2020年6月22日更新

「レディ・プレイヤーワン」の登場キャラ・オマージュ・元ネタまとめ【ネタバレ注意】

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レディ・プレイヤー1
© Warner Bros. Entertainment Inc.

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『レディ・プレイヤー1』、スティーブン・スピルバーグ監督作がアツい!

2018年4月20日の日本で公開された『レディ・プレイヤー1』。これまで数々の名作を世に送り出してきたスティーヴン・スピルバーグが監督をつとめ、アーネスト・クラインの小説『ゲーム・ウォーズ』(2011年)を原作としています。 『レディ・プレイヤー1』の舞台は2045年の地球。荒廃した世界を生きる人々は、「オアシス」と呼ばれるバーチャル空間に没入しています。そしてそのオアシスの創設者の遺産を巡って、壮大なゲームバトルが繰り広げられるのです。

隠れ○○だらけの『レディ・プレイヤー1』【ネタバレ注意】

予告編が出るたび、どれだけのキャラクターがカメオ出演しているのか注目されてきた本作。ゲームや漫画のキャラクターだけでなく、映画に登場する車だったり、実在のバンドだったりと探しきれないほどのオマージュが込められています。 原作者アーネスト・クラインのポップカルチャーへの熱い想いが炸裂した世界観。彼自身が日本のゲームや漫画に触れて育ったこともあり、日本人になじみ深いものもたくさん登場しています。 本来ならば版権問題が複雑化するため、映像化するのは到底不可能。しかし、あのスピルバーグが監督するということで、各企業から使用許諾が次々と降り、この夢のようなプロジェクトが実現したのです! 今回は一目見てすぐにわかるものから、言われないと気付けないものまで、本作で登場する様々なキャラクターやガジェットの元ネタ、映画へのオマージュを紹介します!

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『レディ・プレイヤー1』登場キャラクターまとめ【ネタバレ注意】

ハーレイ・クインやデス・ストローク、ジョーカーらDCコミックキャラも参戦!

主人公ウェイドがオアシスに入っていくシーンで、彼に目をやりながら横を通り抜けていく2人の人影。シルエットですぐにわかる方も多いと思いますが、これはDCコミックスのハーレイ・クインとデス・ストローク。また、ハーレイ・クインとジョーカーが一緒にいるシーンもあります。 ハーレイ・クインといえばコミックスおなじみの道化姿から、『スーサイド・スクワッド』(2016年)のTシャツ姿まで様々なコスチュームで知られています。本作にはDCのゲーム『アーカム・ナイト』版の衣装で登場しており、制作陣の細かなこだわりを感じますね。

『ダークナイト』版ジョーカーはハーレイ・クインとデート?

DCコミック・キャラクターたちが数多くアバターとして登場する『レディ・プレイヤー1』ですが、中でも「バットマン」シリーズから人気キャラクターが勢ぞろい。ティム・バートン版、クリストファー・ノーラン版など数多く映画化された作品だけに、同じキャラクターでもいろいろな世代から集められているようです。 たとえばオープニングシーンでは1989年にマイケル・キートンが演じた、ティム・バートン監督版バットマンが登場。故ヒース・レジャーが演じて話題を呼んだ『ダークナイト』(2008年)版ジョーカーが、『スーサイド・スクワッド』のハーレイ・クインと空中ダンスを楽しんでいます。

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「キャットウーマン」らスーパー美女軍団も大活躍

DCコミック発の人気ヒロインと言えば、キャットウーマンもアバター参戦。「バットマン」シリーズのヴィランとして登場する一方、ハル・ベリー主演で2004年に実写映画作品が公開されました。艶かしいボンテージスタイルは共通ですが、『レディ・プレイヤー1』では原作に近いデザインで登場しています。 「その他大勢」の扱いにするにはもったいないバットガールも、最終決戦の場にほんの一瞬ですが華を添えています。

DCコミックスの人気スーパーヴィランも目撃!

男性陣ではフラッシュ、アクアマンといったスーパーヒーローたちが続々登場。さらにデッドショットやデスストロークなどのスーパーヴィランも、力を合わせてドゥームでの最終決戦に挑みます。 ちなみにデスストロークは、DCコミックスに登場する悪役の中でもひときわ人気がある最強の暗殺者。彼を主人公としたスピンオフムービーの制作も噂されています。本作では決戦シーンだけでなく、ハーレイ・クインのアバターと連れ立って歩く姿も目撃されています。

「スター・ウォーズ」のR2-D2がラストシーンに登場している!?

