者ロイ・トーマスは読者に衝撃を与えるために、サブキャラクターの死を描くことを思いつきます。 当初死亡リスト筆頭だったのはメイおばさんだったそうです。しかし、アーティストのジョン・ロミータがスパイダーマンのガールフレンドの死を描くというより衝撃的なアイデアを提案したことで状況は一変しました。 コンウェイがそのアイデアを気に入り、グウェン・ステイシーの死を描く物語が構築されることになったのです。 もし、オリジナルのアイデアが採用されていたら、グウェンの死は描かれることはなく、彼女は今ほど人気を獲得していなかったかもしれません。