第4弾『メン・イン・ブラック:インターナショナル』徹底解説 魅力的な新エイリアンも紹介

【ネタバレ注意】人気シリーズ第4弾『メン・イン・ブラック:インターナショナル』は新たなエージェントたちが大活躍
1997年に公開され、大ヒットとなったコメディSF『メン・イン・ブラック』。その後、2002年に続編『メン・イン・ブラック2』、2012年に10年ぶり待望の第3弾『メン・イン・ブラック3』もヒットを記録し、大人気シリーズとなっています。 そしてシリーズ第4弾となる『メン・イン・ブラック:インターナショナル』が2019年6月14日に公開されました! この記事では作品の概要や前作との比較解説、キャストやキャラクター、スタッフ、そして気になるトリビアなどを紹介します。 ※作品の内容に関するネタバレがありますので、未鑑賞の方はご注意ください!
過去の「メン・イン・ブラック」シリーズはこちらからチェック
「MIB:インターナショナル」のあらすじ

『メン・イン・ブラック:インターナショナル』は、「MIB」シリーズ第4弾であり、主人公をはじめとする多くの新キャラクターが登場するスピンオフに位置付けられる作品。おなじみ地球に生息する宇宙人を管理する最高秘密組織「メン・イン・ブラック」(以下、MIB)に所属する、新たなエージェントたちの活躍が描かれます。 本作では、新たにコンビを組んだエージェントHと見習いエージェントMがある任務に着任。その過程でMIBにスパイがいる可能性に気づき、怪しい人物がいないか調査することになります。 シリーズおなじみのクールなガジェットや奇想天外なエイリアン、また意外なストーリー展開にも注目です。
新作のメインキャスト&キャラクターを紹介
クリス・ヘムズワース/エージェントH役

本作でMIB内のスパイを探すことになるエージェントHを演じるのは、MCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)の雷神ソー役でもおなじみのクリス・ヘムズワース。 彼が演じるHは書類仕事が苦手で、チャラい性格のようです。しかしHは凶悪な宇宙人ハイヴから「知恵と銃一丁だけで」地球を救ったという伝説を持つ敏腕エージェント。同僚たちのあこがれの的であり、また嫉妬されることも多い人物です。 もともと肉体美を誇るヘムズワースですが、本作ではスーツを美しく着こなすために体を絞ったとのこと。ソーとは違って“より人間らしい”アクションを見せてくれます。
テッサ・トンプソン/エージェントM役

テッサ・トンプソンは本作で、ヘムズワース演じるエージェントHとコンビを組むことになる新人エージェントMを演じます。 映画「クリード」シリーズやテレビシリーズ『ウェストワールド』などで知られるトンプソンは、『マイティ・ソー バトルロイヤル』でヘムズワースと共演しています。同作でも相性の良さを見せた2人の再共演に注目です。
エージェントMは、ほかのエージェントとは違う経緯でMIBに入局した人物。実は彼女は幼いころに子供のエイリアンを救い、MIBの存在も知っていたのです。 彼女の両親はMIBによって記憶を消されましたが、子供だったMことモリーは寝たふりをしていたため記憶の消去を逃れました。それ以来モリーはMIBにあこがれ、エージェントになることを目指します。FBIやCIAへの誘いを蹴ったモリーは、ある日エイリアンが地球にやってくるという情報を入手し、そこにMIBが現れるのを待ち伏せ。彼らを追跡しMIBニューヨーク本部を発見した彼女は、ついにMIBのエージェントMになります。
トンプソンが演じるエージェントMはMIBのニューヨーク本部で採用されましたが、エージェントOからロンドン支局での検収を命じられます。 そこで先輩エージェントのHと出会い、持ち前の強引さで任務に同行することになりました。
エマ・トンプソンが再びエージェントOを演じる

『メン・イン・ブラック3』でウィル・スミス演じるJの上司として登場したエージェントOが、本作に再登場。 エージェントO役には、前作でも同役を演じたエマ・トンプソンが続投。ニューヨーク本部の幹部となった彼女はモリーをMIBに採用し、その後ロンドン支局での研修を命じます。
リーアム・ニーソンが演じるのはロンドン支局長ハイ・T

ロンドン支局のトップ、ハイ・Tを演じるのは、アクション俳優としても活躍しているリーアム・ニーソンです。 以前Hとコンビを組んでいた彼はHに特別目をかけており、その失敗もかばってきました。しかしそのこともHが同僚から嫉妬を買う原因になっているようです。
レベッカ・ファーガソン演じるリザは物語の鍵を握るキャラクター