なんと本作のラストシーンのどこかに、「スター・ウォーズ」シリーズで愛されるR2-D2(画像右)が登場しているのだとか。これは、監督のスティーブン・スピルバーグのインタビューによって明かされました。しかし、R2-D2がスピルバーグの作品に登場したのはこれが初めてではありません。実は、『未知との遭遇』にも登場していたのです。 スピルバーグとジョージ・ルーカスは旧知の仲であり、スピルバーグ作のアイコニックなキャラクターともいえるE.T.は、ルーカス監督作『スター・ウォーズ エピソード1/ファントム・メナス』にカメオ出演していたなど、互いの絆を感じさせるエピソードがあるのです。

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宙に浮く『指輪物語』のガンダルフ

J・R・Rトールキンの長編小説『指輪物語』や、『ホビットの冒険』に登場する魔法使いガンダルフも登場します。とんがり帽子に豊かな口ひげと長い杖がトレードマークの彼も隠れています。 出てくるのは、主人公ウェイドがオアシスに入り込むシーン。ハーレイ・クイン、デス・ストロークとすれ違った次の瞬間です。たくさんの人影が宙に浮かんでいるのですが、そのなかにガンダルフも混じっています。細かく見なければ気づかないかもしれません。

人混みに紛れたコナン・ザ・グレート

ロバート・E・ハワードによる小説を原作に制作された映画『コナン・ザ・グレート』(1982年)は、ヒロイック・ファンタジーの代名詞。主演をつとめたシュワルツ・ネッガーが惜しげもなく筋肉を晒し、長髪に革のパンツという猛々しい姿を披露したのが印象的でした。 かなり存在感のあるコナン・ザ・グレートですが、本作ではひっそりと人混みに紛れています。シルエットでわかるといった程度なので、目を凝らさないとわからないでしょう。

巨大ロボットの正体はアイアン・ジャイアント

のしのしと大地を踏みしめて歩く巨大ロボットの正体はアイアン・ジャイアント。アニメシリーズ『ザ・シンプソンズ』(1989年〜)や『Mr.インクレディブル』(2004年)、『レミーのおいしいレストラン』(2007年)に関わってきたブラッド・バードの初映画監督作品である長編アニメのキャラクターです。 アニメーションの質感とは一変、CG感あふれるアイアン・ジャイアントになっています。

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エンパイアステートビルとキングコングの組み合わせ

キングコングはVR空間でもやっぱりエンパイア・ステート・ビルにしがみついていましたね。あえてわかりやすくしたオマージュです。 キングコングには複数のバージョンがありますが、「エンパイア・ステート・ビルとキングコング」という名シーンを誕生させたのは1933年の白黒映画です。『キングコング: 髑髏島の巨神』(2017年)のように、時代を追うごとに作品が更新され、長い時を生き抜いてきたキャラクターだとも言えます。

ティラノサウルス・レックスの咆哮がオアシスに響く!

キングコング同様、その巨体を隠すこともなく堂々と登場したのは、スピルバーグ自身が手がけた名作『ジュラシック・パーク』(1993年)に登場したティラノサウルス・レックス! カーチェイスが行われている街中に現れるやいなや、車を踏みつぶし咆哮する姿に痺れます!

ホラー映画界に欠かせない殺人人形・チャッキーも登場!

「チャイルド・プレイ」シリーズで知れているチャッキーも本作に参戦。チャッキーは、おなじみのナイフを持って、アクロバティックに敵を倒しています。 チャッキーといえば、殺人鬼の魂が移った呪いの人形。こわいイメージがありますが、戦場を軽々たちまわるチャッキーには、どこかかっこよさも感じてしまいます。

瞬殺されるフレディ・クルーガー

ホラー映画から出てきたキャラクターはチャッキーだけではありません。傑作ホラー『エルム街の悪夢』(1986年)の殺人鬼フレディ・クルーガーも登場。やっぱり闘いのシーンで出てきています。 ハットにセーターで長い爪のフレディ、こちらにむかって駆けてくるシルエットが映っているのですが、それだけですぐにそれとわかるはず。ただ、フレディは一瞬で木っ端微塵にされてしまっています。 映画界のオールスターが揃えば、恐怖の殺人鬼も瞬殺なのかもしれませんね。

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メカゴジラも登場。日本の特撮キャラクターも次々登場か?

