2023年5月27日更新

「るろうに剣心」瀬田宗次郎(せたそうじろう)を徹底解説!神木隆之介の「イライラするなぁ」が最高

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『るろうに剣心』
© 和月伸宏/ 集英社 ©2020 映画「るろうに剣心 最終章 The Final」製作委員会

「るろうに剣心」屈指の人気キャラである瀬田宗次郎は、志々雄真実の1番の部下として登場した人物です。「天剣」の異名を取る凄腕の剣士で、辛い過去の体験から喜怒哀楽を失くしてしまっていました。 そこで本記事ではそんな宗次郎の過去や強さ、名言について徹底解説していきます! ※この記事には『るろうに剣心』の重要なネタバレが含まれます。

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瀬田宗次郎(せたそうじろう)のプロフィール

出身 相模国
年齢 16歳(初登場時)
誕生日 文久元年(1861年)9月
身長/体重 163cm/51kg
所属 十本刀
実写俳優 神木隆之介
声優 日高のり子

瀬田宗次郎(せたそうじろう)は志々雄真実(ししおまこと)の配下である、「十本刀」の1人として登場した人物です。「十本刀」の中でも1番最初に志々雄と出会っており、右腕と言える働きをみせていました。 常に柔和な笑みを浮かべた優男で、その残酷な生い立ちからどんなことがあっても笑顔を崩しません。攻撃的な性格ではないものの、盲信している志々雄の指示であれば平気で人を殺す残忍さもあります。

瀬田宗次郎が所属する十本刀(じゅっぽんがたな)とは?

宗次郎が所属する「十本刀」とは、志々雄真実の配下のなかでも選りすぐりのメンバーを集めた戦闘集団です。全員が戦闘のプロで、刀に限らずそれぞれ得意の得物で戦闘します。 全員が志々雄に心酔しているわけではなく、なかには公然と志々雄の命を狙うものも。それぞれの目的で志々雄に力を貸しています。 宗次郎は十本刀のなかでも最年少でありながら最強の剣士です。

実写映画版で演じるのは神木隆之介

『るろうに剣心 最終章 The Final 』
© 和月伸宏/ 集英社 ©2020 映画「るろうに剣心 最終章 The Final」製作委員会

実写映画「るろうに剣心シリーズ」で宗次郎を演じているのは、2021年4月にアミューズからCo-LaVoに移籍した俳優の神木隆之介(かみきりゅうのすけ)です。 子役時代から尋常ではない透明感を放っていた彼は、2005年に日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞した『妖怪大戦争』の稲生タダシ役で一躍人気俳優となりました。また声優としても実力を発揮しており、2016年には『君の名は。』で、立花瀧役を演じています。 甘いマスクに卓越した演技力。映画「るろうに剣心」では宗次郎の爽やかながらドス黒い妖艶な魅力を、これ以上ないほどに表現しきっていました……!

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実写版瀬田宗次郎は死亡説も出ていた

原作では最後まで生存している宗次郎ですが、実は実写版瀬田宗次郎は死亡説も出ていました。 『るろうに剣心 京都大火編/伝説の最期編』で宗次郎は剣心と勝負して敗北します。その後、志々雄も敗北し宗次郎たちが乗っていた船は沈没。この時に宗次郎が船から脱出した姿がなかったため、死亡説がでました。 しかし、その後の映画『るろうに剣心 最終章 The Final』にて、宗次郎が登場し剣心を助けたのです!再登場だけでなくまさかの共闘という激熱展開に、公開直後は話題になりました。

【過去】「感情欠落」の原因は辛い幼少期

宗次郎は常に笑みを浮かべています。彼は喜怒哀楽のうち、楽以外が欠落しているのです。その理由は宗次郎が過ごした、辛い過去にありました。 彼は米問屋の主人の息子として生まれましたが、正妻ではなく愛人の子供でした。そして幼少時に父が亡くなると、義理の兄弟たちに引き取られることに。 そこで宗次郎は奴隷のように扱われ、暴言や暴力は当たり前の虐待を受けました。 宗次郎が考えた親族の虐待を無難にやり過ごす術が、笑顔です。感情を出すとエスカレートするため、彼は何をされても笑顔で返すようになります。その経験によって宗次郎から感情が消えてしまったのでした。