「ミッション:インポッシブル」シリーズや『グレイテスト・ショーマン』などで知られるレベッカ・ファーガソンも本作に出演しています。『ミッション:インポッシブル/フォールアウト』で見事なアクションを披露した彼女は、本作でも再び華麗なアクションを披露しています。
エイリアンの武器商人であるリザは、以前エージェントHと恋人関係にあった女性。彼女はあるエイリアンから「銀河一最強の武器」を買い、それを奪い返しに来たHたちと争います。 しかし最終的にリズの部下であるルカが、Mが幼いころに出会ったエイリアンであることが判明。彼がMに味方した事により、武器を奪い返されてしまいました。
魅力的なエイリアンたちをまとめて紹介
バサム
バサムはマラケシュに住むエイリアンで、背中が毛だらけのため普段は別の人型エイリアンのヒゲに擬態しています。
しかしこのバサムは、Hたちがエイリアンのバイクを使ってマラケシュから逃亡した際にこっそりついてきており、Mがロンドンで殺害されたエイリアンから託された武器を奪って逃げてしまいました。 彼はその後、エイリアンの武器商人リザにその武器を売っています。
ポーニィ

本作で初登場するエイリアンのなかでも存在感抜群なのが、エージェント2人と行動をともにするポーニィです。 彼はマラケシュのアンティークショップで、同じ種族の仲間たちと暮らしていました。彼らはチェスの駒のような社会を築いており、ポーン(歩兵)たちがクイーンを守っていました。
しかしマラケシュの店に双子のエイリアンが現れ、ジャバビアンという種族の王族であるヴァンガス殺害に協力するよう要請します。しかしクイーンがそれを断ったため、ポーニィ以外の全員が殺害されてしまいました。 生き残った彼は双子のエイリアンを追って現れたHとMに出会います。そのときにエージェントMは彼をポーニィと名付けました。彼から証言を引き出そうとしたMの優しさに感動し、彼はMに仕えることに。 とても小さいポーニィですが、鉤針のついたロープを発射する銃を使って移動したり、最後にはMを敵から救います。
「MIB:インターナショナル」の監督・スタッフを紹介
監督は『ワイルド・スピード ICA BREAK』のF・ゲイリー・グレイ
今回のスピンオフ作品では、F・ゲイリー・グレイが監督を務めます。彼は『ワイルド・スピード ICE BREAK』(2017)でもメガホンをとっています。 また『メン・イン・ブラック:インターナショナル』は過去作品と同様に、制作総指揮はスティーブン・スピルバーグ、制作はローリー・マクドナルドとウォルター・F・パークスが務めています。
『アイアンマン』のアート・マーカムとマット・ホロウェイが脚本を執筆!
『メン・イン・ブラック』の脚本家であるアート・マーカムとマット・ホロウェイは、『アイアンマン』(2008)や『トランスフォーマー/最後の騎士王』(2017)などの脚本も担当しています。 制作に携わるウォルター・F・パークスはDeadline誌に、脚本家の2人はMIBの世界の芯に迫りながらも、全く新しい風をシリーズに吹き込むような脚本を書いてくれたと、語りました。 過去3作品で築き上げられたMIBの世界を、より国際的なものにするようなサイエンス・フィクションに仕上がっています。
【ネタバレ】前3作との違いや引き継がれている要素とは?
“メン”・イン・ブラック?

「メン(男)・イン・ブラック」という組織の名称について、これまでのシリーズで疑問を投げかけるキャラクターはいませんでした。 もちろんMIBには女性のエージェントもいますが、組織名が男性だけのように聞こえるとMは考えたのでしょう。それに対し、エージェントOは「今はその話はやめて」と言います。これまでにもその点について指摘した女性エージェントがいたのかもしれません。 考えてみれば、「MIB3」ですでにOが幹部として登場していたのにこの点に言及されなかったのは、少し不思議にも思えます。臆せずに指摘したMには現代の女性らしさが感じられます。
語り継がれるKとJの伝説 ウィル・スミスは登場した?