スピルバーグはジャパンプレミアの壇上で明言したように、本作にはメカゴジラが登場します。有名な伊福部昭による「ゴジラ」のテーマ曲もかかります。 悪役ソレントが終盤の乱闘シーンで操るメカゴジラ。ガンダムやアイアン・ジャイアントとの激闘は必見です!

サンリオのキティちゃん、けろけろけろっぴ、バッドばつまるも登場

映画の冒頭、ウェイドがオアシスのバーチャル世界を歩いていくシーンに、サンリオの人気キャラクターがカメオ出演しています。ケロケロけろっぴ、キティちゃん、バッドばつ丸の3人。 本当に一瞬のシーンですが揃って小柄なので、かえって目立っているかも。それにしてもオーラの強さは、3人ともさすがです。 グローバルでのキャラクタービジネス展開に積極的に取り組んでいるサンリオだけに、これからもさまざまなハリウッド作品に人気のキャラクターたちが登場しそうです。

『ミュータントタートルズ』からタートルズが乱戦に参加

ミラージュ・スタジオから1984年に出版された人気アメコミシリーズを、巨匠マイケル・ベイが劇場用映画として監督、2015年に公開された『ミュータント・タートルズ』からは元気なカメ戦士たちがカメオ出演。アバターとして、終盤の大乱戦に参加しています。

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「トランスフォーマー」のオプティマス・プライムも参戦!

終盤の大乱闘シーンには、本当に多くの有名キャラクターが登場しています。 「トランスフォーマー」シリーズのオプティマス・プライムもその1人。こちらは、2007年から始まったマイケル・ベイ監督によるシリーズのもののようです。

「13日の金曜日」のジェイソン

チャッキー、フレディと並ぶホラーアイコン、「13日の金曜日」のジェイソンも惑星ドゥームでの決戦に登場しました。

『グレムリン』のあの箱に入っていたのは……

アイロックが「オジュヴォックスの天球」を入れていた箱は、『グレムリン』(1984年)でモグワイが入っていた箱でした。 また、最終決戦ではグレムリンたちの姿も確認できます。

『レディ・プレイヤー1』ゲーム系キャラまとめ【ネタバレ注意】

ぶつかって倒す系レトロゲームの初期作『Joust』

映画には、新旧問わずたくさんのゲームキャラクターが出演しています。 1980年代にリリースされたゲーム『Joust』。画面固定型のゲームで、鳥にのった人間が別の人間にぶつかって倒していくという内容です。この『Joust』のものとみられるキャラクターがオアシスでの乱闘シーンに登場します。 『Joust』は有名レトロゲーム『バルーンファイト』の元として知られていたり、ぶつかって倒すタイプのゲームの代表格『スーパーマリオ』シリーズとも結び付けられる作品です。

「ストリートファイター」のキャラクターも集合!

カプコンが世界に誇る格闘ゲーム「ストリートファイター」のキャラクターたちも、もちろん出演しています。出てくるのはシリーズを代表するリュウや春麗、ブランカ。そのほかのキャラクターが隠れている可能性も十分にあります。 名車の脇を縫っていくリュウの背中、大戦のシーンで仁王立つ春麗を見つけるのは簡単です。ブランカはバーの暗がりにいますよ。 また、終盤のソレントとの対決シーンでは、パーシバルが波動拳を放っています。

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ララ・クロフトがバーで注文 カウンターの向こうにDevo

伝説のトレジャー・ハンター、ララ・クロフトは複数のシーンに登場しています。なかでも1番面白いのはバーのシーン。画面手前からララが出てきて、何かを注文しています。 ちなみに、その時カウンターの向こうにいるロボットが被っている赤い三角コーンのような帽子、これは実在のバンド『Devo』のエナジードームへのオマージュ。イエロー・マジック・オーケストラなども影響を受けたとされるバンドです。

