ウパー!伝説の映画『北京原人 Who are you?』を紹介【豪華キャストも多数出演】

2018年3月16日更新

邦画のカルト映画を語る上で外せない作品といえば、『北京原人 Who are you?』。この記事では、そんな歴史的迷作の基本情報から見所までを一気にご紹介します。

邦画を代表するカルト映画といえばコレ!

『デビルマン』や『シベリア超特急』と並び、邦画史に残る迷作の一つとして語られ続けている映画をご存知でしょうか。 名監督と豪華キャストを擁しながらも大失敗したその作品の名は、『北京原人 Who are you?』。 何度観ても理解不能なストーリーに個性的なキャラクターなど、色々な意味で凄まじい映画です。 今回は、そんな本作に関するエピソードや珍場面などをご紹介します。読み終わる頃には、本作の奇妙な魅力に取り憑かれていることでしょう。

独創的すぎるストーリー

舞台は2001年の日本。とある研究者が、化石から北京原人を現代に蘇らせることに成功しますが、倫理的な問題を懸念した政府によって3人の原人たちの存在は隠蔽されてしまいます。 そのことに不満を抱いた研究所の所長は、原人たちを超人として陸上競技会に出場させて一攫千金を狙うという常人には考え付かないアイデアを実行。しかし、競技会の最中に原人の所有権を主張する中国政府によって、彼らの内の1人がさらわれてしまい……。 原人たちを巡る争いに途中からマンモスまで加わり、最初から最後まで一貫性の無い奇妙なストーリーが展開されます。

全く活かしきれていない豪華キャスト

映画の出来とは裏腹に、キャストが非常に豪華なことで知られている本作。緒形直人や丹波哲郎などのメインキャラクター以外にも、坂上忍や哀川翔などの有名人が数多く出演しています。 北京原人の1人を演じた本田博太郎は、本作のプロモーションの為に多くの番組に出演したことで知名度を上げました。彼が原人役を演じていることは映画公開まで秘密にされる予定でしたが、出演者の1人がバラしてしまったというエピソードもあります。 日本が誇る名優たちが意味不明な行動を繰り返す姿は、本作でしか見られないかもしれません。

名監督とベテラン脚本家に一体何が!?

本作のメガホンを取ったのは、『人間の証明』や『君よ憤怒の川を渉れ』などで知られる佐藤純彌。 脚本を担当したのは、『花へんろ』や『夢千代日記』などの多くの名作テレビドラマを手掛けた早坂曉です。監督と脚本家ともに実績のあったベテランが務め、東映をはじめとした有名製作会社が共同製作したにも関わらず、本作は余りにも尖りすぎた仕上がりになってしまいました。 スタッフやキャストだけでなく、多くのエキストラやセットなども非常に力が入っており、それが逆に映画全体に独特の迫力を漂わせています。

東映に大ダメージを与えた問題作!会社を救ったのはあの名作

20億円もの莫大な製作費を掛けたものの、その衝撃的な内容も手伝って早めに上映が打ち切られた結果、本作は記録的な大赤字を叩き出してしまいました。同時期に『タイタニック』などの話題作が公開されていたことも原因の一つです。 1999年に公開された『鉄道員』が大ヒットするまで東映は大きな損失を抱え込むことになったとされており、会社にとっては正に「黒歴史」な作品であると言えるでしょう。 しかし、1999年にテレビで放映された際の視聴率は意外にも悪くなく、本作が一部の映画ファンからはカルト的な人気を誇っていることが分かります。

序盤から只ならぬ雰囲気

本作は、物語の序盤から視聴者を一気に置いてきぼりにして進んでいきます。特に、スペースシャトルでの実験によって蘇った3人の北京原人との出会いのシーンは、ストーリーの中でも屈指のトンデモ加減です。 人間を警戒する原人たちの前で、なぜか服を脱ぎだす主人公。裸を見せれば信用されるという謎の理論を彼に披露され、同行していた女性研究員もヌードになります。 しかし、結局は催眠スプレーを使って原人たちを連れていくことになり、2人の行動は完全に無駄に。それまでのシーンは一体何だったのかと視聴者を脱力させます。

理解が追い付かない衝撃の展開

視聴者の理解の範疇を軽々と飛び越えていく本作。中盤からはいよいよ物語の方向性が分かりません。 研究所に連れてこられた後、それぞれタカシ、ケンジ、ハナコと名付けられた原人たちは陸上大会に出場させられます。明らかに浮いている原人たちが大会に出ていても、誰一人として気にしない観客と大会関係者。 ギャグなのかシリアスなのか分からないシュールな光景です。 そんな中、中国政府によってケンジがさらわれてしまいます。ケンジを取り戻すため犯人たちを追うタカシですが、中華街でショーをやっていた引田天功のマジックによって、ケンジと共に中国へと連れて行かれてしまうのでした……。

怒涛の超展開が押し寄せるクライマックス

謎のマジックにより、中国へと連れてこられたタカシとケンジ。色々な場所を観光する内に彼らは万里の長城を訪れますが、そこで何故か唐突に雄叫びを上げ始めます。 すると、研究所によって作り出された象マンモスという生物が、シベリアの研究所を脱走して中国へと走り始めます。最早何一つ理解できないまま、物語はラストシーンへ。 結局、現代人には原人たちを扱いきれませんでした。主人公たちが見守る中、3人の北京原人は象マンモスと共に中国の山の中へと帰っていきます。 去っていく彼らに向けて、主人公は激励の言葉を叫ぶのでした。何やら感動的なムードに包まれて物語は幕を閉じます。

圧倒的なパワーを秘めた超怪作!

いかがだったでしょうか。映画の基本情報からストーリーまでをご紹介しましたが、実際に観てみなければ本作のぶっ飛んだパワーは体感できないでしょう。 伝説のカルト邦画とされているだけあって、その一度見たら忘れられないインパクトは絶大。映画自体は失敗作とされていますが、作り手の熱い情熱が伝わってくる作品です。 ひたすら迷走するストーリーにツッコミを入れながら、豪華キャストの熱演ぶりを楽しんでみてはいかがでしょうか!