これまでの「MIB」シリーズで主演を務めたK(トミー・リー・ジョーンズ)とJ(ウィル・スミス)は本作には登場しませんでした。しかし、彼らの活躍はMIB内で語り継がれているようです。ハイ・Tのオフィスには彼らの活躍が描かれた絵が飾られています。 2人は引退してしまったのでしょうか?しかしKとJの絵画のとなりには、Hが当時の相棒とともにハイヴと戦ったときの様子を描いた絵画も飾られているため、活躍が語り継がれているからといって引退したわけではないのかもしれません。そうなると、今後さらなる続編が製作された場合には登場するかも知れませんね!
ロンドン支局もやっぱりMIBらしい雰囲気

前3作まではMIBニューヨーク本部に所属するKとJの活躍が描かれていました。本作はタイトルの“インターナショナル”にふさわしく、ニューヨークからMがロンドンに異動となります。しかし、ロンドンのMIB支局もこれまでのシリーズを踏襲した見慣れた光景。 近未来的な内装やエージェントに制服や装備が渡される過程、さまざまなエイリアンが行き交う様子はシリーズの魅力のひとつです。
本シリーズらしさを残しながらもスタイリッシュにアップデートされたガジェット

「MIB」シリーズといえば、やはりニューラライザーをはじめとするスーパーガジェットの数々も見どころ。本作ではニューラライザーのデザインも変更され、光る部分の面積が大きくなっています。 また、エージェントたちが資料を見るときに用いるのも透明なタブレット型の端末に。これまでのシリーズでは、エイリアンの襲撃にあった店をリサーチするエージェントが薄型のノートパソコンを持っているシーンが見られましたが、今や現実でも珍しくなくなったので変更されたのかもしれません。 対エイリアン武器も劇的に進化しています。ディアトマイザーと呼ばれるこれらの武器はハンドガンサイズからバズーカサイズまでさまざまなものが登場。また、大型のディアトマイザーは車の側面などに収納されているなど、さらに便利になりました。 ほかにもさまざまなガジェットや武器が登場し、それらを見ているだけでも楽しめます。
シリーズ第5作は企画されているの?
本作の公開前、ファンの間では「エンドロール後に、ウィル・スミスやトミー・リー・ジョーンズが登場し続編の製作を示唆するシーンがあるのでは……」と噂されていました。 しかし、実際にはそのようなシーンはなく、続編の製作は未定です。新たな情報が解禁されるのを楽しみに待ちましょう!
「MIBインターナショナル」の知られざるトリビア
あのアクションコメディの2人が新しいエージェントになる予定だった!?

実は「MIB」の4作目はもともと「21ジャンプストリート」シリーズとのクロスオーバーになる予定だったそうです。チャニング・テイタムとジョナ・ヒル演じる警官コンビが大活躍する「21ジャンプストリート」シリーズ。企画されていた作品は、『MIB 23(原題)』というタイトルで2人がMIBエージェントになるのでは?と予想されていました。 しかし、2016年に『アリス・イン・ワンダーランド 時間の旅』(2016)の監督ジェームズ・ボビンが同作のメガホンを取ることを米Colliderに認めたのを最後に続報はなく、今回の『メン・イン・ブラック:インターナショナル』が公開されました。 『MIB 23(原題)』は正式に製作中止が発表されたわけではなく、今後どうなるのかは不明です。
【ネタバレ】あの人も!?MIBが監視をつづけているエイリアンたち
「MIB」シリーズは数多くの有名人がカメオ出演していることで知られています。彼らは地球に住むエイリアンで、その多くがさまざまな業界で活躍しているという設定。MIBは彼らを常時監視し、その映像が各支局の大きなモニターに映し出されています。
本作ではドナルド・グローヴァーやアリアナ・グランデ、J・J・エイブラムスなどが登場。 しかし今回は“インターナショナル”なので、どうやら各国でカメオ出演している有名人が違うようです。マレーシアやスペインなどでは、人気YouTuberも監視対象。またエージェントMが転属したロンドン支局では、イギリスの朝の人気番組『Good Morning Britain』に出演しているジャーナリストのピアーズ・モーガンが登場しています。 また、本作でMIBロンドン支部のエージェントたちにフルオーダーのスーツを提供したファッションデザイナーのポール・スミス本人も出演しています。彼はヘムズワースとのセリフのやり取りもあるので、わかる人にはわかるのでは!?
懐かしくて新しい!『メン・イン・ブラック:インターナショナル』は絶賛公開中

シリーズの魅力を残しつつ、よりスタイリッシュになって帰ってきた『メン・イン・ブラック:インターナショナル』。クリス・ヘムズワースとテッサ・トンプソンのコンビはとても相性がよく、KとJとはまた違った凸凹コンビぶりを見せてくれます。 新たなエイリアンや最新鋭の武器・乗り物も登場し、シリーズのファンも、またこれまでの「MIB」シリーズを観たことがない人も楽しめる作品になっています。