ララと会話するディジー・ウォーレン

「IOI」のメンバーが車に乗り込んでいくシーンにも、ララ・クロフトは登場し、誰かと談笑しています。会話の相手は、マイクロソフトが販売するゲーム『ギアーズ・オブ・ウォー』のディジー・ウォーレン。カウボーイハットを被った屈強な大男です。肉体派同士、積もる話があるのでしょうか……。

『ワールド オブ ウォークラフト』の不気味で強いオーク

2004年にサービスを開始した世界一有名なMMORPG(大規模多人数同時参加型オンラインRPG)「ワールド オブ ウォークラフト」からも、人間と敵対する邪悪な種族オークがアバターとして登場しています。 VR機器の進化とともに「ゲーム」体験そのものが変化していくことを以前から語り続けてきたスピルバーグ監督ですが、この『レディ・プレイヤー1』という作品そのものがある意味、オアシスのご先祖様とも言えるコンテンツたちへの、敬愛をこめたオマージュと言えるのかもしれません。

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『バトルトード』3匹のカエルに込められた「ゲーム好き」の情熱

非常に難易度の高い横スクロールアクションゲームとして、世界中にカルトなファンを持つ『バトルトード』からは、メインキャラクターの3匹のカエルが登場。ドゥームでの最終決戦で、アバターとして走り回っています。 実はスピルバーグは大のゲーム好きなのだとか。ビデオゲーム系ではほかに、「ソニック・ザ・ヘッジホッグ」や「ロックマン」のほか、「HALO」、「DOOM 」などへのオマージュが散りばめられています。

フレディの向こうにいるのはデューク・ニュッケム?

果敢に戦ったフレディが塵と化すその向こう。ロケットランチャーをかまえる人影が見えたでしょうか。おそらく、それは90年代に誕生したゲーム『デューク・ニュッケム』の主人公デューク・ニュッケムです。 今では広く知られているFPS視点という言葉ですが、そのシステムをいち早く取り入れていまだにFPSの名作として君臨しているゲームです。

オアシス創始者の胸に隠れたゲーム機が……

ゲームオマージュに関してはキャラクター以外に、隠されたゲーム機本体があります。 マーク・ライランス演じるオアシスの創始者ジェームズ・ハリデー。オアシス利用者にむかってイースターエッグ探しの挑戦を送りつける人物ですが、ビデオレターのシーンをよく見てください。 彼は、胸に小さなピンバッチをつけています。緑・赤・黄・青が輪になるようにデザインされたそれの元ネタは70年代末に発売され大ヒットした電子ゲーム『サイモン』です。

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『レディ・プレイヤー1』に登場する乗り物・ガジェットオマージュまとめ【ネタバレ注意】

日本限定で公開されたクリップには街で繰り広げられるレースの様子が見れます。そこには、数々の乗り物やガジェットの姿が!ここで確認できるものも含め、本作に登場する乗り物やガジェットを紹介していきます。

機動戦士ガンダムの活躍にファン歓喜!

予告編にもばっちり姿が映っている機動戦士ガンダム。カメオ出演が明らかになったときは世界のファンが歓喜しました。 本編に出てくるのは「連邦の白い悪魔」と恐れられたRX-78ガンダムで、終盤の乱闘シーンで大活躍。出陣時は、ZZガンダム合体時のポーズを決め、ソレントが操るメカゴジラに挑みます。しかし、変身していられる時間は3分のみ、と「ウルトラマン」の設定も踏襲しているところが面白いですね。

『AKIRA』金田のバイクが登場!

名作『AKIRA』に出てくる金田のバイクも、本作に登場します。 バイクのボディにはキティちゃんやワンダーウーマンのマーク、さらには80年代のテレビシリーズ『UFO時代のときめき飛行 アメリカン・ヒーロー』のシンボルがデザインされたステッカーが貼られていて、一瞬のうちに夢のコラボレーションが実現しているのです。それとは別に、バイクの全体像が映るシーンもあります。

ナンバープレートが取り替えられたデロリアン

タイムマシンときいたら多くの人が連想するであろうデロリアン。ロバート・ゼメキス監督の世界的ヒット作『バック・トゥ・ザ・ヒューチャー』(1985年)で一躍有名になった自動車メーカーデロリアンのDMC-12のことです。 ウェイドはオアシス内で主にデロリアンに乗っているのですが、ナンバープレートは彼のプレイヤー名「パージバル」に変えられています。 原作のアーネスト・クラインが『バック・トゥ・ザ・ヒューチャー』の大ファンで自らデロリアンを購入したこともあるというのですから、登場するのも当たり前なのでしょう。本作では、先述した金田のバイクとともにレースを繰り広げます。

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マッドマックスからも名車が参戦!V8インターセプター

V8インターセプター『マッドマックス』
© Metro-Goldwyn-Mayer Studios Inc.

