2021年1月7日更新

『東京BABYLON(バビロン)』全巻ネタバレあらすじ!最終回が衝撃的すぎる陰陽師ファンタジー【2021年アニメ化】

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東京BABYLON

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『東京BABYLON(バビロン)』を全巻ネタバレ解説!陰陽師が現代の東京を舞台に暗躍【2021年にアニメ化決定】

CLAMPの『東京BABYRON(バビロン)』は1990年から1993年まで、月間ウィングスやサウスで連載された漫画。当時の東京を舞台に、陰陽師の主人公が、依頼を受けながら問題を解決していく物語です。 ファンタジーものなのに依頼する側の人は人間特有の悩みや苦悩を持っていて、社会ドラマとしての側面も。主人公の少年は陰陽師としてだけでなく、ひとりの人間としても依頼者に向き合います。 また登場するキャラクターはとても個性が強いのが特徴。基本的には主人公とその姉、獣医で同業者でもある大人の男性がメインで出てきます。仲のいい3人で、他の2人が主人公を助ける場面も。 しかしクライマックスでは、衝撃の展開が待ち受けています。当時流行った漫画やアニメとは全く違う最終回に、当時のファンは心を揺さぶられました。 ※この記事は『東京BABYLON』本編最終回までのネタバレを含みますので、読み進める際は注意してください。

『東京BABYLON』の登場人物を紹介!美少年陰陽師が大活躍

皇昴流(すめらぎすばる)

本作主人公の少年・皇昴流(すめらぎすばる)は16歳。彼は若くして、陰陽師で日本一とされる皇一族の13代目当主です。また歴代当主の中でも昴流は特に高い能力を持っています。 日々たくさんの除霊依頼をこなし、通っている高校は休みがち。将来の夢は動物の飼育委員になることです。そのため高校卒業をしたいと思っていますが、出席日数の関係で進級が危ぶまれていていました。 人の痛みを自分のことのように感じてしまう昴流。相手を傷つけるくらいなら、自分が傷つくことを望んでいる優しい性格の持ち主です。 関係の薄い人間にとってはただの“優しい人”である昴流ですが、親族や身近な人には常に心配されています。

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皇北都(すめらぎほくと)

皇北都(すめらぎほくと)は昴流の双子の姉です。いつも奇抜なファッションで、性格も昴流とは正反対でハイテンション。しかし内面では昴流のことを1番心配していて、常に気にかけています。 陰陽師の才能は昴流ほどなく、少しの術が使えるくらい。北都は弟に“特別に想う人”を作ってほしいという想いから、いつも星史郎と昴流の関係を煽っていました。一方で星史郎を信頼しきれず“危険な人物かもしれない”という気持ちもあり、思慮深さも見受けられます。 普段はおちゃらけているように見える北都ですが、昴流のためなら自分の命さえかけてしまいます。そういったところは弟の昴流と似ていると言えるでしょう。

桜塚星史郎(さくらづかせいしろう)

陰陽術で人を殺める暗殺集団・桜塚護の跡取りである、桜塚星史郎(さくらづかせいしろう)。26歳の青年で、表向きは獣医師をしています。獣医師をしているのには理由があり、星史郎は陰陽術を使うと反動が自分に返ってきてしまうので、預かった動物にそれを肩代わりさせるためでした。 昴流には“好きだ”と迫ったり、彼がピンチになると颯爽とかけつけ助けたり、好意的な態度で接している星史郎。一見優しい人のようですが、時折冷徹で残酷な一面も見せます。 また、星史郎はよく「賭け」と言う言葉を使います。星史郎の言う賭けとはいったい何なのでしょうか……。

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文庫版『東京BABYLON』1巻ネタバレあらすじ

ある日、厚生省から東京タワーでの依頼をうけた昴流。依頼内容はタワーの一部だけが揺れるという現象についてです。 揺れは東京タワーにとりついた自殺者の霊のせいでした。その霊は有名になることを目的に地方から上京してきた女性。何度も挫折しかけ、やっと掴んだチャンスも他人につぶされてしまい、自ら命を絶ったのです。 昴流はなぜか自分についてきた星史郎とともに、彼女を成仏させ事件を解決しました。 事件を解決した後のある日、昴流は幼少期に桜の木の下で出会った男性の夢をみます。何か大事な約束をしたのに、その男性の顔も約束の内容も昴流は思い出せません。 それから昴流はまた別の依頼を受けました。男性から乱暴され、自分の夢の中に閉じこもってしまい、目を覚まさなくなった女性の元を昴流は訪れます。 ベッドに横たわる彼女の顔をみると、彼女が昔「普通じゃない」と昴流を傷つけた女の子だとわかりました。驚きつつも陰陽術を使い、彼女の夢に昴流は介入。誰のかわからない式神の助けもあり、何とか彼女を眠りから覚ますことに成功します。

文庫版『東京BABYLON』2巻ネタバレあらすじ

ダイアルQ2(キューツー)という、複数人で会話ができるシステムを使ったいたずら電話で、呪術による被害が全国で多発。すでに特定された番号へ電話をかけ、昴流は接触を開始します。 その回線には3人の女子高生がいました。彼女らは、呪術に関してはただの素人。呪術は使うと術者に必ず反動が返ってきますが、昴流や星史郎はその防御法を持っています。 昴流は反動について知らない彼女たちの身が危険だ、と住所を特定。3人のうち1人は昴流が助けましたが、残りの2人は昴流に危害を加えようとしたので、星史郎に精神を崩壊されてしまいます。星史郎は昴流と違って他人に容赦はしませんでした。 後日、神社で写生していた昴流。すると突然空気が変わり、彼はそれが娘を殺された母親の呪術によるものだと気がつきます。最終的には、“娘さんは復讐を望んでいないかもしれない”と、母親の説得に成功しました。 しかし呼び出した娘も復讐を望んでいたと知った昴流。声が聞こえない母親に昴流は、“幸せになってほしいと言っている”と嘘をついてしまいました。 自己嫌悪に陥った昴流を、星史郎は慰め落ち着かせます。昴流が寝た後、星史郎は“賭けは自分の勝ち”と意味深につぶやき2巻は終了します。