瀬田宗次郎の来歴と活躍をおさらい

志々雄真実との出会い

るろうに剣心 京都大火編 
©和月伸宏/集英社 ©2014「るろうに剣心 京都大火」製作委員会

子供の頃の宗次郎は深夜に、1人の男が人を斬っているところを見かけます。その男が志々雄真実でした。 志々雄に脅され、宗次郎は彼を米倉に匿うようになりました。 志々雄は虐待を受ける宗次郎に、世の中は弱肉強食だと語り小刀を渡します。宗次郎は小刀を使うつもりはありませんでした。 しかし志々雄を匿っているとバレてしまい、殺されると感じた彼は小刀で親族の首を斬り、殺したのです。 そのまま親族を全員殺した宗次郎に、志々雄は剣の才を見出します。そして誘われた彼は、志々雄と行動を共にするようになるのでした。

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大久保利通を暗殺

政府の要人である大久保利通(おおくぼとしみち)は、志々雄の討伐を依頼するため緋村剣心(ひむらけんしん)を訪ねます。 しかし馬車で移動している最中、軽やかな身のこなしで走行中の馬車内に侵入する宗次郎。そして志々雄からの国盗りを示唆する伝言を伝え、宗次郎は笑顔のまま脇差で暗殺を遂行したのです。

新月村にて緋村剣心と直接対決

志々雄一派が拠点の1つとして占領していた新月村は、独裁によってひどい有様となっていました。京都に向かっていた剣心は、村人である三島栄次(みしまえいじ)に状況を聞き村を訪れます。 遂に志々雄と相対するも、彼は「人斬り抜刀斎」に戻った剣心と戦いたいと京都に戻ってしまいました。残った宗次郎と剣心は、お互いが抜刀術の構えをとります。そして剣が交わった一瞬、剣心の逆刃刀が真っ二つに折れてしまったのです。 殺さずを貫く剣心は、感情がない宗次郎に敗北を味わわされたのでした。

剣心と本拠地で再戦

再戦では剣心の強さに驚きながら、弱者を守る彼が強い事実に苛立ちを募らせる宗次郎。剣心が強いのは、自分が信じてきた弱肉強食の信念に反するのです。 あの頃の自分は助けてもらえなかった。その事実を思いながら、親族を殺したとき本当の自分は泣いていたと思い出します。 欠落していた感情が復活し、感情から動きを読まれてしまいました。そして最後はお互いの奥義をぶつけ、宗次郎は剣心の「天翔龍閃」の前に敗北したのです。 剣心の考えが正しかったと認めようとする彼に、剣心は正解は自分の人生で見つけるよう語ったのでした。

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瀬田宗次郎の強さの秘密と必殺技

宗次郎は十本刀の中で最強です。それどころか作中の全キャラの中で、5本の指に入っていると言っても過言ではありません。 彼の強さの秘密は、志々雄にも太鼓判を押された3つの能力にあります。

①天剣

「天剣の宗次郎」の異名をとる彼は、文字通り「天賦の才」を持つ選ばれた人物です。そのセンスは剣心を凌ぐほどで、宗次郎は剣心の得意とする抜刀術で互角以上に戦ってみせました。 また基本的に彼の技には名前がなく、流派もありません。それにも関わらずここまで成長したのは、やはり剣才が占める部分が大きいでしょう。

②感情欠落

剣での戦いにおいては、感情が欠落しているのも宗次郎の有利に働いています。 一流の剣士は相手の「気」を読みますが、彼には「闘気」や「殺気」がありません。そのため行動が非常に読みづらいのです。 また宗次郎自身も「気」を感じられないので、「剣気」で威圧することも不可能でした。

③縮地

縮地は宗次郎が使用する「超神速の移動術」です。縮地のスピードは剣心の「神速」を凌ぎ、作中最速であると言われています。 縮地には段階があり、本気の二歩手前でも剣心の「九頭龍閃」を回避する速度です。 一歩手前では地上だけでなく空中でも使用可能。縦横無尽に動き回り、目にもとまらぬ速さで剣心の動きを封じました。

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④瞬天殺

瞬天殺は唯一宗次郎が名前を付けた技です。瞬天殺は縮地の高速移動に抜刀術を合わせた技であり、斬られた相手は気づく間もなく死を迎えます。 瞬天殺を使用するには本気の縮地が必要ですが、本気の縮地を使用すると足音さえ立たなくなります。 剣心は飛天御剣流の奥義にして超神速の抜刀術である「天翔龍閃」でこの技に対抗しました。