ここまで『レディ・プレイヤー1』に登場する漫画や映画の名車たちを列挙しましたが、まだまだ多くの名車がカメオ出演しています。ひとまず欠かせないのは『マッドマックス』シリーズのインターセプター。真っ黒のボディに8本のマフラーが特徴的なパワフルな車です。 予告編には、金田のバイクなどとともに爆走するV8インターセプターが映り込んでいるのですが、ボンネットから飛び出したチャージャーがはっきり見えます。

懐かしの『マッハGoGoGo』マッハ号も登場!

タツノコプロによって制作され、1967年から放送された懐かしのカーレースアニメ『マッハGoGoGo』。そこで主人公の三船剛が愛用するのが、おなじみのマッハ号。本作では、街で繰り広げられるレースの場面で登場すると見られます。 『マッハGoGoGo』はアメリカでも非常に人気が高いことで知られ、日本未公開のアメリカ版アニメが二度にわたって制作・放送されるほど。アメリカにおいては「Speed Racer」として知られ、2008年にはウォシャウスキー兄弟(当時)によって同名の実写映画が製作されています。

バットモービルに乗ったバットマン

ハーレイ・クインやジョーカーが出てくるとなれば、バットマンの出演も期待されるはず。もちろん、彼もしっかりカメオ出演しています。それも、バットモービルに乗っているのです。 時代を追うごとにモデルチェンジされてきたバットモービルですが、本作に登場するのは60年代テレビシリーズで乗られていたもの。流れるようなフォルムが美しい人気のバットモービルです。 たくさんの車が駐められているシーンの画面下のほうで、バットモービルとそれに乗ったバットマンを確認できます。

『特攻野郎Aチーム』のバンも登場!?

本作で登場する名作カーはデロリアンやバットモービルだけではありません。 1980年代に放送されたテレビシリーズで、後に映画化もされた『特攻野郎Aチーム』の登場人物B.A.。彼の愛車は赤いラインがクールな黒のバン。アメリカのGMC社の車がベースだそうで、レプリカ作りを試みるファンも多いのだとか。 『レディ・プレイヤー1』に登場する組織「IOI」の構成員が車に乗り込んでいくシーン、画面の奥に駐まっているバンをよく見てみると赤いラインが入っています。

あの赤は映画『クリスティーン』の......?

『特攻野郎Aチーム』のバンの斜め後ろに駐車されている赤い車。実は、スティーブン・キング原作のホラー映画『クリスティーン』(1983年)に出てくる真っ赤なプリムス・ヒューリーです。先に紹介したララ・クロフトとディジー・ウォーレンがこの車のそばで会話をしています。 クリスティーンは、意思を持って持ち主に悲劇をもたらす恐怖の車です。とはいえ、見た目の美しさから、赤いプリムス・ヒューリーを欲しがる人も少なくないのだそう。目立つ車なので、少し注意していれば目にとまるかもしれません。

モンスタートラックがオアシスを走り回る!

ミニカー化されたり、ゲームのテーマになったりすることもあるモンスタートラックは、クラッシュカーレースに使用される特殊な自動車のこと。普通の車のようなボディに大人の背丈よりも大きなタイヤが付いていて、足場の悪いところでも走り回ることができます。 クラッシュカーレース自体がポップカルチャーの一つですが、2016年にはアメリカで『モンスタートラック』というコメディ映画も公開されました。

『ピーウィーの大冒険』で活躍!赤い自転車のお値段は?