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文庫版『東京BABYLON』3巻ネタバレあらすじ

街でばったり会った祖母から聞いた依頼内容は、中・高校生ばかりが所属する新興宗教団体の調査でした。その時に祖母に“桜に心を奪われてはいけない”と忠告を受けます。 そして潜入調査を開始した昴流は、学校でいじめを受けていた女の子・邦子と出会います。彼女は熱心にお祈りするも、何も変わらないと教祖に詰め寄りますが、“祈りが足らない”と言われるだけで終わってしまいました。 その後彼女のいじめはおさまることなく、彼女が反撃に出た際、大けがを負ってしまいます。教祖は“邦子は祈りが足りなくて強くなれなかったけど、昴流はまだ間に合う”と言い出しました。これに昴流は激怒し、あなたには誰も救えないと言い放ちます。 それに同意するかのように星史郎がその場にあらわれ、昴流を眠らせ教祖を“依頼だから”と簡単に殺してしまいます。桜塚護としての星史郎の仕事と、昴流の仕事がオーバーラップしていたのです。 巻末ラストには北都がメインの話。北都の勘違いでビザなしの外国人女性を助け、話を聞いた上で、その女性と友達になるという話です。

文庫版『東京BABYLON』4巻ネタバレあらすじ

昴流と北都、星史郎はいつもの3人組で、カラオケに来ていました。そこで出会った不倫の末自殺した女性の霊を、昴流は静かに成仏へと導きます。 それから体調を崩した昴流は訪れた病院で、腎臓に病気を持つ少年と出会います。少年の母親は大分やつれた様子でした。 母親は過去に自分の腎臓を娘に臓器移植しており、しかし拒絶反応が出て娘を亡くしてしまっています。あの時娘ではなく少年の方に移植していれば、2人は助かったかもしれないと、母親は自分を責め続けていました。 ついに錯乱した母親に、「腎臓をくれ」と昴流は刺されそうになります。それで気が済むならと避けようとしなかった昴流。星史郎は彼をかばい、右目を失明してしまいます。そのことで昴流は、今までにないほど取り乱しました。 泣きじゃくる弟を優しく姉・北都が諭します。次の日昴流は、星史郎に謝ろうと病院に行くも、当の本人はあっけらかんとした様子。甘いものが食べたいと昴流にドーナツを買いに行かせました。 入れ違いに北都も星史郎の病室へ。この時の会話で“特別な人を認識してしまった、その人に裏切られたら昴流は死ぬ”と北都は話しています。星史郎が裏表のある人と考えていた北都は、“昴流をどこか遠くへ連れて行かないで”と懇願しました。

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文庫版『東京BABYLON』5巻ネタバレあらすじ【一片の救いもない結末に鬱……】

盲導犬をつれた男性との会話で、昴流はようやく星史郎のことが好きだという気持ちに気づきました。しかそのとたんに、昴流はあの夢の中へと引き込まれます。 桜の木にいたのはあの時の青年と、足元に少女の死体。そして青年の正体は星史郎だったと気付きます。桜塚護を見た者は必ず殺されると言われていたので、自分が生きていることに疑問を感じる昴流。 星史郎はその記憶は自分が消し、賭けをしたと言います。賭けの内容は“再会を果たしたら1年間だけ君を好きになる努力をする、なれなければ君を殺す”というものでした。昴流の両手の手袋は、その証を隠すためだったのです。 結果は星史郎の勝ち。星史郎は自身のことを、何も感じない人間だと揶揄します。昴流を石ころのように蹴飛ばしたり、骨を折ったりしても表情すら変えない星史郎。昴流は何の抵抗も出来ませんでした。 なんとかその場から脱出はしましたが、昴流は心を閉ざしてしまいます。危険と知りながら星史郎を近づけたのは自分だからと、北都はひとり昴流を救うため星史郎を探し出しました。 星史郎に殺された北都の技と声が届き、昴流は目を覚まします。“星史郎だけは自分が殺す”と誓い、昴流は強くなることを決意。そしてこのまま本編は最終回を迎えました。

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最終回の続きは『X』で読める【昴流と星史郎の因縁の決着は……?】

『X』は1999年が間近に迫った東京が舞台のファンタジー漫画です。地球を守る結界の温存をする「天の龍」7人と、相対する思想を持つ「地の龍」7人の戦いを描いた作品。2020年11月現在、18巻まで刊行されていますが、長年休刊中となっています。 この物語に、天の龍として昴流、地の龍として星史郎が出てきます。2人の最終的な決着は16巻。星史郎が昴流へと放った術は、北都にしか使えない命がけの技により自分に跳ね返り、彼は命を落としました。 星史郎の最後の言葉は昴流にしか聞こえず、読者にすら明かされていません。

『東京BABYLON』2021年にアニメ化!CLAMPの名作が神作画で蘇る

CLAMP作品の人気作『東京BABYRON』のあらすじを、ネタバレありで解説しました。物語のラストは特に心に残る展開が衝撃的な本作。 90年代の作品なだけあって、ポケベルや電話ボックスなど、時代を感じる描写も見受けられます。しかし情報社会に向けての問題点、時代が変わっても変わらない人間たちの深層など深く描かれているため、今読んでも考えさせられる作品だと言えるでしょう。 2021年にアニメ化が決定しているので、放送前に原作で予習してみてはいかがですか?