瀬田宗次郎の装備一覧

菊一文字則宗(きくいちもんじのりむね) 幻の名刀。入手経路は不明。宗次郎のモデルになった沖田総司が愛用していたとされる。
長曾禰虎徹(ながそねこてつ) 剣客なら誰もが欲しがる名刀。もともとは志々雄が所持していた。現実では新選組の近藤勇が愛用していたとされる。

瀬田宗次郎が作中で使用していた刀は菊一文字則宗と長曾禰虎徹です。 剣心と初めて戦ったときには長曾禰虎徹で戦い、剣心の逆刃刀を折るもボロボロになって使えなくなってしまいます。菊一文字則宗は剣心との最後の戦闘で使用し破損してしまいました。

【北海道編】瀬田宗次郎のその後を解説

剣心に敗れ志々雄のもとを離れた宗次郎は、続編として『ジャンプSQ.』で連載中の「北海道編」に再登場します。 5年間の旅をしても人生の答えを見つけられていない彼は、偶然団子屋で劍客兵器を倒す仲間を集めていた永倉新八(ながくらしんぱち)の勧誘を受けます。 そして共に戦うメンバーが集められた碧血碑にて、剣心と再会を果たしたのです。未だ答えが見つかっていない宗次郎は、手掛かりを掴むため剣心と一緒に戦うと決めたのでした。

瀬田宗次郎の名言

この国の行く末なんて 今から死ぬ人には無用な心配ですよ

宗次郎が初登場のシーンで言い放ったのが、このセリフです。馬車で移動する大久保利通に驚異的なスピードで追いつき、扉を開け優しい笑顔で口にしました。 彼は皮肉や挑発ではなく、本気でこう思って口にしています。感情がない宗次郎の異常さがよくわかり、爽やかでドス黒い魅力がでた名言でした。

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簡単に答えを出させてくれないなんて志々雄さんよりずっと厳しいや

自分に敗北を味わわせた剣心に言葉を掛けられたとき、宗次郎はこのセリフを口にしました。 剣心に負けた彼は、自分の考えではなく剣心の考えが正しかったのだと思おうとします。しかし剣心は勝者が正しいというのはまさに志々雄の考え方で、本当の答えは自分で見つけろと話したのです。 宗次郎が変わっていくことを期待させる、前向きな名言でした。

イライラするなぁ

剣心との最後の戦闘のときに言ったセリフです。顔は笑っていましたが、宗次郎がイライラしていることは明確でした。封印されていた宗次郎の感情が呼び起されているのがよくわかる台詞ですね。 実写映画でもこの台詞は登場しており、漫画の宗次郎のように笑いながらこの台詞を言う神木隆之介の演技はファンに絶賛されました。

瀬田宗次郎のモデルは沖田総司

宗次郎のモデルは、新撰組で一番隊の組長を務めていたとされる沖田総司(おきたそうじ)です。「宗次郎」の名前も、沖田総司の幼名である「惣次郎(そうじろう)」からきています。 愛想が良く常に笑っていたものの敵には容赦がなかった沖田総司の性格が、宗次郎にも色濃く反映されているのです。 また人誅編には、回想で沖田総司自身も登場します。その作中の沖田総司も、宗次郎とそっくりでした。

【声優】瀬田宗次郎の声を演じるのは日高のり子

るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-(1996年) 日高のり子
OVA るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚- 新京都編 日高のり子
るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-(2023年) 登場未定

宗次郎はアニメ『るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-(1996年)』とOVA『るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚- 新京都編(2012年)』に登場します。こちらの2つの作品では、日高のり子が宗次郎の声を演じました。日高のり子といえば、『タッチ』の浅倉南役や『となりのトトロ』のサツキ役が有名ですね。 また、「るろうに剣心」は2023年7月より新作アニメがノイタミナ枠で放送されます。現在、どこまでアニメ化されるかがわからないため、宗次郎が登場するかは未定です。登場するとしたら他のキャラクターも声優が変わっているため、宗次郎も変更されるかもしれません。

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「るろうに剣心」瀬田宗次郎の闇は晴れるのか?

甘いマスクや特殊な過去、笑顔の中から覗く闇で読者を虜にする瀬田宗次郎は、北海道編でも活躍をみせています。 旅や剣心との共闘を経て、彼は人生の答えを見つけられるのか。今後の動向からも目が離せません。