エイチのガレージに転がっているカメオアイテムのひとつが、クラシカルでスタイリッシュな赤い自転車。1985年に公開された『ピーウィーの大冒険』で、主人公ピーウィー・ハーマンが冒険に出かけるきっかけとなった「主役級」の改造自転車です。 実はこの自転車、2014年にオークションサイトeBayで落札されたとの情報が。ティム・バートンファンの総合情報ツイッター「ティム・バートンJP」によれば、お値段は日本円にして約375万円! エイチは果たしてそれを、いくらで手に入れたのか。気になりませんか?

『2001年宇宙の旅』船外活動ポッドは、やっぱり働き者?

2001年宇宙の旅 70mm版
©︎ 2018 Warner Bros. Entertainment Inc.

映像の中でもかなり奥まった薄暗い部分にあるので見えにくかもしれませんが、エイチのガレージに漂ってているように見えるのが、ずんぐりむっくりボディにマニピュレーターが愛らしいスペース・ポッド。『2001年宇宙の旅』で主人公ボウマン博士の「旅立ち」に使われた船外活動用ひとり乗り宇宙船です。 アーサー・C・クラークとスタンリー・キューブリック、ふたりの天才が生み出した壮大なスペースオデッセイからの「特別出演」ですが、ただ修理に入っている感じではなく、作業用に使われている雰囲気が。もっともエイチの巨体が、ポッドのコンパクトなコクピットに収まるとは思えませんが。

キャプテン・ロジャースと共に25世紀からやって来たスターファイター

「キャプテン・ロジャース」はもともと、アメコミがテレビドラマ化されたSF アドベンチャー『パック・ロジャース』が元祖となる作品です。第1作が放送されたのは1930年代末。優秀なパイロットがガスによって仮死状態となり、500年後に目覚めたところで宇宙を股にかけて大活躍する物語は、まさにスペースオペラの先駆けでした。 それから40年後にリメイクされた『25世紀の宇宙戦士キャプテン・ロジャース』で主人公の愛機となった「スターファイター」が、エイチのガレージに置かれています。70年代に考えられたものとは思えないほどカッコいいデザインには、驚きです。

『フェリスはある朝突然に』に登場する超レアなフェラーリ

エイチのガレージにたたずむ1961年型フェラーリ250GTカリフォルア スパイダーも、隠されたオマージュのひとつ。青春映画の巨匠、ジョン・ヒューズ監督の代表作『フェリスはある朝突然に』(1986年)で、主人公が街に繰り出す時に拝借した友人の父親の愛車です。生産されたのはわずか30数台と、フェラーリの中でもとびきり希少な1台として知られています。 ジョン・ヒューズ監督へのオマージュはほかにも。悪玉社長ソレントの重要なセリフの中では、『ブレックファスト・クラブ』(1985年)の学校の名前が登場します。

『宇宙空母ギャラクティカ』からは宇宙戦闘攻撃機コロニアル・バイパーが参戦

オアシスでアバターたちが操る乗り物は、普段はミニチュアサイズに縮小されて持ち運ぶことができるようです。エイチはそんな乗り物を収集するマニアな一面も持っている様子。とくにガレージに置いてある缶型の箱には、大事なコレクションがしまわれています。 そのひとつが、SFファンにとってカルト的名作として知られる『宇宙空母ギャラクティカ (「ギャラクチカ」の表記もあり)』からのカメオ。残虐な機械生命体サイロンから逃れ故郷の惑星・地球を目指す人類の大船団を守る、コロニアル・バイパーと呼ばれる機体です。 また、一瞬だったので未確認ですが、缶の中にはギャラクティカ のミニチュアも入っていたような気が。

『カウボーイビバップ』のソードフィッシュ2は存在感抜群

サンライズ制作、日本発のSo Cool !なアニメとして海外でも人気のSF アクションアニメ『カウボーイビバップ』から、主人公スパイクが操る高速戦闘艇「ソードフィッシュ2」が出演。エイチのガレージに整備のためにドック入りしている、赤い機体がそれです。 1998年からのテレビ放送に続き2001年には劇場版が公開された『カウボーイビバップ』。2020年現在は、米Netflixが実写版を製作中です。 アニメ版の設定では全長が13.8mで横幅が13.3mとそれほど大きな機体ではないのですが、映像に映った瞬間の存在感はかなりのインパクト。テレビシリーズでもぜひ、このスタイルで活躍して欲しいものです。

