2020年4月15日更新

映画の名脇役?タバコ・葉巻を吸うシーンが印象的な映画10選

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レオナルド・ディカプリオ『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』

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キャラクター描写や演出に!タバコが印象的なおすすめ映画

かっこよさを醸し出す小道具として、映画でよく用いられるタバコ。むかしに比べて映画でも喫煙シーンはかなり減っていますが、タバコが演出やキャラクターの確立に一役買っている場合も少なくありません。 今回は、そんな役割を持ったタバコが登場する映画を紹介しましょう。それぞれの作品で、喫煙シーンのどんなところに注目なのかを基準に選んでみました。 また後半では、ciatrが厳選した葉巻を吸うシーンが登場する映画も紹介します。 この記事は、あくまでも喫煙シーンが印象的な映画を紹介するものであり、喫煙を推奨するものではありません。

『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』(2019年)

タランティーノ作品でおなじみの銘柄が登場!

1969年のハリウッドを舞台とした、クェンティン・タランティーノ監督第9作目。実際に起こった「シャロン・テート殺害事件」をモチーフとした本作はその時代性もあり、誰でもどこでもタバコを吸っています。 なかでも印象的なのは、ブラッド・ピット演じるクリフが自宅でヒッピーたちからもらった、幻覚剤・LSD漬けのタバコを吸うシーン。このあと、そこに押し入ったマンソン・ファミリーのメンバーとの大乱闘にも注目です。 またエンドロールでは、ディカプリオ扮するリック・ダルトンがタバコのCMを撮影。彼が宣伝しているタバコは、タランティーノ作品ではおなじみの「レッド・アップル」という架空の銘柄です。

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『ジョーカー』(2019年)

ひと仕事のあと美味そうにタバコを吸う道化師

『ジョーカー』は、アメコミヒーロー・バットマンの宿敵、ジョーカーの誕生を描いた作品です。1981年、心優しい青年アーサー・フレックは、財政難によって荒んだゴッサム・シティに住んでいました。彼は社会から疎外され、踏みにじられ、狂気へと転落していきます。 本作では、ジョーカー(メイクをしたアーサー)が人を殺したあとなどに、とても美味しそうにタバコを吸う姿が話題になりました。ちなみに、彼が吸っているタバコの銘柄は、アメリカン・スピリットです。

『ファイト・クラブ』(1999年)

あの仕草に憧れた人も多いかも?

『ファイトクラブ』
© Twentieth Century Fox/zetaimage

デヴィッド・フィンチャー監督による傑作『ファイト・クラブ』でブラッド・ピット演じるタイラーは、ほとんどの登場シーンでタバコをくわえています。現実でポイ捨てはダメですが、彼が吸いかけのタバコをピュッと飛ばす仕草に憧れた人もいるかもしれません。彼が吸っている銘柄は、どうやらマールボロ・ミディアムのようです。 また本作では、ヘレナ・ボナム=カーターが演じるマーラがタバコを吸うシーンにも注目。ゆっくりと煙を吐き出す仕草には、なんともいえない存在感、威圧感があります。

『スモーク』(1995年)

大人の哀愁がにじみ出る

1995年に公開された『スモーク』は、ニューヨークのブルックリンで暮らす人々が織りなすヒューマンドラマです。タバコ屋を営むオーギー、作家のポール、偽名を使って各地を旅するラシード、オーギーのかつての恋人ルビーなど、それぞれの物語が少しずつ絡まりあい、ユーモアと人間味に満ちた展開に。 『レザボア・ドッグス』(1992年)などで知られるハーヴェイ・カイテルが、いぶし銀の魅力たっぷりにオーギーを演じています。また、ウィリアム・ハートも妻を亡くしてからスランプに陥ったポールを好演。 登場人物たちがタバコをくゆらせながら過去の心の傷を語るシーンでは、その渋い演技にぜひ注目してみてください。

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『コーヒー&シガレッツ』(2003年)

とりとめもない会話もタバコがあるだけで物語に

『コーヒー&シガレッツ』
© UNITED ARTISTS/zetaimage

ジム・ジャームッシュ監督によるオムニバス映画『コーヒー&シガレッツ』。タイトルのとおり、コーヒー(または紅茶)を飲み、タバコを吸いながら、登場人物たちがとりとめもない話をするだけの作品です。11の短編からなり、すべてモノクロで撮影されていることも特徴となっています。 ビル・マーレイ、ロベルト・ベニーニ、ケイト・ブランシェットをはじめとする豪華キャストの中には、イギー・ポップやホワイト・ストライプスの2人などの有名ミュージシャンも。登場するタバコの銘柄は、キャメルやマールボロなどさまざまです。