劇中車で目立っていたのは日産リーフのパトカー

オマージュやカメオとはちょっと違った意味で興味深かったのが、劇中車。リアルワールドのシーンでとても小さなクルマが数台登場しますが、これはルノーが欧州で販売している二人乗りの超コンパクト電気自動車をベースにしているようです。 ちなみに北米や日本では、グループ系列の日産ブランドで同じモデルが作られています。物語の終盤、スタックに駆けつける警察車両として使われていたのは、日産が世界で初めて量産した電気自動車・初代リーフでした。

『レディ・プレイヤー1』登場人物の衣服にもオマージュが?

衣装でもオマージュ。『ビートルジュース』スタイルで目立つ

ティム・バートン作品へのこだわり感が強く伝わってくるのが、ビートル・ジュースのカメオ出演。もともとマイケル・キートンが怪演した「霊界の用心棒」ですが、本作では強烈に印象的だった白黒ストライプのスーツが、アバターのひとりに着せられています。

主人公のベルトのバックルにデザインされたサンダーキャッツ

一度見ただけではまずわからないだろうカメオは、サンダーキャッツ。80年代にアメリカで放送され人気を博したSFアニメです。 劇中、主人公のベルトのバックルにサンダーキャッツのシンボルマークがデザインされているようなのです。予告編で見るために一番わかりやすいのは、おそらくウェイドがデロリアンに乗り込むカット。意識してよく見ないとまず気づけない隠れ方をしています。

『レディ・プレイヤー1』映画オマージュまとめ【ネタバレ注意】

ジャック・ニコルソン抜きでも十分怖い『シャイニング』

スティーブン・キング原作、スタンリー・キューブリック監督のホラー映画『シャイニング』(1980年)は、その顔ぶれの豪華さに応えるかのように、映画の世界観そのものが謎を解くための鍵になっています。それはもはや「オマージュ」のレベルではありません。 エレベーター前の双子の少女登場から、血の川に翻弄されたあげくに、237号室では全裸の美女が腐敗した老婆に変身、さらに生け垣迷路の逃走劇へ。普段は豪快なエイチのコミカルなうろたえぶりも含めて、中盤の大きな見どころのひとつと言えるでしょう。 ちなみにゾンビたちとのパーティシーンはどことなく、ディズニーランドの「ホーンテッドマンション」を彷彿とさせる名場面です。

『エイリアン』の登場はやっぱり突然だった

誰も突破できなかった第一の関門を突破し、初めてコッパーキー(銅の鍵)を手に入れたことで一躍有名人になったウェイド。ちやほやされている彼の前に突然、4本腕のゴロー(アクション対戦ゲーム「モータルコンバット」の中ボス)が現れます。その胸からいきなり飛び出すのがチェストバスター!わかりやすいオマージュを仕掛けたのは、アルテミスでした。 映画『エイリアン』系のカメオは他にもチラホラ。やはりアルテミスが使っているパルスライフルや、エイチの宝物らしきアイテムが詰まった箱のフタに『エイリアン2』の宇宙戦艦スラコ号が。エイリアンそのものの目撃情報はないので、オアシスのアバターとしてはあまり人気がないのでしょうか。

『ファイヤーフライ宇宙大戦争』のセレニティー号がカッコいい

ウェイドのアバター、パーシバルがナイトクラブに向かう途中で登場するのが、ファイヤーフライ級宇宙貨物船「セレニティー」号。もともとテレビシリーズとして制作されたSFアクションドラマですが、日本では完結編が劇場用映画『セレニティー』のタイトルで公開されました。 テレビシリーズの原作と劇場版シナリオを担当したのは、ジョス・ウェドン。「アベンジャーズ」シリーズや『ジャスティス・リーグ』(2017年)など、ヒーロー映画のヒットメーカーとして知られる名匠へのオマージュと言えそうです。

『ロボコップ』ED-209は、今度こそ活躍するのか

エイチのガレージ、奥まったところにたたずんでいるのは、1978年に公開されたSFアクション映画『ロボコップ』に登場した2足歩行型治安維持ロボットED209。「エド・ツーオーナイン」と読むようです。 人間の命令で稼働する無人機ですが搭載されたAIやバランサーの欠陥が次々に発覚、『ロボコップ』ではそうとう「危ない」マシンとして悪名を馳せました。そのためでしょうか、『レディ・プレーヤー1』でも残念ながら、実戦で活躍している姿を目視・判別することはできませんでした。

『ターミネーター2』ばりにアイアンジャイアントが魅せる!

関連キャラの単なるカメオ出演ではなく、ちょっと凝った演出でオマージュを送っているのが、アイアン・ジャイアントが活躍する終盤の乱戦シーン。ぶっといサムズアップ、はまさに『ターミネーター2』(1991年)で活躍したシュワちゃん扮するT-800の、名演技を思い出させてくれました。 同様に、『レディ・プレーヤー1』は随所にキャッチーなセリフをさりげなく使っています。思わずニンマリしてしまったのは、IOI社に反抗するレジスタンスのアジトで、アルテミスことサマンサがウェイドにかけるひと言。「反乱軍にようこそ」はスターウォーズへのオマージュでしょう。

ウェイドは「スタートレック」ファン!?

「スター・ウォーズ」シリーズと並んで忘れてはいけない人気SFシリーズ、「スタートレック」へのオマージュももちろん登場します。 エンディングでのウェイドの部屋には、スタートレック劇場版1作目のポスターが貼られ、クリンゴンの武器パドラが飾られています。 また、ハリデーの葬式シーンで飾られている花はUSSエンタープライズ号の形をしているので、注目してみてください。

『メリーに首ったけ』のアレにそっくりな髪型

エイチがパーシバルの髪型について、ロマコメ映画『メリーに首ったけ』(1998年)に似ていると言うシーンがあります。これは、キャメロン・ディアスが演じた同作の主人公が、前髪を豪快にハネさせているのになぞらえたもの。 彼女の髪がハネている理由について、知らない人は映画を観てぜひ確認してみてください!

『素晴らしき哉、人生!』の名言が登場

劇中のセリフ「友達を持つ者は失敗しない」は、1946年に公開された名作映画『素晴らしき哉、人生!』からの引用です。 スピルバーグは同作を敬愛していることで知られているため、このセリフを引用したのかもしれません。

『ブレードランナー』で教わったレプリカントの見分け方

ソレントが現実世界に戻ってきたと騙すシーンでは、トシロウの目がオレンジ色に光ります。これは、彼が現実の人間ではなく「オアシス」内のアバターであることを示しているのです。 『ブレードランナー』(1982年)では、レプリカントの見分け方としてこの目の色がポイントになっていました。

『市民ケーン』、あの巨匠への親愛なるオマージュ

映画監督というよりラジオドラマ「火星人襲来」など、演者としてのオーソン・ウェルズへの、スピルバーグならではの愛を込めたオマージュでもあるのかもしれません。本作では、彼の初監督作品である『市民ケーン』の謎の言葉が重要な役割を果たしています。それが「バラのつぼみ」です。 莫大な富と名声を手にしながら孤独だった新聞王の人生を描いた作品ですが、その冒頭、ケーンが死の間際に遺したこのひと言は、『レディ・プレーヤー1』でも謎に迫るための重要なキーワードとして使われています。 もともと『レディ・プレイヤー1』は、主人公とその仲間たちがオアシスの生みの親である天才プログラマー、ハリデーの人生の謎を紐解いていく物語でもあります。「バラのつぼみ」を介して、『市民ケーン』で新聞記者が新聞王の人生の謎を紐解いていくプロットと、さりげなく、しかし実は濃密にシンクロしているのです。

探せばまだまだ出てくるはず!『レディ・プレイヤー1』を観ながら楽しんで

『レディ・プレイヤー1』から探し出したキャラクターや乗り物たち、まだ探せていなかったものはあったでしょうか。 ここに挙げたものは一部で、まだまだ多くのものが隠れています。 また、もしかしてこれは?と思うようなオマージュが隠れているのも楽しみの一つ。たとえば、映画『セイ・エニシング』(1989年)のラジカセを掲げる名シーンを思わせる人物が登場しています。 隠れキャラクターを探したり、夢のコラボに思いを馳せたり、オマージュの可能性を探したり、こんなにも楽しむことのできる作品はなかなかないはず。