『ナイト・オン・ザ・プラネット』(1991年)

キャラクター像確立に不可欠なタバコ

『ナイト・オン・ザ・プラネット』
© Fine Line Features/Photofest/zetaimage

ロサンゼルス、ニューヨーク、パリ、ローマ、ヘルシンキを舞台に、タクシー運転手とその乗客の些細な日常を描くオムニバス映画。監督は、『コーヒー&シガレッツ』と同じくジム・ジャームッシュが務めています。 ウィノナ・ライダー演じるロサンゼルスのタクシー運転手、コーキーはかなりのヘビースモーカーで、タバコ片手にハンドルを握る姿が印象的です。ひっきりなしに上るタバコの煙は、間違いなく彼女のキャラクターを際立たせるのに一役買っているといえるでしょう。

『トレインスポッティング』(1996年)

息をするようにタバコを吸う

『トレインスポッティング』
©CHANNEL FOUR FILMS/zetaimage

『トレインスポッティング』は、スコットランドを舞台に、ヘロイン漬けの若者たちの破滅的な日常を描いた作品です。その斬新な映像と音楽の融合もあり、「おしゃれ映画」として当時の若者から熱狂的な支持を受け、いまでも高い人気を誇っています。 ヘロインに溺れる主人公マーク・レントンとその仲間たちは、もちろんそのほかの「ヤバいもの」も常用。タバコ程度なら常に吸っているといっても過言ではありません。 なかでも注目したいのは、ユアン・マクレガー演じるレントンがタバコを吸いながら、イギー・ポップの「Lust For Life」をバックに踊り狂うシーン。いかにもジャンキーな姿ですが、なぜかかっこいいと感じてしまう人も多かったのではないでしょうか。

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『風立ちぬ』(2013年)

当時の喫煙者人口がよくわかる

『風立ちぬ』
© Touchstone Pictures

実在した航空技術者・堀越二郎をモデルに、原辰雄の小説から着想を得て、製作されたスタジオ・ジブリの『風立ちぬ』。第86回アカデミー賞長編アニメーション映画賞にもノミネートされました。 本作は、物語の舞台が戦前ということもあり、登場人物がタバコを吸っているシーンが多く、海外では批判されたことでも知られています。特に、結核を患った妻・菜穂子のとなりで、二郎がタバコを吸いながら仕事をするシーンは、いろいろな意味で印象的です。

ciatr厳選!葉巻が印象的な映画

タバコより高価で格式高い葉巻もまた、映画ではキャラクターの印象や雰囲気を際立たせるのに重要な小道具となっています。 ここでは葉巻、そしてそれをくゆらせるキャラクターの姿が記憶に残る映画を紹介しましょう。

『ゴッドファーザー PART Ⅱ』(1974年)

「マフィア=葉巻」のイメージを確立

葉巻というと、マフィアが吸っているというイメージが強いのではないでしょうか。しかし、マフィア映画の代名詞ともいえる「ゴッドファーザー」三部作では、実は葉巻を吸っているシーンはそれほど多くありません。 「PART Ⅱ」では、アル・パチーノ演じるマイケル・コルレオーネが葉巻をくゆらせるシーンが登場しています。このときマイケルは、まだマフィアとは関係のない仕事をしていましたが、葉巻を吸うその姿に憧れた人も多いでしょう。「ゴッドファーザー」は、数少ない葉巻シーンで強い印象を残しました。

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『ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男』(2017年)

実際にチャーチルが愛した葉巻を使用

太平洋戦争初期の1940年、失策により辞任した前首相に代わり、新たに誕生した挙国一致内閣の首相に就任したウィンストン・チャーチル。貧乏くじを引かされた彼の手に、ヨーロッパ中の運命が託されることになります。 チャーチルを描くうえで、葉巻は不可欠なアイテムでした。本作で彼を演じたゲイリー・オールドマンも、多くのシーンで葉巻を吸っています。劇中で使用されたのは、実際にチャーチルが愛煙していた「ロメオ Y ジュリエッタ」というブランドのもの。製作費3,000万ドルのうち、約20,000ドルが葉巻代だったというのも驚きですね。

タバコや葉巻から立ち上る煙が醸し出す雰囲気に魅せられる

ワルな雰囲気を醸し出したり、ゆったりとした時間を演出したりと、映画ではさまざまな場面でタバコが重要な小道具として使われています。また、作品によっては登場人物がタバコを吸うことで、時代性を演出している場合も。 現実では厳しい目を向けられがちなタバコですが、映画の中では、まだまだかっこよさや渋さを演出するのに不可欠な小道具なのかもしれませんね。